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2016.03.31

沢から地蔵峠・アンバ峠を越えて三帳へ

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(地蔵峠みちのひとコマ)

ここのところ週末の天気がどうも今ひとつ。それでも18きっぷのシーズンとなれば一度は折八の方へ足が向きます。

今回は甲斐岩間駅からタクシーで去年下り着いた沢の集落に出て(\4780)からのスタート。この日はずっと曇りだろうと思っていたら青空ものぞいてちょっと良い気分。まずは2基の双体道祖神に挨拶してから、地形図の破線路にもなっている地蔵峠みちを辿ります。

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(左・上折門、右・沢の双体道祖神)

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(沢からの道も道筋は明瞭)

もうなんべんも言っていますが(笑)この道もやはりというか、当然道標マーキングは皆無なものの道筋は至って明瞭。道筋もおおよそ地形図通りにつけられています。

そして昔から歩かれている道は実に歩きやすくて良いですね。しばらく行くとおそらく御弟子への破線路が別れる薄い分岐を過ぎ、そこからひと登りしたところで斜面に建物のが目に入ったのでちょっと近づいてみると・・・

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(皇大神社と同じような建物の、謎の神社)

建物は折門と御弟子を結ぶ山神峠にある皇大神社にどこか似ていたので、中をのぞいてみるとやはり何かしらの神社でした。とはいえ鞍部とかピークにあるのならわかるのですが、植林下の山の斜面の小平地には似つかわしくない立派な神社。

何の神社なのか?そしてこんな斜面に建っている謂われが気になります。

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(おそらく寄進された方々のものかと・・・)

もう面倒見されなくなって10年以上は経つのでしょうか?中は荒れていましたけど、後年書かれたであろう再建の記述と、その奥には、当時寄進された方々??のお名前がかかれた板がずらり。

寄進者は当然ながら地元の折門・八坂や根子の人が多い中、峰山とか垈、中山、丸畑と離れた所の人もいて、疑問は尽きぬばかり。ご存じの方がいらっしゃったらお話聞かせてもらえると嬉しいのですが。。。

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(チョウジザクラ)

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(道はまだまだ明瞭です)

思わぬ出逢いに山の目的が変わってしまいそうだったので、それ振り切って先を行くと、ふた登りぐらいで折八林道に飛び出しました。飛びだしたところは道形が薄く、これでは以前林道を歩きながら入口を探したものの見つけられなかったのも納得。

そこからすぐ先が峠みちの続きなのですが、植林帯の上に道形も薄いので、とりあえず西隣の雑木尾根に取り付きました。

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(折八林道を越えた上部も道は明瞭)

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(ウグイスカグラ)

この雑木尾根の登りが今回一番気持ちの良かったところ。とにかく春は明るい!花も緑もなくても十二分に春気分を味わえますね。

ふた登りぐらいで明瞭な峠みちと再会したのでここからは峠みちを辿ると、こちらも明瞭なまま地形図通りにつけられています。やがて雑木林から植林帯に変わって、じきに地蔵峠に上がりました。

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(地蔵峠<栂ノ峠>)

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(今回はこの撓みでランチ)

峠には八坂~三方分山への新しい道標がつけられていて驚きましたけど、歩いている人はあまりいないようですねえ。。。

稜線は風が通り始めていたので、北の撓みに降りてランチ。周囲はかなり地味ながらもツノハシバミの花がいっぱいです。

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(稜線に道標が!でも新八坂峠って・・・)

驚いたのは登山道ではなかった稜線にも道標がつけられたこと。でも↑↑この新八坂峠ってどこよ?想像するに八坂峠から東へ上がった、折八林道が稜線を横切るところなのかなぁ??と。あと「登山道」とだけ書かれた道標もかなり妙ですよ(笑)。

そして1142m峰から下りきった鞍部がアンバ峠で、今回はここから三帳(さんちょう)に出る破線路を下ります。

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(アンバ峠みち、道筋はあるように思えたが)

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(上部の急斜面は道が消滅していた)

さてそのアンバ峠みち、峠から薄い道形がトラバースして延びていたので、コレはそのまま行けそう・・・と思ったのはやはり甘くて、道はすぐに消滅。結局尾根上部の急斜面は尾根に沿って降りるしかないようです。

そおいや三帳から1142m峰へ登ったときも上部は道がなかったし、まぁ歩く人間もいないわけですしこれはしょうがないでしょう。藤井本で稜線歩きからそのまま下ってしまったなんて記述は30年ぐらい前のことなのでしょうね。

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(ある程度降りると道形が現れ)

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(植林帯に入ると林道は近い)

それでもこの周辺の破線路にハズレなし。しばらく下ると道形が現れて、あとはすいすい下るだけ。

しかしろくすっぽ歩かれてないこの道の明瞭さ・・・歩いていると何とも不思議な気分にもなってしまいます。

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(林道より、峠みちの通る尾根を振り返る)

雑木林が続いた道も植林に変わると、じきに林道に着地。あとは林道を下るだけです。

林道も山と同じくダンコウバイにフサザクラ、ツノハシバミ。チョウジザクラはここでも結構咲いてて驚きでした。

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(古宿のセツブンソウはすでに結実)

三帳に下ったら当初から高萩までは歩くつもりだったんですけど、古宿のすぐ先で道路崩落があり、車両は通行止め。現場は結構崩れていて復旧しても大型車は通れるのだろうか・・・といった様子でした。

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(高萩に着きました)

三帳から30分ほどでようやく高萩に着いたら、あとはビール買ってのつもりも、お店の大正館がなんと閉店していて愕然。残念ですけど、こればかりはしょうがないですね。

それでもご主人が出てきて色々お話を聞くことができました。道路が通る前から100年やっていたこと。そして岩谷峠のあの畑は水田だったこと。そして地元では「ゆ峠」と呼ばれていたことなどなど・・・下九一色の中心地であった高萩の昔の賑わう姿に思いを馳せつつ、帰路についたのでした。
  
・・・・・☆
  
◆ 2016.03.26 (Sat)   曇 後 晴
沢 08:55- 神社 09:45/10:00- 折八林道に出る 10:15/10:30- 地蔵峠 11:25-(途中休憩50分)- アンバ峠 13/15/13:20- 林道に出る 14:40- 三帳(琵琶首)15:25- 古宿 15:35- 高萩(向村)16:00
 

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【御坂・天子・富士】」カテゴリの記事

コメント

ba_sobuさん、

危うく見落とすところでしたよ。調べてくれてありがとうございます!

やはりあれは歌だったのですね。ぐぐたすの方にはそう書いたものの、自分自身あれは読めませんから。。。でもあの頃はあそこであんな盛大な歌会があったとは、当時はどんな様子だったのでしょうね。

廃村寸前のあの辺りでもそんな時代があった。それがわかっただけでもありがたい。個人的にまずは八坂の天空茶屋の方に聞くのが一番かと。それから公の方にお知らせする??というのが良いのではないでしょうか。

投稿: komado | 2016.06.05 23:20

komadoさん

2ヶ月しかたっていないのに地蔵峠や八坂のあたりの
早春の景色が、懐かしく思い出されます

レポの前半に出てきた「謎の神社」の額につい、少し分かりましたので ご報告致します
(今ごろ コメントを出しても見て頂けると信じて)

わたしの地元の八幡様の宮司の方と、地元の歴史研究家の方と お話をする機会がありましたので 例の写真をお見せしましたところ

江戸時代から明治にかけては 短歌の会が神社などでよく行われたそうです
その時 詠まれた短歌と作者(雅号)が書かれているのだろうと言うことでした
明治ン年再建とありましたから、そのお祝いの歌会であったのかもしれません
この地区が、そのような文化を持っていたというのは
当時ここがとても豊かであった証拠ですよね
なお、歌の作者は必ずしも その神社の氏子とは限らず
氏子にとって短歌の先生やお弟子さんや、短歌の会の仲間であったりで、歌会には広範囲の人を呼んで、盛大に行われるのだそうです


なお、このような額は【非常に貴重なもの】なので、現在あちこちで、保存活動が盛んにされているそうです

しかし あの神社はこのままでは朽ち果ててしまいそうですよね
管轄は身延町なのでしょうか?
気になって気になって・・・・
教育委員会なのかなあ 今まだよい状態なので
キチンと保存して、できたら調査などもしてほしいけれど。


投稿: ba_sobu | 2016.06.01 21:52

AKIOさん、

たぶん訪れるとわかると思うんですけど、南の地蔵峠みちは明瞭に分かれていて、笑ってしまいました。自分も八坂へ下った時に探したときは全く気がつかなかったので。

本当に峠直下で、わかる人にはわかるように分かれているので確認してみてください(笑)。

投稿: komado | 2016.04.03 23:41

Komadoさん、こんばんは。

地蔵峠の南面の破線は下り口がわかりにくいなぁと思っていましたが、ハッキリした道型のようですね。これでまた18キップの季節の楽しみが増えました。(笑)

アンバ峠の北面は2年前の雪のある時期に下って、上部の道型がわからないのは積雪のためかなと思っていましたが、雪がなくても急斜面は道型が消えているようですね。

投稿: AKIO | 2016.04.01 19:23

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