古道を探りながら蛾ヶ岳に登る
(濁沢への道すがら)
古道と言っても、蛾ヶ岳など芦川南稜あたりでは登山の対象になっている道の方が少なく、むしろ古道の方が多いでしょう!(笑) 03/02は以前から気になっていた地形図の破線路にない、昔の鐵道省の日本山岳案内に載っているルートを探りながら蛾ヶ岳を訪れました。
今回は垈からのスタート。まずは一段上の畑地に上がり、そこから畑地の際を回り込むように行くと、じきに径が二手に分かれます。
(濁沢へ向かう間も至って明瞭)
尾根上の道は寺平(1128m峰)へ登る破線路。左のトラバースする方が濁沢へ向かう径なのですが、地形図を見る限りあのあたりはどう見てもかなり険しそうで、当初はコレちゃんと行けるのかなあ・・・
と思っていたものの、実際に延びている径は幅もそこそこある上に極めて明瞭。しかも左手の濁沢が近づくと、かの白龍ノ滝とおぼしき立派な滝を見ながら歩ける風光明媚な道のりに拍子抜けでした。
(濁沢に降り立ちました)
濁沢の連瀑帯が終わったところで径は沢に降り立ちます。ここからでも対岸の尾根に取り付けそうなのですが、本によるとヨシド山(700m圏)の西の鞍部に上がらなければいけないので、対岸の尾根を確認すると明らかにここではない。なので沢を何度か渡り返しながらなおも上がっていくと、
↓↓一見見過ごしてしまいそうなこのケヤキ。幹周り5mはあるりっぱな巨樹でした!
(5m弱のケヤキの巨樹)
(対岸の鞍部が見える)
やがて右岸側から数本の小沢が合わさる小平地に出ると、対岸の尾根に明らかな撓みが見えて、ここが本で言う濁沢の徒渉点なのは明らか。
ここで道筋も一番川上側の沢筋のような抉れが怪しいとみて、辿ってみたらこれがドンピシャ!さすがに径は荒れているものの、道筋自体は明瞭でひと登りで対岸のヨシド山の西鞍部に上がりました。
(対岸の尾根へ上がる箇所も荒れてはいるが明瞭)
(ヨシド山)
とりあえず戻る感じでヨシド山に寄ってちょっと休憩。こちらから高萩方へなおも妙な径が延びているのですが、コレは本当に高萩へ下れるのかなあ。地図を見るとかなりしんどそうなんだけど。。。
そして何遍でも言いますけど、このくらいの標高で周囲がほとんど雑木林って、少なくとも東京に近い山域ならほぼあり得ない。この辺りってなんて花粉症に優しい山域なんでしょう(笑)。
(周囲に植林がほとんどない!)
(が、植林帯に入ると径はほぼ消滅)
と思ったのもつかの間。来た道を戻って、尾根伝いに登っていくとまもなく植林帯に入ってちょっとだけガッカリ。しかもあれだけ明瞭だった道筋もほぼ消滅してしまい、しょうがないので尾根伝いにひたすらに登っていきます。
登って登って高萩~岩谷峠からの尾根を合わせると、ようやく植林帯を抜けて、蛾ヶ岳へ向けて最後の登りにさしかかります。
(高萩径と合わさるとじきに植林を抜けた)
(蛾が岳山頂・富士は曇って見えない)
自分は岩谷峠からの径もまだ歩いたことがないというか、とっておいてあるのですが(笑)、径はもっと明瞭だと思い込んでいたので、さほどでもない様子が少々意外ではありました。
やがて尾根が広がり、ちょっと緩く歩ける緩斜面を突っ切ると主稜線と合流。すぐ先が蛾ヶ岳の山頂です。しかし山頂には誰もいなかったのでした。。。
(南ア方面もこんな感じ)
(ヒミツの下りしな)
こういう古道を探す山歩きというのは何度やってもワクワクして本当に楽しいですね。この辺りの山域もかなり通っているので、そんなところも少なくなってきてますけど、道中偶然にも別の課題が見つかってまた新たな楽しみができていたのでした。次回はそこかな?と。うしし。
あっ下りは諸般の事情によりさっくりしました。あしからず~。
・・・・・☆
◆ 2019.03.02 (Sat) 晴 後 曇
垈 09:30- 寺平との分岐 09:55- 濁沢徒渉点 10:20- ヨシド山 10:55- 高萩径と合流 11:35- 蛾ヶ岳 12:20・・・
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