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2018.12.22

桑西から金山へ・雑木林の尾根を辿りながら

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(このミズナラの巨樹には気がつかなかった??)

以前は本当に足繁く通っていたこの辺り。桑西(ハマイバ前)から歩き出すなんて何年ぶりだろう?でも一旦歩き出せば、林道の様子はやはりよく覚えていて、嬉しさと懐かしさで足取りも軽かった、かなぁ?

じきに着く尾根の突端に赤い鳥居があって、今回はそこから延びる参道から取り付く段取りのはずも・・・実際その場にあったのは真新しい石造りの立派な鳥居と祠。どうやら久しく後無沙汰している間に神社が下に降ろされたようですね。

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(大山津見神社はいつの間にか下に降ろされていた)

おかげで神社の名前が大山津見神社と言うこともわかったのが収穫。挨拶がてらさっそく参拝したら、使われなくなった?参道へ。ひと登りで出た、大岩と枯れた大ブナ?の許に小さいながら新しい祠が置かれており、おそらくここがもともと神社のあった場所ではないでしょうか?

そしてこの辺り、妙な径が通っているのがかなり気になりました。もしかして林道が通じる前の真木川沿いの径かも?とも思ったけど、もちろん正解かどうかは不明ですよ(笑)。

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(これこそ自然のgateway)

奥社から先は尾根をそのまま辿ります。急ながらも雑木林の尾根は快いです。風が冷たくてかなり寒いけど。

今回は↑↑この木がこの日一番のヒットでした。自然のゲートウエイとでも言いたくなるミズナラの立派な木。木は樹皮まわりで生きているというのがよくわかりますね。こんな状態でも樹勢が案外良好なのも地味に凄い。

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(尾根のスズタケは消滅していた)

やがて野分沢の右岸尾根上に上がり、当面のピークである中双里を目指します。

この尾根は12年ぶりで、当時は藪で歩きづらかったイメージも、ご多分に漏れずここもスズタケの類いはすっかり枯れて、歩きやすくなっていました。

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(この辺りも)

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(12年前<2006.12.02>のおおよそ同じ辺り)

藪がなくなれば、地形図通りの広い広い尾根をゆるゆると歩けて嬉しい限りです。おかげでいろんな発見があって、トップのミズナラの巨樹はほぼ意識していなかったみたい。大きな枝が折れてなければ幹廻り6m超えていたと思われるかなり立派な木です。

今まで続いた雑木林から、なぜか暗い植林帯を介して出たすぐ先が中双里の山頂。この辺りも下生えのミヤコザサ?がすっかり消えてました。

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(大ケヤキダルの辺り)

おかげで大ケヤキダルあたりの広い鞍部が、どこか玄倉の水晶平にも似た雰囲気・・・とか言っちゃうと、それは盛り過ぎだろうと思いっきり否定されそうだけど、でもそれっぽい雰囲気を少し感じたんです。

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(アリノトワタリ・実は下に巻道あり)

鞍部から先は左手に明瞭な径が通っているのですが、ここはもちもち尾根伝い。アリノトワタリを渡ってあげないとね(笑)。

こういうザレたギャップというのは別に西丹沢の専売特許ではなく、この辺りでも掘抜ドウミや御正人ノタルあたりがすぐに浮かぶくらい結構あったりします。

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(奈良子林道より、富士と大谷ヶ丸)

奈良子林道に上がった辺りで予想通りお昼になったので、ランチ場を探しながらの林道歩き。

もくろみ通り、うまいこと風の避けられる暖かい場所が見つかって良かった。これが山中だったら見つかってたかどうか。寒い中思わぬご馳走が出て(!)、なんとも感謝しかござりませぬ。

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(野分ノ頭東尾根・こちらも上部は尾根が広い)

ランチを終えたら林道をなおも東へ行き、野分ノ頭の東尾根が乗り越すところで、東尾根の下降に移ります。

こちらを歩くのは中双里の初訪以来15年ぶりのこと。これまたどこでも歩けそうな広尾根の雑木林がなんとも楽しいのですが、尾根が広い故に下りは進路には要注意かも。

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(気持ち良いが、進路に注意が必要)

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(南の中村・金山側は斜面がおしなべて落ちている)

久しぶりに歩いて驚いたのが、尾根の中村・金山側である南側が、おしなべて落ちていたこと。しかもかのザレた地質で!

中村川とか土沢・金山沢の上流部って実は案外魔境なのかもね。ちょーマイナーだから誰も知らないだけで(笑)。

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(金山峠<ドウミ>)

金山峠はとうげではなく、ドウミと呼んであげたい今日この頃。

金山へ下る尾根道ができて久しいのですが、やっぱり従来の沢道の方が早いよね、ということで沢道の方を降りてみたのですが・・・

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(沢道は手入れが最小限で、思いの外荒れていた)

これが結構荒れてて驚きました。というかこの道を歩くこと自体20年以上ぶりでほとんど覚えてなかったのですが、改めて歩いてみると、ザレた嶮谷が続いて、よくもこんな所に道がつけられてて、しかも雁ヶ腹摺山のメインルートになっていたなんて・・・と。

金山沢の水量もその流域の狭さからすると異常に多くて、橋はないし、徒渉に少々手間取りました。

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(氷の造形もちょこっと)

なので今は時間的に見ると尾根道とさほど変わらないのではないでしょうか?橋を架けてなかったり、道の手入れ自体が最小限にとどめられているのも、おそらく道が安定している尾根道の方をメインにしたいからなのかも。

林道に出て、満開の冬桜に出迎えられれば、金山鉱泉はもうすぐ先。周囲はすでに暮れかけてて、しんしんと冷え込んでも、それをよい風情と思えたのは、山歩きが充実していたからでしょう。
 
・・・・・☆
   
◆ 2018.12.15 (Sat)   晴
大月駅 07:00→ ハマイバ前 07:30- 大山津見神社 07:50/08:05- 中双里 11:20- 奈良子林道に出る 11:40-(途中休憩70分)- 野分の頭東尾根を乗越す 13:30- 金山峠 14:30/14:40- 金山鉱泉 16:15
 

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2018.12.08

超遅出でハンギョウ尾根へ

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(都県界稜線のひとコマ)

いろいろあって三週間ぶりとなった山歩き(12/01)は本当は酉谷山のつもりが寝坊で超遅出。ショートでいろいろ楽しめるハンギョウ尾根を久しぶりに歩いてきました。

残念ながら紅葉は終わってしまっていましたけど、森の美しさがわかるのも実はこの時期。某所界隈は例によって諸般の事情になってしまいますが、今回もさらっと、ね。

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(横篶尾根・台風の影響がちらほら)

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(尾根中腹ですでに冬木立)

超遅出だといろいろ変わったことがわかっておもしろい。奥多摩駅前のお肉屋さんが店頭で揚げ物を売っていたのでカレーパンを買ってしまいました。んで東日原の歩き出しが12時半になったという、とっても悪いコ。。。(笑)

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(三ツドッケを望む)

そんな時間から登り始めたので、登りでは下りのハイカーとぼちぼちすれ違うのでは?と思っていたのに、実際にはパラパラだったのは横篶尾根らしいといえばらしいですね。

植林帯を抜けて、自然林に変わると木々はすでに冬木立。わかっちゃいたけど、先週歩けなかったのがいろいろ痛かったなあ、と。

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(一杯水も久しぶり)

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(ハンギョウ尾根を降りてみました)

一杯水に着いたのは14時半前。一年で一番日の短い時期に上がってきたら、まともなハイカーならそりゃ怪訝な目で見ますよね(笑)。しかもまだ登り切ってないのだから。でもさすがに三ツドッケは巻きましたよ。

都県界の稜線はすでに夕暮れのような感じ。時間も時間なのでもちろん板形ノ峰までですよ。板形ノ峰に上がったら休む間もなく、直ちにハンギョウ尾根を下り始めます。

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(ミズナラの疎林が美しい)

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(この時期らしい西日の色が好ましい)

ハンギョウ尾根と言えば、尾根上のミズナラの疎林がなんといっても魅力的。モノレールの軌道が何とも惜しいけどね。

さみしくなるうような、切なくなるような、この時期の西日の風情と相まって、一歩一歩下る感触が心地よくも、心細くも感じて、でもそれがこの時期の楽しみかな、とも思うのです。

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(ミズナラの巨樹・樹勢がかなり落ちている)

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(中段歩道は不明瞭になっていた)

中段歩道に降り立ったら、ここで歩道を東へ。径が思いの外不明瞭なのは、燕岩の工事で林道がずっと通行止めだった影響でしょう。

定点にしている「紅」の多い一角も、すでに落葉完了。でも落ち葉の紅の多さもこれはこれで風情があって好きですヨ。

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(このミズナラはまだ大丈夫)

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(紅の多いこの辺りもすでに落葉)

とはいえ時間が時間なのでそうのんびり楽しむわけにも行かず、そうそうに降りなければいけないんだけど、中段歩道が思いの外不明瞭で、かの十字路も慣れてないと判別できないレベルになっていたのにはちょっと焦りましたよ。もう暗くなり始めていたし。

とはいえ、ハンギョウ主尾根への径を何とか見つければ、後はすいすい下るだけ。

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(この木なんの木?)

ハンギョウ主尾根で見かけた↑↑この木、なんの木かわかる方いますか?

そうそう巻道がハンギョウ主尾根を乗り越した地点も今はわかりづらくなってますね。ただ、ここは径が登りに転じたことで判断がつけられると思います。

ということで東日原に戻ったのは周囲が真っ暗になった17時過ぎ。まーほんとは大変宜しくないんだけど(笑)、無事に歩けて良かった。というか最近同じ事ばかり言ってますけど、森が美しく、しかも人のいない静かな山というのは、心の底から山に浸れて、そして山の息吹をダイレクトに感じられて、本当に心地よくて楽しいなと。でも一歩間違えれば大変シビアな状況に陥るのもこんな山。そんな緊張感も良い意味で楽しいんだろうな。
 

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