大平山~七跳山・満開のシロヤシオを愛でる
(シロヤシオ・大平山~七跳山間で早くも満開)
花のひかりを見てくださっている方なら、シロヤシオが当たりとなれば最後はココでしょ?と予想のついた方も多かったのではないでしょうか?(笑)ということで日曜(05/22)は11年ぶりに大ネド尾根を登路に取り、シロヤシオ当たり年限定の大平山~七跳山を歩いてきました。
山ブームの大混雑で奥多摩駅がある意味魔境になってしまった今、混雑の苦手な自分が大平山へ行くにはやはり秩父側から登るしかありません。ということで今回は西武秩父駅から川俣(毛附)の渓流荘前BSへタクシーで出て(\3970)からのスタート。天目山林道をてくてく歩いてから大ネド尾根に取り付きます。
(だだっ広い大ネド尾根985m峰の辺り)
(シャクナン尾根と三ツドッケの見え方が新鮮だ)
取り付けから985m峰までは初訪の折とあまり変わりないというか、意外と様子を覚えていた自分にビックリ(笑)。985m峰附近の広大な緩斜面は緑が覆うとあの広さ、伸びやかさが感じられなかったのがこれまた意外と言えば意外でした。
緩い波にたゆたうような広尾根の風情を味わうのに緑は少々邪魔なもの、なのでしょうね。
(もはやスズタケは影も形もない)
(おかげで広い尾根を自由に散策できるようになった)
初訪の折は、985m峰からふた登りもするとスズタケがお出ましになられて一気に藪尾根に変わったものですが、ご多分に漏れずこちらも11年の間にスズタケが枯れ、姿もほとんど無くなっていました。
その上、今は緑の時期なのでもはや全く別の尾根のような感じ。おかげで地形図通りの広尾根を心ゆくまで散策できまして、尾根上部なんかは四軒小屋尾根そっくりのような箇所も。大ネド尾根は落葉した時期にもう一回歩きたいですね。
(ブナやミズナラの大木が目立ち始めると主尾根は近い)
広尾根から尾根が痩せて、周囲にブナやミズナラの立派な木々が目に入るようになると、大ドッケからの主尾根も間近。辿り着いたジャンクションピークも偉くスッキリしましたねえ!
予想できたこととはいえ、ここまでスッキリすると下りの時は却って間違いやすいかも知れません。
(主尾根とのジャンクションピークより大平山方面)
(11年前<2005.01.09>のほぼ同じ場所)
そんな自分の感想は上の↑↑↑画像を見てもらうと理解して頂けると思います。今ならこのぐらいのスズでも「密藪」とか言われちゃうのでしょうけど、この時点でもすでにスズが枯れ始めていて、往年よりはかなり与しやすくなっていたのです。
ちなみに11年前、5年前の比較画像は後日ぐぐたす(google+)の方に載せる予定ですので、もし興味のある奇特な方がいらっしゃったら(笑)ご覧ください。。。
(なんだ、この林道は!!)
主尾根と合流すれば大平山ももう間近。でも1469m峰から尾根左手から林道が来たのにはたまげましたヨ!よくもまあこんな所まで。。。
でもその林道も少し上がるとじきに見なくなり、行く先に白や赤の色がぽーっと見えてくると、その先が大平山の山頂でした。自分が気づいてないだけかも知れないけど、ここまで来ないとシロヤシオは本当に見られないのです。
(大平山東面はトウゴクミツバツツジが見事)
(これはすごい)
ということでここから七跳山までが短いながらもシロヤシオ・トウゴクミツバツツジの花が饗宴するツツジロードの始まり。しかもこの時期の大平山で真っ盛りとは今年は本当に花が早い。
とはいえ、大クビレまではまだまだ序曲のようなものなので、さらっと行きましょう!のつもりも凄い花付きの木々が多くてなっかなか先へ進めません。
(大クビレと三ツドッケ)
(大クビレから七跳山へ向かうと・・・)
天目山林道が突っ切る大クビレはほぼ素通りして、なおも尾根を伝うとここからが本番。まもなく満開大咲きのシロヤシオがぽんぽん出てきて、花を追いつつアッチへうろうろ、コッチへうろうろ。
(樹間を白に染める様子が凄い)
この辺りは緑覆う時期なのに、シロヤシオの白が樹間を染める様子は圧巻でした!
先週の三角沢ノ頭がシロヤシオのトンネルなら、ここはシロヤシオのドームといった感じでしょうか。
(歩けど歩けど満開大咲きの木々・・・)
(もちろんのこの組み合わせも)
そして何より「人がいない」というのがここの最大の魅力でしょう。
ランチも当然お花の元で頂きましたよ。その間に一人通りがかったのは驚きましたけど(笑)。
(坊主山と谷底まで埋まるツツジ)
(残されたコメツガとシロヤシオ)
そしてこういうのが秩父っぽいのかも知れませんね。
ここではもう何遍も言ってますけど、シカの直接的な影響がなかったはずのコメツガの、その自生下限域の木々が近年バタバタ倒れてまして、この辺りのコメツガもおそらくあと10年は保たないと思われます。
(ただただ圧巻・・・)
(この木も見事すぎる)
ここは当たり年限定で歩いていましたけど、それでも今年はシロもトウゴクも本当に凄い花付き。個人的にはこれを来年と予想していたのに、今年になってしまったのはなんでかなあ??と。
とにかく範囲が短いので当たり年限定ながら、今年みたいな年だったら下から歩いてもその労に報いる姿を十二分に見せてくれることでしょう。
(七跳山に上がると一旦おしまいですが)
(七跳南面は盛り過ぎなものの、この見事さ)
そんなツツジロードも七跳山に上がったら一旦お終い。
でも七跳から縦走路に降りるとそこから三ツドッケの間も満開の稜線歩きが楽しめました。
(都県界尾根の縦走路もなかなか)
(三ツドッケの北面も素晴らしい)
三ツドッケの北面も盛りやや過ぎでしたけど、ここも恐ろしく素晴らしかったです。
(ヨコスズ尾根のひとコマ)
しかし川俣8時登りだしで、途中寄り道しまくって、それなのに終わってみれば日原の16時台のバスに余裕で乗れるなんて、登山道こそないけど大平山も普通の山になったんだなあ、と。ここ三週はシロヤシオ漬けだったので、そろそろ飽きるだろうと思っていたら、毎週毎週それを上回る素晴らしさに驚嘆するなんて、今年はなんて年なんでしょう!正直来年が怖いっすよ(笑)。
・・・・・☆
◆ 2016.05.22 (Sun) 快晴
渓流荘BS 08:10- 895m峰 09:30- 主尾根ジャンクションP 10:50- 大平山 11:25- 大クビレ 11:45-(途中休憩25分)-七跳山 13:00- ハナド岩 13:35- 三ツドッケ 13:55/14:25- 一杯水避難小屋 14:40- 東日原 15:50
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