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2020.01.13

防火帯の尾根を楽しむ初歩き(小倉山~高芝山)

B200113a(1512m峰直下の雑木林)

さて今年の初歩きはお正月の明けた4日。かつて下降に失敗して以来訪れることのなかった高芝山を今回は登りにとって20年ぶりの再訪。本当は前日に歩きたかったもののバスの都合でこうなった、と(笑)。でもそれが吉と出て幸先のよい初歩きとなりました。

さすがに4日ではまだまだ正月気分が残り、朝の電車はガラガラ。今回は尾根末端から登るのではなく、塩山駅から竹森のザゼンソウ公園へタクシーで出てから(¥2180)のスタートです。

B200113b(竹森のザゼンソウ・一部頭を出し始めていました)

まずはてくてく寒い寒い日陰の林道歩き。まもなく植林帯に入ると木道が現れて、なんとそこがザゼンソウの群生地だったとは!こんな植林の中にあるとはまったく想像してなかったので面食らってしまいました。

でもザゼンソウは早いのでめげずに中を散策してみると、予想通り数株だけですけどすでに頭を出してました。ちなみに↑↑これぐらい出てると、開花まであとどのくらいかかるものでしょうかね?

B200113c(小倉山山頂は展望台になっている)

散策を終えて林道に戻るとまもなく山道に変わり、尾根上のゆるい鞍部に出ました。ここから右へ緩く登ると小倉山です。山頂は樹林に覆われているものの立派な展望台が設えてあり、そこから甲府盆地や富士・南アの展望が楽しめるようになってました。

でもここも日陰で少々寒かったので長居はせず、来た道を引き返して先ほどの鞍部をそのまま直進します。

B200113d(高芝山を望みながら雑木林を往く)

するとようやく雑木林の尾根にも日差しが入るようになって、ようやく人心地ついた感じ。行く先には目的の高芝山が見えてますが、まだまだ先は長そう。このまま雑木林が続いてくれれば良いんだけどなあ。

B200113e(防火帯にでると)

B200113f(展望が大変よろしい)

林道が尾根を横切る上条峠の前後は植林だったものの、それもすぐに抜けて一安心。しばらくはこのまま行けるかなあ・・・と思っていたらなんと尾根が突然防火帯に変わってビックリするやら嬉しいやら。ここはいつ切られたのでしょうかね?20年前もこんな感じだったのかなあ。

防火帯になればもう展望は申し分ないわけで、少々エグい登りも休み休み振り返ると↑↑↓↓こんな展望が楽しめる訳ですから、これは初歩きらしくて素直に嬉しかったです。

B200113g(もちろん富士も)

B200113h(防火帯は1362m峰の直下まで続きました)

天気は良いし展望も良いし暖かいし、と言うことないんだけど、ただ尾根自体はかなり急です。晴れた日の登りですからまぁ少々しんどいだけで済みますけど、これが雨後だったり薄く雪がついたりすると、特に下りはかなり怖そうですね。

そんな防火帯は1362m峰の直下まで続き、とぎれたところからひと登りで1362m峰でした。ここは小広くランチの適地ではあったんですけど、風が強くなっていたのでなおも先を行きます。

B200113i(高芝山への登りしな)

結局送電塔を過ぎ、高芝山への登りしなでうまいこと適地が見つかり、ゆっくりランチが取れたのはラッキーでした。尾根が痩せててもだれも来やしないんで(笑)。

ランチを終えて、なおも急になった岩尾根をひと登りすると見覚えのある高芝山の山頂に着きました。ここがこの日の最高点。でもヒノキに覆われた暗い山頂なので休憩もそこそこに、おとなりの1518m峰へ向かいます。

B200113j(ヒノキに覆われた高芝山山頂)

B200113k(1518m峰直下は素敵な雑木林が広がる)

20年前はスズタケに覆われてそこそこ藪の深かった場所も、今は説明するまでもなくスッキリしており、枯れたスズタケの茎にその名残が垣間見られるだけ。1518m峰の広いもピークもそんな感じでスッキリしており、そうなると周囲の木々の様子がよくわかるようになりますね。

1518m峰から地形図の破線路にもなっている裂石への南の尾根を下り始めると、直下は広々とした緩い斜面に素敵な雑木林が広がっていて、これがなかなかいいところですよ!こうなると周囲をさまようように歩いてしまいます。

B200113l(異形のブナ・主幹が折れていても5mを超えている)

すると現れたのがこのブナの巨樹。南側の主幹がすでに折れているのでこの姿になってますけど、幹まわりが太い!あがりこで太った感じかな??折れた箇所を直線的に繋いでも幹まわり5mを越えている立派な巨樹でした。

ただいちおうブナとしてますが、もしかしたらイヌブナかも。花期に確認したい木ですね。

B200113m(こちらもしばらくは雑木林が続いて快い)

破線路の尾根も上部は雑木林が続いて楽しい道のり。ただひとつ気をつけなければいけないとすれば、1360m圏の分岐が両方共に送電線がらみの巡視路になっているので、分岐の両方共にマーキングがついていること。

B200113n(送電塔を過ぎると植林に変わった)

ここの判断さえつけば降りるにつれ急にはなるものの、植林帯に入ると道形が出てくるのであとはすいすい。でも想像よりも急で登りは結構しんどそうですよ。

そして左手に堰堤を見るとまもなく尾根の末端に飛び出し、沢を渡るとそこが介山記念館でした。でもここはバイクで何度も通りがかっているんですけど、営業しているところを見たことがない。

B200113o(中里介山記念館らしい、、、)

そんな記念館を横目にあとは青梅街道を下って大菩薩の湯を目指すだけ。裂石の番屋茶屋は営業はしてたものの甲斐大和のバスが開通して以降お客さん減ったんだろうなあ、、、。でもたどり着いた大菩薩の湯もガラガラで驚いたのでした(笑)。おかげでこころゆくまでのんびりできたからこれはラッキーだったんですけどね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2020.01.04 (Sat)   晴 時々 曇
立野山橋 08:35- 小倉山 09:10/09:15- 上条峠 10:00/10:10- 1362m峰 11:20-(途中休憩40分)- 高芝山 12:40- 1518m峰 12:55- 介山記念館 14:30- 大菩薩の湯 14:50
 

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2020.01.03

妙見尊をたずねて棚山へ

B200103a(取付への行きしなより・中腹に妙見尊が見える)

 
 
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
 
 
・・・・・☆

去年の山納めは先週の土曜日(12/28)。それこそ藤井本(『中央線の山を歩く』)の頃から課題になっていた棚山を、これまたながらく気になっていた妙見尊から辿って訪れてみました。

B200103b(参道は基本明瞭だが荒れている)

春日居町から歩き出すのは兜山以来丸10年ぶりのこと。駅から夕狩沢への道もすっかり忘れていて(笑)、地図を見ながら慎重に目指すと偶然にも岩下温泉を通りがかったりしていろいろ興味深かったです。そして夕狩沢に入り、流しそうめんのお店(休業中)を過ぎるとその先が妙見尊の取付でした。

取付周辺は刈り払いされてスッキリしており、そんな様子に道はどこ?って一瞬迷いかけましたが、よく見ると明瞭な道が奥へ延びていました。さっそく辿ってみると道は基本明瞭ながらも倒木が多く、不明瞭な箇所もちょいちょいある感じです。

B200103c(丁目石もちらほら)

B200103d(ほう・・・)

道中、丁目石を見かけるのが参道らしくて良いですね。でも「八丁」以降は見当たらず、そうこうしているうちに妙見尊の建物の下に飛び出し、あっけなく着いてしまいました。

実際に着いてみると、そこに神社らしき遺構は少なく、建物は展望台といったところでしょうか。裏は切り立った岩場でよくもこんな所に造ったなあ、と。ただ中の敷板の劣化が激しくかなり危険な状態なので中には入らない方が無難でしょう。展望はもちろん良好で、昔はここで宴会などが開かれていたのでしょうね。

B200103e(妙見尊より)

B200103f(雑木林が続いて気持ちがよい)

展望台の中に入らなくても、まわりからでも展望は充分に楽しめるので、展望を楽しんだり、周囲を探索していたら30分近くも過ごしていたのに気がついて慌てて先を行きます。まずは目の前の岩のてっぺんを目指してみたのですがなにもなく(笑)ここからそのまま尾根上を伝うようになりました。

この辺りは気持ちのよい雑木林が続く良いところ。御前山までが前半のハイライトでしたね。ただ少々滑りやすかったのが難といえば難かも。

B200103g(御前山<778m峰>)

B200103h(尾根中腹は植林下の登りが続く)

そんな気持ちのよい道のりも、巨岩で覆われた御前山まで。その先から徐々に植林が現れ、林道を突っ切ると全面植林に。もう淡々と登るだけになっちゃいますねえ、、、。

そんな植林帯に若干うんざりしてきたところでようやく抜けると、ひと登りでほったらかし温泉からの登山道と合流しました。

B200103i(雑木林に戻ると登山道と合流)

B200103j(棚山山頂)

登山道に出たら棚山はすぐだろうと思い込んでたら、ちょっとしたアップダウンが続いてようやく棚山の山頂に到着。ここは結構マイナーなイメージが強かったので、道中少ないながらもすれ違うひとがいたことが意外でした。

周囲が刈り払われていて展望は良好。ただ南アは山頂手前からの方が綺麗に見えます。おそらく藤井本の頃と比べると山頂の様子もずいぶん違うのでしょうね。

B200103k(重ね石)

B200103l(降雪後のせいか滑りやすい)

東のほったらかし温泉へ下る道は山の神、重ね石、二つのコースがありましたが、今回はなだらかに下れるらしい重ね石コースの方を降りてみました。

東面は日陰になる時間が長いせいか?雪が残っていましたが、それも降るにつれなくなり、雑木林の中なだらかに下っていきます。

B200103m(林道に出たらここを下るのが正解なのだろうか、、、)

山の神コースと合流するとじきに林道歩きになり、↑↑こんな一面開けた場所に出ました。ほったらかし温泉へ行くには「フルーツ公園」と書かれた道標のあったここを下るのが最短のようですが、よくわからなかったので直進するとこちらでも無事にほったらかし、、、

B200103n(キャンプ場は大盛況!)

温泉というか手前のキャンプ場に出ました。現地に着くまでまったく知らなかったんだけどここはキャンプ場もあったんですね。当然富士も望める尾根上の展望絶佳なキャンプ場ですから真冬でも満員!そりゃそうだ。ここは自分も相当そそられましたから。混んでなければね(笑)。

B200103o(フルーツ公園より)

ここでタクシーを呼んでもよかったのですが、今回はフルーツ公園までもうひと頑張り。フルーツ公園ファミリー向けのかなり立派な施設で驚きました。自分ならこっちでキャンプしたい気分かなあ。当然禁止だけど(笑)。

ということで着替えをして、展望を楽しみつつお茶を飲んだらちょうどバスの時間。下調べをまったくもしてなかったのにうまくいったことに気をよくしつつ帰路についたのでした。


・・・・・☆
 
◆ 2019.12.28 (Sat)   快晴
春日居町 08:00→ 取付の鳥居 08:50- 妙見尊 09:30/09:55- 御前山 11:05-(途中休憩55分)- 棚山 13:40/14:00- 重ね石 14:25- 林道に出る 15:00- ほったらかし温泉 15:45- フルーツ公園BS 16:25

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