初夏の雑木林を愉しむ(牛奥峠~境沢ノ頭~棚横手)
(かくれっ窪 <甲陽東山妙見尊>)
さてそろそろ梅雨入りの季節なのですが、本当はこの時期というか5月から6月いっぱいまでは本音を言うと三ツ峠に行きたい。でも今の状況では富士急めちゃ混んでいるし、河口湖でもタクシーがままならないので諦めるしかないわけです。
ボチボチ暑くなってくるとちょっと標高は上げたいので、いろいろ考えてひねり出したのが今回のコース。県道が通るから意識されないけど、なにせスタートが1200mあるんです。とはいえ行きしなのバスに人が来すぎて一時間後のバスまで待たされましたが(笑)。以前は甲斐大和駅の前には栄和さんの係員やらタクシーが並んでいたというのに。人手不足がここまで及んでて胸熱でしたよ、、、
(登りしな・自然林が美しい)
とはいえさすがに登り口の嵯峨塩鉱泉は晴れても蒸し暑さは皆無で、爽やかなことこの上なく、おかげでいい気分で登り出せます。
ここは源次郎岳の登山道になっているのでそこそこ踏まれてて歩きやすい上に、意外や意外!林相もなかなか良いのですよ。周囲をよく見るとここも枯れたスズタケのあと。一昔前はスズが尾根を一面覆っていたのでしょうね。
(クリの大木が目立つ)
一旦林道を横切ったところでは想定外のクリンソウが見られたし、もう一段上がっても尾根は↑↑こんな感じでクリやシナノキの巨木も多く、なかなか楽しいですよ。ここは植林尾根かと思っていたので、これは幸先良さそうです。
やがて日川尾根に沿って延びる林道に出たところで、林道を南へ行きます。
(日川尾根に沿って林道が通っているので)
じきに出たゲートのある峠が牛奥峠。車はここまで来られるみたいですね。南は使われていない公園のようで休憩には良さそうです。
本来ならこのまま尾根を南下するのですが、今回は20ん年越しの懸案のため、ゲートをくぐり、峠を越えてのびる林道を下ります。
(かくれっ窪の入口)
下っても下ってもなかなか入口が現れないのでちょっと心配になってきた頃、ようやく入口に到着。これなら見落とすことはなさそうですね。
ここから踏み跡を拾って下ると、すぐ先にご神木のサワラ切株があり、お隣には若いサワラの木が伸びています。
(粗相のできない雰囲気でした、、、)
そこからもうひと下りで出た岩屋がかくれっ窪でした。ここの存在はそれこそ以前古部山周辺にあった私製の道標に表記されていたので、かれこれ20年以上前から知っていて、その間に徐々にネットで正確な情報が出回ってきた感じでしょうか。
あくまで個人的な印象ですが、薄暗く、窪地に近く湿度があり、ただならぬ、要は粗相を許さないような雰囲気がありました。
(ショートカット尾根もなかなか)
妙見尊に挨拶したら来た道を戻り、これから牛奥峠まで戻るのも面倒、、、と思ってたらなんかありましたよ。
かなり急だけど利用させていただきました。のっけは大変でしたが、登り切ると先にはなんとも美しい林が続いてめっけもんでしたね。
(快いですね)
ただネジキの木が多いのに花がない。標高を考えるとまだ早いんだけど、蕾もない。今年はツツジが宜しくないからまぁしょうがないのでしょう。
(1490m峰・これは昔からある私製の道標)
そして上がりきった1490m峰で牛奥峠からの日川尾根と合流。稜線伝いに歩いていればほぼ素通りするところでしょうが、ここがこの日の最高点。
驚いたのがピークに昔周辺にあった私製の道標が綺麗に残っていたこと。これでかくれっ窪の存在を知ったんですよ!!
(日川尾根上も!)
(5mオーバーのクリの巨樹)
1490m峰を過ぎても↑↑こんな林が続いて、楽しく、快い道のり。じきに四等点のある境沢ノ頭に着きました。
(境沢ノ頭・伐採されていました)
ご無沙汰している間にすっかり明るくなっちゃいましたね。
ここから日川尾根の主稜線と別れて深沢峠へ、、、の尾根がなぜかかるく通せんぼ?されている??ので、慣れていない向きはご注意のほどを。
(深沢峠におり)
(棚横手山頂)
林道が通る深沢峠に降りて、登り返すと植林が出てきましたが、まだまだ雑木林も多く、雰囲気は悪くありません。
宮後山から先はたしか山火事があって綺麗に伐採されいると思ってたんですけど、想像よりも木々が育っていましたね。よくよく調べてみたらこのあたり24年ぶり。そりゃ育ちますわ。そのころから「大富士見台」と名付けているので間伐は欠かしていないようですが。
(コアジサイ)
(大滝不動尊・下りきると車道に出る)
実は初訪の折は大滝不動尊に降りて勝沼駅まで歩いたんですけど、ここの記憶がほとんどなくて、初めて下る感じだったのでいろいろ楽しめましたね。大滝は本当に見事だし、プチ滝行できるところもありました。
ここは甲州高尾山があるのでハイカーは多いところだと思うんだけど、遅くなってしまったので誰もいなかったのも楽しめた要因かも。遅かったのにタクシーもなんとか捕まえることができて、これもラッキーでした。大滝から駅までって意外に距離あるんだなぁ、、、。