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2016.04.26

ふたたび泣坂ノ頭を一山として登る

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(スバノ沢ノ尾根のヒカゲツツジ満開でした)

アカヤシオの次は・・・もちろんこうなるでしょう。(^^)

先週末は(04/23)は半年ぶりの泣坂ノ頭を、これまた半年前と同じシンナシ沢左岸尾根というか北尾根たるスバノ沢ノ尾根を登路にとって歩いてきました。

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(ふかしろ湖もすでに新緑)

今回は大樺尾根以来一年ぶりに一番の小菅行きのバスで元の深城である小金沢公園に出てからのスタート。天気はイマイチなれど、空はどことなく明るく、新緑は最高潮。まずはスバノ沢ノ尾根の取り付けまでてくてく小金沢林道を歩きます。

前回はシンナシ沢から適当に取り付きましたが、今回は西の枝尾根から送電線巡視路を利用してみました。さすがにこちらは歩きやすいですね。登りは急なものの道がうまくつけられていて、いともあっさり送電塔に着いてしまいました。

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(スバノ沢ノ尾根<泣坂ノ頭北尾根>下部の送電塔)

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(1026m峰ツガの大木)

あっさり着いたとはいえ巡視路があるのはここまで。送電塔からが登りは本番ですが、尾根伝いの急登が続くものの去年歩いた東の主尾根よりは歩きやすい感じです。

なので1026m峰にもあっさり到着(笑)。ここは大ツガの立つ岩峰で、ここにもいたんですねヒカゲツツジが。でもお花はほぼ終わっていて少々焦りました。1000mならまだ花が残っていると踏んでいたので。。。

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(ギャップから先は左手が植林に変わって・・・)

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(ヒカゲツツジが出てきた)

1026m峰から慎重に南のギャップに降りれば、尾根はここからが本番。やがてヒカゲツツジやミツバツツジが出てきます。

尾根に被る灌木はまだ濡れていましたが、暑いぐらいになった身体をほどよく冷やしてくれて却って気持ちが良いです。服もザックも汚れますけど(笑)。

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(ヒノキとオノオレカンバの大木同士が合着している)

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(花付きも宜しいようで・・・)

ヒカゲツツジが出てきはじめた当初こそお花は盛り過ぎだったのが、登るにつれてちょうどいい塩梅になり、同時に花も増えてきて、自然とあちこち寄り道をしてしまいます。

花の密度は当然坪山には全く敵わないものの、ちょいちょい見られる感じが却って自然で好ましいと思いました。

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(ミツバツツジも見事でした)

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(尾根周辺はオノオレカンバの大木が多い)

花期に再訪して気がついたのが、案外広範囲で見られたこと。おかげで今年はヒカゲツツジを十二分に堪能出来ましたよ。

あと岩場が多いせいかオノオレカンバの大木も多いような・・・。

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(オノオレカンバのご神木??にも再会)

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(大ミズナラにも!)

この尾根の主とも言えるオノオレカンバの巨樹が立つ肩に出ると、ツツジのお花はおおよそお終い。

ここからなぜか(本当に!)カラマツ植林に変わって最後の登りにさしかかります。カラマツは芽吹きが始まっているものの、こう歩いていても緑は見えない。でも遠くの山肌は薄く緑がかっているのがわかる不思議。

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(山頂直下の大岩より、芽吹く楢ノ木尾根)

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(泣坂ノ頭山頂直下の緩斜面)

例によって大岩にも寄って、山頂に着いたのはなんと12時半。寄り道が過ぎるような気もしますけど(笑)それができるのも一山として登ったから。

ランチは当然南の緩斜面で。まだ大峠の林道も開通していないので、ハイカーが通りがかることもありません。

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(マメザクラ)

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(大峰権現は何とか形を保っている感じ)

休憩を終えたらそのまま南尾根を下っても良いのですが、さすがにそれはあんまりなので、今回はイタゴヤ沢右岸尾根を下ることにして、まずはお隣の大峰へ向かいます。

大峰は一年ぶりなので変わったところはないようだけど、あまり人も来てない感じ。今やこの山を目指して登る人はほとんどいないんでしょうね。大半が楢ノ木尾根の縦走で。

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(イタゴヤ沢右岸尾根1164m峰附近)

山頂の大峰権現に参拝したら、北尾根の急斜面を慎重に下ってイタゴヤ沢ノ右岸尾根へ。

個人的に楢ノ木尾根北側の斜面は林相的な妙味に乏しいイメージなのでここも期待してなかったら、意外や意外芽吹きに新緑の美しい雑木林が続いてなんとも嬉しい道のり。

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(1164m峰を過ぎると意外や痩尾根が続くようになった)

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(芽吹き、新緑がとにかく見事)

1164m峰をすぎると痩せ尾根が続いたのは意外でしたが、ちょっとしたRFの妙味もあって、なかなか良い尾根ですよこれは。

さすがに下部にさしかかると植林が絡んでくるのはしょうがないけど、それも長くは続かず、突然尾根を横切る明瞭な道に飛び出しました。

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(尾根を横切る明瞭な道の脇には馬頭さま)

なんだこの道は?と思ったのものの、尾根の先には馬頭さまが祀られており、道沿いにモミの大木が平気で立っている様子は明らかに古道の雰囲気。

もしかしてこれは上和田と深城を結ぶ古道なのでしょうか?気になりながらも後ろ髪引かれつつ、ここはなおも尾根伝いに行くと、軽く登ったところには二つの比較的新しい祠。ダム工事の際に??新調されたようです。

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(ここまで進んでみたが、引き返した)

そこから先を行くと、じきにふかしろ湖を見下ろす展望地に出たところで、とうとう先へ行けなくなってしまいました。こうなるとあとの選択肢は引き返してあの古道?を下るしかありません。

さてその古道、和田側は植林、深城側は雑木林となれば、安全に下れる確率が高いのは当然植林の方。なので和田側の方を辿ると道は明瞭にトラバースしながら延びていてついつい先を追ってしまいますが、もうそれを追う時間は無いので(笑)下の車道が見えたところで下へ下ると、うまいこと葛野川トンネルの脇に着地できました。

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(モミの大木がいることからしても明らかに古道だろう)

そこから竹の向はすぐ先で、ここで山歩きはお終い。

最後の最後で新たな発見があったことにちょっと喜びつつ、帰りのタクシーを待ったのでした。
  
・・・・・☆
  
◆ 2016.04.23 (Sat)   曇 時々 晴
小金沢公園 07:10- 尾根取付 07:35- 1026m峰 09:05- 泣坂ノ頭 12:40/13:40- 大峰 14:00/14:10- 1164m峰 14:55- 旧道に出る 16:15/16:35- 葛野川トンネル 16:45- 竹の向 17:00
 

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2016.04.19

有間山から大丹波川へ・アカヤシオを見に

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(三十三尋ノ滝)

しっかし・・・予定が立て込んで山に行けないうちに、お山もいつの間にやら春も本番。となるとそろそろアカヤシオの季節です。今頃なら蕨山の標高ぐらいがベストなのでしょうが人が多い。まあ今年のツツジは期待できない年回りだし、たまには有間山でも行ってみようか、ということで土曜(04/16)に久しぶりに歩いてきました。

この日は一番バスで行くつもりだったのにいろいろあって、名郷歩き出しが10時前。行程を考えるとあまり宜しくない時間ですけど日が長くなっているので問題は無いでしょう。まずは林道をてくてく歩いて白岩へ向かいます。

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(白岩の鉱山は操業を停止していた)

白岩を訪れたのは7年ぶり。その間に鉱山はあえなく閉山となって、周囲の建物も撤去されてさみしくなりましたねえ・・・なんて感傷に浸っていたら、なんと登山口の橋も撤去されていました。しょうがないので飛び石で徒渉して尾根に取り付きます。

ということで元は登山道だったこの尾根を歩くのも7年ぶり。今回は前回寄り損ねた三十三尋ノ滝に寄るのも目的の一つで、その分岐は尾根に上がってからひと登りでいともあっさり見つかりました。

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(エイザンスミレ)

ここで尾根からいったん外れて左の道を追うと、さすがに道はか細いもののこの手に道にしたら明瞭な方でしょう。まもなく沢に沿うようになり、ふた登りぐらいであっけなく三十三尋の滝の前に出ました。

滝は落差こそあるものの水量が少なく、色々な情報からもあまり期待してなかったのですが、意外や意外その細い水量にあった滝で、これはこれで良いですね。まぁ日差しが入った事と新緑のお陰もあったかも知れないけど、想像以上でした。

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(露岩が続く箇所には・・・)

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(イワウチワ)

滝見を終えたらこれが道かどうかは怪しいところなんですけど(笑)左岸の巨岩の下端を沿うように登って尾根に復帰。そこはちょうど良く露岩帯のため、いきなりイワウチワ。そして急な斜面にはヤマザクラとミツバツツジが見事です。

そしてまもなくお目当てのアカヤシオもでてきました。この尾根のアカヤシオはそんなに多いわけではないのですが、どれも花付きはなぜか上々。今年はあまり良くない年回りのはずなので全く期待してなかっただけに、嬉しいというより正直戸惑いの方が大きかったかも。

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(アカヤシオがなぜか??見事だった)

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(ここまで来ると稜線は近い)

登ってもぼちぼち出てくるアカヤシオは相変わらず良い感じですし、イワウチワも盛りは過ぎていたもののちょこちょこあって、そんなお花を愛でながら探しながら歩くと、あっけなくショウジクボノ頭に出た・・・

のですが、稜線に飛びだしたら西側が皆伐されて、周囲が開きまくっていた様子に唖然。たしかにここ10年ほどは近辺で伐採されていたんですけど、ご無沙汰していたうちにまさかここまでやっていたとは!

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(ショウジクボノ頭・西側が皆伐されていて驚いた)

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(振り返るとこんな感じ・奥に大持山)

ということですっかり展望の稜線と化した尾根を南へ向かいます。

ふと振り返ると大持山。そして右手にはこれから歩く有間・仁田山~日向沢ノ峰から都県界の稜線。浅間尾根や大平山も指呼の間。いやあ凄い展望ですね。でも個人的には伐採した後に何を植えるかが気になってるんですよね。すでに鹿柵が張られていますし。

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(橋小屋ノ頭より先は雑木林のアップダウンが続く)

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(かつては道を覆っていたスズタケも風前の灯火)

そんな展望の稜線が途切れるとじきに橋小屋ノ頭で、昔はここで展望を楽しんだものなのに、こちらの方は東面の植林が育って、とうとう展望を望めなくなったのはバランスをとっているのでしょうか?(笑)

橋小屋ノ頭から先は雑木林メインのアップダウンが続く好ましい道のりに変わります。タタラノ頭から先はスズタケが茂っていたのにこちらもご多分に漏れず、すでに風前の灯火。まぁおかげで仁田山の広い山頂の好ましさを再認識できたのは収穫と言えば収穫かな~??

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(仁田山もスッキリしていた)

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(送電塔より・アセビの咲きっぷりが良い)

仁田山から南の鞍部に降りると、ここから日向沢ノ峰への登りにさしかかります。とはいえ標高差はそんなに無いので見た目よりも楽に登れるかも。

そういえば今年はアセビの咲きっぷりも見事ですね。稜線どこでも壮観に花を咲かせていました。そして送電塔近辺のアカヤシオはさすがに咲き始め。ここや大持小持あたりは今週末が見頃でしょうか。ここも花付きは悪くないですよ。

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(アカヤシオは蕾だが花付きは意外に良さそうだ)

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(日向沢ノ峰)

ということで思ったよりも早く日向沢ノ峰に上がって一安心。15時前なら明るいうちに下山できる時間です。

よもぎ大福を食べつつちょこっと休憩したら、ここから踊平へ急降下。川苔からの下りも苦手なのですが、こちらからの下りはもっと苦手(笑)。でもこの日は意外にスムーズに下れました。

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(川苔山を望む)

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(踊平付近のアカヤシオもこんな感じ)

じきに踊平に降り立ったら、ここからは例のごとく大丹波川へ。

もういい加減良い時間なのですが(笑)再び晴れてきたこともあって、お花をめでつつのんびり下っていきます。

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(獅子口とコチャルメルソウ)

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(ナガバノスミレサイシン)

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(ヒナスミレ)

下るにつれ周囲は芽吹き、そして新緑に変わっていくのもこの時期の楽しみですね♪

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(下るにつれ木々が芽吹いてくる)

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(ニッコウネコノメソウ)

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(コガネネコノメソウ)

道中、ニリンソウも咲き始めてきて、この道の一番華やかな季節になってきましたね。

あと下のアカヤシオも花付きがよろしく見事。まぁ本来アカヤシオはそんなに当たり外れの激しいお花ではなかったはずなのですが、4,5年前のことがあるのでなんか妙な感じ。今年は本当に当たり年になっちゃう?のかなぁ??

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(ニリンソウも咲き始めてきた)

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(曲ヶ谷出合を過ぎると周囲は新緑に)

ということでお花を愛でつつのんびり歩けたのは良かったのですが、上日向で18時過ぎのバスを4分差で逃してしまい(笑)愚かにもこの時になって、去年はこのバスに間に合わすために急いだ事を思い出すというマヌケっぷり。

ここでいくら悔やんでもどうしょうもないので、気を取り直して川井駅へ向け重い再スタートを切ったのでした(笑)。
  
・・・・・☆
  
◆ 2016.04.16 (Sat)   晴 後 曇
飯能駅 08:55→ 名郷 09:55- 白岩 10:35- 三十三尋ノ滝 11:00/11:10- ショウジクボノ頭 12:10-(途中休憩分)-橋小屋ノ頭 12:45- タタラノ頭 13:05- 有間峠 13:40- 仁田山 13:50/14:00- 日向沢ノ峰 14:40/14:50- 踊平 15:05- 獅子口 15:25- 曲ヶ谷出合 16:40/16:50- 登山口 17:15- 川井駅 18:45
 

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