なつかしの峠越え
(湯ノ沢峠の草原)
そろそろ梅雨末期になって不安定な日々が続きますね。先の週末も土曜は意外に行けた天気でしたけど自分が歩いたのは翌日曜。遅出で懐かしの峠みちを辿って越えてきました。
といってみましたが、実はコレも当日大月駅に着いたら土砂降りだったので急遽変更したもの。そんな事情でタクシーで湯ノ沢の登山口にのこのこ出たら(¥5780)ぬあんと周囲はこーんなにいい天気!この日は曇り以下と覚悟していたので日焼け止めを持ってこなかったよ!
(湯ノ沢の登山口)
(湯ノ沢の登山道・下部は付け替えられている)
もしかしたら湯ノ沢の道は「花のひかり」をはじめて以来はじめてかも。
昔むかし、、、稜線の草原にはお花がたくさん咲いていた頃はバスがまだ桑西止まりで、夏場は暑い中一時間半かけてここまでよく歩いたものです。
(サワギク)
(このあたりから旧来の道と合わさる)
久しくご無沙汰している間に噂は聞いていた林道が通って、下部は道が付け替えられていましたがそれも相当前の話で、今は普通に自然になじんだ風景となっていてあまり違和感を感じません。
30分ほどで見覚えのある水線に降り立つと、ここからは旧来の道。じきに現れた枯れたスズタケが往年の名残をとどめている感じです。
(スズタケはすっかり枯れている)
水線を離れてからの登りは結構急なイメージだったけど、やたらに楽に感じたのは登山口までタクシーで出たからだと思う(笑)。
急な登りから左手へのトラバースに変わると湯ノ沢峠はもう近いです。
(確か光・・・院じゃなかったかなあ)
そうそう!峠手前の分岐のコレ↑↑、まだ残っていたのですね!!
たぶん林道に出るんだろうけど、この先を確認したことがなかったことを思い出しました。
(ノイバラ・満開)
(湯ノ沢峠)
その道標からひと登りであっさり湯ノ沢峠に出ました。しつこいようだけどまさかこんないい天気になってしまうとは、、、。まずは南の草原へ向かいます。
(チダケサシ)
(ウスユキソウ)
まだ盛り前とはいえお花の様子は往時と比べるまでもないけど、晴れた日の草原は心地よい風が通って本当に気持ちがいいですね。
時間も時間なので人がいなかったのもラッキーでした。中の岩のスペースに陣取り、軽くランチをとりつつなんかボーッとしてました。
(黒岳方面)
(ヤマオダマキ)
ほんとうは草原で一時間ぐらいのんびりしていたかったんだけど、悪いコな登りだしだったのですでに下山しなければいけない時間。今回のところはおとなしく西の焼山沢の道を下ります。
(焼山沢の登山道・こちらは歩かれている)
焼山沢の道はそれなりに歩いてはいるものの、5年以上はご無沙汰しているはず。
こちらの方は今でも歩かれているので道はしっかり。とはいえ沢沿いの道なので時節柄若干荒れている箇所があるといった塩梅です。
(サワグルミ)
(終わりかけのオニノヤガラ)
小一時間ほど下ったら林道に出て、あとは天目山温泉へ下るだけなんですけど、林道に出たところから焼山のゲートまで意外に距離があるんですね。それを忘れてましたよ(笑)。
林道からこれまた小一時間ほどで天目山温泉に着いたら悪いことにバスが出たばかり。とはいえまだ晴れているし、天気が崩れる気配もなさそうなのでそのまま下りましょうか。
(景徳院まで歩きました)
というか自分がこの山域に通い出した頃はバスなんて贅沢なものはなく(笑)甲斐大和駅から歩くのがデフォルトだったのです。というかこの日のような懐かしいコースならこういう歩きの方こそ相応しい。
大蔵トンネルの南詰にはまだ道標があるけど、大蔵沢の分岐の道標はもうなかったりとか、日川の釣場は盛況そうでホッとしたとか、おそばやさんまだあるとか、、、いろいろ懐かしくて景徳院まであっという間。ということで今回のところは甲斐大和駅までは行かずにここまで。いやね、ここは山歩きを終えた後のいろいろがいろいろ快適にできるのですよ。
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コメント
サンバさん
確かに今は牛奥へ直接上がれる道がありますからルートも多彩。バス以前の小金沢連嶺はかなりマイナーだったけど、人も増えましたよね。
白谷ノ丸の草原は一段標高が高いから種類が微妙に変わるところも面白い。あの斜面一面スズラン畑だったかつての初夏の様子が忘れられません。
投稿: komado | 2021.07.31 22:45
Komadoさん
返事戴き有難う御座います。今は大菩薩迄バスが通って
いますので途中で降り牛奥の雁が腹摺り山から湯ノ沢峠そして湯ノ沢高原に寄って峠に戻りハマイババス停迄、何度か歩きました。白谷丸周辺は湯ノ沢高原よりまだ花がおおかったかなあ。
投稿: サンバ | 2021.07.31 10:26
サンバさん、
61年前なんて山間の集落もまだ健在でしたでしょうから今とは様子がずいぶんと違うのでしょうね。
それにつけても昔は本当にお花が豊富で、自分もその最後を見届けられたのは今から思うと本当に幸運でした。初夏から初秋にかけての百花繚乱。あの光景を知っている身には今は訪れるモチベーションが正直上がらない。でもたまに訪れたくなるところでもあるんです。
投稿: komado | 2021.07.31 00:06
Komadoさん、こんにちは。
湯ノ沢峠、懐かしい名前が出て、つい思い出に浸っております。今から数えると61年前の4月、所属していた某山岳会で当時初鹿野(現甲斐大和)から夜行日帰りで大倉高丸に行ったのが最初でした。以来甲斐大和から歩いたり後には天目山温泉より歩いて湯ノ沢峠ー白谷丸、また南の滝子山経由にコースを取ったり何度行った事か。湯ノ沢峠の鹿柵が出来る前までは白谷丸や湯ノ沢高原の高山植物の多さは絶品でした。今を盛りの○○さんがうらやましいです。
又時々メイルさせていただきます。
投稿: サンバ | 2021.07.29 16:06
AKIOさん、
昔からブログやbbsなどで言っていたのですが、あそこは柵を作るのが正直遅すぎました。本当なら大和村で冊子を配りだした2000年代初頭にやっていればずいぶんと様子は違ったでしょう。
とはいえその頃はまだシカがかわいそうと言われていた時代。自分や事情通の方々の懸念はまるで理解されなかったのでしょうがないです。そして個人的にはいまはツキノワグマに取って代わられている。彼らのことも世間に理解されるまでにまた15年ぐらいかかるのかも知れませんね、、、。
投稿: komado | 2021.07.26 22:41
ゴン太さん、
暑くなると標高を上げたくなる。だから昔だってあそこまで歩くのは大変だったけど、それでもあのお花畑のおかげで歩けちゃうモチベーションがありましたよね。なのでお花が少なくなってからはほんとうに歩かなくなってしまいました。
あの道は短いけどいい道だと改めて感じました、焼山沢より歩かれてないおかげもあるけど、あの渓の広さはもうちょっと歩いていたい気分にさせてくれます。そんな昔に感じたことを思い出した。ほんとうに初心に立ち返るような山行きができて、帰りは幸せな気分でいっぱいだったんです。
投稿: komado | 2021.07.26 22:35
komadoさん、ごめんなさい。タクシー代ちゃんと記事に書いてありますね。代金はあの頃とあまり変わりはないのですね。
よく見ずに失礼致しました。
<(_ _)>
投稿: ゴン太 | 2021.07.24 22:46
なつかしいです、ホント。この径はたぶん、初めて行ったのは前世紀のFYAMA時代。記事にもあったように私も桑西から歩いていたのですが、親切なクルマの方に湯ノ沢の登山口まで乗せてもらったおかげで、大鹿峠まで余裕で歩けたのを今でもよく思い出します。
あの湯ノ沢の方の径はとても素敵ですよね。私にとっては、歩いていて楽しい径ナンバーワンかもしれないです。このブログを始めた当初ハマイバ前から林道を歩き通したのですが、登山道に入ってしまえば…との思いで我慢できましたし、登山道に入ってしまえば、ほんとルンルンでしたよ。
山にも通えず、忘れかけていた記憶を呼び覚ましてくれて、本当にありがとうございます。そうそう、帰りは甲斐大和駅まで歩くのがあたりまえでしたよね。大和天目温泉のバスが走り始めたときは本当にありがたかったし、そのあとまさか甲斐大和・上日川なんてバス路線は想像もできませんでしたよね。
そろそろ無線もほどほどにして、山に出掛けないとなぁ…と思っていたところだったのでタイミングも良かったです。憶えていたらでいいのですがタクシー代はいくらぐらいだったか教えて頂けると嬉しいです。今はもう7千円ぐらいかかるのでしょうかね~。
投稿: ゴン太 | 2021.07.24 22:32
Komadoさん、こんにちは。
この辺りはご無沙汰しているので、湯ノ沢峠付近のお花はどんな様子なのかなぁと思っていたところでした。
稜線に鹿よけネットが張られてもう5年以上経つと思いますが、回復するのは時間がかかりそうですね。もともと平野に住んでいた鹿を標高の高い所に追いやったのは人間ですから仕方ないかもしれません。
最近は尾瀬ヶ原も鹿害で大変だと何かの記事で読みました。
投稿: AKIO | 2021.07.24 08:38