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2020.08.31

編笠山へようやく登る

B200831a(編笠山山頂)

さきのお盆、縦走はできなかったものの一応山へは行ってました。でも完全な山キャンプだったので(笑)ブログの方はあえてはしょりましたのです。

んでその山キャン、実は青年小屋でやってたんですけどその時は目の前の編笠山にも登らなかったので、homeの山は煮えちゃうし、避暑をかねて日帰りで登ってきました。

B200831b(「展望台」は木々が育って・・・)

編笠なら歩いたことのないコースでも行程は知れているので、ごゆっくりと9時頃スタート。しかしこちらは小淵沢の駅からして暑いけど爽やか。このぐらいの時間に歩き出すと意外に人が少ないのがわかっていたので、いろんな意味で気が楽です。

今回は観音平の上の駐車場から西の展望台へ廻ってみたのですが、その展望台はご多分に漏れず周囲の木々が育って↑↑こんな感じ。しかも早々に曇りだしてしまい、展望はほぼなきに等しいものでしたけど、おかげで涼しくなったのはありがたかった。

B200831c(アキノキリンソウ)

観音平から登るコースは楽なコースとされてますが、それでも標高差1000m近くあるのです。涼しくなっても登りはしたたり落ちるぐらい汗をかかされます。

しかしこちらもシカさんの影響でお花が少ない。アキノキリンソウですらこういうややこしい場所じゃないとまとまって咲かなくなってました。

B200831d(上部は黒木の林が快い)

個人的には未踏だった押手川の分岐から上がハイライトで、コメツガにシラベ、オオシラビソなどの黒木の林は、うまく言えないのがもどかしいんだけど、奥秩父とも南アルプスとも違う雰囲気で八ツに縁がない自分には新鮮に映ります。

登るにつれて傾斜は急になってきましたけど、さすがに人の多いコース。意外に歩きやすいですね。

B200831e(ウメバチソウ)

B200831f(阿弥陀・赤岳は姿を見せず)

登るにつれ高木から低木帯、そして樹林帯自体を抜けると空がぱーっと広がって、もう高山の雰囲気。ひと登りであっけなく編笠山の山頂に着いてしまいました。登りだしからちょうど二時間半。今の自分の体力からするとこんなものでしょう。

さすがに人出は多いものの山頂は広いので休む場所に事欠きません。北側を見ながらお昼を食べてましたけど、残念ながら阿弥陀岳と赤岳は姿を見せてくれませんでした、、、。

B200831g(こういうのも良いですねえ)

展望は今ひとつなれど、こういう天気の時は雲がおもしろい!刻々と変化する雲の様子をボーっと眺めるのは楽しいですね。ホントはビール片手にずっと眺めてたいぐらいだけど、さすがに自分は小屋泊まりの時じゃないとできませんです。はい。

B200831h(お盆に歩いた西岳)

そして南側へ廻れば、眼下には↓↓これから降りる尾根と富士見高原のスキー場がみえてます。

B200831i(この尾根を下ります!)

ちょっと天気が怪しい感じだったので、長居はやめて南の富士見高原への道を下り始めます。

のっけは慎重にゴロタを渡りながらの下りだけど、下界を見下ろしながら下るのは高山情緒もあってなんとも爽快。当初は富士見高原から登るプランだったんですけどそれは明らかにしんどそうなので(笑)観音平スタートにしたのはコース的にも大正解でした。

B200831j(急なのはシャクナゲ庭園辺りまで)

爽快な下りも樹林帯に入ると、こんどは苔むす黒木林の中をぐんぐん下っていく感じ。

そして間もなく出るシャクナゲ庭園の辺りからは傾斜も緩くなって、自分的にはここからがこの道のハイライトでした。

B200831k

(立派なダケカンバでした)

シャクナゲ庭園より下はほんとうに歩きやすくて、しかも林相も良い。

でも南や八ツを歩いた印象から2000mを割るとまもなくカラマツ植林が現れて、それがどうにも単調にも感じてしまうのですが、ここはカラマツ植林ながら純林ではなく、林冠はカラマツだけど下は雑木に覆われているという、けっこう珍しい林になってますね。これはカラマツを植えてある程度育った後は放置したと言うことなのでしょうかね?

B200831l(カラマツ植林と雑木が混ざる)

おかげで尾根の雰囲気は上々。降るにつれて晴れて暑くなってきたものの、風があるので気分良くすいすい下れます。

B200831m(大きな岩屋だなあ)

この岩屋はデカいですね。雨宿りにも充分使えます。

もうここまで来るとかなり降りていて、じきに枯れた沢を渡ると、お盆の際にも休んだ不動清水に出ました。

B200831n(富士見スキー場より西岳と編笠山を振り返る)

不動清水で顔を洗って、美味しいお水をくんだら富士見高原はもう間近。下山を終えて来た道を振り返ると山はもう↑↑こんな感じになってました。結果ちょっと急ぎ足になってしまったのは残念でしたけど、そういう行動も今回は正解だったのでした。

タクシー(小淵沢駅~観音平) ¥3530

タクシー(富士見高原スキー場~小淵沢駅・迎車) ¥3350

 

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2020.08.11

夏の花咲く鹿留山へ

B200810a(鹿留山への道すがら)

今年はなんとも長い梅雨でした。おかげでこれから・・・と思っていた山行きが一月以上も空いてしまい、ようやく歩ける天気になったので歩いてきました。結果同じ山になりましたけど(笑)。

今回は前に登った際に気になったお隣の尾根を歩くべく、鹿留山ふたたび。でも少ないながらも夏のお花が思いのほか残っていて、嬉しいというかホッとしたというか、まだまだ楽しみが残っているのを知ったのが収穫でした。

B200810b(登りの尾根、カラマツ植林が続く)

ということで今回も内野から立ノ塚峠みちを辿り、奥まったところから目的の1432m峰の南尾根に取り付きます。

尾根は緩いのでのっけはどこでも歩ける感じ。なので高いところを選びながらせっせと登っていると、今度はしっかりと咲いていたオニノヤガラに出逢えて狂喜してしまいました。まさか、ねえ!なんか幸先いい感じですよ。

B200810c(フシグロセンノウ)

B200810d(オニルリソウ)

ヒノキ植林帯を抜けると、雑木林とカラマツ植林に変わるところは前に歩いたお隣の尾根と同じ感じ。基本曇りも、ときおり日差しが差し込むと緑が一斉に輝いてそれだけで嬉しくなります。

お花は少ないながらもフシグロセンノウ、オトギリソウ、オニルリソウ、アキノタムラソウ、オトギリソウ、ミヤマヤブタバコなどなど。あとシモツケソウがまだいて驚きました。みんな背が低かったけど。そしてマルバダケブキはまだ蕾。

B200810e(時折晴れ間ものぞいていい気分)

B200810f(ミヤマヤブタバコ)

こちらの尾根はピークが低いので急なところも少なく、お花をぼちぼち探しながら登っていけるのがいいですね。ということはここはショートカットとして下りに使えそうだなあ・・・と。

下草がバライチゴからテンニンソウに変わるとさほどの時間もかからずに登山道の通る1432m峰に出てしまいました。着いてみてわかったのは通過が面倒な岩場の下だったこと。まだ山頂まで200m近く残してますからね。

B200810g(さすがに富士は見えませんでした)

B200810h(キンレイカ)

少し休んでから登山道を登りはじめると、やはりここからが岩場のはじまり。面倒だけど登りだからいいか~と思いつつせっせと登っていくと、この辺りが少ないながらもお花の種類の多い区間でした。

岩場の花であるヤハズハハコ、キンレイカ、ウスユキソウ、ママコナ、シモツケソウが途切れず咲いていたのも意外。そして驚いたのがイチヤクソウにミズチドリ、ヤマユリ、シュロソウ、そしてまだ蕾だったけどレンゲショウマもまだ生き残っていたとは!

B200810i(ヤマユリ)

B200810j(レンゲショウマもまだ残っていた!)

岩場ゆえにシカが手を出せず、なんとか生き長らえていたのでしょうね。

ぶっちゃけこれだけシカが増えるとお花はほんとうに期待できないので、ほぼないつもりで歩いていただけにこれは嬉しかった!レンゲショウマなんて山頂付近にいそうだけどやはりというか、今や皆無でしたから。

B200810k(子ノ神の分岐)

B200810l(鹿留山山頂)

登って登って岩場が途切れるとひと登りで子ノ神の分岐。ここはもちろん鹿留山の方へ向かいます。

しかしこちらはほんとうに人が少ない。山頂で休憩してもよかったんだろうけど、のんびりしたかったので北の平地でランチになりました。相変わらず虫は多かったけど、今回はきちんと用意しましたので(笑)。

B200810m(山頂の周囲を散策)

B200810n(ジャコウソウ)

休憩を終えたら、周囲を散策。ほんとうは北の尾根を登り降りする予定でしたが、時間の都合でちょこっとだけ。

山頂付近の樹相をあげるまでもなく、この辺りは狭いながらも素敵な林が残ってますね。こちらもお花は少なかったものの、ジャコウソウはほんとうに久しぶり。バイケイソウもなんとか残っていて匂いを確認できました(笑)。

B200810o(おそらくクマシデか??)

B200810p(帰りしなに見かけたシュロソウ)

十二分に散策したらあとは珍しく来た道をそのまま戻りました。帰り道も新たなお花を発見したりとなかなか楽しい道のり。登りの尾根は下りに使うといろいろ早くて、林相も悪くない。これはかなり使えそうな尾根ですね。

決して花が多いとは言えないけど、この辺りは春から秋までそれなりに楽しめそうですし、ここから忍野の方へ下れば充分お花見にもなる。いろいろ都合もいいので(笑)この辺りはもうちょっとだけ通うことになりそうです。

 

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