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2021.08.07

ミヨリ尾根から小金沢山へ

20210727a(ミヨリ尾根上部のひとコマ)

近傍の山歩きを長年やっていると主立った尾根はほとんど歩いてしまうのであえて未踏の尾根を残しているのですが、今回歩いたミヨリ尾根(ミヨリ沢左岸尾根・昔のエアリアではミオリ尾根ですね)はその貴重な尾根のひとつ。

暑くなってくるとどうしても標高を上げたくなるし、今はスズタケもほとんど枯れているだろうから今の時期でも問題ないでしょう、とようやく歩いてみることにしました。

20210727b(オトギリソウ)

この日はバスではなく、タクシーでみより橋に出て(¥6230)からのスタート。いきなり標高1500mまで上がると下界では猛暑の朝も爽やかすぎて鼻歌が出ます。しかも道路脇には今やお気軽に見られなくなったクガイソウも咲き始めてるし!

目的のミオリ尾根はミヨリ沢の左岸斜面に取り付けばいいわけで、とりあえず道を少し戻ってヤブの空いているところから入り込んだらコレが正解。ヤブはすぐに途切れて、ちょっとした伐採跡に出ました。周囲が開けて気持ちの良いところだけどすでに日差しが強すぎ、、、。

20210727c(切開きからは南アも見えた)

それもひと登りで樹林帯に入ると尾根上にはかつての林道らしきものが通っていました。ただそれもじきに尾根を外れてしまい、その先からは純粋な尾根歩きがはじまります。

基本尾根上はカラマツ植林で、そこにかつての伐採跡の二次林が混じる感じでこれは8年ほど前に歩いたウス尾根と変わりないですね。ただ真夏はただただ暑いので単純に日差しが遮られるのは単純にありがたい。登りなのに必要以上に汗をかかず、この時点でこのコース取りは当たりだなと自画自賛しちゃいます(笑)。

20210727d(登りやすいところを登って、、、)

20210727e(苔むす荒れた黒木林)

ウス尾根との合流点の手前の急登は、尾根上よりも沢筋の方が歩きやすいでしょうか。そんなしんどい登りもいい具合に風が通って虫も少なめ。

そしてウス尾根と合流する頃から苔が瑞々しく周囲を覆いはじめ、シラベ、コメツガなどの荒れた黒木林も混ざりだしてそれらしい雰囲気になってきました。というかこの苔の瑞々しさは梅雨明け直後のおかげでしょうか。この辺りは普段涼しい時期に歩くのが大半なので新鮮でした。

20210727f(小金山山頂・年々スッキリしていく感じ)

そんな黒木林に出ると稜線は近く、ひと登りで稜線に飛び出したら北へちょっと行くとじきに小金沢山に到着。しっかし人が多い!まあ今はバスが通ってるから当たり前なんだけど、小金沢連嶺はどうしてもマイナーなイメージが抜けないんですよねえ、、、。

山頂は周囲のサラサドウダンの枯死が進んでずいぶんスッキリしてしまいました。時間も時間なのでお昼にしたいところなんですけど、人が思いのほか多いので、まずは周囲を散策してみると、、、

20210727g(ハコネコメツツジ)

ハコネコメツツジはこちらにもいたんですね!ようやく気がつきました。まだ咲き始め。

20210727h(ハクサンシャクナゲ)

終わってるかも、、、と予想していたハクサンシャクナゲの方はまだ残ってました。株の少ないこの辺りで花が見られたので、たぶん今年は当たりなのでしょう、といういい加減な予測(笑)。

ゆっくりお花見している間に人はみんな南へ向かったようなので、ようやくランチ。でもそのあとからも人がぞくぞくとやって来たのには驚きました。

20210727i(笹原に出ました)

20210727j(ホソバノキソチドリ)

とはいえ小金沢連嶺は標高差やバス利用の都合上南下する人が大半で、ランチ後はかなり迷った末に北の狼平へむかったのは大正解。

好天に恵まれた緑の笹原には人っ子ひとりいません!

20210727k(狼平)

20210727l(岩に咲くのはイワキンバイ)

一時復活しかけてたレンゲツツジはまた樹勢が宜しくなくてちょっと心配ですが、一面緑の笹原と思い込んでたらこれが想像以上にお花がいて狂喜してしまいました。

みんな背丈が低いんだけどね。シカに食われないように。この状況ではお花がなんとか残っているだけで充分です。

20210827m(シモツケソウ)

20210827n(来た道を振り返る)

これは天狗棚への登りしなからかな?

笹に隠れたお花を捜索しながらゆるゆる登っていきます。とはいえカンカン照りですからねえ、実はかなり暑いんだけど(笑)。

20210727o(コウリンカ)

20210727p(石丸峠)

かつては普通に見られたコウリンカやカイフウロは久しぶりで嬉しかったなあ、、、。

画像は端折りましたが、石丸峠からちょっと下ったところの鹿柵の中はシモツケが一面に咲いてました。シカが入れないだけでここまで違うのよね。

20210727q(カイフウロも久しぶり)

ということで暑いさなかお花捜索が過ぎたようで最後の下りは少々バテ気味。石丸峠からのハイカーもなく、狼平からは今までの喧噪ぶりから一変。かつての「らしい」静かな歩きを楽しめたのはまったくの偶然ですけどラッキーでした。

こちらの方というかhomeのお山はお花が本当に少なくなって、真夏に歩くモチベーションがなかなか上がらないんだけど、それでもたまに歩くと新たな発見もあって収穫多き山行きになりました。北上か、、、北上!まだとっておいてある尾根がちょこっとあるので、その機会の参考にもなりそうです。

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