水晶平の「その奥」を探る
(水晶平の「その奥」・シナノキのもと大木)
小屋が空いていたお陰で一晩中強風が吹き荒れていたものの、6時過ぎまでぐっすり眠れて、少々寒いが目覚めもスッキリ。そそくさと朝食を摂って日の出を見るつもりも、雲があったせいで日の出は少々遅れ気味でした。
ということで出発は前日と変わらない時間(笑)。気温は強風のおかげか-8℃程でしたけど、朝になっても強風はやまず、この気温でも風に吹かれるとさすがに寒くて寒くて。。。
(雲があったせいで日の出は少々遅れました)
(蛭ヶ岳より)
そんな状況なのに例によって滑り止めを持参してなかったので(笑)ガリガリに凍った本ダルミへの下りがこの日一番の難所でした。
それを何とかこなして本ダルミに降りたら、あとはすいすい。ミカゲ沢ノ頭の辺りも今は鹿柵が張られているのですね。
(臼ヶ岳より・昨日歩いた南尾根を望む)
初っぱなの下りで難儀した割に臼ヶ岳には一時間ほどで到着。先月休憩したポイントから、昨日登った蛭ヶ岳南尾根を眺めつつ休憩を取ったら、この日はここからが本番です。
南斜面をゆるゆる彷徨いつつ、臼ヶ岳南南西尾根(としか言いようがないので、あくまで仮称です)を下り始めます。
(臼ヶ岳山頂はブナがメインだが)
(西へ下り始めるとシナノキが目立つ)
臼ヶ岳の広い南斜面も西側はブナよりもシナノキが多い感じ。その南斜面の一角を壁のように遮るアセビの藪を抜けると、ようやく尾根らしくなります。
ひと下りで出る南西尾根との分岐は、時期的にスッキリしているお陰であっさりわかって、あとは急な尾根を下るだけ。その上、足下に行く先の尾根も望めて、慣れていればRFもさほど難しくない?かもしれません。
(臼ヶ岳南南西尾根を降ります)
(ユーシン沢に近づくと、突然この広がるこの緩斜面!)
尾根が痩せているうちは灌木に倒木が絡んで少々歩きづらかったのが、下るにつれ徐々にスッキリしてくると、じきに尾根に立派なツガが目立ち始めて、突然(本当に!)広大な緩斜面に飛び出します。
何を隠そう、ここがこの山行きの一番の目的地。先月水晶平を一廻りした際、水晶平の西端から枝沢を挟んだ奥(西)へも美味しそうな緩斜面が続いてるのを見かけた時から、次はあそこを歩きたい!あそこを歩こう!と決めていたのでした。
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part1)
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part2)
前後左右うねるように広がるその広大な緩斜面に、いったいどこから歩いたらいいのか?とちょっと戸惑ってしまいましたが、まぁ時間はたっぷりあるんですから、気の向くまま歩きましょうか。
こちらは水晶平(そもそも水晶平がどこからどこまでの範囲かを知らない)に比べるとブナは少なく、自然林に近い二次林と言った風情。でも立派な巨木も散見されて、楽しい限りです。
(ミズナラの大木も!)
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part3)
広大な海原のように広がる中をゆるゆる歩く感じは、緩斜面マニアの自分にとってまさに問答無用の素晴らしさ。天国過ぎます♪
緑覆う時期はどんな姿を見せてくれるのか、気になりますね。
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part4)
(ユーシン沢<友信沢>1070m圏あたり)
結局彷徨いながら西へ適当に行くとユーシン沢に近づいたので、一旦降りてみました。
沢の様子を少々伺ったらひと下りして、お次は緩斜面を適当に彷徨いながら東へ行きます。
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part5)
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part6)
(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part7)
もう十分に歩いたかな?と思い始めた頃、見覚えのある枝沢が見えてきたので、沢を渡るとそこはもう水晶平。想像よりも早く回れた感じです。
もう少し丁寧に見たいところもありましたけどそれは緑の時期にとっておいて、ブナ林の許、今までの余韻を楽しみつつ軽くランチ。今回の山行きで一番の目的を果たしたので、あとは南尾根(朝日向尾根)を下るだけです。
(ようやく水晶平に辿り着いた)
(臼ヶ岳を見上げる)
(臼ヶ岳南尾根はさすがのブナ林)
何度歩いても1196m峰(コイタゾーリノ頭・小虎杖ノ頭)のブナ林は見事ですネ。
ぐぐたす(Google+)には載せていた↓↓見事なブナとシナノキの合体木も載せておきましょうか。
(ブナとシナノキの見事な合体木)
(ユーシンロッジ)
水晶平から一時間ほどでユーシンロッジに降り立ったら、今回は時間も早いので先月歩きそびれた雨山峠みちを歩きます。
雨山橋から雨山峠の間は山神峠越えした11年前に一度歩いていて、、何となくいやらしい道だったことは覚えていましたが、実際歩いてみると不安定ながらもしっかり整備されている様子。30分ほどで雨山峠に上がりました。
(雨山峠)
(雨山峠道は沢の中を行ったり)
そして雨山峠から下が今回初めての所。しかしここも凄い道ですね。ザレた斜面をトラバースしながら沢に降りたら、しばらくは沢筋をそのまま行って、再びトラバース。。。
不安定かつ急峻な地形によくもまあ、うまく道をつけたものです。
(トラバースしたり)
(寄沢もすごい光景だ!)
あと最後に下った寄沢の凄まじい荒れっぷりも印象的。想像とは全く違った姿だったので尚更でした。
結局雨山橋から寄まで、緩めに歩いて2時間半。まぁ林道を延々と歩いて玄倉へ出るより30分余計にかかりますけど、林道歩きの苦手な自分にはやはりこちらの方が好みです。これで時間もある程度読めるようになったし、次は水晶平を含めて緑覆う時期に再訪したいですね。
・・・・・☆
◆ 2015.01.10 (Sat) 快晴
蛭ヶ岳 07:40- 臼ヶ岳 08:45- ユーシン沢1070m圏附近 10:25-(途中休憩20分)-1196m峰(小虎杖ノ頭)11:35- ユーシンロッジ 12:15/12:30- 雨山橋 12:45- 雨山峠 13:15- 寄大橋 14:50- 寄 15:15
・・・・・☆・・・・・☆
あと実は12日も子ノ権現へ行っていたのですが、ただいま多忙につき、おそらくぐぐたす(Google+)の方でちょこっと触れるぐらいになると思います。m(_ _)m
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