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2015.07.13

夏の岩手山、まったり縦走 1

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(お花畑より、岩手山はまだまだ高い)

やっと週末晴れてくれました・・・ということで先の週末は久しぶりのお泊まりaway。好天時にまず行きたかった岩手山を本当に久しぶりに訪れました。

岩手山は日帰りできる山ながら、網張温泉行きの7時台のバスが2年前になくなってしまったので、今回は一番の新幹線で盛岡に出て、今は一番バスとなった9時前のバスで網張入り。でもバスはガラガラで、自分以外のハイカーの姿は皆無とあっては今後の路線維持が心配になってしまう状況です。

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(ヨツバシオガマ・咲き始め)

ということでリフトもガラガラで、周囲の展望を楽しみつつ3本乗り継ぎ、40分で犬倉に着いたらさっそく歩き出します。

こちらの方は裏岩手を縦走して以来14年ぶりで、その頃は岩手山の西側は火山活動の影響で入山禁止だったので、こちらを歩くのは初めての事。標高的に1200m越えるとすでに森林限界で、リフトと同様に展望を楽しみながら歩けて気持ちが良いですね。

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(樹林帯はぬかるみなし)

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(ハクサンチドリ・そろそろお終い)

お花はハナニガナ、シロバナニガナ(もしかするとクモマニガナか?)、マイヅルソウ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナ、マルバシモツケ辺りがベースになって、ミヤマカラマツ、ヨツバシオガマが咲き始め。オオバキスミレ、ネバリノギランにハクサンチドリはそろそろお終いの感じでした。

時折交える樹林帯の木の花の方はナナカマドにオガラバナがほぼ満開。そしてこの日驚いたのが、その樹林帯につきものの「ぬかるみ」が乾いてほぼ皆無だったことで、これなら普段のショートスパッツで普通に歩けましたよ。こんな日に裏岩手を縦走したら、本当に快適に歩けたでしょうねえ(笑)。

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(姥倉分岐附近より)

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(シロバナトウチソウ)

歩き出しから1時間ほどで姥倉山との分岐に出たら、ここからは行く先に岩手山と鬼ヶ城を眺めながら行くようになります。

広い稜線の両側は草原のお花畑。お花は少々淋しく、ヨツバシオガマとハナニガナ、シロバナトウチソウ、コミヤマハンショウヅルくらい。そしてウゴアザミやイワオトギリは咲き始めと、ここはこれから夏のお花畑になりそうな感じでしょうか。

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(マルバシモツケ)

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(大地獄より黒倉山)

そんなお花畑を過ぎ、黒倉山を巻いて出た東の鞍部が切通で、ここからお花畑へ下ろうか~と思ったら道がないのであれれ?と思ったら分岐はそこからひと登りしたところにありました(笑)。

狭い分岐には団体さんが休憩されていたのでそのまま通り過ぎるように左の道を下り始めると、マルバシモツケにナナカマド、久しぶりだったガクウラジロヨウラク、オオバスノキ、アカモノそしてハクサンシャクナゲとしばらくは木の花が目立つ感じ。

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(ガクウラジロヨウラク)

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(ハクサンシャクナゲ)

そして下り着いた分岐が大地獄なのですが、硫化水素の臭いも漂い、確かに火山の荒々しい感じもあることはあるのですが、周囲の緑のお陰でしょうか?意外に好ましい場所ですね。

ここから道はおおむね大地獄谷に沿うようにいくと、ここでようやくイソツツジが出てきました!そしてイワカガミは盛りを過ぎて終わりかけ、となると春のお花はお終いかなぁ・・・

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(イソツツジ)

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(お花畑は夏の花に切り替わってきた)

道は大地獄沢に沿ってついてはいるもののか細く、夏道を知らないまま雪の残っているときに降りると少々苦労しそうですね。右に屏風のように立ちはだかる鬼ヶ城の稜線を見上げながら沢を登っていく感じは千蛇谷を思い出しました。

じきに木道が現れてお花畑に着くと、やはりというかチングルマは綿毛。となればヒナザクラもムシトリスミレも終わっていて(泣)コバイケイソウやハクサンチドリも盛りを過ぎ、トウゲブキは咲き始めと、こちらも既に夏のお花に切り替わりつつある感じです。

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(コバイケソウ・盛り過ぎ)

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(御苗代湖)

お花畑の分岐で少し休んだら不動平・・・の前に時間にも余裕があるので、カルデラの御釜湖、御苗代湖へ寄ってみることにしました。

分岐から10分ほどで着いた御釜湖は小さい沼のようで少々がっかり感もありましたが、そこからひと下りで出た御苗代湖の意外な大きさ、澄んだ湖水、そしてその静けさは別天地のような素敵なところですね。

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(オオバキスミレ)

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(樹林帯をひたすらに登っていく)

御釜湖手前の分岐から分かれる屏風尾根への道が気になりつつも、今回の所はお花畑の分岐まで戻って不動平へ上がるのが順当な線。

分岐に戻り、そのまま不動平へ向かうと再び樹林帯に入って、急な登りの始まり・・・と思ったら実際歩いてみると、見た目や想像よりは緩くて、これは意外に楽ですよ。

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(シラネアオイ・なんとか間に合った)

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(サンカヨウ・これもなんとか間に合った)

しかもここで終わりかけながら完全に諦めていたシラネアオイやサンカヨウに間に合ったのはラッキーでした。今年は花の開花がかなり早いとは言え、やっぱり春のお花は6月がいいのかなあ。

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(カルデラと裏岩手の稜線を望めるようになると・・・)

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(キバナコマノツメ)

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(ウコンウツギ)

意外に楽だった印象そのままに樹林帯もあっけなくを抜けると、稜線はもう間近。右手に見えた千俵岩は人工的に造られた綺麗な石組みの壁のようで、それが印象的でした。

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(千俵岩・人為的な石組みのようだ)

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(ミヤマキンバイ)

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(タカネスミレ)

稜線近くの砂礫ではタカネスミレにも久しぶりに逢えて、そこからひと登りで不動平に到着。一番人の多い柳沢コースとの合流点でもあるので、ここから人出が一気に増えます。岩手山は20年以上前の学生の時に柳沢コースを登っているのですが、さすがにほとんど覚えてないですね~。

不動平に着いたら山頂は目の前。とはいってもこの日の歩きはここまで。のんびり歩いても4時間弱の行程でしたが、この日の人出を考えるとここで終わりにして結果は正解でした。

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(今日はお鉢を見上げるだけ)

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(本日のお宿、不動平避難小屋)

ということでこの日はお宿は↑↑ここ。近年建て替えたそうで中は綺麗で快適そのもの。好天の週末とあってほとんど埋まる盛況ぶりでした。

そして同宿者の方達も良い方ばかり。もちろん星空の楽しめて、大変楽しい一夜を過ごすことができました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.07.11 (Sat)   快晴
盛岡駅 08:55→ 網張温泉 09:59/10:10→ 犬倉 10:50- 姥倉山分岐 11:45-(途中休憩分)- 切通 12:35- 大地獄 12:45- お花畑 13:10- 御苗代湖 13:25- 不動平避難小屋 14:45
 
 
バス(盛岡駅~網張温泉) ¥1140
リフト(網張~犬倉) ¥1100
 

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コメント

れれちゃん、

あれだけ大騒ぎした奥産道も今や日常というか三ツ石への近道になっているんですね。網張からとなるとさすがに長そう。

東北のような山の人口が少ないところは、よほど人の多いところで無い限りもう完全にマイカーオンリーになりましたね。。。自分みたいな人間にはきついけど、岩手山はそれが良い方向へ向いてくれた感じです。.

投稿: komado | 2015.07.18 16:33

komadoちゃん、こんばんわ。

良いお天気の中歩けて、待った甲斐がありましたね(^_-)

私ね、網張へ行こうと思って、今回調べたのですよ!
行こうとしてたのは三ッ石の方ですけど。
7時台のバスが無くなってしまい、私の足では日帰りはチト厳しいかな~って思って止めたんです(笑)
奥産道終点と網張間に、夏もバスが走ってればイイのに…なーんて思ったりして^^;

日帰りだと、気忙しくなったりしちゃうけれど、
2日行程だと、ゆっくり堪能できちゃう所が良いよね。

レポの続きを楽しみに待ってますね~

投稿: れれちゃん | 2015.07.15 22:26

ba_sobuさん、

ホントおそらく二週間でかなり変わったでしょうね。そのころはまだまだ春のお花も残っていたのではないでしょうか。

まぁ今回は天気を選びましたからね。岩手はもう一度、三ツ石まで繋げるミッションがあるので、そのときは6月に行きたいと思ってます。

投稿: komado | 2015.07.15 19:54

わっ、早いアップですね

姥倉~不動平小屋までの様子が 鮮明で暑そうで夏っぽそうで、わたしの見た景色とは全然違うので新鮮です!

お天気が違うし 2週間もずれれば季節も変わっているのですね。


投稿: ba_sobu | 2015.07.14 04:26

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