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2019.06.26

くまなく歩いて、くまなく愉しむ御巣鷹山

B190625a (茶臼山への登りしな)

意外によく降る今年の梅雨の、貴重な晴れとなった16日はこの時期は久しぶりになる三ツ峠。人気の山を例によって人を避けるように御巣鷹山あたりを中心にぐるりと回ってきました。

観光客が増えて一昔前とは様相が一変した河口湖駅前も、駅から出る天下茶屋行きのバスはさすがにハイカーばかり。でも登山口のバス停から登山口まで(ややこしいいい方ですね)歩けば、人が多いのはここまで。

B190625b(稜線の登山道もすでに緑)

登山口で準備を終えたら、さっそく茶臼山の南西尾根に取り付きます。人がいないと本当にホッとする。そして涼風と言うには少々寒く、ちょっと強めの風が抜ける尾根根上ではエゾハルゼミが大合唱。こういう音ってあまりうるさく感じないのが不思議です。

すっかり緑一色となった中をゆるゆる歩いて行くと、ヤマツツジや終わりかけのトウゴクミツバツツジがちょこっとだけ。ヒメイワカガミはここでも花をつけた様子が見られませんでした。

B190625c(ユキザサ)

例によって歩いてるんだか休憩してるんだかよくわからないようなペースで登っても稜線の茶臼山には一時間ほどで出られますが、目的の御巣鷹山はまだまだ登りが残ってます。

さっそく御巣鷹山へ向かうと、さっそく咲き始めのクサタチバナにユキザサ、マイヅルソウがちらほら。一気にペースダウンして。。。(笑)

B190625d(どう成長したらこういう樹形になるのだろう・・・)

そして確認したはずが忘れ手しまった↑↑この木。たぶんブナだったはずだけど、どう育ったらこういう形になるのでしょうね?(笑)

B190625e (ムラサキツリガネツツジ・盛り)

頭上ではサラサドウダンも見られましたが、やはり↑↑こちらのムラサキツリガネツツジの方が圧倒的に目を引きます。秩父山系では見られないし、ウラジロヨウラクの仲間自体がこちらでは珍しいですからネ。

B190625f(キバナコマノツメ)

御坂で見られるもう一つの黄色いスミレ、キバナコマノツメも今年はお目にかかれました。

B190625g(御坂の主稜線もクリアに見える)

とのんびり歩きすぎてしまい、御巣鷹山に着いたのは13時前。アンテナ施設で占められて趣のかけらもない山頂なので、普段なら絶対に休まないのですが、この日は風が強くて壁になっているアンテナ施設の脇でランチ。ハイカーがぼちぼちやってくる割にいい場所が確保できたのは幸いでした。

休憩を終えたら来た道を戻り、見回り道へ。展望の岩場からカシヤ穴の間が相変わらずの難所になっているので詳細は避けます。通行の際にはくれぐれもご注意のほどを。でもなぜにそこを歩くかと言えば、

B190625h(シロバナフウリンツツジ)

B190625i (コヨウラクツツジ)

シロバナフウリンツツジやコヨウラクツツジ、ウスギヨウラクなど、なかなか見られない釣り鐘型のツツジに逢えるから。あとキバナウツギもちょっと嬉しかったかな。

逆コースだったら、このカシヤ穴の中を通るのも安全で、アリだと思いますよ。

B190625j(カシヤ穴/猫穴)

B190625l(径は見た目ほど荒れてはいない)

カシヤ穴を越えれば相変わらず径は狭いものの安心して歩けます。

御巣鷹山をぐるりと回って、北口登山道(通行可能かどうかは不明)と合流すればひと頑張りで、御巣鷹山の草原に出ます。

B190625m(囚われの花)

B190625n(御巣鷹山を振り返る)

この時期は何年かおきに訪れているのですが、徐々にではあるけど草原のお花が年々減っているのはしょうがないのかなあ。。。

それでも開運山の方へ向かえば、まだ花がぼちぼち見られてちょっとホッとしました。とはいえのんびり歩いたせいで、もういい時間になってしまったので開運山は捲きました。

B190625o(三ツ峠山荘より)

四季楽園や山荘の脇を通るのも人が少なければ、あんがい悪くないものです。山荘のベンチに観光客が見られたのも時代ですねえ。

T_p1010919(ゲレンデにも寄ってみました)

夕方近くになってまた晴れてきたのでゲレンデにも寄ってみたら、山頂付近の雲が一瞬だけとれて、富士がその姿を見せてくれたのはラッキーでした。終わりよければ・・・ということで良い気分で下山できたのですが、下山を終えてからの帰りのタクシーがちょっとだけ往生しました(笑)。登山口ではケータイが通じないのね。バス停のある旧国道まで出てようやく繋がって一安心しました、というちょっとマヌケなお話。

 
・・・・・☆
  
◆ 2019.06.15 (Sat)   晴 時々 曇
河口湖駅 09:05→ 三ツ峠登山口BS 09:40- 登山口 09:50/10:00- 茶臼山(1513m峰)11:05- 御巣鷹山 12:50/13:40- 四季山荘 15:30- 登山口 16:45
 

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2019.06.09

シャクナン尾根を通しで歩く

B190606a (シロヤシオ・三ツドッケ周辺で盛り)

アカヤシオは今年も今ひとつだったので、その後のシロヤシオが気になっていたんですけど、案の定あまりよろしくない噂が流れてきてますねえ。。。

とはいえ今年は少なめでもいいから見たい!と思いついたのが、こんな時のために?今の今まで完歩を避けていた三ツドッケの北東尾根たるシャクナン尾根のこと。先週の日曜(06/02)にはじめて通しで登ってきました。

B190606b (シゴー平)

この時期に川俣から歩き出すのは前の当たり年に大平山へ行って以来三年ぶり。遅出・・・しかも12時半前の歩き出しではさすがにあちらは行けないので三ツドッケになった次第ではあるんですけど、それでも標高差1000mを超えるコースを歩くにしては大変に宜しくない時間ではあります(笑)。

濃密なガクウツギの匂いに覆われた林道を足早に?歩いて、まずはシャクナン尾根の取り付けを目指します。

B190606c (まだ道標があった!)

シゴー平を過ぎ、この取り付けまでちょうど一時間。都県界尾根にあった道標がなくなって数年経っているので、秩父側の現状が気になっていましたがまだ残ってました。とはいえ道標が残っていてもグミノ滝の径路は廃道状態なので、確実な地形判断のできる人以外入っちゃいけないんですけどね。

今回はシャクナン尾根を歩くのが目的なので、トラバース気味に延びる径路は無視して、そのまま尾根に取り付きました。

B190606d (シャクナン尾根・下部は間伐が入った)

B190606e (ハンショウヅル)

天目山林道までは林道のショートカットで何度か歩いている箇所。でも近年間伐が入ったようで尾根上が明るくなっていたのはいいんですけど、そうなるとバラヤブが蔓延るのはしょうがないよね。。。そんな藪を慎重に分けつつ尾根を登っていきます。

間伐された箇所はじきに抜けてホッとしたのも束の間。尾根は徐々に斜度を増してきますが、それも長くないのはわかっているのでペースを落とさず登っていくと、30分ちょいで天目山林道に飛び出しました。

B190606f (天目山林道は改修が進んでいるようだ)

三年前に歩いた時から比べると、林道は改修が進んでかなり綺麗になっていました。今は大クビレまで行けるのかなあ。。。もちもち一般車は入れないけど。

遅出なので途中の1260m峰はスキップして、再び尾根に取り付きました。

B190606g (再び尾根に入ると雑木林に変わり・・・)

シャクナン尾根で未踏なのがここから北面捲道のまでの間。予想通り雑木林に変わってまだ新緑といえる緑に覆われると、それだけでホッとします。

途中、黒木の中にピンクの塊が見えたので、この尾根はシャクナン尾根だし、もしかしてアズマシャクナゲ?とちょっと期待しつつ近づいてみたら・・・トウゴクミツバツツジでした(笑)。結局この尾根でシャクナゲは見かけませんでしたが、標高的にもちょっとしんどいですよね。

B190606h (シロヤシオが出てきた)

B190606i (想像よりは咲いてました)

そして頂稜の一角とも言える1480m圏の岩こぶに上がると、ここで待望のシロヤシオが出てきました。もちろん噂通り花付きは良くないですが、花がびっしりついた木も散見されて、それなりに楽しめたのが嬉しいです。

時間的に17時台のバスがしんどそうな状況だったので、潔く諦めてここはお花見に徹しましたよ(笑)。シロはおそらく今年最初で最後でしょうから。

B190606j (マイヅルソウ)

B190606k(三ツドッケ山頂直下・花は少なめなのがわかる)

↑↑、↓↓の画像でなんとなく花が少なめなのはわかるかと。

今年は本当にさみしいんだろうなあ、と思い込んでいたのでこれだけ咲いていればもう十二分です!

B190606l (北峰をのぞむ)

B190606m(三ツドッケの東側はトウゴクミツバツツジとヤマツツジ)

展望の良い山頂もこの日はガスガスだったので早々においとまして一杯水へ向かうと、こちらではすでにヤマツツジが咲き始めていました。

さすがに写真は載せませんでしたけど、シロの時期なのにアセビの花がまだ残っていたのには驚きで、来年のアセビ咲き方も気になりますねえ。

B190606n (チチブドウダンもお久しぶり)

個人的に一番嬉しかったのが、なぜか数年おきにしか逢えないチチブドウダンに間に合ったこと。これで心置きなく下山できるというものです。

時間が時間なので中は見なかったけど、避難小屋は土曜なのに宿泊者はいたのかなあ??っていうぐらい静かでした。

B190606p (一杯水避難小屋)

B190606q (ヨコスズ尾根上部はヤマツツジがすでに見頃)

小屋前のベンチで休んだらあとは日原へ下るだけ。とはいえこの時点で16時半前とはいくら日の長い時期でも褒められたモノではありませんからね。ほんとうに。

でも下山途中でハイカーを数人抜いたのは予想外でした。普段から決して人の多くない山域なのに。

B190606r(ヨコスズ尾根のひとコマ)

結局18時前に下山完了。日原の終バスなんて何年ぶりかなあ?久しぶりにバスの転回場の脇に座り、ちょっと疲れた体でこの一日を反芻しながらバスを待つひとときは、じんわりと楽しいものだけど、今は酒屋さんがねえ。。。(泣)

さて、今年の近場のツツジは今ひとつでしたけど、来年こそは当たり年になるでしょう。あっ念のために言っておきますけど「今年悪いから来年は良い」というという単純な理由ではないですからねっ!

長年気にされている方ならわかると思いますが、来年は三年前に乱れた「当たり年三年周期」が丸四年かけて元に戻る年だから、というのがおおよその理由です。来年はツツジメインの予定を立てると幸せになれるかもしれませんよ。

 
・・・・・☆
  
◆ 2019.06.01 (Sat)   曇 時々 晴
渓流荘前BS 12:20- シゴー平 13:05- シャクナン尾根取付 13:20-(途中休憩10分)- 林道に出る 14:25- 三ツドッケ北峰 15:30- 三ツドッケ 15:55- 一杯水避難小屋 16:20- 東日原 17:45

 

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