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2018.04.25

熊倉山のアカヤシオ、今年は。。。

B180425a (シラカケ岩のアカヤシオ・盛りだが花は少ない)

しっかし今年の暖かさはいったいなんなん!もうアカヤシオ花期の熊倉山には20年近く通っていますけど、ここまで早いのは初めてです。

という事で先週の土曜(04/21)は恒例のアカヤシオのお花見で熊倉山へ行ってきましたが、いつものコースではなく、訳あって聖尾根ははしょって、日野コースを下ることになってしまいました。

B180425b (フモトスミレ)

B180425c (1003m峰・アカヤシオはほぼ終わり)

今年も、のんびり一番のレッドアローからのタクシーで宗屋敷尾根の取付に出て(¥3340)からのスタート。でも例年と違うのは気温の高さと、市議選中とあって選挙カーの声が山中に響きわたっていたことでしょうか(笑)。

そんなわけでのっけの急坂に大汗かきかき、一時間程で1003m峰に着くと、さすがにアカヤシオはほぼお終い。周囲に生えているイワウチワの花がやけに少ないのが気になりました。

B180425d (この辺りですでに新緑)

B180425e (イワウチワ)

1008m峰を過ぎると周囲はすでに新緑。ヤマザクラも満開で、これは稜線でアカヤシオがちょうど盛りのタイミングではあるんですけど、まだ4月ですからねえ!歩いててもいささか信じられない気分。。。

そして次の岩峰に上がると、ようやく出てきましたアカヤシオ。花もいいけど、落花して地面をピンクに彩る感じも楽しめるのがこの花のイイトコロ。ヒカゲツツジの様子も確認しながら、なおもせっせと登っていきます。

B180425f (アカヤシオがぼちぼち出てきます)

B180425g (ヒカゲツツジ・例年並み)

道中見かけるイワウチワは少なめな印象でしたが、カタクリは案外多い、というか踏み跡附近の株が育って花が咲くようになったという言い方が正解なのかも。

自分が宗屋敷尾根で一番好きな大岩の辺りも、淡い新緑。今年はイヌブナの花がかなり目立ちました。

B180425h (1284m峰への登りしな・淡い新緑)

B180425i (1284m峰で盛り過ぎか)

そして1284m峰に上がると、アカヤシオはここで盛りちょい過ぎといった感じ。日陰に近い場所ではまだまだ綺麗な木も多く、休憩がてらここでちょこっとお花見。でも結果としてここで休んで正解だったのでした。

というのもここからなおも登っていくと、なぜか徐々にアカヤシオのお花が減っていく感じで、なにかおかしいな?と感じつつ先を行き、例のギャップに出た所でようやく花の少なさに気がついたのでした。

B180425j (熊倉山と・花が少し淋しい)

B180425k (坊主山・小黒・大黒<酉谷山>を望む)

ギャップからの最後の登りは花の時期としてはちょうどいいのに、なんとも淋しい感じ。

それは稜線に飛びだしてからも同じで、今年の定点は↓↓↓こんな感じ。

B180425m (シラカケ岩より)

B180425n (稜線もアカヤシオは少し淋しい)

花のタイミングは良かったので、それなりに見事でしたが、花の量としては例年よりやや少なめだった去年よりも少ないですね。残念ながら裏年といえる状態でした。

しかしこの少なさは年回りなのか、それとも今年は寒い冬から一気に気温が上がってしまったせいで、花が育つ期間が短くなってしまったから、お花が少なくなったとか??藤四郎の自分にはよくわかりませんが、当たり年3年周期が崩れてしまったので、もう様子を見るしかないのですが。あとこれから咲き始めるシロヤシオの具合も気になります。

B180425o (熊倉山山頂)

B180425p (ちょいと寄り道。渓畔林の新緑が素晴らしい)

こんな状況では聖尾根に寄る気にもなれないし、どうしよう・・・と一瞬思いかけたのですが、そうそう!こういう時こそ逢いたい方がいらっしゃいましたね。

ということでとりあえず熊倉山の山頂へ向かい、それから日野コースを下ってちょっと寄り道。新緑のエネルギーで満ちあふれる素敵な渓畔林を抜けて・・・

B180425q (レンプクソウ)

B180425r (久しぶりに熊倉の主にお逢いしてきました!)

はい、前の裏年に偶然見つけた熊倉の主な大ブナさんに5年ぶりにお目にかかってきたのでした。決して樹勢が旺盛とは言えませんが、まだお元気そうで何よりです。そうそう幹廻りはあらためて測ってみたら4mほどでした。

しかしですね、造林が盛んだった故に周りは植林に囲まれたこの山域の狭い一角だけ、なぜに伐りもせずにこんな素敵な渓畔林を残してくれたのでしょうか?本当に謎。ここは今後も訪れるたびに、残してくれてほんとうにありがとう!と心の中で感謝するのだろうなあ。。。

B180425s (よくぞ残してくれた!)

B180425t (トウゴクサバノオ)

寄り道を終えたら、新緑麗しい渓畔林が続く日野コースを下ります。

このコースは渓畔林も素晴らしいけど、お花が多いのも魅力。ニリンソウにコガネネコノメソウ、ヤマエンゴサク、レンプクソウ、ハシリドコロ、フタバアオイ、エイザンスミレ、ヒナスミレ・・・そして急遽日野コースを歩けたので、今年は諦めていたトウゴクサバノオに逢えたのが、自分的には一番嬉しかったかも。

B180425u (三ツ又のあたり)

B180425v (ニリンソウのみち)

ただ難場の巻きが植林帯なのが玉に瑕か、でもこの時期の渓畔林の素晴らしさはヘタな言葉を弄するよりも、写真を見た方が早いかも(笑)。

ニリンソウの道もまだまだ健在で、ずっとなにかしらのお花を愛でながら下れるのも楽しいですね。

B180425w (どこまで下っても新緑が素晴らしい)

B180425x (一ノ橋。川に架かる橋は総じて老朽化していた)

ただそんな日野コースにも難があって、それは沢に掛けられた木橋が老朽化して使えず、飛び石の徒渉を強いられることと、林道終点より下は沢が荒れてコースが少々解りづらかったことでしょうか。

でもそれも高巻き道に変わればあとはひたすらに下るだけです。

B180425y (登山口より・新緑の山肌を望む)

まもなく登山口に降り立ったら、久しぶりに武州日野駅へ。寺沢の佇まいは相変わらず好ましくて、山歩きのフィナーレとしては上々なのですが、いかんせん暑すぎる(笑)。最後はヘロヘロになりかけながらも、なんとか駅へ向かったのでした。
   
・・・・・☆
 
さて・・・最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますと、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコース(登山においてGPSを利用する際も、ごく基本的な地形判断スキルのあることが前提のはず)であって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です(現状、宗屋敷尾根の取付に行方不明者に関する情報を求めている掲示がまだされている状態です) 。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。

2017年 【2017.05.05】

2016年 【2016.04.30】

2015年 【2015.05.03】

2014年 【2014.05.03】

2013年 【2013.04.28】

2012年 【2012.05.13】

2011年 【2011.05.08】

2010年 【2010.05.04】

2009年 【2009.04.29】

2008年 【2008.05.04】

2007年 【2007.05.05】

2006年 【2006.05.03】

2005年 【2005.04.30】

2004年 【2004.04.25】

 
・・・・・☆・・・・・☆
  
◆ 2018.04.21 (Sat)   快晴
宗屋敷尾根取付 08:15- 1003m峰 09:20- 1284m峰 10:10/10:20- シラカケ岩 11:15/11:40- 熊倉山 12:05/12:15- 官舎跡 13:30- 三ツ又 13:45- 一ノ橋 14:05- 登山口 14:15- 武州日野駅 14:55
 

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2018.04.11

日向沢ノ峰~大丹波川・早や春爛漫

B180411a
(日向沢ノ峰より蕎麦粒山方面)

まず結論から言っちゃいますと、ことしの花の進み具合はおおよそ例年よりも2週間早い!状態です。

ということで先週の日曜(04/08)は早くもアカヤシオの下見、ということで、大丹波スタートの川苔・・・ではなく、長尾ノ丸~都県界尾根~日向沢ノ峰廻りで歩いてきました。

B180411b
(真名井北稜の山肌はすでに芽吹き)

B180411c
(都県界尾根も芽吹きが始まっている)

朝から大丹波に着いた頃までは雲一つない快晴で、ちょっと寒いものの爽快な朝だったのに、いざ歩き始めるとなーんか曇ってきて・・・

小一時間で長尾ノ丸に上がった頃には完全に曇ってしまい、その上稜線は冷たい風が吹き抜けて寒いこと寒いこと。こんなハズじゃなかったのに!

B180411d
(ミツバツツジ・盛り)

B180411e
(カタクリ)

稜線があまりに寒いので、予想してたお花の本当に咲いているのかかなり心配になってしまいましたが、さすがにそこはぬかりなく(?)咲いていたカタクリを見つけて一安心。稜線ですでに見頃どころか盛りに近いかも。

あと久しぶりに都県界尾根を歩いて驚いたのが、意外な人の多さ。今はレースをやっているようで、その影響のようです。

B180411f
(岩稜に変わると・・・)

B180411g
(アカヤシオ・満開)

カタクリが咲いていれば、岩稜のアカヤシオももちろん咲いていて、こちらもすでに満開。曇っていて光量が足りず写真はうまく撮れていませんが、お花の状態がかなり良く、自然のものとは思えない鮮やかなピンクが大変見事でした。

そしてアカヤシオが咲いていれば、足下にはもちろんイワウチワ。こちらは咲き始めなので、次の週末でもまだまだ大丈夫だと思います。

B180411h
(イワウチワ)

B180411i
(防火帯に出れば山頂は一投足)

コース的に短めという事もあって、お花を撮影したり、寄り道したりして、長尾ノ丸から3時間かかって日向沢ノ峰にようやく到着。ハイカーは通りがかりますが、やはりこちらは静かです。

そうそう、このあたりの防火帯を見ると、蕎麦粒山方面が懐かしくなってしまいますね。機会を見つけて歩かなければいけないなあと。

B180411j
(富士もうっすらと見えてます)

B180411k
(川苔山を見ながら下ります)

山頂でのんびりしたら、お次は南の踊平へ急降下。基本、防火帯の気持ちの良い尾根道なんですけど、急な箇所は少々気を遣います。

20分程で踊平の鞍部に降りたら、なにはなくとも定点のアカヤシオの確認。んが、なんとここでも一部咲き始めていて驚きました。次の週末は1200m以上が花の見頃のレンジになりそうですね。

B180411l
(踊平のアカヤシオはすでに咲き出していた!)

B180411m
(大丹波川の源頭部も芽吹き)

アカヤシオを確認したら、ここから大丹波川を下ります。

上はすでにアカヤシオが咲いているのですから、この沢道もネコノメソウを主にすでに花盛りになっていました。

B180411n
(チシマネコノメソウ)

B180411zb
(ハナネコノメ)

B180411o
(獅子口小屋跡)

獅子口小屋での休憩が、晴れてて気持ちよかったです。

もちろん獅子口の水場にも寄って、水をくんでから、なおも下ります。

B180411p
(ツルネコノメソウ)

B180411q
(ニッコウネコノメソウ)

B180411r
(この辺りで新緑)

下るにつれ、周囲の木々は芽吹きから新緑に変わり、ちょうどこの辺りが大丹波川の道のハイライト。

道脇や斜面にはコガネネコノメやヤマエンゴサク、アズマイチゲ、ニリンソウなどの草花で埋まり、そこに少し傾いた日の光が差しこんで輝く様子は、いつ訪れても感動的に映ります。できることならずっと佇んでいたい気分。

B180411s
(コガネネコノメソウ)

B180411t
(ヒナスミレ)

B180411u
(老朽化の進んだ桟道の通過には注意が必要)

とはいえ、もういい加減な時間になっているので、なおも先を行きます。

しばらく行くと、狭い道にモノレールの軌道が併走するようになり、かなり歩きづらくなったのですが、もしかするとこれは古くなった桟道の改修かも?というbさんの予想はおそらく当たり?かも??

B180411v
(ナガバノスミレサイシン)

B180411w
(ニリンソウ)

B180411x
(曲ヶ谷出合の辺り)

曲ヶ谷の出合まで来ると、この辺りでまたアカヤシオと再会したのですが、花が意外に綺麗だったことに驚きました。上が見頃なら下はかなり傷んでいるのが普通ですからね。

もしかすると、今年は気温が一気に上がったので、おそらく400m~1000mぐらいのお花がほとんど差もなく咲き始めたのではないか?とも思えるわけです。

B180411y
(ヒトリシズカ)

B180411z
(ヤマネコノメソウ)

B180411za
(そろそろ夕暮れ)

例によって下りもかなりのんびり歩いてしまい、駐車場に戻ったのは17時前。こちらは2年ぶりでしたが、今の時期の定番コースですね。ほんとうにハズレなしに偽りなしですぞ!(笑)

新緑に芽吹きも素晴らしく、これからしばらくが山歩きの一番楽しい季節。あとは天気に恵まれることをお祈りするのみでしょうか。
   
・・・・・☆
 
◆ 2018.04.08 (Sat)   曇 後 晴
大丹波P 08:05- 長尾ノ丸 09:10/09:20- 送電塔 12:00- 日向沢ノ峰 12:35/13:20- 踊平 13:45- 獅子口小屋跡 14:25/14:40- 曲ヶ谷出合 16:25- 大丹波P 16:55
 

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