夏の花咲く鹿留山へ
(鹿留山への道すがら)
今年はなんとも長い梅雨でした。おかげでこれから・・・と思っていた山行きが一月以上も空いてしまい、ようやく歩ける天気になったので歩いてきました。結果同じ山になりましたけど(笑)。
今回は前に登った際に気になったお隣の尾根を歩くべく、鹿留山ふたたび。でも少ないながらも夏のお花が思いのほか残っていて、嬉しいというかホッとしたというか、まだまだ楽しみが残っているのを知ったのが収穫でした。
(登りの尾根、カラマツ植林が続く)
ということで今回も内野から立ノ塚峠みちを辿り、奥まったところから目的の1432m峰の南尾根に取り付きます。
尾根は緩いのでのっけはどこでも歩ける感じ。なので高いところを選びながらせっせと登っていると、今度はしっかりと咲いていたオニノヤガラに出逢えて狂喜してしまいました。まさか、ねえ!なんか幸先いい感じですよ。
(フシグロセンノウ)
(オニルリソウ)
ヒノキ植林帯を抜けると、雑木林とカラマツ植林に変わるところは前に歩いたお隣の尾根と同じ感じ。基本曇りも、ときおり日差しが差し込むと緑が一斉に輝いてそれだけで嬉しくなります。
お花は少ないながらもフシグロセンノウ、オトギリソウ、オニルリソウ、アキノタムラソウ、オトギリソウ、ミヤマヤブタバコなどなど。あとシモツケソウがまだいて驚きました。みんな背が低かったけど。そしてマルバダケブキはまだ蕾。
(時折晴れ間ものぞいていい気分)
(ミヤマヤブタバコ)
こちらの尾根はピークが低いので急なところも少なく、お花をぼちぼち探しながら登っていけるのがいいですね。ということはここはショートカットとして下りに使えそうだなあ・・・と。
下草がバライチゴからテンニンソウに変わるとさほどの時間もかからずに登山道の通る1432m峰に出てしまいました。着いてみてわかったのは通過が面倒な岩場の下だったこと。まだ山頂まで200m近く残してますからね。
(さすがに富士は見えませんでした)
(キンレイカ)
少し休んでから登山道を登りはじめると、やはりここからが岩場のはじまり。面倒だけど登りだからいいか~と思いつつせっせと登っていくと、この辺りが少ないながらもお花の種類の多い区間でした。
岩場の花であるヤハズハハコ、キンレイカ、ウスユキソウ、ママコナ、シモツケソウが途切れず咲いていたのも意外。そして驚いたのがイチヤクソウにミズチドリ、ヤマユリ、シュロソウ、そしてまだ蕾だったけどレンゲショウマもまだ生き残っていたとは!
(ヤマユリ)
(レンゲショウマもまだ残っていた!)
岩場ゆえにシカが手を出せず、なんとか生き長らえていたのでしょうね。
ぶっちゃけこれだけシカが増えるとお花はほんとうに期待できないので、ほぼないつもりで歩いていただけにこれは嬉しかった!レンゲショウマなんて山頂付近にいそうだけどやはりというか、今や皆無でしたから。
(子ノ神の分岐)
(鹿留山山頂)
登って登って岩場が途切れるとひと登りで子ノ神の分岐。ここはもちろん鹿留山の方へ向かいます。
しかしこちらはほんとうに人が少ない。山頂で休憩してもよかったんだろうけど、のんびりしたかったので北の平地でランチになりました。相変わらず虫は多かったけど、今回はきちんと用意しましたので(笑)。
(山頂の周囲を散策)
(ジャコウソウ)
休憩を終えたら、周囲を散策。ほんとうは北の尾根を登り降りする予定でしたが、時間の都合でちょこっとだけ。
山頂付近の樹相をあげるまでもなく、この辺りは狭いながらも素敵な林が残ってますね。こちらもお花は少なかったものの、ジャコウソウはほんとうに久しぶり。バイケイソウもなんとか残っていて匂いを確認できました(笑)。
(おそらくクマシデか??)
(帰りしなに見かけたシュロソウ)
十二分に散策したらあとは珍しく来た道をそのまま戻りました。帰り道も新たなお花を発見したりとなかなか楽しい道のり。登りの尾根は下りに使うといろいろ早くて、林相も悪くない。これはかなり使えそうな尾根ですね。
決して花が多いとは言えないけど、この辺りは春から秋までそれなりに楽しめそうですし、ここから忍野の方へ下れば充分お花見にもなる。いろいろ都合もいいので(笑)この辺りはもうちょっとだけ通うことになりそうです。
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