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2018.08.25

常念山脈の末端部を歩く 1

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(常念岳と秋の空)

せっかくのお盆休みもアレではさすがに終われません。。。運良く週末の天気が良さそうだったので、それに賭けて何とか歩けたといったところでしょうか。はあ。

ということで先週末は北アの常念山脈で未踏だった蝶ヶ岳以南の稜線を歩いてきました。

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(ゲートから20分ほど歩いてようやく三股にでました。)

先週末はお盆前半の鬱憤を晴らすかのような安定した天気、というか空も、空気もすでに秋のような天気で、気分が良くなったのか?前の晩のムーンライト待ちの間に松本をお散歩したら、豊科からタクシーに乗る頃には眠くて眠くて眠くてどうしようもない状態。どうしよう。。。(笑)

じきに着いた三股は林道の崩落で駐車場の700m手前から歩き出す形になっていて、駐車スペースも少なくなっているので、マイカーの方は注意の程を。ちなみに自分の足でゲートから三股まで20分ほどでした。

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(黒木の林をぬけるとそろそろ・・・)

三股からは本格的な山道に変わり、道も急になりますが、想像よりも楽に歩けます。いや、体力的な話ですよ。実際は眠くてふらふらしながら歩いていたので。。。

とりあえず平坦なまめうち平まで我慢しようと思ってなんとか辿り着いたら、やっぱり今の時期ですのでハイカーが多くて、寝るスペースが全くない!途中でみかけたベンチも急な登りとあってどれも狭いし、、、

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(もうここまで上がってる!)

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(イワオトギリ)

このままでは本当に行き倒れてしまうので、苦し紛れにア○ノバイタル飲んでみたら、案外効きますね。なんとか動くようになったので、ふらふらしながらもせっせと登っていくと、じきに黒木林を抜けて、周囲が開けてきます。

高山らしい光景にテンションも上がって何とか行けそうだと思った頃、ちょっとしたお花畑に出て、そこが大滝山との分岐でした。ここから蝶ヶ岳までは一投足です。

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(蝶ヶ岳山頂)

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(ヒュッテの奥には右から大天井・野口五郎・水晶が頭を出す)

ということで歩き出しから4時間かからず蝶ヶ岳に着いてしまい、これなら朝一番の電車でも・・・と思いかけたものの、前夜から動いたからこその楽しみも多かったので、それは言うまい(笑)。

この天気ですから山頂からの展望は申し分なし。でも眠くて眠くてそれどころではなかったので、寝るスペースを見つけて、バタンキュー。

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(西側は槍穂の稜線)

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(南は右から前穂・焼岳・霞沢・乗鞍・御嶽)

でもね山でのお昼寝って、なんでこんなにキモチの良いものなのでしょうかね?結局二時間近く寝ており、目が覚めたのはお昼前。

この日の行程はおとなりの大滝山までなので、まだのんびりできるんだけど、さすがに上高地の方からハイカーが続々と上がってきたので、先を行く事にしました。

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(大滝山への道はお花畑の中を行く)

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(ミヤマアキノキリンソウ)

分岐に戻って大滝山へ向かうと、ここから人がグッと減ります。

道沿いに続くお花畑はすでに秋の花に変わっており、例年なら雪解け直後のお花も少しは残っているんだけど、この暑さではしょうがないですね。ハクサンイチゲ、ミヤマダイコンソウあたりは室堂でも見られませんでしたから。

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(オヤマリンドウ)

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(こんな池も多い)

大滝山への道は、↑↑こんな池も多くて、森林限界の境界を上下しながら歩けるところも楽しい。

池にはオタマジャクシがたくさん泳いでいたけど、この寒さでどうなることやら。。。

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(イブキトラノオ)

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(大滝山が意外と近くておどろいた)

蝶から大滝山まで最新のエアリアだと105分だったので、そのつもりでいたら、一時間ほどで大滝山の北峰に着いてしまいました。これなら朝一の電車で・・・(笑)。

ならば小屋でのんびりしましょう、とすぐ先の小屋へ降りたら、小屋番さんが不在だったので、戻ってくるまで北峰で待つことにしませうか。。。

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(大滝山荘・佳い小屋でした)

一時間ほどしたら小屋番さんが戻ってきたので、ようやく手続き。北アにあって珍しく宿泊者の少ない小屋とあって、お一人で切り盛りされていたのでした。

この日の宿泊者も10人に届かず、おそらく超満員と思われるお隣の蝶ヶ岳ヒュッテの事を想像すると天国のような小屋ですね。おかげで本当にリラックスできましたよ。

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(ビールを飲みながらまったりしたり・・・)

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(天の川と穂高・うまく撮れました)

ビール飲みながら稜線をぼーっと眺めたり、同宿の方達とお話したり、そして夜は星空を楽しみ(流星もちょこっと見られて興奮した!)、おかげで忘れかけていたものをいろいろ思い出させてくれた一夜でした。

「命の洗濯」とはこういうことをいうのかもね。

 
・・・・・☆
  
◆ 2018.08.18 (Sat)   晴
林道ゲート 05:25- 三股 05:50- まめうち平 07:10- 蝶ヶ岳 09:05/11:55- 大滝山荘 13:15
 
タクシー(豊科駅~三股登山口) ¥6000
 
大滝山荘(一泊二食) ¥8500
ビール(ロング缶) ¥800
ビール(ショート缶) ¥600
水(2L x 2) ¥400
 

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2018.08.17

裏劔へまた行けず・・・

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(日の出直後の別山と真砂沢)

もーのっけからグチっちゃうけど、安定しまくって暑すぎた夏もお盆は通常運転ともいえる不安定な天気(笑)。一応出かけてみたものの、結果室堂一泊二日の往復になってしまいました。。。

そのせいかどうかわからないけど、今回室堂へ直接行ける夜行バスに乗ってみたら人が少なくてチョー快適!これはいいな。空いていれば(笑)。

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(雷鳥沢へ下る道・人だらけ)

やはり客足は嘘をつきませんね。着いた室堂は予報が外れて無情の雨。とはいえ初日は真砂岳までの予定なので二時間ぐらい待っていたら、雨が上がったのでようやくスタート。雷鳥沢の道は人が多過ぎ。大走りに入ってようやく落ち着いた感じです。

賽の河原の広々とした様子が好ましいなと思いつつ登り始めると、じきにガスの中。だけならいいのですが、この頃から附近でゴロゴロ鳴り出して、なーんかイヤな予感。。。

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(大走りの導入部・なかなか良さげでしたが・・・)

登るにつれ明らかに音が近づいているので、慌てて歩を進めていると、とうとう結構な近さで落雷!その後は徐々に遠のいてくれましたが、恐怖に震えながらほうほうの体で小屋へ逃げ込んだのでした。

この日のお宿、内蔵助山荘は綺麗で良い小屋でした。ただその後もズッとガスり続けて、楽しみにしていた流星群も見られず凹むような天気でしたが、同宿の方達に救われました。天気が良くないと必ずこういうパターンになりますね。

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(まさか日の出が見られるとは!)

ということで翌朝もガスで期待してなかったんですけど、日の出が見られそう!との声が飛んで慌てて外に出てみると、ガスが徐々に抜けてる!そしてじきに夏山らしい光景がようやく広がって、それだけでもう声が出ません。。。

この瞬間というのは何度見ても良いものだけど、今回は天気がよくなかったので喜びもひとしおです。というか夏山らしい光景を見られてホッとした、というのが正直なところだったかも。

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(ライチョウもおった!)

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(内蔵助カールの雪渓)

朝は晴れてくれたけど、この先も天気は良くないので、今回の所はじゃなくて「も」裏劔は諦めて室堂へ戻る事に(涙)。

とはいえそのままでは二時間くらいで室堂へ着いちゃうので、前の立山行きの時に気になっていた内蔵助カールへ寄ってみました。

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(静かで良さげな道でした)

途中雪渓を横切る箇所が少々危なっかしいモノの、30分弱でカールに到着。広々として良いところだあ!静かだし。でもまたガスり始めていたので雪渓で遊んだだけでしたけど、できたらもっとゆっくりしたかった。

本当はここからなおも延びる内蔵助平~黒部ダムへ下る道を下りたかったんですけど、お次の小屋のキャンセルをしなければいけなかったので、下れなかったのも少々心残りでした。

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(チングルマの綿毛)

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(真砂岳は行きも帰りも・・・笑)

内蔵助平から小屋に戻り、真砂岳へ登り返すと、着いた山頂はまたまだガスの中。

あとはこのままガスの中を歩くのかなあ・・・と少々落胆しながら昨日登った大走りを下り始めます。

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(トウヤクリンドウ)

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(大走り・ガスが晴れてきた)

でもその予想は良い方に外れて、下るにつれ徐々にガスが晴れてきて道の全貌が見えると、緩やかで伸びやかに延びる道は明らかに自分好みの道。

足下には雷鳥沢のテン場が見え、あそこはこんな感じなのかと興味津々。右手には雷鳥坂の意外な急さに驚き、そして焦れったいぐらいに姿を見せてくれなかった大日岳も、ようやくその全貌を見せてくれて、今回の所はもうこれで満足でございます。。。

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(賽の河原・雷鳥沢のテン場が一望)

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(ミヤマリンドウ)

真砂山から一時間ほどで賽の河原へ降り立ったら、実はここから室堂へ登り返しをしなければいけないのがしんどい所。とはいえあの人の多い道を登り返すのはまっぴらごめんです。

そこで目をつけていたのが、雷鳥沢から一ノ越への直登路から途中で分かれて室堂山荘へ抜ける道の存在。ちょっと遠回りになるけど下りしなで見たところ良さげだったので、そちらを歩いてみる事にしました。

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(賽の河原からの道の好ましさよ!)

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(お地蔵様がいらっしゃいました)

実際に歩いてみると、これが想像以上の素敵な道でした。

2358m峰への登り返しが些かきついけど、人はまばらで、なんといっても室堂平の広々とした高原情緒を心ゆくまで味わえます。もう少し早ければお花も豊富だったでしょう。

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(浄土山の山腹をつづら折れに登り返します)

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(最後の雪渓を横切ると室堂山荘でした)

あっあと室堂山荘へのつづら折れも若干しんどいかも。でもこの登りでは乗りものオタにとってちょっと興味深いところもあって、楽しみは尽きません。

そして直上に見える一ノ越~室堂の道にアリのように連なるハイカーを眺めながら最後の雪渓を渡ると室堂山荘に到着。ここで劔沢で食べる予定だったおべんとを食べて(涙)、室堂へ向かったのでした。

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(山荘より雄山と一ノ越)
 
しっかし今年は大丈夫だと思ったんですけどねえ。。。裏劔は自分にとって完全に鬼門になってます(笑)。実は白馬連峰を縦走した2013年も当初は裏劔の予定だったのですが、この年も暑すぎて標高の高い白馬に変更した経緯がありました。

いつになったら歩かせてもらえるのかしら、裏劔。。。
 
・・・・・☆
  
◆ 2018.08.13 (Mon)   雨 後 霧
◆ 2018.08.14 (Teu)   霧 後 晴

 
内蔵助山荘(一泊三食) ¥11000
ビール(ロング缶) ¥800
ビール(ショート缶) ¥600
お茶(PET500ml) ¥400
 

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2018.08.11

盛夏の草原へお花見

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(朝から暑そうなのがよくわかりますね。)

ご無沙汰しております。そして本当にお暑う御座います。山行きが一月以上あいてしまい、先週末(08/04)は日傘さしさし少し歩いたんですけど、本来まとめられる程度のものでもなく(笑)、でも更新もあいてしまってるので、順次足していくスタイルでやってみましょうか・・・。

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(フクシマシャジン)

最初ソバナかと思っていたけど、コレは明らかに違いますよね?
というか、夏のお花もすっかりご無沙汰で、昔覚えたお花もほとんど忘れていたと思い込んでいたら?実際にお花を目にすると名前がサッと浮かぶのはさすが!と自画自賛(笑)。

というかですね。覚えたもの習得したものを一回完全に忘れてからが本物、と最近思うことがありましてね。
 
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(タカトウダイ)

なんやかんや言ってタカトウダイもお久しぶり。トウダイグサの類いは自分的に結構好きなお花だったりします。

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(カセンソウ)

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(シシウド)

夏の草原といえばこのシシウドが大柄で、草を分けるのにかなり邪魔だとも思っていたのに、今やこの花ですら当たり前のように見られなくなってますからねえ。草原らしくてええなあと思ってしまうぐらいですよ(笑)。

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(カワラナデシコ)

カワラとエゾカワラの見分けが怪しいけど、カワラナデシコとしました。

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(♪♪)

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(草原全体で見ると盛りでした)

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天気は良かったけど、暑いよう。。。ここは一段涼しいところのハズなのに、まるで奥武蔵の低いところを歩いているような感じ。。。

でも日陰で風の通る場所でランチをとれたのは幸いでした。とおる風が意外に冷たいのが標高がそこそこあるおかげかなと。

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(お帰りははじめての道?)

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(大黒木・4.5m程のモミでした)

帰りの道は初めてでしたが、これは仕事径でしょうか。なかなかおもしろかったし、おかげでまだ歩かなければいけない径ができて寒くなってからの楽しみができました。あの草原の見方も今回ようやくわかった感じがしましたし。

この後いろいろ行くところがあって短めになりましたけど、秋のお花に胸膨らませる一日になりましたとさ。
 

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