2023.11.11

錦繍の吹切尾根

B231118a(吹切尾根上部のひとコマ)

さてさて11月に入り、紅葉も低山域に下がって近場の山もそろそろ見頃になってきました。

通い慣れたところへ行くのはもちろん良いものです。とはいえこの時期に歩いていなかったところを再訪してみるプランで、去年吹切尾根の下部を歩いたらこれがかなり楽しめたので、今回は時期が早くちょうど良い塩梅だろうと予想できた吹切尾根の上部歩いてみました。

B231118b(富士はクッキリ)

去年は下からから鳥屋ノ丸まで登ったのですが、今回は大峠へ出てからのスタートで基本は山下り。大峠は1500mを超えているのに、なぜか先月よりも暖かかったことに驚きつつ、まずは東の雁ヶ腹摺山へ向かいます。

とはいってももちろん上まで行かないんですけどね(笑)。ハイカーの多い、雁ヶ腹摺山への道もかなり久し振りだったんですけど、こんなに巻いて延びていたのか、、、。

B231118c_20231110195601(オオイタヤメイゲツ)

B231118d(吹切尾根に乗った辺りはほぼ終盤)

とはいえ道が巻いてくれているおかげで目的の吹切尾根にはスムーズに行けるわけで、登山道が吹切尾根に乗ったところで道と別れて尾根を下ると、目の前には素敵な尾根がゆるゆる広がってます。

この辺りでは紅葉はすでに終盤。でも広尾根ゆえに休憩できるポイントが多く、いきなりのんびりしてしまいました。

B231118e(ホソエカエデ)

B231118f(ゆるゆる下れます)

16年ぶりに尾根上部を歩いて感じたのは、もちろん藪はなくなったこともそうなんだけど、なんといっても尾根東面の自然林の美しさ・好ましさです。

これはですね、この辺りをくまなく歩くだけでもかなり楽しめそうなんですよねえ。

B231118g(紅葉も徐々に濃くなり)

B231118h(この辺りもオオイタヤメイゲツ)

そして下るにつて紅葉は徐々に濃くなり、あっちへウロウロこっちへウロウロ。なっかなか前へ進みませんが、余裕のある行程なのでさほどの問題もありません。

B231118i(振り返れば雁ヶ腹摺山)

B231118j(いやいや。。。)

上ではオオイタヤメイゲツがメインだったのも、下るにつれてコハウチワカエデやコミネカエデも現れてきて彩りもより豊かに。

そしてなんといっても晴れているのが一番大きい!おっさんもうっとりですよ。

B231118l(徐々に、、、)

B231118m(コハウチワカエデ)

1516m方から先の西面が一斉に伐採されていたのは、南大菩薩の稜線から散々見えていましたので知ってました(笑)。

でもでも驚いたのが紅の多さ!正直言うと色づきはこの気候ですから今ひとつなんですけど、それでも赤いということはここは基本常時赤くなりそうなところですよ。

B231118n(1516m方より下は伐採跡が広がる)

B231118o(この辺り紅が多い!)

しかしここまで紅が多いとはねぇ!!

んでその伐採跡は1522mを越えると尾根東面に移って、、、どうやらすぐ下で尾根を横切る奈良子林道から始まっているようです。

B231118p(野分ノ峰・北の鞍部辺り)

B231118q(奈良子林道でこんな感じ)

そんなわけで着いた野分ノ峰も北面が皆伐されていて驚きました。たしかこっちは比較的最近来た覚えがあるはずなのだが、、、と調べてみたら5年前に来てはいるのですが、野分ノ峰には上がらずそのまま東の尾根を下って金山峠に出ていたのでした。

B231118r(オオモミジ)

吹切尾根を横切る奈良子林道を越えて再び尾根を下ると、ここから今までのゆるゆる広尾根だった周囲の雰囲気が一変。痩せた岩稜が続くようになるって、、、これは尾根下部と同じ感じですね。

しかしゆるゆる広尾根から、痩せた岩稜に一変するって同じ主稜線でなかなかの落差ですよ。

B231118s(ブナの大木もちらほら)

B231118t(痩せた岩尾根が続くのは尾根下部のよう)

今までの緩さから一変するわけですから、急降下が続いて下りらしいと言えば下りらしいかも。

ネジキやヤマボウシの紅葉がちらほら見られるのも、やはり去年歩いた尾根下部と同じ雰囲気ですね。

B231118u(送電塔をすぎれば)

やがて送電塔に出れば鳥屋ノ丸はもう間近。

桑西から野分沢沿いに延びている巡視路がどこからか別れている筈なんだけどなあ、、、と思いつつ先を行くと、その分岐点は鳥屋ノ丸山頂のすぐ手前でした(笑)。

B231118v(鳥屋ノ丸はもう間近)

いちおう下の桑西には道標あるんだけど、上はまったくフォローされていないって、、、、入山者のレベルを選別するためにわざとそうしているのでしょうかね?それか一応登山者も入れますよと言うメッセージ的なものとか??

のんびり歩いたせいで鳥屋ノ丸に着いたのはもうけっこうな時間。あんまりゆっくりしていると今度は日が暮れてしまうので、休憩もそこそこに桑西へ向かったのでした。 

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2023.08.17

雷に追われた南大菩薩

B230816a(お花畑・最盛期直前)

わりかし好天が続いていたものの異常に暑かったり、予定が合わなかったりで二ヶ月ぶりの山歩きになってしまいました。とりあえず夏山前なので今年のお花の確認と調整をかねて南大菩薩の稜線をゆるゆる歩いてきました。

今回はきちんと朝から(!)大月駅からタクシーを走らせて真木側からの入山。とにかく暑い日が続いているので山奥に入ってもかなり暑い(笑)。歩き出し早々汗が噴き出します。

B230816b(湯ノ沢峠の草原)

B230816c(シモツケソウ・少ない)

とはいえ、湯ノ沢は基本樹林帯なので直射日光が避けられるだけまだマシです。

大汗かきながら小一時間で湯ノ沢峠に上がり、暑さはここからが本番なんだろうなと思い込んでいたら、稜線は暑いことは暑かったけど抜ける風はどこか涼しく意外に快適。草原は開けてて気持ちの良いところ、、、なんだけどお花はなおも減っている感じですね。

B230816d(大蔵高丸)

そういえば稜線の人の少なさも意外で、もしかして焼山沢の方は林道が通行止めになっているとか??確認はしなかったんですけどね。

この日はふたパーティとすれ違っただけで後は完全なひとり旅。気温が高く、天候が不安定なのも人出が少ない原因なのかも。

B230816e(柵がないとキオンかヨツバヒヨドリか)

B230816f(コウリンカぐらい)

稜線のお花は柵がないとヨツバヒヨドリ、キオン、コウリンカ、マルバダケブキしかもはやいない感じ。それにしてもこのあたりの草原はコウリンカで極相化しているのがかなり興味深いです。

草原と草原をつなぐ樹林帯の間は日差しが遮られてちょっと涼しいぐらい。

B230816g(樹林帯は日陰になってホッとします)

B230816h(お花畑その1・オオバギボウシとワレモコウ)

様子が気になっていた例の草原はかつての姿に近い感じでお花が咲き出していて、それだけでわくわくします。まだ秋の花が咲きそろっていないので最盛期はお盆頃でしょうか。

B230816i(その2・コオニユリ)

B230816j(その3・ツリガネニンジン)

オオバギボウシ、コオニユリ、ワレモコウ、ハナチダケサシ、オトコエシ、ノコギリソウ、ウスユキソウ、オミナエシ、コウリンカ、ヨツバヒヨドリ、ヒメトラノオ、タチフウロ、コウゾリナ、ツリガネニンジン、キリンソウ、シシウド、ヤマオダマキ、シモツケソウ、アキカラマツ、シモツケ、オカトラノオ、イタドリ、キオン。タムラソウやマツムシソウ、シシウドあたりはまだ蕾でした。

B230816k(その3・キリンソウ)

B230816l(徐々に雲が湧いている)

もっとゆっくりお花見したかったのですが、どうも雲行きが怪しい。最低でも大谷ヶ丸は越えたかったで先を急ぎます。

んが1602m峰でランチを食べ始めたら無情の雨、、、。でもまだ雨が弱く、地面が濡れるまえに止んでくれたので大丈夫そう。米背負峠に降りて、大谷が丸へ登り返します。

B230816n(米背負峠)

B230816o(大谷ヶ丸)

大谷ヶ丸に上がったらなんか空も明るくなってきてこれはもう大丈夫でしょう!

これなら当初予定していたお坊山まで行けそう。ここから始まる本格的な下りも、すいすいと快調に歩けます。

B230816p(防火帯にはマルバダケブキ)

B230816q(曲沢峠)

降り立った曲沢峠も↑↑このように明るかったので躊躇なく先を行くと、間もなく辺りが暗くなって、なんかゴロゴロ鳴り出したゾ、、、。

すると雨がパラパラ降り出したものの、ランチとった時を同じような降り方だったのですぐに止むだろうと思ってたのに、次第に雨は強くなり、慌てて手持ちの日傘を広げる始末。

B230816r(このあたりから夕立が、、、)

木の下で雨をなんとか凌いでたら、今度は雷がバンバン落ちだして、しかも近づいている!!これは久々にマズいやつだ、、、。

なおも鳴り続ける雷から逃げて逃げて、大鹿峠手前のピークでようやく稜線から離脱。逃げるように西の尾根へ。

B230816s(なんとか田野に降りてきました)

雷は東へ行ってたのが音でわかったので、西の尾根を下れば一安心。下半身がびしょ濡れになりながら下って下って、景徳院に降り立った頃には雨も止んでいたのでした。

やれやれ、無事に下れて良かった、、、雷ってマジで怖いからね!昔、下山で歩いていた川上村でヒドい目に遭ったことがあるから。冗談抜きで命の危険を感じたのって岩や凍結した斜面から滑落した時じゃなくて、雷に追いかけられた時だったんですよ。季節の変わり目はこれからですので、皆様におかれましてはくれぐれもご注意のほどを。

 

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2023.02.05

子ノ神社と子神社を結ぶ尾根歩き(鞍吾山~殿平)

B230129a(殿平山頂)

遅くなりましたが、ちょっと前の超遅出な山歩きはかなり久しぶりとなる鞍吾山から殿平(でんでえろ)へ尾根伝いに下ってきました。

なかなかドイヒーにお昼過ぎに大月に着き、タクシーで恵能野の人のいる様子にホッとしつつ、奥にある子ノ神社に出てからのスタート。もう12時半過ぎてますけど、短い行程なので却ってちょうど良い塩梅です。

B230129b(恵能野の子ノ神社)

恵能野の子ノ神社はおそらく20年近くぶりのような、、、。しっかりご挨拶したら奥へ延びる林道を行きます。

じきに最奥の家屋を過ぎ、道しばらくは安定していましたが、恵能野川を渡ると先の台風の影響もあって若干荒れていた印象でした。

B230129c(恵能野川の径路は若干荒れていた)

B230129d(もと索道尾根を登る)

まもなく切目峠みちが上がってくる分岐(わかる人にはわかるレベルですので念のため)に出たところで、適当にもと索道尾根というか三角点峰の北東尾根に取り付きました。

尾根はのっけからの急登。地形図で見るより急な印象ですが、すいすい登れるから問題ありません。尾根はほぼ雑木林ですし、上がるにつれて徐々に見えてくる大久保山や岡松ノ峰の姿が新鮮で楽しくなってきます。

B230129e(鞍吾山の三角点峰?)

そんな尾根の様子に気分を良くしているとあっけなく四等点のある鞍吾山の?三角点峰に上がってしまいました。歩き出しから1時間かかっていませんからね!こんなに楽して良いのかしら?(笑)

ここも雰囲気は良いところなのですが、とりあえず殿平と滝子山への分岐であるお隣の本峰?へ向かいました。

B230129f(行く先の殿平を望む)

じきに着いた本峰には私製の「ソモウノ峰」と書かれた山名標があり、いまは鞍吾山よりソモウノ峰の方が通っているようですね。

意外だったのがこのピークが殿平への分岐なのにマーキングが一切なかったことで、まあ登る人も滅多にいないところなので、下る人はもっと少ないでしょうから問題ないのでしょう。

B230129g(鞍吾山直下は急で下りが怖い)

基本マーキングの類いを徹底的に嫌う自分が珍しく言及したのは、鞍吾山からののっけの下りがかなり急でわかりづらいからです。

岩混じりの急降下の上にカラカラに乾いた落ち葉が積もって滑る滑る。距離としては長くはないですが、この下りがこの日一番気を遣った区間でした。

B230129h(雑木林が続き快い)

傾斜が緩むとここから先は緩やかな尾根歩きが続きます。こちらも雑木林が多く、快い尾根。

でも岩がちなこともあってアセビが被る箇所もありますが、大したことはない、、、というか今やスズタケどころか、アセビや灌木が被るような尾根すら少なくなってきた印象ですよね。

B230129i(820m圏峰・バックは鞍吾山)

B230129j(いつの間にか道形が現れていた)

ゆるゆる気分良く歩いて、、、とはいうもののこの日は風が強くてかなり寒かったのも事実。まぁ真冬ですのでこの寒さも楽しめないとね。

下っていくうちにいつの間にか道形が現れ、そんな道形を追うようになるとじきに殿平の広い山頂に飛び出しました。

B230129k(殿平直下より滝子山を望む)

さて殿平は何年ぶりでしょうか?(笑)そんな久しぶりの山頂には驚いたことに山名標がなく、それどころか道標も破損状態でした。

今って殿平をメインに歩く人が減っちゃったのでしょうかね?軽い山歩きするにはいい山だと自分は思うんですけどねえ、、、。

B230129l(百反刈山)

ここまで来たら後は藤沢へ下るだけなのですが、百反刈山に着いたところでかつてあった周回コースの道標もないことに気がつきました。これでは入る人が減るのもわかりますね。

百反刈山からはすいすい下れて、意外に大きいアンテナ施設を過ぎると道は植林帯に入り、やがて藤沢の子神社に降り立ちました。

B120129m(藤沢の大杉と子神社)

さっそく参拝して大杉にもご挨拶。まぁここは滝子山の帰りにも寄るところなのでおなじみのところ。境内でメロンパンを食べたら初狩駅へ向かいます。

帰りの道中、ふと恵能野の神社も子ノ神社だったことを思い出して、この日は子ノ神社と子神社を結ぶ山歩きをしたことにここでようやく気がついたという超マヌケなお話。これは子年の初歩きに最適のコースでしたね(笑)。ということでちょっと山慣れした方向けのコースとしてオススメしておきましょうか、、、。

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2022.12.04

大丸から鳥屋の丸へ・吹切尾根の下部を歩く

B221128a(御前ノ頭 <ごぜのあたま> より)

紅葉のシーズンは気候も良いし、自然と山へ足が向きますね。もう何度か云っているかも知れないけど、紅葉の時期は日原ばかり歩いていたので、homeの山でも紅葉の時期の様子を知らないところばかりだったりします。

今回はひさしぶりに吹切尾根の南端あたりをコースに選んだのは単に紅葉のレンジと合っていそうだから、という理由で決めましたが、さてどんな姿を見せてくれるのでしょうか。

B221128b(大丸への登りしな)

この日はほんとうに久しぶりに大月駅から朝一のバスで遊仙橋に出てからのスタート。バスを降りると、をををこりは寒いですねえ!橋の周辺ですでに紅葉が見頃で、しばらく見物したあと橋のたもとから延びる薄い踏み跡を拾いました。

大丸への登りはのっけから急登が続いてなかなかしんどいところ。植林を抜けると尾根が広がりますが、急なのは相変わらず。オオモミジやイロハカエデの紅葉もぼちぼち現れ、そんな木々をめでながらゆるゆる登っていきます。

B221128c(オオモミジ)

B221128d(大丸、南峰のほう)

傾斜が緩んで、奥にオオモミジの紅い大木が見えるとそこが大丸(南峰・三角点峰)でした。広い山頂のまわりの紅葉も見事でここはなかなか良い山頂ですよ。ここは広くて緩い山ながら、印象がいまいち薄かったので余計に意外でしたね。

しつこいようですが季節を変えて歩くことの大切さですよ。

B221128e(稜線は明瞭な径が通っている)

緩い吊り尾根を介して大丸の北峰に上がると、尾根はここから進路を北に変えて一旦下り始めます。

尾根は今までの広尾根から一変。雑木林と植林に分けられた、アセビの生える痩せた岩っぽい尾根。尾根上には明瞭な仕事径がついていて、巻けるピークはしっかり巻いている様子でした。

B221128f(馬立峠)

大丸から下りきった鞍部が馬立峠で、西の間明野から峠を越えて中村へ峠みちが延びています。この峠みちも歩いてみたいと思いつつまだ歩けてないんですよね。間明野側はかなり明瞭だけど、中村側はなんとなくアヤシそうなのも魅力的(笑)。

B221128g(馬立峠を過ぎると岩が出てくる)

B221128h(ネジキの紅葉)

峠からは一転、御前ノ丸へ向け急登が続きます。ここは下りで結構難儀した覚えがあるので、尾根の様子もなんとなく覚えていました。

露岩の痩せ尾根を慎重に登っていくと、そこでたくさん見かけた↑↑この紅葉、カエデでもミズキでもない、でも木や枝振りはアセビそっくり。もしかしたらネジキか?と思ったのは大正解で、ネジキなんて今まで夏の花期しか気にしたことありませんでしたからね。お勉強になりました。

B221128i(痩せた岩稜が続く)

B221128j(タカノツメ)

岩稜の紅葉がネジキなら、黄葉はタカノツメ。でもここのはほとんど香りませんでした。香るタカノツメと香らないタカノツメ、この差はどこのあるのでしょうかね?

B221128k(歩いてきた尾根と大丸を望む)

こうやって展望が開けるところが出てくるのが岩稜の楽しいところですよ。

B221128l(御前ノ頭の手前のピークもなかなか良さげ)

御前ノ頭手前の岩コブも展望よろしく、休憩の適地だったのですね。すっかり忘れていました。

かなり迷ったのですが、やはりランチ場は山頂でと決めて先を行くとひと登りで御前ノ頭の山頂に着きました。

B221128m(御前ノ頭山頂)

狭い山頂ながら、南が開かれ富士がバッチリ(トップの写真)。

どう考えてもこんなマイナーな山に人が来るとは思えないので山頂を占領してのんびりランチ。当然の如く誰も来なかったのでのんびり休むことができました。

B221128n(鳥屋ノ丸が聳えて見える)

↑↑これですね、自分的には大栂から菰釣山の感じ似ていてちょっとうんざりするんですが、ここまで来たら鳥屋ノ丸に上がるしか手はないわけで、まぁいいか。

一旦最低鞍部に降りると、ここでしばらくの間お別れしていたカエデが復活。まだまだ紅葉を楽しみながら登れました。

B221128o(このあたりから急登がはじまり)

B221128p(尾根を移ると再び岩稜に)

まぁあとは鳥屋ノ丸へ登るだけだから、、、とのんきに思ってたら、ここも痩せた岩尾根をトラバースしつつ急登が続く区間だったのですね。すっかり忘れておりました(笑)。

えっちらおっちらそんな登りをなんとかこなすと、尾根は落葉の進んだ雑木林に変わって、見覚えのある分岐、、、と思ったらここが中村へ延びる尾根との分岐でした。

B221128q(鳥屋ノ丸手前の和やかな稜線)

短かったけど、鳥屋ノ丸までのゆるゆる登るひとときがまた天国でした。こういう登りだったらいくら続いても永遠に歩けるのに、、、。

B221128r(鳥屋ノ丸の山頂の印象が変わった!!)

ぶっちゃけ鳥屋ノ丸って何回か訪れていて、なんか暗くて居心地のあまり宜しくない山頂のイメージだったんです。

それがですね、久しぶりに訪れてみると山頂は明るいし、西側の自然林は見事で、ここってこんな素敵な山頂でしたっけ?(笑)。まぁ東、南側は暗い植林帯だけど、自分なりに考えてみるとですね、基本冬とか朝とか天気の良くないときに訪れていて、ここが明るくなる時って西側の雑木林から日が入る頃だから、今回のように晴れた午後に訪れれば良かったのですね。

B221128s(桑西へのくだりしな)

そんな山頂の様子に思いがけず長居してしまったのもあとは桑西(くわさい)へ下るだけだったから。下りの尾根も日差しがたっぷり入って名残の紅葉を愛でつつ、気ままに歩いて桑西へ下ったのでした。

そうそう野分沢の巡視路に降り立ったところに「吹切峰」の道標があって驚きました。鳥屋ノ丸の登山口には「とやの丸」。鳥屋ノ丸の山頂も、下り尾根にも道標はなく、果たして登山道としてフォローされているのでしょうかね?野分沢の巡視路は歩いたことがないので、ちょっと確認してみたくなりました。

 

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2022.11.10

三窪高原から鈴庫山へ、錦繍の尾根を辿る

B221106a(鈴庫山から西尾根を見下ろす)

まぁコレは個人的にとっておいてあるというのもあるのですが、大菩薩の稜線より西側は割と未踏の尾根が多く、鈴庫山の稜線も滑沢山から上はまだ未踏のまま。そんな未踏区間を繋げるべく今回は柳沢峠スタートで西尾根を下ってみました。

柳沢峠スタートもかなり久しぶりだけど、三窪高原に上がるのはもっと久しぶり。このあたりは東京都の水源林ですから実はここから上がるのもちょっと楽しみだったりしてました。

B221106b(柳沢峠からの登りしな)

標高的に登りだしで盛りやや過ぎでしょうか、好天の許、コハウチワカエデやハウチワカエデがまだ綺麗に残ってました。水源林の道はいつもながらに歩きやすく、快いですね。

B221106c(稜線はすでに落葉寸前)

小一時間ほどで稜線に上がると、なんかガスが上がってきて早くも怪しい雰囲気。展望はすでにガスであらかた隠れてしまっているし、日差しが遮られるとやっぱり寒いです。

B221106d(大黒茂ノセリ)

大黒茂ノセリ、立派ですねええ!

B221106e(レンゲツツジはどれなのかな?)

このあたりは20年近くご無沙汰しているのですが、記憶が全くない。というかこのあたりはレンゲツツジがまだ残っているのですか?

ヤマツツジはわかるんだけど、レンゲはどの木なんだろう??

B221106f(コミネカエデ)

草原から軽く登ると電波塔で、ここは覚えがある。昔レンゲツツジ祭りの際、駐車場がここまで来てませんでしたっけ?バイクで登った覚えがあるんです。

電波塔からは来た道を戻るのではなく、西の巻き道に入ってみました。

B221106g(西側の巻道にある小屋はなんの小屋?)

稜線の西側は当然水源林ではないのであまり期待しないで入ったのですが、これが雑木林の続くなかなか雰囲気の良い道で、小刻みなアップダウンを繰り返しながら山腹を巻きながら延びていました。

途中で見かけた↑↑この小屋、避難小屋にでもなっていたのでしょうか?今となっては知る由もありませんが、気になってます。

B221106h(ろくすっぽ歩かれていない様子ですがよい道でした)

その小屋を横目に過ぎるとひと登りで鈴庫山の西尾根と合流。うまい具合に再び晴れてくれ、なおも西の鈴庫山を目指します。

B221106i(鈴庫山へ向かいます)

盛りやや過ぎでしたが、このあたりの紅葉もまだまだ楽しめました。しばらくは尾根上に這うケーブルに沿って歩いていきます。

221106j(山頂には山ノ神)

鈴庫山への向いしな、行く先にけっこうなピークが見えていたのがやはり鈴庫山で、山頂直下は急な岩場を右に巻きながら登って、開けた山頂に飛び出しました。行く先に錦繍の西尾根を見下ろしながらしばらくお休み。

天気の良さも相まって長居してたらあとからハイカーがやってきたので、おいとましてなおも下ります。

221106k(鈴庫山からの下りしな)

この下りも急で、一度北西の尾根に引きこまれたので引き返して尾根に復帰しました。ぐずぐずの急降下をこなしていくとじきに左手からケーブルとも再会。ここから尾根は再びゆるんで、ここからしばらくの間が紅葉の最盛期でした。

221106l(コシアブラ)

221106m(ブナ)

贅沢を言えば色づきはいま二つ。でも日差しのおかげで盛りの紅葉、堪能しました。

221106n(このあたりが紅葉の盛り)

221106o(見事でした)

途中の1470m圏のピークでランチをとって、先を行ってもまだまだ続く錦繍の尾根。

221106p(ウリハダカエデ)

221106q(坂脇峠が近づくと再び岩稜に変わり)

下るにつれ緑が徐々に増えてくると、痩せた岩尾根に変わってじきに1336m峰に着きました。

こちらの身としては鈴庫山直下の下りをこなせばあとは緩く下れるものと思い込んでいたんですけど、実はここから坂脇峠への下りがけっこうな急降下で、この日一番しんどい下りでした。聞いてないよー!(笑)

221106r(峠へはけっこうな急降下で気を遣う)

それでもなんとか下って、そろそろ峠だーって喜んでたら、案の定峠は擁壁になっていて降りられる箇所がありません。

ここは右手の緩い沢筋を下ってなんとか林道に降り立ちましたが、末端手前の尾根の分岐を右へ降りるのが一番安全に降りられるルートかもしれないですね。状況を見ると。

221106s(坂脇峠・林道が乗越している)

なんとか峠に降り立つも、日の短い今の時期のことを考えるともうけっこうな時間。尾根歩きはここで打ち切り、平沢へ下ることにしました。

221106t(ショートカット尾根にお宮の跡)

とはえいえ林道をそのまま降りるのはさすがにしんどいので、ここでこれは、、、と目についたショートカット尾根を試しに降りてみました。

すると尾根上はろくすっぽ歩かれていないものの、駄馬を通すような広い道形に、立派な石段が残るお宮の跡もあって、もしかしたらこれが旧来の坂脇峠みちだったりするのでしょうかね?

221106u_20221106145501(去年歩きだしだったお地蔵様に再会)

もくろみ通りに林道に降り立てばあとは下るだけ。道はじきに最奥の集落(名前は知らない)を通り抜け、開設中の林道と合流するとまもなく見覚えのある地蔵菩薩の分かされで、ここで先ほど別れた坂脇峠からの林道と再び合流しました。

もう歩く気分ではないのでタクシーを呼ぼうとしたらケータイが入らなかったのでしばらく下ってようやくコール。道中の紅葉もさることながら、坂脇峠からうまいこと下りられたことに気分も上々で、そんな山行きの余韻に浸りつつタクシーを待ったのでした。

 

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2022.10.31

錦繍の日川尾根を下る

B221030a(上日川峠のあたりがピークでした)

10月に入ったらもー良いだろうと思っていたのに今月も天気はいま二つ。紅葉のレンジが低山帯に入ってようやく秋らし天気が続くようになってきましたね。そんな紅葉のレンジ狙いで17年ぶりに日川尾根を歩いてきました。

この日は頭がかなりオカしくて、目的の電車に余裕で間に合っているのになぜかホームでお茶を飲んでしまい(笑)その電車を乗り過ごすという失態をカマしてしまいました。結局塩山まわりで上日川峠に出たのは11時近く。悪い子ですね。

B221030b(上日川峠のひとコマ)

峠付近はあまたの車に、乗る予定だったバスも着いてて凄い人出。そんな喧噪から逃げるようにすぐ上のテン場に上がります。

そのテン場の様子がトップと↑↑の写真。元々林相の良いところで紅葉がピークとなればそれはそれは美しかったです。場所柄うるさいのが玉に瑕だけど、ここ以上に林相が良いテン場を自分は知りません。

B221030c(日川尾根・歩きやすくなった)

実はそのテン場もすでに日川尾根上なので、そのまま尾根伝いではなく今回は基本登山道の方を歩いてみました。

笹も刈り払われており快適に歩けますね。ハイカーよりもトレランの方が多かったなあ、、、。

B221030d(紅いのはハウチワカエデが多い)

この標高で紅く色づくのはやはりハウチワカエデ。写真では綺麗に撮れてますけど正直言うと色づきはいま三つぐらい。まぁこんな状態がデフォルト化してると言うべきなのかも知れません。

B221030e(送電塔にも寄ってみて)

B221030f(道中マルバカエデが本当に多かった)

今回歩いて気がついたのは道中マルバカエデが多かったこと。本当に多い!どこでもいるのでちょうど見頃だったのはラッキーでした。マルバはこんな状況でも綺麗に色づいてくれますからね。

B221030g(中日川峠を過ぎたあたり)

コミネカエデも加わって紅はこのあたりが一番綺麗でした。

B221030h(カラマツも色づきは今ひとつ)

カラマツはご多分に漏れずこのまま葉が枯れてしまいそうな雰囲気です。

B221030i(電波塔の南面が皆伐されていた)

そろそろお腹が空いたな-と感じ始めた頃にたどり着いた電波塔の南側が思いっきり皆伐されて、非常に宜しい展望地になっていたのには驚きました。もちろん今回はここで富士を眺めつつランチ。

B221030j(牛奥雁ヶ原摺山から黒岳の稜線)

電波塔からしばらく続く林道歩きは↑↑こんな展望を楽しみつつ、てくてく行けます。

B221030k(カラマツ林は下日川峠を過ぎるまで)

自分は基本カラマツを嫌っているイメージがあるかも知れませんが、綺麗に色づいたカラマツってほんとうに見事なんですよ。

山肌はすべて黄金色に染まり、黄金色の細かい葉がはらはらと落ちていく様子は人工林で一番美しい光景かもしれません。

B221030l(源次郎岳分岐附近の林は見事なブナが多い)

んでそんなカラマツ林を抜けるとブナの巨樹が点在する自然林が現れます。見事な樹形のブナを愛でながら登り切ると、そこが源次郎岳との分岐。ここで日川尾根と別れて西の源次郎岳へ向かいます。

B221030m(源次郎岳への道すがら)

B221030n(源次郎岳山頂)

山梨百名山に指定されてしまったせい?なのか?このすっきりした山頂は未だに見慣れないですね。暑いし、そのまま素通りする感じで恩若峰へ下ってしまいました。

B221030o(悟空岩だそうです、、、)

あとは下るだけとはいえ源次郎岳から鬢櫛川の鞍部へ下る箇所は急でちょっとした難所なんですけど、ロープが張られていたりと整備はされているみたいです。

B221030p(コレには驚きましたねえ!!)

B221030q(恩若峰までは雑木林が続く)


もうここまで降りると林はぱっと見緑な感じですけど、すでに秋色で明るくなっていました。

アップダウンを繰り返しながら、そして偽恩若峰にだまされながら(笑)なおも辿っていくとようやく恩若峰に到着。

B221030r(恩若峰山頂)


恩若峰からは初めて塩山駅へ下ってみました。山腹に綺麗にジグを切る立派な道に驚きましたが、道標は皆無。でも下る分には問題ないですね。麓に出てからもほぼ一本道で、山頂からちょうど一時間で塩山駅に着きました。

終わってみれば4時間ちょいのショートコース。好天のもとで歩くことの気持ちよさよ。たいへん快く、良いペースで歩けました。いろんな意味で良いリハビリになったかも。今年の秋はこんな天気が続くと良いですね。というか続くと良いなあ。

 

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2022.08.13

盛夏の、あの草原へふたたび

B220813a(盛夏の草原・この時期に行きたかった)

しかし今年の夏は早々に行き先を決めて準備していたのに、週末毎のあの不安定さは参りましたよ。

その上所用もでき、気がつけばひと月以上ぶりの山行き。南大菩薩の、かなり復活していたあの草原の様子を見に行ってきました。

B220813b(イケマ)

今回も例によって大月からタクシーで湯ノ沢登山口まで出てからのスタート。こうも楽することになれると今やハマイバ前から一時間半とか歩けるのかしらん?って若干心配にもなってしまいますね。

山はすっかり盛夏の様子になっていて、道ばたにはクマイチゴがちょうどよいあんばい。ちょこっと楽しんだら自然と山道に入ります。

B220813c(湯ノ沢の道すがら)

この日の湯ノ沢は夕立が続いているせいでしょうか?水量豊富でなかなか爽快。というかこれまでの酷暑から一転、朝から涼しかったのはラッキーでした。こうも暑いとぶっちゃけ晴れられた方がしんどいですからどうぞこのままで、、、。

しっとりとした自然林の美しい道。かつてのスズタケが枯れたおかげですっかり歩きやすく、素敵な道のりになってしまいましたね。

B220813d(湯ノ沢峠の草原でランチ)

湯ノ沢峠に上がると稜線は霧雨でしたけど、空は明るく鳥も鳴いている。これ以上悪くなることはなさそうでホッとしました。

このあたりは柵が張られているけど、往年の姿には遠く及ばない。のはわかってますよ。でもコウリンカやヨツバヒヨドリ、タチフウロ、ノコギリソウ、ウスユキソウ、コウリンカ、イヌトウバナあたりが咲き始め。

B220813e(カイフウロ)

B220813f(大蔵高丸)

それでも稜線を南下すると現れる鹿柵の中はやはりお花がグッと多くなります。そんな花々の様子を見て、目的の草原の様子に思いを馳せる楽しさよ。

大蔵高丸を越え、しばらく歩くと出る鹿柵の扉はまさに天国への扉なのかもね。扉を開けるとここだけは違うから!

B220813g(シモツケソウ満開)

この草原だけは本当に花花花。かつての稜線はどこもこんな感じだったのです。

シモツケソウがこんなに咲いているなんて15年は見てないよ。

B220813h(ウスユキソウ咲き始め)

ウスユキソウも咲き始めで綺麗。

B220813i(道ばたにキリンソウとコオニユリ)

今年は咲いたキリンソウにも逢えました!

B220813j(白花のツリガネニンジンといろいろ)

草原のお花の多さがわかるでしょー?

B220813k(アキカラマツ)

B220813l(ヒメトラノオとタチフウロ)

ヒメトラノオもマジ久々!

B220813m(シモツケとハナチダケサシも残っていた)

いやあ、みごとみごと。おみごと!

B220813n(ツリガネニンジンがこんなにあるなんて)

ツリガネニンジンもずいぶん久しぶりのような。

B220813o(オオバギボウシ)

この時期は草原が一番華やかな時期。そしてこれから秋の花が咲き始めて種類が増える時期です。

ということで見かけたお花を思い出してみますと、、、オオバギボウシ、コオニユリ、ワレモコウ、ハナチダケサシ、オトコエシ、ノコギリソウ、ヤマハハコ、ウスユキソウ、オミナエシ、コウリンカ、ノハラアザミ、タムラソウ、ヨツバヒヨドリ、ヒメトラノオ、タチフウロ、ハナイカリ、コウゾリナ、ハバヤマボクチ、ツリガネニンジン、マツムシソウ、オトコヨモギ、カイフウロ、キリンソウ、シシウド、ヤマオダマキ、キンミズヒキ、シモツケソウ、アキカラマツ、シモツケ、オカトラノオ、イタドリ、キオンまで浮かびました(笑)。ちなみにセイタカトウヒレンは蕾。ヒメヒゴタイはここにはいなさそうですね、、、。

B220813p(湯ノ沢峠に戻って)

と心ゆくまでお花見したらこの日は穏当に来た道を引き返し、西の焼山沢を下りました。

湯ノ沢峠の草原で晴れてくれたのはいいんだけど、やっぱり暑いのはイヤだよねーと言いつつ西に下ると、車が一台もありません。というかこの日は峠からの往復ハイカーに逢うことがなかったと気がつきました。林道ってどこかで通行止めとかじゃないですよね?

B220813q(焼山沢を下りました)

ということであとは登山口まで下ればタクシー呼んで帰るだけ、と思って登山口に下ってみるとぬあんとケータイが繋がらず(笑)結局県道まで歩かさました。でもユルい山歩きなのでこれも良し。ときおり晴れ間も見えて涼しい風が通る、盛夏ではあり得ないような快適な下り道でした。

あっそうそう、焼山沢の道ですが、山道から林道に飛び出すあたりは一面緑の草が水の流れで一斉に倒れててビックリしました。夕立など短時間で大量の雨が降った直後の通過はあまり宜しくないかも知れませんよ。念のため。

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2022.07.03

初夏のゆるいお花見

B220703a(ヤマツツジ満開)

なんか報告が遅れている間にいきなり梅雨が明けて、猛暑がつづいて、お暑うございます。でもなぜか週末は高いところが悉く不安定というなんとも悔しい状況が続いてますね。

ということでようやく二週間以上前の山行きに取りかかれました。あえて詳しくは、でもぼやかすようにも書きませんが前半は去年の初秋に歩いたとこです。

B220703b(マタタビの花が咲いていた)

このマタタビ、一部葉っぱが紅くなり出していたのでもしかしたらミヤママタタビかも知れません。でもこんなに綺麗にマタタビの花が撮れたのは久しぶりではないのかなあ。

B220703c(タニギキキョウ)

タニギキョウもかなり久しぶり。本当に小さいお花ので気にしてないと見落としそうになるかも。

B220703d(エゾハルゼミも鳴き始めていた)

天気は晴れたり曇ったりだったのでエゾハルゼミの今シーズン初鳴きはささやかでした。去年の三ツ峠の蝉時雨が懐かしい。

B220703e(ベニバナツクバネウツギ)

蒸し暑い中とあるピークに上がるとベニバナツクバネウツギにサラサドウダン。

B220703f(サラサドウダン)

B220703g(草原に出ました)

相変わらず素敵な草原です。草原にはヤマツツジやズミが点在していてどちらも満開。今や合図だけなのがさみしくないと言えば嘘になりますかね。

B220703h(ズミも満開)

B220703i(緑眩しい尾根)

尾根上の若葉の美しさよ!

B220703j(エゾノタチツボスミレ)

B220703k(ヤマツツジが見事なのは変わらない)

もういちど草原に出ると、あとはこの広い草原をゆるゆる詰める段取りです。そろそろ虫が煩いシーズンですけど風があって助かりました。少なくとも草原上では(笑)。

B220703l(来た道を振り返る)

B220703m(このあたりはキンポウゲ)

かつてはあまたのお花が咲いていたなんで、、、昔のことはもう言わないよ。

B220703n(ここに出ました)

ランチはこのあたり。想像よりもハイカーは少ない印象でした。天気が今ひとつだった影響でしょうね。

B220703o(白谷ノ丸より)

ランチの間までは富士もなんとか見えていたんですけど、さすがに雲が出てきました。

B220703p(オオイタヤメイゲツの林)

ここはいつ来ても素晴らしいところだけど、緑がことのほか美しかったなあ。

B220703q(黒岳の一等三角点)

B220703r(しっとりとした黒木林が続く)

雨の多い時期なので黒木林がしっとりとしていて、雰囲気出てました。すたすた東へ下ります。

B220703s(マイヅルソウもぼちぼち)

B220703t(赤岩ノ丸を巻いているところ)

ここが赤岩ノ丸を巻くところだったって、巻いてから気がつきました(笑)。尾根道と巻き道両方に道標があるのですね。

B220703u(赤ヤさまにも寄りました)

なんとか赤岩ノ頭に上がったら赤ヤさまにも寄りました。下り10分ちょい登り15分ほどでしょうか?けっこう嶮しいですね。特に下部が。

赤岩神社に寄ったのはなんと16年ぶりでした。そして赤岩は記憶よりも狭い印象。当時も↓のハコネコメツツジが咲いていたんですよね。

B220703v(ハコネコメツツジ)

久しぶりに参拝したらしんどい登り返しをなんとかこなして、大峠へ。

峠に着いたらもう夕方。薄暗い中いそいそ着替えをして、帰途についたらとたんに雨が降り出したのでした。

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2022.06.12

湯ノ沢から真木川へ地味な周回

B220612a(真木焼山沢林道への水平道のひとコマ)

久々の遅出。こういう時は一日で歩くには中途半端に短いルートを歩く好機でもありますね。今回は通い慣れた山域で長らく長らく放置してあったそういう中途半端なルートをようやく歩いてきました。

そんなわけで湯ノ沢峠の登山口に着いたのはお昼過ぎ。朝は綺麗に晴れていた空もこの頃になると雲がかかりはじめてます。でも日差しが遮られるから却って涼しくていいやーと思いつつまずは湯ノ沢の登山道を歩き出します。

B220612b(クリンソウが点在)

子猿に歓迎されてから山道に入ると、いちめん鮮やかな緑の中にクリンソウがポツポツと咲いています。まあこれは予想通り。

B220612c(サンリンソウ)

ですが、あれーなんだこの見たことないシロカネソウの類いはー?ってかなり悩んだんですけど、あっこれはサンリンソウだった!ってけっこう経ってからようやく気がつきました(笑)。

それぐらいホントに見てない!!おそらく15年近く見てないような気もします。この時期にこの標高の沢をあまり歩かなかったせいなのかもしれないな。

B220612d(このあたりから登りになり)

あとはシロバナノヘビイチゴだとかヤマクワガタあたりでお花は端境期でしょうか。とはいえ盛夏にどれだけお花が増えるかと言えば今となってはかなり疑問ではあるんですけど、、、。

周囲のスズタケが枯れた今は広い沢筋の、美しい林が残る快い道なんですよね。アプローチがあまり良くないのが玉にキズ。

B220612e(ウマノアシガタ)

沢沿いの道から急な登りを経て、道が湯ノ沢峠へトラバースを始めるとじきに「光月院」と書かれた古い道標のある分岐に着きます。

この道標は自分がこの山域に通い始めた頃からある道標で、長年気になっていたもの。まあ分岐の道を東へ辿れば東の林道(焼山沢真木東線)へ出るんだけど光月院の存在はよくわからない模様。こういうルートってこういう時でもないと歩く気にならないですからね。

B220612f(道形はしっかりしている)

さっそく光月院の道標に従い水平道を東へ辿ると予想通りに道筋は明瞭。枯れたスズタケが往時を偲ばせるような箇所や、ちょっとした自然林を交えて道の雰囲気はなかなか宜しいです。

B220612g(このシナノキの大木をみると林道に出た)

じきに↑↑シナノキの大木を見るとすぐ先が林道の終点でした。道としてはのんびり歩いて10分ほどの短いもので、わかっちゃいたけど光月院らしきものはまったく見当たりません。

山道からそのまま道なりに林道(焼山沢真木東線)を行きますと

B220612h(焼山沢真木東線・荒れているが歩行に問題はない)

この白ザレが「らしい」ですね。この地質のせいで湯ノ沢峠を目前に工事を断念せざるを得なかった訳ですから。

B220612i(ここもエグい)

ここが一番酷かったかしら。でも歩行者なら通行に支障はありません。

B220612j(ヤマツツジ)

下るにつれ道は徐々にまともになってきますが、それでもかなりの期間車が通れていない感じ。10年ほど前の改修もすぐに荒れて無駄骨だった模様ですね。

林道終点から一時間ほど下ると大峠からの真木小金沢線に出ました。

B220612k(真木小金沢林道に出たら)

東線との分岐あたりは自然林の佇まいが大変宜しいので車で通り過ぎるのは実にもったいないところ。

林道に出ればあとはハマイバ前のバス停へ戻るだけなのですが、ここからこの林道を延々と歩くのはさすがにしんどすぎる。なのでひと下りしたところで今回は真木川(ヒカゲジャクシ)に降りてみました。

B220612l(真木川<ヒカゲジャクシ>に降りました)

真木川は林道が通じる前までは大峠へのメインルートで、んなら今でもそれなりに歩けるのでは?という例によってかなりテキトーな予測で入ってみたのですが、予想通り河床が広く、歩く箇所には事欠かない感じ。

でも堰堤が続いてそのたびに巻かなければいけないので、水線から離れて岸の斜面を歩いた方が無難ではあると思います。

B220612m(ひたすらに堰堤を巻き続ける感じ)

沢床は若干荒れ気味だけど素晴らしいわけではない。林相はまあ悪くはないけど大変美しいわけでもない。とはいえときおり立派なシオジが散見されたりと、この沢はこんな感じかーと沢の雰囲気がわかったのが収穫でした。

B220612o(林道に出れば真木川橋は近い)

奈良子林道が近づくと左岸に林道が現れるので、当然歩きやすい林道の方を歩いてしまいますね。

再び下って下って再び左岸に林道が現れると、じきにさきほど別れた真木小金沢林道に出ました。真木川橋からちょっと下ったところ。沢を下りだしておおよそ40分ほどでしょうか。時間的妙味は薄そうですが、林道歩きが苦手でかつ野山を自由に歩ける向きには悪くない選択かなとは思います。

B220612p(S字のトチノキ)

ということで真木川橋より下は釣り師さんが入るので今回の沢床歩きはここまで。ここからは素直に林道を下ってハマイバ前を目指します。

林道歩いても目が利けばこういう素敵な木々が見られますよ。ブログで出すのはたぶん初めてのはず。普段車で通過している山梨の林道も注意深く見てみるとおそろしい林があんがいあったりするのものです。

B220612q(このシオジ見事)

予定のバスにも余裕のある時間でハマイバ前に下れて、終わりよければすべてよし。結果4時間ちょいのちょうどよいショートトリップでした。稜線歩きもないお花も少ない山行きでしたけど、やっぱり歩いたことのないところを歩くというのはワクワクしますね。

いつになるかわからないけど、今度は寒い時期に大峠から下ってみようかなと思ってます。あー楽しかった。

 

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2021.10.29

もう一つの尾根から大平へ

B211028a(タキ沢左岸尾根のひとコマ)

なんか例年より暑いんだか寒いんだかを繰り返して季節感がイマイチ定まらない最近ではありますが、そろそろ近場のお山でも紅葉のシーズンに入ってきましたね。

とはいえ今年は紅葉も遅めだろうからまだ高いところがよさそうかな?ということで、その林相もあって長年なんとなーくとっておいてあった日川左岸の尾根の一つであるタキ沢左岸尾根を登路にとって歩いてきました。

B211028b(タキ沢左岸尾根・雑木林が案外多い)

この日はこれまた遅めのバスですずらん荘に出てからのスタート。まずは牛奥ノ雁腹ヶ摺山方面の登山道をひと登りし、林道に出たところで早くも登山道と別れて林道をてくてく南下します。

まもなくタキ沢を渡るともう目的のタキ沢左岸尾根のなのですが、周囲は緩く広々としており到底尾根とは言えない広がりが続くので、尾根状の地形が出てくるまで奥へ分け入り、それから尾根に取り付きました。

B211028c(カラマツ植林の許には枯れたスズタケ)

のっけは意外や雑木林。それをひと登りすると出てきましたよカラマツ植林が、、、しかも林下には大量の枯れたスズタケが斃れており、かつての藪の獰猛さがうかがえます。というか枯れたスズをポキポキ踏み織りながら歩くのもかなり久しぶり。

場所が場所なのでこんなカラマツ林が続くのかなあ、、、と思っていたら案外早く抜けてしまったことに驚いていると、

B211028d(オオモミジ)

B211028e(伐採跡の際を登っていく)

登り着いたピークは尾根の右側が周囲の開けた広大な伐採跡になってまたビックリ!

ここからは雑木林と伐採跡に分けられた尾根上を辿っていきます。

B211028f(ハウチワカエデ)

B211028g(振り返ると南ア全山が一望)

好天の時に伐採跡を歩けばそりゃ展望は絶佳で、南アは笊ヶ岳から鳳凰まで一望。それからなおも登れば徐々に八ヶ岳が見え、奥秩父の山山も指呼の間に迫って見えます。

そして反対側の雑木林は紅葉がはじまっていて、予想通り色づきは今ひとつなれどハウチワカエデはすでに見頃で赤くなっているし、オオモミジやコハウチワカエデも色づき始めていました。

B211028h(ぼちぼち色づいている)

B211028i(登ってきた尾根を振り返る)

そして標高を上げれば今度はオオイタヤメイゲツ。尾根上は明らかな二次林のせいかカエデが多い印象です。もしかしたら色づきの良い年はかなり楽しめそうなのかもとも思いました。

上の鉢巻林道を突っ切ると大平のピークが徐々に近づてくるもカラマツ植林は案外少ない。なんだこの尾根想像よりも楽しい尾根じゃん!(笑)ラッキーでした。

B211028j(大平の手前辺り)

そんな雑木林から再びカラマツ植林が現れると細長い1750m圏の大平のピークに到着。大平は間(あい)ノ尾根と接合するピークでここは間ノ尾根を下って以来ですので16年ぶりの再訪でした。

大平からは合流した間ノ尾根を登っていくのですが、ここから尾根が一気に広がる上に一旦東の鞍部へ下る箇所があり、ここは登りでも進路注意でRFのスキルがちょいとばかし必要な箇所かと思います。技能的なことを言えば左手のタキ沢を意識できれば迷うことなくすんなりいけるのですが、、、。

B211028k(大平、東の鞍部)

同じカラマツ植林でもこういう下草が綺麗なところなら歩いてても気持ちいいんですけどね。

大平の東鞍部に降り立ったら、ここから川胡桃沢ノ頭へ向けての急な登りがはじまります。

B211028l_20211026232001(間ノ尾根・最後の登りは案外急だ)

ここの登りは案外急なのですが、尾根の広さに周囲の雰囲気の良さにあってそれをあまり感じさせないかも知れないですね。

そんな尾根をせっせと登るとじきに尾根が痩せ、露岩の尾根に変わるところがかつてはスズタケとバラ藪のミックスだったところだと思います。

B211028m_20211026232001(川胡桃沢ノ頭)

登って登って周囲に黒木が目立ち始めると稜線の登山道と合流。すぐ先のピークが川胡桃沢ノ頭で、頃合いも良いしここで休むハイカーはいないだろうから(笑)ピークでシートを広げて軽くランチ。

ここでようやく富士とも対面できました。ぬくぬく。

B211028o(稜線は黒木の立ち枯れが進んでいる)

とはいえランチを終えて腰を上げたらもう14時過ぎ。もう余計なお遊びは出来ないのでおとなしく下山することにして、とりあえず南の黒岳へ向かいます。

近年は毎年歩いているわけではないけど、稜線は訪れるたびに黒木が立ち枯れ明るくなった箇所が増えている印象です。そのおかげで関東平野も一望できちゃったりしてるのが良いことなのかどうなのか。

B211028p_20211026232001(オオイタヤメイゲツの林)

B211028q(見頃のはずだが色づきは今ふたつ)

白谷ノ丸手前のオオイタヤメイゲツの林は見頃のはずだけど、緑のまま枯れ始めているのも多く色づきとしては今ひとつ。今年の気温の推移を考えればしょうがないところでしょう。

でも色づきは良くなくても天気が良ければそれなりに見られるんですよね。

B211028r(白谷ノ丸より)

オオイタヤメイゲツの林からひと登りすると白谷ノ丸で、二ヶ月ぶりとなると周囲の草原はほぼ枯れ野原。

↓↓このウスユキソウはもう枯れ始めているのかなあ、、、(笑)。

B211028s(ウスユキソウ)

B211028t(サラサドウダンも今ひとつ)

比較的きれいに色づくサラサドウダンもあまりよろしくないなあ。

B211028v_20211026232401(湯ノ沢の道を下りました)

そんなこんなで湯ノ沢峠にくだり着いたのは15時過ぎ。天目山温泉の方には夏に降りているので今回は桑西へおりてみました。

おそらくハマイバ前に着くのは17時台のバスの時間ギリギリになるかもと思ってたら、実際にはかなり余裕でハマイバ前に到着。あとは大月に出るだけだー!と上手くいったことに気を良くしていたら、帰りのバスが甲州街道の渋滞に見事にはまり普段の倍以上かかってようやく大月駅にたどり着いたのでした。

 

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