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2015.04.29

新緑の沢、芽吹きの尾根をたどって大持山へ

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(横倉入・チドリノキは新緑、高木のサワグルミ・シオジも芽吹き始めた)

GWに入っても天気は完全に安定はしてませんけど、それでもぼちぼち山日和は続きます。先の日曜(04/26)は大持山~小持山のアカヤシオの様子見を兼ねた山歩き。

今回は名郷から横沢入(ナギノ入)を上がってウノタワに上がり、冠岩沢左岸尾根を下降。それから対岸のヤケヤマ谷左岸尾根~大持山西尾根を辿って大持山に登り返したら、小持山、シラジクボまで稜線歩き。そしてシラジクボから橋立川へ直接に降りて、浦山口駅に出るコースを組んで歩いてきました。

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(ニリンソウ)

GWの好天とあって一番の名郷行きは満員。でも大半が棒ノ嶺か蕨山のようで、名郷から西へ向かうハイカーはほんの数名。まずは新緑美しい沢沿いの林道をてくてく歩いていきます。

横沢入の道はこのアプローチの長さが特に登りの時には少々難なのでしょうかね?それでもいろいろ寄り道しながら歩いた割にピッタリ一時間で林道終点に到着。そのまま登山道に入りました。

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(横倉入の二俣)

最初の堰堤を越えれば、もうそこには美しい渓畔林が広がっていて、低木のチドリノキは新緑で輝き、高木のサワグルミは青い空をバックに芽吹き始めています。そのコントラストがこの時期らしくて、自然とひとりほくそ笑んでしまう素晴らしさ。ここは朝の順光の時に歩いてみたかったのです。

そして足下はネコノメソウやヤマエンゴサク、ニリンソウ、カタクリなどが彩っていましたけど、歩いた時期はほぼ同じなのにお花は去年よりもずいぶん少ない感じ。去年のは大雪のお陰で見られた光景なのでしょうか?

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(ウノタワ)

それでもウノタワまでは渓畔林の新緑と相まって本当に素晴らしい道のりでした。確かにウノタワは特異かつ素敵な場所ではあるけれども、ウノタワよりも横沢入のこの渓畔林こそ「この道の核心」であることを改めて確信しました。これほど手軽にアクセスできる渓畔林ってなっかなかないんですヨ。ほんとうに!

まだ時間も早いせいか広いウノタワには人っ子一人いません。休憩がてら周囲を散策したら、稜線を北へ上がります。

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(ハウチワカエデ)

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(稜線は低木、イヌブナが芽吹き始め)

さすがに稜線はまだまだ茶色が主体の世界ですけど、低木やイヌブナが芽吹き始め、この標高もそろそろ緑の季節ですね。分岐のピークについたところで冠岩谷左岸尾根の下降に移ります。

下りはじめはアセビが煩いものの、新緑の始まったイヌブナの目立つ雑木林が広がっていて、なかなか良い雰囲気ですね。

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(冠岩谷左岸尾根のひとコマ)

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(左岸尾根上部はイヌブナ主体の素敵な雑木林が続いた)

尾根上部は尾根が広いこともあって、あちこち寄り道してしまいます。尾根の様子からここは個人的には登りが楽しいかな~と思いました。

でもそんな楽しいひとときも尾根の左側が植林になると、そのすぐ先でとうとう植林帯に突入。あとは植林の中を淡々と下っていきます。

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(870m峰・中腹より下は植林が続く)

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(冠岩に残されたお地蔵さま)

送電塔を過ぎるとひと下りで鳥首峠みちと合流。その先が冠岩の廃村でした。さっそくお地蔵さまに挨拶するも、もうよだれかけはなく、面倒見もされなくなってしまったようですね。。。

普段ならここで終わっても良いところですけど、今日の所はまだまだ半分も歩いてません。なおも下って、冠岩沢を渡る橋のたもと(去年の大雪で?小屋が倒壊して道を塞いでいた)から、踏み跡を拾って対岸の尾根に取り付きました。

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(フモトスミレ)

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(送電塔ピークより・隣の送電塔は下った左岸尾根の鉄塔)

当初は踏跡と思っていたその道筋は、ひと登りで明瞭になって北へトラバースを始めたので、これは巡視路かな?と思いつつ追ってはみたものの、すぐ先で小さく崩落していたので早々と尾根の直登に切り替えました。

でも直登も岩場に阻まれたので西へ逃げてみましたけど、結局軽い岩登り。これが正解だったかどうかかなり怪しいですね(笑)。でも岩の上に上がれば後は植林の尾根をひたすらに登って、じきにヤケヤマ谷左岸尾根上に上がると、すぐ先が送電塔でした。

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(ヤケヤマ谷左岸尾根・基本雑木林と植林に分けられた尾根が続く)

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(植林が切れると1142m峰は近い)

ここでちょうどお昼だったので軽くランチをとって、そのまま尾根を登っていきます。ヤケヤマ谷左岸尾根は12年ぶりの再訪でしたが、改めて歩いてみると、先ほど降りたお隣の冠岩沢左岸尾根と雰囲気が似てますね。

こちらもしばらくは雑木林と植林に分けられた状態が続き、植林が切れた上部がやはり尾根のハイライト。イヌブナの芽吹きの尾根が眩しい尾根はいつまでも歩いていたくなるような快いところです。でもそれは長くは続かず、じきに1142m峰に上がってしまいました。

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(大持山西尾根1142m峰より、大持山)

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(カタクリ)

以前は足繁く通った大持山西尾根も気がつけば8年ぶり。1142m峰より上は素敵な林が続いて、ここが西尾根のハイライトといっても異論はないでしょう(笑)。

そんな素敵な林もさることながら、足下にはカタクリがぼちぼち咲いていて目を楽しませてくれます。これだけシカが増えても奥武蔵のカタクリは登山道でもまだまだ普通に見られる不思議。昔は行く先をかなり案じていたので、今の状況にホッとはしているんですけどね。

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(西尾根も上部は楽しいですね♪)

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(大持山~小持山間のアカヤシオはやや盛りすぎ)

1142m峰から30分ほどで大持山に上がると、ここで一気に人が増えます。まあGWだし、アカヤシオの盛りだからでしょうけど、小持山へ向かうとひっきりなしにハイカーとすれ違います。

ちなみにアカヤシオの方は盛りをやや過ぎたかなという感じ。花付きは想像したよりも良かったですけど、まぁ例年並より少なめといったレベルでしょう。

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(でも想像よりは見事でした)

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(大持山方面を振り返る)

それでもこの稜線を歩く時間をズラしたので、この程度??の人出で済んだのでしょうね。

着いた小持山も先着のパーティがいなくなれば静かなもので、ここで最後の展望を楽しんでから下山です。まずは北のシラジクボへひと下り。

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(小持山山頂)

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(武甲山を見つつ、シラジクボへ下ります)

この下りは武甲山を眺めながら下れる、少々急ながらも気持ちの良いところ。20分ちょいでシラジクボに降り立ったら、ここから西へ延びる薄い径路を追います。

当初は武甲山の登山道と合流するまでこの径路を追うつもりだったんですけど、道はすぐに植林帯に入ってしまい、つまんなくなってしまったので、適当に橋立川へ降りてしまいました(笑)。

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(シラジクボからは西の径路を拾ったが・・・)

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(植林が続いたので沢に降りて・・・)

幸い枝尾根・枝沢に難場はなく、800m圏の二俣でオクスヤマ沢というか橋立川に出たら、あとは沢に沿いつつ、径路を追って下るだけです。

こちらも植林が絡むものの渓畔林が美しく、その新緑を楽しみながら下っていきます。でも足下のお花が減っていたのは去年の大雪のせいなのでしょうか。。。

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(マルバコンロンソウ)

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(橋立川を下ります)

そしてスゲ沢分岐(「エアリアのスゲ沢」の一つ奥の沢)の道標が立つ道を合わせると、もと登山道の明瞭な道が下まで導いて・・・はくれず(笑)、やはり二年前と同様に荒れていました。

ここはもう廃道の扱いなのでしょう。この道はあらゆる障害を安全に回避できる術をもった人のみが歩ける道になってしまいました。足下に沢を見つつ滝を見つつ歩ける風光明媚な道だっただけに残念ですね~。

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(径路はかなり荒れている)

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(風光明媚な道ですけど、さすがに通行止でした)

そんな道のりも長者屋敷ノ頭からの登山道を合わせるとおしまいで、林道終点はすぐ先です。終点附近の河原で最後の休憩を取ったら、新緑の山肌を愛でつつ浦山口へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.04.26 (Sun)   晴 時々 曇
飯能駅 07:10→ 名郷 08:10/08:15- 林道終点 09:15- ウノタワ 10:05/10:15- 870m峰 11:00- 冠岩 11:20- 送電塔ピーク 12:00/12:15- 1142m峰 13:00- 大持山 13:30- 小持山 14:10/14:20- シラジクボ 14:45- 800m圏二俣 15:15- 林道終点 16:00/16:10- 浦山口駅 17:15
 

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2015.04.21

尾名手川へ、雑木の尾根を登り降り

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(芽吹き、新緑の尾名手川)

先の週末はようやく安定した天気になりましたね。まぁ花のひかりをご覧の方なら、アカヤシオの次はヒカゲツツジとなるのはおおよそ予想がつくでしょうか(笑)。

ということで土曜(04/18)は久しぶりの権現山稜。浅川からオクノ沢ノ嶺南尾根を登って稜線に上がったら、トバノ沢左岸尾根を下降。尾名手川に降り、今度は中ノ沢左岸尾根を登り返して麻生山に上がり、最後は長尾根を降りるという、久しぶりに山越えで尾名手川を訪れるコースを組んで歩いてきました。

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(オクノ沢ノ嶺南尾根・雑木林が美しいが・・・)

浅川行きのバスは朝が少々遅いので、今回は猿橋駅からタクシーで浅川に出て(¥3790)からのスタート。おかげで8時前から歩き出せて、空気もまだまだ爽やか。まずはオクノ沢ノ嶺南尾根に取り付いてせっせと登っていきます。

ふた頑張りぐらい登ると植林が切れて、ここからは雑木美林の続く南尾根のハイライト・・・も、周囲のコナラというコナラに熊棚があまた残っていて、その数の多さに唖然。

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(熊棚の花・棚の数が異常に多い)

熊棚がここまで多いのはさすがのkomadoでも初めてですし、こうも多いと本当にお花のようですよ(笑)。まさに熊棚の花。

確かに去年は親子が多かったですからね。ドングリがなっていた去年の秋は、ここでどんな光景が繰り広げられていたのか・・・ちょっと怖いながらも興味もあるんですよね~。

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(ミツバツツジ)

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(南尾根上部は急登が続く)

そんな熊棚も登るにつれ徐々に減っていき、コナラからミズナラに変わるとパタッとなくなったのはどういう理由なのか、自分にはサッパリですけど、面白いですね。

それと同時に尾根も急になって、それを登り切ると稜線(権現尾根)に飛び出してすぐ西がオクノ沢ノ嶺。ただ山頂はカラマツ・アカマツに覆われた少々暗いピークなので、なおも西へ行ったところで漸く大休止です。

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(カラマツも芽吹き始めた・バックは権現山)

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(トバノ沢左岸尾根上部)

休憩を終えたら稜線をなおも西へ行き、トバノ沢左岸尾根の下降に移ります。

この尾根は3年前の初訪以来の再訪。終始歩きやすい雑木林が続いて、楽しい尾根です。イヌブナなどの芽吹きも始まって、遠くに見えるピンクの桜はおそらくオオヤマザクラでしょうか。

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(大ツガも健在でした♪)

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(枯れたスズタケが現れると尾名手川は近い)

権現山稜でも有数と思われるツガの大木にも再会して、なおも下るとじきに枯れたスズタケが現れて、尾名手川とトバノ沢の出合に着地しました。

頃合いも良かったので今回はここでランチ。周囲は芽吹き新緑の真っ盛り。意外に豊かな尾名手川の水量も頼もしく、心地よいところですね。

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(トバノ沢出合)

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(ミツバコンロンソウ)

そんな様子についつい長居してしまい、再び腰を上げたのは13時前。お次は未踏の中ノ沢左岸尾根を登り返すので、尾名手川をそのまま上がっていきます。

沢は緩やかで広く、本来ならゆるゆる歩ける所なんでしょうけど、倒木が煩く、なかなか快適には歩かせてもらえません。心配していた徒渉は良いところに倒木が掛かっていて(笑)助かりました。

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(この辺りは緩やかだが倒木が煩い)

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(フタバアオイ)

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(中ノ沢の滝)

倒木が多かったせいか、30分ほどかかってようやく中ノ沢の出合に到着。まずは滝の続く中ノ沢を鑑賞してから、その中間の尾根である左岸尾根に取り付く段取りなのですが、末端部から取り付くには少々厳しい感じだったので、上流側の斜面から尾根に取り付きました。

尾根に取り付けば急なものの、あとはひたすらに登り詰めるだけ。最初は広尾根状だったのが、痩せて尾根らしくなると灌木が被ってきますが、その中でまず出てきたのはイワウチワ。

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(中ノ沢左岸尾根・下部は急登が続く)

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(イワウチワ)

尾根下部のお花は盛りを過ぎた感じだったのに、ここでなぜか撮影大会になり、出てくる度にカメラに収めていく感じ。

でも下で盛り過ぎという事は、当然上がるにつれお花は綺麗になっていくわけですから、歩くペースが上がらないことこの上ありません(笑)。

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(1108m峰)

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(ヒカゲツツジ・咲き始めたが傷んだのも多い)

そしてイワウチワと同時に現れると予想していたヒカゲツツジはしばらく上がってから、ようやく現れました。すでに咲き始めていましたが、先々週の雪の影響は大きく、傷んでいる蕾やお花も多かったです。

それでも今年お初の花は嬉しいものですし、今年も無事に逢えて感謝でございます。

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(4m級の大ツガもいらっしゃいました)

1108m峰を過ぎると麻生山はもう少し。このまま上まで行くのだろうなと思っていたら、痩せた尾根上を塞ぐように現れたツガの大木にビックリ。

幹廻りは4mほどでしょうか。木はかなり弱っているのでいつまでもつかわかりませんが、その見事な根張りが大木の風格を醸しているように見えます。

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(麻生山山頂)

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(長尾根は雑木林が美しい)

その大ツガからひと登りでようやく稜線に出て、東のピークへ向かうとそこが麻生山の三角点峰でした。

麻生山に着いた時点で16時前。長尾根は下っても二時間はかかるので、日が長くなったことを考えてもかなり宜しくない時間なのですが、天気の良さと、周囲の雑木林の美しさのお陰でしょうか?結構長めに休憩してしまい(笑)下山を始めたのは16時過ぎ。

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(アケボノスミレ)

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(下るにつれ緑が濃くなる)

通い慣れた長尾根も3年ぶりでしたが、美しい雑木林のもと、緩やかに延びる道は相変わらず。権現山稜の良さ、好ましさを象徴している尾根、といったら言い過ぎでしょうか。でも本当に気持ちよく歩ける尾根ですね。

そして下るにつれ周囲は緑に覆われるようになり、その緑に傾いた西日が当たる様子も・・って時間的に悪い子だけど(笑)、これもフィナーレに相応しい光景でした。

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(イカリソウ)

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(ヤマルリソウ)

そんな長尾根の歩きも天神峠に出た所でお終い。峠から西の駒宮へ向かうと、今年は無理かも・・・と思い始めていたイカリソウやヤマルリソウにも逢えて、もう文句のつけようもございません。

でも実は尾名手川で見かけたヨゴレネコノメをあとから腐るほど出てくるだろうから・・・と思い込んで、撮り逃してしまったのはヒミツです(笑)。

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(日が長くなりましたねえ)

結局吉平のバス停に着いたのは18時過ぎ。あとは着替えてタクシー呼ぶだけ、も念のためにバス停の時刻表を確認すると、竹の向折り返しの終バスにちょうどいい時間だったのはラッキーと言うよりうまく行きすぎですね。

しかし終バスなんて10年ぶりです。来たバスには当然他にお客などいるわけもなく、今日歩いた権現山稜の良さを反芻しつつ帰路についたのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.04.18 (Sat)   晴
浅川BS 07:40- オクノ沢ノ嶺(1252m峰)09:30/09:40- 1016m峰 10:50- トバノ沢出合 11:55/12:55- 中ノ沢出合 13:25- 1108m峰 15:05- 麻生山 15:45/16:05- 天神峠 17:45- 吉平BS 18:15/18:31→ 猿橋駅 18:50
 

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2015.04.15

川苔山・超遅出で花めぐり

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(大丹波川周辺は芽吹きが始まった)

しかし今年の4月はどうなってしまったのでしょうか?寒くてぐずつく日が続く上に、とうとう先週は4月としては久しぶりとなるまとまった降雪もあって、なんか荒れてますね。これから5月にかけて安定するはずだけど・・・どうなることやら。

先の週末も土曜は雨だったので山行きは翌日曜(04/11)。でもスッキリした晴れではなく、これでは行きたかったところも行けないので、どうしようかなあと悩んだ末に浮かんだのは川苔山でした。

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(イワウチワ・今回は近づけました)

川苔は人気の山なので、今回もわざと超遅出にしてみました(笑)。青梅駅から大丹波のヘリポートへタクシーを乗り付けて(¥6400)の重役出勤です。でも奥多摩駅からと1000円違わないんですね。

ということでヘリポートから林道を10分ほど歩くと登山口に着いて、ここからが本当のスタート。大丹波川に降りると辺り一面芽吹きの真っ盛り。いつ見ても心躍る光景です。命のエナジー溢れた芽吹き新緑の季節ってほんと元気が出ます!

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(急な尾根を登っていきます)

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(蕾ごと落ちている・・・雪の影響でしょう)

さっそく尾根に取り付いてせっせと登り始めると、じきにイワウチワが出てきて同時にアカヤシオ・・・も降雪の影響でしょう。花はほとんど落下してました。

それでも下の方は咲いたあとだからまだ良かったのですが、上がるにつれ今度は落ちた蕾を見るようになって、予想していたとはいえ、これには愕然。しかも木についている蕾も既に傷んでいて、枝が揺れただけで蕾がボタボタ落ちる始末です。

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(一見大丈夫そうに見えますが、全て傷んでます)

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(真名井北稜はまだ芽吹き前)

こうなるともう花付き以前の問題ですね。真名井北稜に上がって、川苔山へ向かってもアカヤシオは傷んだのが目立ちます。おそらく1200m以下の花はかなり宜しくない状況になっているのではないでしょうか。

真名井北稜から上はまだ芽吹き前で、曇ってきたこともあって少々寒いくらい。しばらくお花はアセビぐらいかと思っていたら、途中で終わりかけのマンサクに逢えてラッキーでした(木が倒れかけていた)。標高は大して違わないのに間近で見られたのは二ヶ月ぶりです(笑)。

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(マンサク)

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(川苔山山頂・当然貸しきりでした)

赤杭尾根に出るとハイカーとすれ違うようになりますけど、それでも数人だけ。なので川苔山に着くと、山頂は当然貸しきりでした。

でも貸し切りとは言え、天気が天気だし、まだ芽吹き前なので、あまりゆっくりする気もなれません。プリンどら焼きを食べたらさっさと腰を上げて、下山開始。稜線伝いに踊平へ向かいます。

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(蕎麦粒山方面を望む・稜線に雪はない)

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(ツルキンバイ)

登りの時にも驚いたのは先週は雪が結構降ったはずなのに、稜線でも雪が全く見られなかったこと。前日の雨のお陰でしょうけど、さすがに4月は雪が降っても溶けるのが早いですね。道はまだ柔らかいものの、泥濘にはなってなくて普通に歩けます。

あと登りしなは悲惨だったアカヤシオもこの辺りのはおそらく大丈夫でしょう。花付きも去年のことを考えると、想像以上に良い感じですよ。

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(この辺りのは大丈夫!)

川苔から40分ほどで踊平に着いたら、あとは大丹波川下るだけ~と思っていたら、なんと登山道が崩落で獅子口までの間が通行止だったんですね。知らなんだ。でも時間が時間なので、そのまま大丹波川へ下りはじめます(笑)。

大丹波の登山道は獅子口まではか細いトラバース道が続くので、さすがにわかりづらくなっていて、慣れてない人は無理でしょうけど、熟知している人なら問題なさそう。でも当然のことながらオススメはしませんよ!

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(イワネコノメソウ)

さて、今回の山行きで隠れたテーマだったのが実は↑↑このネコノメさん。今まではチシマとしていましたが、現物を確認すると葉っぱの感じからイワネコノメが妥当のようですね。

ハナネコノメもまだ残っていましたが、去年の大雪の影響か?斜面が荒れてお花が減っている印象です。

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(獅子口の水場)

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(コチャルメルソウ)

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(ハナネコノメ)

それでも獅子口を過ぎれば、お花がたくさん見られるようになるのはさすがです。

そんなお花を探しながら愛でながら、すいすい下っていきます。が、カツラの花は今回も遠目で見るだけでした(泣)。

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(ツルネコノメソウ)

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(ユリワサビ と コガネネコノメソウ)

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(お花はこれからでしょう)

この辺りもネコノメさんがメイン。ニリンソウはまだまだです。

アズマイチゲもまだ残っていたけど、さすがに開いてるのはいなかったなあ。。。

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(フタバアオイ)

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(ニッコウネコノメソウ)

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(ハシリドコロ)

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(曲ヶ谷出合)

道中、所々で斜面が荒れていたのは大雪の影響でしょうね。

そして曲ヶ谷出合から先は去年の春先歩いたところ。去年は残雪が沢を埋めて、本当に東北の山のようでしたけど、もちろん今年はそんなことはありません。去年の雪の多さを思い出しつつ、下っていきます。

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(ニリンソウもぽつぽつ咲き始めた)

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(ヤマネコノメソウ)

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(アカヤシオの花付きが意外に良い)

この辺りから沢の対岸にアカヤシオが見られるようになるのですが、なぜか花が残っていて、ここでも結構な咲きっぷりなのには驚きました。

この様子からアカは今年も期待できそうだけど、今月の寒さが高いところの花にどう影響するのかが少々気になりますね~。

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(ヒナスミレ)

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(カタクリ)

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(さきほど登った尾根を振り返る)

再び芽吹き眩しい登山口に戻ったのは17時。お花を撮りながら下った割に早く着いたかな?これなら18時のバスに間に合うので、ちょっとだけ急ぎ足で上日向へ向かったのでした。

今回はこれはこれで楽しかったけど、そろそろもう少しきちんと歩きたいところ。後は天気次第ですね。。。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.04.12 (Sun)   晴 時々 曇
大丹波ヘリポート 12:00- 登山口 12:10- 1002m峰 13:15- 川苔山 14:25/14:35- 踊平 15:10- 獅子口 15:30/15:40- 曲ヶ谷出合 16:45- 登山口 17:00- 上日向 17:55/18:00→ 川井駅 18:10
 

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2015.04.07

アカヤシオの様子見かねて棒ノ嶺へ

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(アブラチャンの花で埋もれる棒ノ嶺北東尾根上部の緩斜面)

4月に入って菜種梅雨なのか、ぐずついた天気が続きますね。先週もそんな天気なので予定の山がつぶれて、さあどうしましょう・・・とここで思いついたのがアカヤシオのこと。それなら他のお花も見られそうな棒ノ嶺がよろしかろうということで超遅出で歩いてきました。

しかし飯能は近くて良いなあ。名栗行きのバスも一時間に二本あるから、適当に飯能に出ても待ち時間は吉野屋でつぶせます。結局さわらびの湯から歩き出したのは13時。悪い子ですねえ(笑)。

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(ミツバツツジ・咲き始め)

名栗湖の周りはすでに桜が満開。水際にはいもむしのようなヤシャブシがたくさん花を咲かせています。そして擁壁にはぽつぽつ咲き始めたヤマブキも見られ、低木の芽吹きと相まって、今の時期はほんとうに楽しい季節ですね。花粉さえなければ(笑)。

30分ほどで白谷沢登山口に着いたら、そのまま入山します。するといきなり今年お初のミツバツツジの出迎えを受け、ちょっと良い気分。明るい植林下にタチツボ、エイザン、ナガバノスミレサイシンなどのスミレがぽつぽつ見られます。

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(エイザンスミレ)

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(実は頭上にアカヤシオが咲いています)

最初は巻き気味に延びていた道が白谷沢に出ると、この時期は足下ではなく、頭上を見上げます。すると岩の上にいましたいましたアカヤシオが。当然近づけないので見るだけですけど、もちろん今年お初。

でも去年がそこそこ良かったのであまり期待してなかった割には咲いている印象です。ここから先も注意しながら歩いているとぽつぽつと見られるんですけど、気にしている人はあまりいないかも知れませんね。

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(ハナネコノメはおしまい)

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(実はアカヤシオが咲いてます・笑)

足下のお花はハナネコノメはそろそろおしまい。今はコチャルメルソウが盛りで、あとはツルネコノメソウ。

あそうそう、イワウチワも咲いていたんですけど、岩壁に張り付くように生えられては↓↓こう撮るのが精一杯でした。

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(イワウチワ)

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(アカヤシオはすでに満開)

イワウチワ同様なかなか近くで見られなかったアカヤシオも、白孔雀の滝の辺りでようやく近づけました。

アヤカシオは周囲の岩場を見てもぼちぼち咲いている感じ。今年はあまり期待しないつもりでいますけど、そこそこ見られるぐらいに咲くのかも?知れませんね。

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(コチャルメルソウ)

道が廊下状から植林帯に変わるとひと登りで林道に出て、そこからはもちろん北東尾根の方へ上がります。

植林の中をせっせと登って北東尾根と合わさると、そこは広い雑木林の緩斜面。ここはいつ訪れても楽しいところですけど、今回は低木類が一面黄色っぽく色づいているので芽吹きか?と思ったら、なんとアブラチャンが一斉に咲いていたのでした!

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(芽吹きかと思ったらアブラチャンでした・北東尾根の緩斜面)

そうかここの低木はみんなアブラチャンだったんですね。決して派手ではないけど、ここまでまとまっているとやはり壮観です。いやあ偶然にもいいもの見させてもらいましたよ。

その緩斜面から山頂へ向かうと、アセビにダンコウバイ、あと高木だけでしたけどマンサクもまだ咲き残っていました。この様子だと今年はこの辺りでもマンサクはそこそこ咲いていたようですね。

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(棒ノ嶺山頂・ヤマザクラはまだまだ)

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(ヤマネコノメソウ)

超遅出にもかかわらず色々寄り道しすぎてしまい、誰もいない棒ノ嶺の山頂に着いたのは16時近く。天気の割に展望は利きました。北の方は青空も見えていたので、少しは晴れていたのでしょうか。

予定では黒山の方へ抜けるつもりだったんですけど、さすがにこの時間では遅すぎます。名栗方へ戻る気もしないので、そうなるともう奥茶屋へ下るしか選択肢はありません。

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(淋しいですねえ)

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(ナガバノスミレサイシン)

奥茶屋へ下る道は8年ぶりかな?ゴンジリ沢のワサビ田も今はほとんど使われていないんですね。そんな様子を少し淋しく感じながら奥茶屋に降りて清東橋に出ると、あれ?とっくに出ていたはずの終バスが出たばっかりって。。。要はバスのダイヤが4月から大きく変わっていたのでした。

ということで17時台の上日向始発のバスも当然なくて、ここで川井駅まで歩きが決定。まぁ歩いても一時間で下れるし、今の時期は集落のいろいろなお花が花盛りで、これはこれで楽しみながら歩けたのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.04.05 (Sat)   曇
飯能駅 12:15→ さわらびの湯 13:00- 白谷沢登山口 13:25- 林道に出る 14:55- 棒ノ嶺 15:45/16:00- 奥茶屋 16:55- 川井駅 17:55
 

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