御坂山・美林の稜線
(御坂主稜のブナ林)
なんとも近年の夏は本当に不安定でかつ過酷で高山へ行けなかったどころか、山へ行く気すら起きません。でもそんな気候もようやく落ち着いて、ようやく訪れたからっとした晴天。二年ぶりに御坂の山を歩いてきました。
御坂と言えば河口湖に出なければいけない。でも近頃の状況を見るとなっかなか足が向かなかったのも事実で、今のあちらの様子を確認するのも今回の目的でした。
(天下茶屋より)
んで富士急も河口湖駅周辺もたしかに想像通りだったんですけど、意外に人出が少なかったのは朝のせいでしょうか。でもそれより驚いたのがハイカーの少なさ。天下茶屋行きのバスが今は1本のみだし、ハイカーが想像以上に少ない!
ということで天下茶屋まで乗っていたのは自分たちのみ。ここも二年ぶりで、お茶屋さんはバスの時間にはもう店を開けているのですね。いそいそ準備したらさっそく歩き出します。
(ヤマボウシ)
(ミズナラの巨樹も多い)
歩き出しが高いので、急な登りは稜線までの短い区間。お花はシロヨメナがひと株。あとはたくさん顔を出していたホコリタケをいじりつつせっせと登って、稜線に上がったら今回は西へ向かいます。
かなり久しぶりに歩いたこの辺、ブナミズナラの自然林が続いて快い道のりが続きます。主稜線でもこの辺りはまだ樹高も高く、若い林も多くて涼やか。
(涼やかですねぇ)
(御坂山への登りしな)
ただですねえ、かつてあれだけ登山道を彩ったお花はほとんどなくてさみしい限りですよ。マルバダケブキの残りがちょこっと。トリカブトすらいなくて、こちらも下草がほとんどなくなってしまった感じですね。
(御坂山・だだっ広い)
ランチをとった御坂山もかつてはもっと下草が茂っていましたけど、今はこんな感じだから場所に困りません。
このあたりから雲がかかるようになり、そうすると風が冷たくなるのはこの時期らしい筈なんですけど、なんか妙な違和感が、、、(笑)
(広い頂稜には巨樹がちらほら)
ランチを終え、広い山頂を散策したら稜線をなおも西へ行きます。
(御坂山以西はイノシシの掘り返しが続く)
御坂山の西側も相変わらず自然林が続いて楽しい道のり。道中イノシシの掘り返しがやたらと目立ったのはなぜなのでしょう?
(御坂峠への下りしな)
(御坂峠)
送電塔をすぎ、なおも西へ行くと見覚えのある廃屋が見えてきて御坂峠に着いたことがわかります。峠のお茶屋の建物も崩壊がすすんで中が見えてる、、、。
さほど長くない稜線歩きも今日のところはここまで。かなり久し振りに北の藤野木への峠みちを下ります。
(藤野木側の峠みちも美林が続く)
(穏やかなお顔)
藤野木への下りは20年以上ぶりでしょうか。あまりに久し振りで峠みちのことはほっとんど覚えていません。
ですがこちらの峠みちも林相が大変宜しく、しかもかつては駄馬をも通した道。歩きやすくリズミカルに下れますね。
(イタヤカエデ・板屋楓)
(クリ・栗)
そして周囲より突出した巨樹がちらほらいたのも収穫でした。
↑↑この巨樹は樹勢があまり宜しくなく、クリと判断するのに苦労しましたー。
(トチ・栃)
トチは比較的巨樹が多いとはいえ、この方もお見事。
沢に出たら堰堤工事?のためか??道が付け替えられている感じですね。じきに橋を渡ると林道に変わって、あとは藤野木へ下る段取りでした。
(橋を渡ったら林道歩き)
下った藤野木はかなり久し振りだし、甲府-河口湖のバスに乗るのも結構久し振りで、このバスは遅れることがままあることをすっかり忘れていましたよ!
逃したと思い込んでいたバスが、ドライブインでのんびりビールを飲んでいる間に通り過ぎる悲劇があったものの、まぁ反対の河口湖へ出ても帰途の時間さほど変わりないので無問題。この路線も観光客がかなり多かったですねえ。運転手さんが慣れない観光客をキッチリ捌いていた姿も隔世の感があります。それでも河口湖駅周辺も想像よりは落ち着いている印象で、これぐらいならたまには御坂方面もいいかもと感じました。ただハイカーはかなり減っているのではないでしょうか。