恵能野川の径路をたどり、滝子山へ
(恵能野川コブトチ沢出合の山の神)
気がつけば恵能野川の径路も13年ぶりだったのか、、、。よくよく考えてみれば滝子山もご無沙汰していましたし、山の神もまだ健在だと聞いて、ひさしぶりに恵能野川の径路を辿って滝子山へ登ってみました。
いつぞやの雪の岡松ノ峰以来な間明野の金山神社で社は偶然にも例祭が行われていて、こんな華やかな雰囲気の神社ははじめて。いろいろお話も聞けていい気分のまま、まずは切目峠へ向かいます。
(切目峠)
(堰堤滝をくぐるように恵能野川を渡り)
堰堤から山道に入るとまもなく橋を渡る、、、はずがその橋はなく、その沢筋自体が大きく削られていたのはおそらく昨秋の台風の影響でしょう。ここは対岸の小尾根を乗り越す道筋を見つければ、じきに切目峠の鞍部に導かれる段取りです。
まだ健在だった道標の許にある馬頭さまに挨拶したら、そのまま峠道を乗り越して恵能野川へ。水しぶきが舞う堰堤滝はいつ来ても気持ちがいい!暑い時期は爽快この上ないところで、そんな堰堤の脇でしばらく涼んでから、対岸へ渡り、林道をひと登りすると林道状の恵能野川の径路に飛び出しました。
(恵能野川の径路・橋はなし)
(倒木が多いのは昨秋の台風の影響か?)
径路に出ればあとは山の神まで一本道、なーんてお気楽になったのはやっぱり甘かったですね。なんとか残っていた橋はとうになく、周囲の斜面は崩れて、本来の道筋を捉えるのも一苦労。
まぁ自分的に径がないのはさほど問題ではなく、それより一番イヤだったのが緩斜面の歩きやすかった箇所が倒木のジャングルに変わっていたところでした。倒木は乗り越えなければいけないし、なにより植林帯が大半で、しかも倒木がすでに苔むしてすべるという(笑)。ここはもうのろのろ乗り越えるしかありません。
(ここは歩きづらかった)
そんな倒木帯を避けられるようになると、じきに左手にコブトチ沢の出合が見えてきて、その先に巡視路の標柱が見ればその先が徒渉点。しっかしこんな状況では径を探しながら辿るより、歩きやすい箇所を選びながらコブトチ沢の出合を目指した方がいいのかも知れないですね。
ここで対岸へ渡るとおひさしぶりの山の神がなんとか残っていました。もう屋根しかない!(笑)まぁ面倒見されなくなって相当経つので、保っている方の方がむしろ不思議なんだろうけど。
(山の神からは巡視路を辿ってみましたが、、、)
山の神に手を合わせたら、いまだ未踏だった巡視路を辿って東尾根に上がろうとしたんですけど、コブトチ沢を渡って急な斜面につけられた道を追うも、じきによくわからなくなり(笑)。しょうがないので西へトラバース気味にせっせと登って東尾根に上がりました。
東尾根に上がったら、ひと登りで白ザレに覆われた沼ノ沢ノ峰に出ました。そこから急なギャップを下った底が御正人ノタル。
(御正人ノタル)
御正人ノタルのような白ザレの、崩れやすい痩せたギャップの鞍部というのは別に西丹沢の専売特許ではなく、この附近でも案外ぼちぼちあるんですよね。
しかもここはギャップ底の割りに明るく、あとは登り一辺倒ですから、少人数なら休憩にも向いているようにも思います。
(尾根上部は自然林が美しい)
(イワカガミのお花を見たかったですねえ)
あとは滝子山へ向けせっせと登るのみ。中腹の自然林は雰囲気がいいし岩場にはイワカガミがいっぱい。もちろんお花とっくに終わってますけど。今年はイワカガミが見られなかったんだよねえ、、、。
岩場を乗り越え、尾根が広がると、ようやく三角点峰に飛び出しました。とはいえ山頂はもうひと登り残っているのですがそこは滝子山、お昼過ぎてても結構な人がいたのでそのまま素通りして(笑)P2へ下ります。
(P2より南尾根を見下ろす)
ひとりならこっちのほうが圧倒的に気持ちがいいし、心底のんびりできよ。
(ヤマトリカブトはさすがに健在)
かつてはあれだけ豊富だったお花はほんとうに少なくなりましたね。さすがにヤマトリカブトはいましたが、群生しているのはすでに病気持ちで、このままだとトリカブトですら危ないのかも。
この日は南尾根か浜立尾根どちらを下るか迷っていたのですが、林相をとって南尾根を下りました。ああ悪い子、、、。
(岩場を慎重に下ります)
(南尾根は中腹の自然林も見どころの一つ)
南尾根は上部の岩場を慎重に下れば、あとはすいすい下れるし、しかも中腹の自然林はいつ来ても素晴らしく、いつ来てもワクワクします。
もうなんべんも言ってる?かな?あまた通る滝子山の登山道の中で一番推奨する道はと聞かれれば、自分は南尾根と即答するでしょう。もちろん登り限定ですヨ。
(吉久保の稲村神社)
無事に林道に出たらあとは笹子駅のつもりだったんですけど、吉久保に出たところでバス停の時間を見たらかなりいい時間だったので、山歩きはここで切り上げました。
これまた十数年ぶりに吉久保の稲村神社で道中の無事を感謝し、着替えを終えたら丁度よくバスがやってきて大月駅へ直行~のつもりだったんですけど、連休のもの凄い人出のおかげかR20は渋滞が酷く、手前の初狩駅前で下ろされたのは想定外でした。ここのところずっと空いているイメージでしたから。でも山間の一般道の渋滞なんてずいぶん久しぶりに見かけたような気がします。
| 固定リンク
「【大菩薩・権現山稜】」カテゴリの記事
- 冬の紅葉を愛でるセーメーバン(2024.12.31)
- 稚児落としへ花を愛でに行く(2024.12.04)
- 錦繍の吹切尾根・雁ヶ腹摺山を散策(2024.11.08)
- 黒岳~牛奥ノ雁ヶ原摺山・避暑の稜線歩き(2024.08.26)
- 初夏の雑木林を愉しむ(牛奥峠~境沢ノ頭~棚横手)(2024.06.30)
コメント
ba_sobuさん、
沢筋に近いところは歩きやすいところ歩けばいいんですけど、斜面が緩くてちょっと中に入ったところの植林帯がおしなべてイヤな感じでした。あれはもう歩く人を選ぶと思います。
しかし今年は新緑にお花がほぼ飛んでしまいましたね。来年こそは普通に会いに行けるように。
投稿: komado | 2020.10.10 10:47
ゴン太さん お元気そうでなによりです。
komadoさん、こんな所でご挨拶させて頂き失礼しました
komadoさん、写真よりもっと荒れていたのでしょうね。
以前 沼ノ沢ノ峰からの巡視路は 数年前に下りたことありましたが、その時も荒れていて、道が途切れ途切れでした。
東尾根のイワカガミですが、花数は南尾根の方が圧倒的ですが、 群落ごとにいろいろな色が見られ華やかで、なにより静かなので 大好きです
そういえば わたしも今年は イワカガミを見ませんでした。そういえばシロヤシオも そういえば 知らないうちに 夏は終わっていました。
投稿: ba_sobu | 2020.10.09 09:09
ゴン太さん、
そうかもう笹一の季節なのですよね。自分は試飲有料化以降は試飲しないで新酒だけを買って帰るので、はがきが来ないんです。
9月も末になってから気温が順調に下がって、低山歩きもぼちぼち快適になってきましたよ。そろそろいかがですか?
投稿: komado | 2020.10.04 11:52
笹一からハガキが来ていたので、インスタ拝見しながら、ああ、帰りに吟醸ソフトクリーム食べに行ったのかなぁ…なんて想像していたのですけれど(笑)、バスで大月へ、でしたか。
私もいいかげんそろそろ、外出しなきゃ(笑)なんて考えているのですが、それにしても恵能野川の現況には驚きました。
もう、半年以上山に行っていないので、まずは、ファミリーハイク向けの一般登山道から始めないと、というレベルまで落ち込んでしまいましたが、リンク先の皆様のサイトを拝見しつつ、刺激をもらっています。
投稿: ゴン太 | 2020.10.03 17:05