倉岳山北面の雑木林を楽しむ初歩き
(倉岳山北西尾根のひとコマ)
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
・・・・・☆
年頭の挨拶って毎年同じでコピペのように見えますよね?(笑)でもね、毎年ほんとうにそう祈りながら書いているんですよ。今年は特にね、、、。まあそれはともかく、今年の初歩きはいろいろあって遅出で倉岳山の、今のいままでず~っととっておいてあった未踏のヘソ水コースを絡めて歩いてきました。
(倉岳山を望む・正面には下った北尾根も見える)
ということでお昼を大きく過ぎた時間に鳥沢駅をスタート。久々に降りた駅前にはようやくトイレが設置されました。というか駅の南北に人気のある山があるし、改築前まではタクシー会社だってあったのに、あれはいくらなんでも省略しすぎましたよ。
ああ悪い子、、、と思いつつ、道すがら倉岳山が大きく姿を現す瞬間はいつ目にしてもわくわくします。下りきったら桂川を渡り、緩く登りながら穴路峠をてくてく行きます。
(このお地蔵様がヘソ水コースの分岐点)
ほぼ水のない小篠貯水池はどこか荒れた感じにも見えました。そんな貯水池を過ぎると山道に変わり、やがて高畑山への直登路を分けたその先にあるお地蔵様が実はヘソ水コースとの分岐点。
ここで峠みちと別れて左側の沢へ延びているヘソ水コースを辿り始めると、すぐ先の沢と枝沢を戻るように渡る箇所が少々わかりづらいかも。対岸へ移ると、荒れた植林のもと倒木がかなり多くて歩きづらいものの、道筋自体はかなり明瞭です。
(植林帯では荒れているが道形は明瞭)
(雑木林に変わると道形もくっきり)
そんな荒れた植林帯は意外に早く抜け、あっさり雑木林に変わってホッとしました。北斜面なのに日が燦々と入るのは稜線にほど近いから。枝沢の右岸を高巻いている辺りは道筋も明瞭で、これはなかなか宜しい雰囲気ですよ。
径はこのまま沢を高巻きながら詰めるのかな?の予測も外れ、大きな倒木の辺りから斜面をつづら折れに上がるようになりました。トラバる箇所は土壌の流出が進んで若干歩きづらく、不明瞭にもなってます。
(斜上する辺りは歩きづらい)
そのつづら折れを登り切るとあっさり北西尾根と合流して驚きました。そうか、以前北西尾根を下ったときにあった明瞭な道筋はヘソ水コースだったのか!要は昔の藤井本の内容をすっかり忘れていたのでした、、、。
でもでもその北西尾根こそこの日のハイライトで、すっかり葉を落とし明るくなった雑木林は木々の風情がすばらしく、足下は落ち葉が積もってその音も感触も心地よい。鼻歌交じりに歩くだけで天国気分、とはこういうことを云ふのですよ。ホントに。
(こんな明瞭な巻き道があったのか!)
んでヘソ水へは尾根を離れて巻かなければいけないので慎重に登っていくと、北尾根との合流点を前にしっかりと南へ巻いている径を確認。これは完全に見落としてましたわ。今回は当然巻き道を追います。
(ヘソ水の上には雨乞社)
じきに出たヘソ水は詰めではあるものの、地面がちょっとヌタっているだけで昔訪れたときと同じ印象。そのヘソ水の上に「雨乞社」と書かれた立札があるお宮(丸石)があるので、乾燥した日々が続く昨今、ちょっとお湿りがあるようにお願いしておきました。
(倉岳山山頂)
(今年の富士は午後になるとこんな感じ)
ヘソ水まで来れば倉岳山の山頂は一投足。最後の登りは日差しが入らず寒かったけど、距離は短いので無問題。
山頂に飛び出したらなんと家族パーティが休んでいて驚きました。時間が遅いのでもう誰もいないと思っていたのに!しかも軽く休憩を取っている間にもうお一方やってきたので、そもそも時間も時間だし(笑)とっとと下山することにしました。
(北尾根・下りはじめは急だ)
来た尾根をヘソ水の辺りまで戻ってから、お次は右折するように北尾根を下り始めます。
のっけは広い斜面の急降下。ここは慣れてないとわかりづらいかも知れませんが、今回みたいに天気が良い時なら周囲をよく見れば進路はおのずととれるはず。普段からGPSなしで地形判断できる技倆のある人なら。
(こんな岩尾根が続くとは!)
(和やかな箇所もある)
そんな急降下もじきに終わって、尾根の肩のような小広い平地に出たら、あとはお気楽に下れるだろうと思い込んでいたのははやり思い込みで。
その先からは痩せた露岩混じりの下りがはじまって、気を遣ういやらしい下りはなおも続いたのでした。結局初訪のおりの行程をほとんど忘れていたんですね。
(正面は百蔵山・左奥には雁ヶ腹摺山も見える)
岩場が続くと言うことは、こんな展望を楽しめるところもいくつかあって、見慣れた光景のようでどこか新鮮に感じます。久しぶりにこの辺りを歩いたせいかなぁ?
しかし年明けだというのに奥の2000m近い峰峰にも白いものがまったく見えないのはちょっと異様かも。
(八幡さまの奥宮と言ったところか)
北尾根を久しぶりに歩いてちょっとした収穫だったのが、偶然見かけたこの八幡さまの奥宮?。初訪の折は急な尾根を登らず、西へ巻き気味に登ったので、ここの存在をまったく知らなかったのです。
道中の無事を感謝し、この一年の無事をお願いしたら、か細い山道を下って八幡さまへ向かったのでした。