カロー谷とハンギョウ尾根・名残の紅葉を追う
(ハンギョウ尾根の大ミズナラ)
遅くなりましたが、この日は今シーズン最後の紅葉狩り。一年ぶりの日原はカロー谷からハンギョウ尾根周辺をゆるゆる歩いてきました。
そうそう!歩き出し早々↓↓かろう橋で久々の遭遇!お元気そうでホッとしましたよ。今回はそのかろう橋からカロー谷の巡視路に入りました。
(10年ぶりぐらいに丸森さんと遭遇!)
のっけは植林のもとカロー谷を巻き気味に行きます。植林とはいえそこも決して雰囲気が悪いわけではないですが、径が再び沢に近づいたところからがこの巡視路の良いところ。
小滝の続く渓流に日原らしい渓畔林がとにかく美しい。チドリノキの黄葉もまだなんとか残っていました。
(ここからがカロー谷の佳いところ)
(左岸側の巡視路は宜しくなく)
7年前に下った際もここはちょっとしんどくね?って箇所だったので道の状態を案じていたのですが、左岸を巻く径はさすがに荒れていました。様子見で上まで行ってみたら、上のトラバースが良くない。
まぁ沢慣れしていれば問題ないけど、とはいえ到底推奨できない状態なのでここは右岸側を巻くべきでしょう。
(右岸側をよじ登った)
(この滝過ぎたら、、、)
この滝の続くところから小屋跡までがこの巡視路のハイライトなので、ワクワクしながら↑↑の滝を巻き終えると
(なんだこれは!)
は?
(横篶窪が特に酷い)
なにこれ?聞いてないよ!!
(かつての横篶窪・2011.01.03)
といことでおそらく二年前の秋の台風で荒れたのでしょう。谷の様子が一変していて茫然。
ただでさえカロー谷は植林が多いのに、その少ない良いところがやられてしまった。日原でもこんなことになるのか、、、。そしてこんなこといったら怒られるかも知れないけど、自分は真っ先に丹沢の沢を思い出してしまいました。
(小屋跡前の桟道は掛け替えられていた)
んでその崩落で上流の小屋跡の辺りが堰き止められていて、真新しく掛け替えられた桟道の辺りは池になっていました。komadoは勝手にカロー池と呼んでるよ(笑)。
小屋跡から桟道を渡ってハンギョウ尾根に上がります。
(巡視路を往く)
(メグスリノキ・遅め)
ここでようやく本格的、、、とはいえすでに盛りを過ぎていた紅葉のはじまり。
すでにこの時期ですので残っているのはメグスリノキとオオモミジぐらい。このあたりは赤く色づくメグスリノキが多いので歩いてみたのですが一週遅かったようです。まぁこればかりはいろいろあってしょうがないんですけどね。
(このミズナラも目立つ)
(チドリノキも斜面で残るぐらい)
登りが緩んで径がハンギョウ尾根の中腹をトラバースするようになると、ここからがもう一つのハイライト。
メグスリノキはあらかた落葉しちゃってたけど、落葉してくれたからこそ素の林の姿が現れる。ゆるゆるな予定なので周囲の林を愉しみながらのんびり気ままに歩いたのでした。
(石で根の成長が止められブナブナ・笑)
(オオモミジ)
径がハンギョウ主尾根を乗り越して、次のモノレール尾根までの斜面が林相的にハンギョウ尾根の核心。そこを時間を気にせず心ゆくまで愉しめるなんて贅沢よね。
心ゆくまで愉しんだら主尾根に戻って、主尾根を下ります。
(ハンギョウ主尾根も楽しい)
あとはこの径のない主尾根を下るだけなのですが、ここだって素通りできない木々がいっぱい。
(最後のオオモミジ)
(あとは尾根を下ります)
ということで今シーズン最後となりそうな紅葉を名残惜しむように愛でながら帰途についたのでした。
・・・・・☆
ええと以下は長年近傍の山を通ってきた自分の予言めいたことを記しますがあくまで自分の身勝手な思い込みというか感覚的なものを備忘録的に記しているだけですので聞き流していただけると幸いです。日原に限らずここ20年ほどの間にスズタケが枯れたことによる土壌の乾燥化はその林から瑞々しさを奪ったように感じているのですが、それだけではなくそれにともなって体力で劣る巨樹の樹勢が場所・樹種問わずどこでもおしなべて落ちているように感じるのは自分の電波系な思い込みなのかも知れません。とはいえ近年ナラ枯れが太平洋側でも顕在化するようになって、でもこれはもう防ぎきれないと自分は思っていて、だからこそ日本海側で起きたような事象が起きてしまうのではないかと危惧しています。まずやられるのは体力の落ちた樹齢の高い木。今から思うと15年前のブナハバチの大発生も同じことだったのかなあ、、、。
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