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2015.01.28

御岳山から山登りならぬ、山くだり

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(アカマツの大木と山ノ神・寸庭川左岸尾根<金平尾根>下部)

更新が少し遅れましたが、先週末は良い天気でしたね。山行きは日曜(01/25)だったんですけど、なんと痛恨の大寝坊。朝起きたらすでに9時を大幅に過ぎていて、しばしボー然。。。

でも天気は良いし暖かいし、こんな日はちょー遅くてもどこか歩きたい。となると自然と足は御岳の方へ向いていました。

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(御岳平もこの時間ではさすがにガラガラ)

ということで途中のココイチでカレーを食べ、駅ナカでコーヒーをゆっくり飲んで・・・とちんたら御岳へ向かい(笑)、御岳平に上がったのは13時半。正月よりも日が延びたとは言え、まだまだ日の短い時期なので大変に悪い子ですけど、まぁいいか。

さすがに御岳平もこの時期はかなり空いていますね。さっそく歩き出して、大塚山へ向かえば一人旅は確定です。

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(大塚山への道すがら・雪はほとんどなし)

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(まともに雪があったのはここだけ)

北面の奥ノ院の辺りが白かったので雪の具合が気になっていましたけど、実際は少し残っている程度と、ごく普通に歩けます。

じきに着いた大塚山から、北西へ下ったところにあるアンテナ施設のところだけまともな積雪でした(笑)。そこで雪の感触を楽しみつつちょこっと遊んだら、ここからこの日の目的である寸庭川左岸尾根(宮内本では金平尾根)の始まり。まずは最初のピークである広沢山(848m峰)へ向かいます。

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(奥ノ院は白い)

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(広沢山山頂)

寸庭川左岸尾根は広沢山までは鉄五郎新道が通っているので、自分も去年歩いているのですが、やはり夏とは雰囲気が違います。雑木が落葉して思いの外明るい!イメージが変わりました。

そしてひと下りで着いた広沢山から先が未踏の区間。さっそく北東へ延びる主尾根を辿ると植林と雑木林が混ざる中、やはり明瞭な踏み跡が通っている感じですね。

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(寸庭川左岸尾根・雑木林も意外にあったが)

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(基本は植林が絡む)

なのですいすい下れて、痩せた尾根から広い植林下の平頂に出たな、と思ったらそこが526m峰でした。

ここまで来ればあともうひと下り・・・と言いいところですけど、ここから下が寸庭川左岸尾根のポイントっちゃあポイントでしょうか。

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(526m峰)

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(7号鉄塔)

526m峰からひと下りすると、トップの写真のアカマツの大木と山ノ神に出て、このあたりがちょっとだけトリッキーなところ。まぁ普通に尾根を追えていれば問題ない箇所ですけど、マーキング頼りだと却って迷うところでしょうね(笑)。

まぁそれもそこからひと下りで出る7号鉄塔に降りたら、寸庭川側へ下っている巡視路でも降りられますけど、ここも当然尾根通し。

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(できる限り尾根を辿って・・・)

鉄塔から先は急降下となって、それをこなすと右手に廃屋を見て、すぐ先で左手から明瞭な道と合流。そしてそのすぐ下では右手から先ほどの鉄塔で別れた巡視路とも合流。

そしてまたひと下りすると、再び左手からまたまた明瞭な道と合流。これが鉄五郎新道でした。ここから右手の橋で寸庭川を渡って寸庭集落を通るのが正式な道?のようですけど、今回は最後まで尾根通しに下りますよ。

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(直接寸庭橋へ向かいました)

間もなく現れる最後の小さいピークを越えると、すぐに越沢沿いの道に降り立って尾根歩きはお終い。寸庭川出合附近のちょっとした滝を鑑賞しつつ、多摩川の流れを見つつてくてく歩いて、寸庭橋に上がったら、あとは古里駅へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.01.25 (Sun)  晴
御岳平 13:25- 大塚山 13:45- 広沢山 14:05/14:15- 526m峰 14:35- 7号鉄塔 14:50- 寸庭橋 15:10- 古里駅 15:30
 

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2015.01.20

ゼン棚沢のあたりでちょこっと遊ぶ

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(ブナノ丸<水ノ木沢山>南尾根上部)

昨秋から泊まりの山行きが増えたせいで?ようやく今シーズン初となる世附(世附川流域)の山を歩いてきました。

今回(01/18)は水ノ木沢の本谷であるゼン棚沢の辺りをちょこっとだけ遊ぶショートコース。短いながらも楽しみ多く、世附の山はいつ訪れても新たな発見があり、ワクワクしますね!

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(ブナ沢沿い・積雪は多くて10cmほど)

今回は車で道志の森キャンプ場に出てからのスタート。まずは西沢林道を行きますが、なんとノートレースだったのにはビックリ。ここは少ないながらも天気さえ良ければたいてい誰か入っている所ですから。

とはいえ積雪は林道・登山道共に多くでも10cm程。のっけから新雪を踏み分ける歩きができることにちょっと心躍りつつ、ゆるゆる登っていきます。

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(避難小屋・積雪はこちらも10cm以下)

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(菰釣山より水ノ木沢を繞る山を見下ろす)

ブナ沢乗越(盗伐越場)に上がっても国境稜線にはやはりトレースが無く、これで山頂までのノートレースが確定。稜線はブナが美しく、いつ歩いても楽しいところです。

やがて菰釣山に着けば、目の前には大きな富士がもちろん聳えているのですが、前日強風が吹いたお陰で空気がクリアになっていて、富士はもちろん、奥秩父や八ツ、そして南アの南部に相模湾も本当にクッキリ。晴れていてもここまでクリアな日って案外少ないんです。

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(こぶこぶブナ)

そんな様子なのでこの日はしばらく展望を楽しみつつ休憩。それから南の尾根を下り始めます。

コレは個人的なクセなんでしょうけど、ここは登りだと尾根伝いに近い感じで来られるのに、なぜか下りになると尾根を左に外れてしまう不思議。今回はあえて修正してみましたけど、やっぱり左へ降りちゃうんですよね~(笑)。

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(梅ノ木沢右岸尾根と別れて、南西の尾根を下ります)

そして今は目印すらなくなった三角点に挨拶したら、お次は南西尾根を下ります。

ひと下りで梅ノ木沢右岸尾根を左に分けると、少しスズタケが被ってくるのもつかの間。まもなく斜面は急ながらもスッキリした広大な斜面に出ます。

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(このブナの、この枝振りなんなん!)

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(このスッキリした広尾根を歩きたかったのです!)

この辺りは以前、奥世附歩道を歩いたときに通りがかってからずっと気になっていたところで、それから一度はこの辺りを彷徨うように歩いてみたかったのです。

そんな訳で気になったところを寄り道しつつ、ゆるゆる歩いていると、ミズナラのようなクマシデの大木に、象の鼻のように長い枝を伸ばした大ブナなどなど見所もあって、これが想像以上に楽しかったりします。

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(見上げるとこんな感じ)

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(モミが目立ってくるとゼン棚沢へ向け急降下)

そして下るにつれ周囲に立派な大モミが目立ってくると、ここで前に歩いた奥世附歩道を突っ切って、あとはゼン棚沢へ急降下。

特に沢に下る直前は結構急だったものの、スズタケや灌木のお陰でスムーズに下れた感じでしょうか。こういうことがあるので藪もあんまり邪険にしちゃいけないんですヨ(笑)。

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(ゼン棚沢<水ノ木沢>に降り立ちました)

今回は降り立ったゼン棚沢のほとりでランチ。沢の水が綺麗でそれをぼーっと見ているだけで癒やされます。その上風はないし、日当たりも良好でぽかぽか。なんとも気持ちの良いひとときでした。

ランチを終えたら、そのままゼン棚沢を行きます。沢は小滝が続くもののビブラムでも難なく行けて、じきに沢床が広がると、水量も減ってもうツメの雰囲気。

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(ひと登りすると水は細くなる)

そこから間もなく出る1040m圏の三俣は真ん中を行き、次の二俣に出た所に延びているのがブナノ丸(名称図では「水ノ木沢山・西沢山」)の南尾根。今回はそのまま取り付くのではなく、もうしばらく沢を登ってから南尾根に取り付きました。

尾根は痩せていて先ほど下った菰釣山南西尾根の下部と同じような雰囲気。それが登るにつれて尾根が徐々に広がっていき、同時に傾斜も増していく感じです。

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(ブナノ丸南尾根の中腹辺り)

時折見かける立派なブナを愛でつつ上がっていくと、まもなく奥世附歩道を突っ切り、あとは急な尾根をひたすらに詰め上げていくだけ。しばらくはスズタケを避けながら登れたものの、じきに逃げ場なく尾根を埋める「らしい」スズタケが出てきて、ここは突っ込むしかありません。

スズは見た目こそ濃そうでしたが、実際は密ではなく、倒れていて歩きづらい感じ。今でこそこの手の歩きはバリエーションだの何だの言われてますけど(笑)、以前は普通に藪山とも言われていて、つい10数年ほど前までの南関東の山にはスズタケが普通に生えていたわけですから、バリエーション(尾根の)≑藪山だったんですよね~。

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(上部に上がるとスズタケが出てくる)

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(甲相国境稜線・積雪は10cm以下)

そんな藪も稜線が近づくと尾根の左側がスッキリしましたが、自分はスズに親しみながら登りましたよ(笑)。冗談抜きで、あの世附でもスズタケ漕ぎは今や「アトラクション」に近いかも。

ということで国境稜線に上がったら、あとは大西沢の右岸尾根を下山するだけです。

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(大西沢右岸尾根1206m峰の手前辺り)

大西沢右岸尾根はなんと6年ぶり。この尾根はサガセ西沢へ下るのに利用価値の高い尾根ですね。妙に薄くなったスズタケが却って煩わしく感じたりもしますけど、雑木林も多くて快い尾根だと思います。

雪があったこともあって気分良くすいすい下れて、一時間かからずゲートに降り立ったら、この日の歩きの余韻に浸りながらキャンプ場へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.01.18 (Sun)   快晴
道志の森キャンプ場 07:55- 西沢林道ゲート 08:35- ブナ沢乗越 09:35- 菰釣山 10:25/10:40- ゼン棚沢 11:45/12:55- 1040m圏三俣 13:20- ブナノ丸 14:45- 1206m峰 15:15- 西沢林道ゲート 15:40- 道志の森キャンプ場 16:15
 

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2015.01.14

水晶平の「その奥」を探る

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(水晶平の「その奥」・シナノキのもと大木)

小屋が空いていたお陰で一晩中強風が吹き荒れていたものの、6時過ぎまでぐっすり眠れて、少々寒いが目覚めもスッキリ。そそくさと朝食を摂って日の出を見るつもりも、雲があったせいで日の出は少々遅れ気味でした。

ということで出発は前日と変わらない時間(笑)。気温は強風のおかげか-8℃程でしたけど、朝になっても強風はやまず、この気温でも風に吹かれるとさすがに寒くて寒くて。。。

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(雲があったせいで日の出は少々遅れました)

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(蛭ヶ岳より)

そんな状況なのに例によって滑り止めを持参してなかったので(笑)ガリガリに凍った本ダルミへの下りがこの日一番の難所でした。

それを何とかこなして本ダルミに降りたら、あとはすいすい。ミカゲ沢ノ頭の辺りも今は鹿柵が張られているのですね。

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(臼ヶ岳より・昨日歩いた南尾根を望む)

初っぱなの下りで難儀した割に臼ヶ岳には一時間ほどで到着。先月休憩したポイントから、昨日登った蛭ヶ岳南尾根を眺めつつ休憩を取ったら、この日はここからが本番です。

南斜面をゆるゆる彷徨いつつ、臼ヶ岳南南西尾根(としか言いようがないので、あくまで仮称です)を下り始めます。

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(臼ヶ岳山頂はブナがメインだが)

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(西へ下り始めるとシナノキが目立つ)

臼ヶ岳の広い南斜面も西側はブナよりもシナノキが多い感じ。その南斜面の一角を壁のように遮るアセビの藪を抜けると、ようやく尾根らしくなります。

ひと下りで出る南西尾根との分岐は、時期的にスッキリしているお陰であっさりわかって、あとは急な尾根を下るだけ。その上、足下に行く先の尾根も望めて、慣れていればRFもさほど難しくない?かもしれません。

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(臼ヶ岳南南西尾根を降ります)

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(ユーシン沢に近づくと、突然この広がるこの緩斜面!)

尾根が痩せているうちは灌木に倒木が絡んで少々歩きづらかったのが、下るにつれ徐々にスッキリしてくると、じきに尾根に立派なツガが目立ち始めて、突然(本当に!)広大な緩斜面に飛び出します。

何を隠そう、ここがこの山行きの一番の目的地。先月水晶平を一廻りした際、水晶平の西端から枝沢を挟んだ奥(西)へも美味しそうな緩斜面が続いてるのを見かけた時から、次はあそこを歩きたい!あそこを歩こう!と決めていたのでした。

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part1)

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part2)

前後左右うねるように広がるその広大な緩斜面に、いったいどこから歩いたらいいのか?とちょっと戸惑ってしまいましたが、まぁ時間はたっぷりあるんですから、気の向くまま歩きましょうか。

こちらは水晶平(そもそも水晶平がどこからどこまでの範囲かを知らない)に比べるとブナは少なく、自然林に近い二次林と言った風情。でも立派な巨木も散見されて、楽しい限りです。

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(ミズナラの大木も!)

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part3)

広大な海原のように広がる中をゆるゆる歩く感じは、緩斜面マニアの自分にとってまさに問答無用の素晴らしさ。天国過ぎます♪

緑覆う時期はどんな姿を見せてくれるのか、気になりますね。

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part4)

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(ユーシン沢<友信沢>1070m圏あたり)

結局彷徨いながら西へ適当に行くとユーシン沢に近づいたので、一旦降りてみました。

沢の様子を少々伺ったらひと下りして、お次は緩斜面を適当に彷徨いながら東へ行きます。

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part5)

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part6)

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(天国過ぎる、水晶平の「その奥」 Part7)

もう十分に歩いたかな?と思い始めた頃、見覚えのある枝沢が見えてきたので、沢を渡るとそこはもう水晶平。想像よりも早く回れた感じです。

もう少し丁寧に見たいところもありましたけどそれは緑の時期にとっておいて、ブナ林の許、今までの余韻を楽しみつつ軽くランチ。今回の山行きで一番の目的を果たしたので、あとは南尾根(朝日向尾根)を下るだけです。

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(ようやく水晶平に辿り着いた)

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(臼ヶ岳を見上げる)

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(臼ヶ岳南尾根はさすがのブナ林)

何度歩いても1196m峰(コイタゾーリノ頭・小虎杖ノ頭)のブナ林は見事ですネ。

ぐぐたす(Google+)には載せていた↓↓見事なブナとシナノキの合体木も載せておきましょうか。

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(ブナとシナノキの見事な合体木)

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(ユーシンロッジ)

水晶平から一時間ほどでユーシンロッジに降り立ったら、今回は時間も早いので先月歩きそびれた雨山峠みちを歩きます。

雨山橋から雨山峠の間は山神峠越えした11年前に一度歩いていて、、何となくいやらしい道だったことは覚えていましたが、実際歩いてみると不安定ながらもしっかり整備されている様子。30分ほどで雨山峠に上がりました。

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(雨山峠)

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(雨山峠道は沢の中を行ったり)

そして雨山峠から下が今回初めての所。しかしここも凄い道ですね。ザレた斜面をトラバースしながら沢に降りたら、しばらくは沢筋をそのまま行って、再びトラバース。。。

不安定かつ急峻な地形によくもまあ、うまく道をつけたものです。

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(トラバースしたり)

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(寄沢もすごい光景だ!)

あと最後に下った寄沢の凄まじい荒れっぷりも印象的。想像とは全く違った姿だったので尚更でした。

結局雨山橋から寄まで、緩めに歩いて2時間半。まぁ林道を延々と歩いて玄倉へ出るより30分余計にかかりますけど、林道歩きの苦手な自分にはやはりこちらの方が好みです。これで時間もある程度読めるようになったし、次は水晶平を含めて緑覆う時期に再訪したいですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.01.10 (Sat)   快晴
蛭ヶ岳 07:40- 臼ヶ岳 08:45- ユーシン沢1070m圏附近 10:25-(途中休憩20分)-1196m峰(小虎杖ノ頭)11:35- ユーシンロッジ 12:15/12:30- 雨山橋 12:45- 雨山峠 13:15- 寄大橋 14:50- 寄 15:15
 
・・・・・☆・・・・・☆

あと実は12日も子ノ権現へ行っていたのですが、ただいま多忙につき、おそらくぐぐたす(Google+)の方でちょこっと触れるぐらいになると思います。m(_ _)m
 

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2015.01.11

小丸越え、熊木沢から蛭ヶ岳へ

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(蛭ヶ岳南尾根のひとコマ)

寒中なのに想像よりも冷えない日が続いて、山の雪もかなり溶けてしまいましたね。そこでプランが復活したのが実は丹沢方面で、そのプランの前にまずは丹沢の未踏区間を歩くべく、蛭ヶ岳へ行ってきました(01/09)。

いや~できるだけ避けていた大倉からの歩き出しなんてkomadoも丹沢ハイカーの仲間入りでしょうか(笑)。なんと24年ぶりでした。すっかり変わった周囲を散策してから大倉尾根ではなく、まずは二俣を目指します。

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(小丸尾根・上部までほぼ植林が続く)

二俣までの道は初めてでしたけど、林道歩きが長いですね。まぁ日帰りでもないのに無駄なお金は使えないので今回の所はガマンガマン。その二俣の先から分かれているのが小丸尾根の登山道で、普段は県民の森からここへ上がってきて歩き出しのイメージですけど、大倉から歩くともう結構汗かいてます。

さっそく小丸尾根を登り始めると見た目の予想通り植林が続きます。その上お隣の鍋割の道と比べてはいけないんでしょうけど、道筋の錯綜ぶりを見ると入山者の多さに整備がついていけてない印象ですね。

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(尾根上部に上がるとようやくく雑木林に変わった)

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(鍋割山稜との合流点から小丸尾根を見下ろす)

尾根中腹まではアカマツにヒノキの植林が延々と続きますが、尾根上部にさしかかるとようやく雑木林に変わってホッとしました。

あと上部は結構急で、その急な斜面をつづら折れに上がりながら、周囲に高木がなくなると鍋割山稜と合流。ここも格好の展望ポイントで来た尾根や海なんかも望めて気持ちの良いところですね。行程に余裕があるのでついついのんびりしてしまいます。

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(鍋割山稜・登山道はすでに泥濘)

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(今回は小丸北尾根を下ります)

休憩を終えたらお隣の小丸へ向かいます。暖かいこともあって登山道はすでに泥濘状態。短い間だったから良かったけど、大倉尾根とか主脈縦走路って、ずっとこんな感じなんですよね・・・??

小丸に着いたら、逃げるように北尾根を下り始めました。

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(尊仏ノ土平・中央が降りてきた小丸北尾根)

ほぼ全編植林の北尾根を30分ほど下ると、丸ひと月ぶりとなる尊仏ノ土平に降り立ちます。

相変わらずの荒涼とした感じも、見慣れると本当に静かで良いところです。この日は風もなく、だだっ広い川原の真ん中で軽くランチ。本当に暖かくて快適で・・・軽くお昼寝しちゃいました。

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(今回は箒杉沢へは行かず・・・)

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(このハシゴを登りに・笑)

尊仏ノ土平に出るとお次はたいてい箒杉沢でしたけど、今回は先月見るだけだったハシゴを登りに熊木沢へ向かいます。

道中オガラ沢の辺りとかも初めて見て、ああこんな感じなのかと思いつつ30分も歩くと、見覚えのある橋が見えてそこが熊木沢の出合です。

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(熊木沢出合の大ミズナラ)

林道だと大回りになってしまうので直接橋へ降りてみると、斜面に大木が目に入ったので近づいたら、なんとそれはミズナラでした!

幹廻り4m強でしょうか。というかそれよりなにより、沢沿いに「ミズナラの大木」と言うミスマッチさにもビックリ。渓畔林で大木になりやすいと言ったら普通はトチかカツラでしょう!というかここで丹沢の沢でまともなトチを見かけたことがない事に気がつきました。その代わりなのか??クマシデが多いですね。丹沢の沢は。

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(奥の蛭ヶ岳を目指して熊木沢を行きます)

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(だだっ広い河床歩きがひたすらに続く)

ハシゴを登って対岸へ渡ったら、熊木沢の奥に蛭ヶ岳が見えて、あとはあの頂きを目指して北上するのみ。

ただ最初こそ新鮮でしたけど、次第にゴーロ歩きに飽きてきますね(笑)。それはともかく今回歩いた川原のルートが正しいルートというか、一番歩きやすいルートだったのか、ちょっと自信がないです。。。

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(林道が残っている箇所もあった)

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(林道終点・まさか右岸側だったとは!)

本来は廃林道をひたすらに追うのが正解なのですが、西沢と東沢の出合が見えたところで、そちらへ行ってしまい、あれ?目印の廃車がないけどどいうこと?と思っていたら、単に自分が間違えていたのでした(笑)。

しかもその廃車は尾根の取付にあると思い込んでいたんですけど、実際には手前(右岸側)にあったんですね。

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(蛭ヶ岳南尾根・急登が続くと思ったら)

ということでようやく南尾根に取付くも、廃道となって8、9年経っていると道標もないし、のっけの沢筋のつづら折れが少々わかりづらいです。

それからじきに左手の枝尾根に移れば、あとはひたすらに尾根伝いに登ります。

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(なんとブナ林が出てきた)

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(ふたごブナ)

痩せた急な尾根だと最初は予想通り灌木混じりの二次林。尾根が尾根なので、こんな感じが上まで続くのだろうな~と当初は予想していたのですが、実際には間もなくブナ林が現れて驚きました。

しかも尾根は基本急ながらも、緩急交えて歩きやすかったのも意外で、案ずるより登るが易し。歩いていても楽しいです。もちろん急ではあるんですけど、さすがに登山道をつけていた尾根だった事はありますね。

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(高木が減ってくると山頂は近い)

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(熊木沢と南尾根を見下ろす)

それに急な尾根だとぐんぐん標高が上がるのも楽しいところで、ついさっきまで見上げていた山稜が同じ高さになり、あっという間に足下に収める感じもちょっと快感。

やがて尾根上に高木がなくなると、ひとがんばりで蛭ヶ岳の山頂に飛び出しました。

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(山頂の手前あたりからだったかな?)

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(今回はコレが見たかったのです♪)

今回の行程は蛭ヶ岳でお終い。そう蛭ヶ岳山荘に泊まるのが目的で、だからこそ大倉発でのんびり休憩を交えつつ歩けたのです。

ということ蛭ヶ岳山荘はいつもまわりからは見ていたものの、中に入るのも今回は初めてのこと。小屋の中はもちろん綺麗で小屋の方も良い方でしたし、この日は宿泊者がわずか3名で快適すぎました。空いてる小屋サイコー(笑)。ただ噂通り、少々寒い小屋なので防寒の準備は必須でしょう。

同宿者もいい方でしたし、晴れた夜は寒いけど星空は綺麗だし、夜景も素晴らしく、冬の蛭ヶ岳を十二分に堪能できた一夜でした♪
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.01.09 (Fri)   快晴
渋沢駅 07:16→ 大倉 07:30/07:35- 二俣 08:50-(途中休憩30分)- 小丸 11:00- 尊仏ノ土平 11:30/11:55- 熊木沢出合 12:25/12:35- 南尾根取付 13:40- 蛭ヶ岳 15:20
 
 
蛭ヶ岳山荘(素泊り) ¥5000
水 (2l・PET) ¥1200
お茶 (500ml・PET)¥500
水 (500ml・PET)¥500
 

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2015.01.06

八人山から大日影へ・雑木の尾根を辿る

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(雑木の美しい広尾根・月見山と八人山の鞍部附近)
 
 
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
 
 
・・・・・☆
 
さてさて・・・先の年末はぼちぼち歩く予定でいたものの、大掃除の際に一頓挫あったせいで初歩きは三箇日開け(01/04)になってしまいました。ということで18切符が余り気味だったこともあって、JR利用の軽めの山で浮かんだのが甲府北部の山。今回は八人山から鹿穴、そして東山廻りで武田神社に降りるコースを組んでみました。

前日前々日の寒さに比べたら幾分ましとはいえ、さすがに甲府盆地の早朝は寒い。酒折駅に降り立ったら準備もそこそこにそのままの格好でさっそく歩き出します。

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(下から雑木山というのはけっこう珍しいんです!)

駅は地下通路で北口に出られるんですね。間もなく出る酒折宮は今回の所は一瞥するだけ。すぐ先で学校の正門に出ると、これから登る月見山から八人山の稜線が望めます。ぱっと見普通の低山に見えますけど、下から雑木に覆われている山って実は意外に少ないんですよ。

学校からひと登りで尾根上に上がったところに不老園があり、その脇からはもう甲府盆地が見下ろせるんですね。アルプスは姿を見せてはくれなかったものの、コレだけで満足してしまいます。

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(月見山直下の石切場跡?)

ここからさっそく山道に入ると最初こそ道はしっかりしていましたけど、じきにアズマネザサの藪が被るようになったのには驚きました。いちおう酒折駅前の地図には「ハイキングコース」となっているんですけど。。。(笑)

とはいえ藪はすぐに切れて、その先は雑木一面の尾根をゆるゆる登る感じ。尾根に石がやたらと転がっているのは自然のもののようですね。月見山(△484.6m・松浦本では鏡台山)直下のガレ場のような所は石切場跡だそうです。

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(八人山)

そしてその月見山から東の鞍部に降りるところがトップの写真のような、雑木の美しい広尾根でちょっとしたハイライト。そして鞍部から急な登りをこなすと八人山に着きました。

いちおう酒折駅からここまではハイキングコースのようですけど・・・まともな道標はほぼ皆無だし、マーキングはあるものの道筋はあやふやだし、実際歩くとバリエーションに近い感じ。まぁ一度ハイキングコースとして整備したものが放置されてこうなった?のでしょうねえ。。。

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(やや荒れてはいるが、雑木の広尾根が気持ちよい)

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(△619.2m、見落とすところでした・汗)

八人山から先は植林が少しは混ざってきたものの、少々荒れ気味ながら雑木林が続きます。決して美林ではないけど、手入れもままならない植林に比べたら遙かに好ましいと思います。

例によってピークの一段下にある△619.2mは一度見落として(笑)それから引き返して捜索したら、案外まともなところにあってすぐに見つかりました。しかし先週の芦川もそうだったけど、新しい四等点ってなんでピークから微妙に外れたところに設置されているのでしょうか?

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(まだまだ続きます♪)

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(677m峰を過ぎると急登に変わる)

△619.2mを過ぎても雑木の広尾根はまだまだ続いて嬉しい限り。好天の許、新鮮な落ち葉をざくざく言わせながら歩く心地よさはこの時期だけのものですしね。

そして677m峰を過ぎると急登に変わって、あとはひたすらに登り詰めるだけ。振り返るといつの間にか富士が望めるようになって、大蔵経寺山と鹿穴を結ぶの市境界尾根に飛び出しました。

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(鹿穴直下の分岐)

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(尾根を行かず登山道を下ったが佳い道だった)

とりあえずお隣の951m峰に寄ってから北の鹿穴へ向かいます。このあたりはちょうど5年ぶりの再訪でしたが、植林がメインになってどうしても歩くだけになってしまいます。

じきに鹿穴の分岐に出た所で一度鹿穴の山頂に寄って、戻ったら大黒峠へは西の尾根伝いではなく、尾根を南に巻く登山道を追ってみました。登山道の方は明るい雑木林の割合が多くなかなか佳い道でしたけど、尾根上はどんな感じなんでしょうねえ。

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(大黒峠)

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(大岩園地より)

そして大黒峠からは再び尾根伝いに歩きます。ひと登りで出たピークの先の開けたところがおそらく大岩園地なんでしょうけど、園地という割に周囲に何もない。。。

大岩園地から先は登山道扱いではなくなるせいか?尾根は若干藪っぽくなりましたけど、尾根伝いに歩いている限りは普通に歩けるレベルです。

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(大日影より先は・・・)

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(・・・気持ちの良い防火帯が続きます)

その先の東山(885m峰)でちょっと休憩して先を行ったら、途中でカメラを置き忘れたことに気がついて引き返すことになったのは、ちょっと気が抜けていたのかも(笑)。30分ほどロスしてしまいましたけど、もう麓が近いのでなんの問題もありません。

ひと下りして出る大日影(734m峰)から先は尾根に防火帯が切られており、急ながらも開放的な感じが良いですね。ただここでシカの群れを見かけて愕然と言うか、暗澹たる思いになったのはヒミツです。。。

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(下はハイキングコースの筈だが・・・)

そして東屋のあるつつじが崎園地に出ると、ここから先もハイキングコースのようですけど、こちらも放置された感が強いですね(笑)。

やがて武田神社に降り立ったら、参拝して・・・のつもりでしたが、三箇日が過ぎたとは言えさすがに参拝者が多く、30分以上は待たされる様子だったので、今回の所は諦めて甲府駅へ向います。

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(武田神社)

今回はこの日までが正月ダイヤでバスが極少だったので、仕方なく?表参道を歩いたんですけど、この表参道の心地よさ、気持ちよさに驚きました。まあ天気は良いし、下りだしということを加味しても、この気持ち良さは「気の流れが良い」ということなのでしょうね。

おかげで最後まで良い気分で歩けて、なんか幸先良さそうな予感。今年はトラブルなく歩けたらいいなあ。。。
 
・・・・・☆
 
◆ 2015.01.04 (Sun)   晴 時々 曇
酒折駅 07:45- 八人山 08:50- 677m峰 09:40- 951m峰 10:25- 鹿穴 10:40/10:50- 大黒峠 11:20- 東山 11:30/12:00- 武田神社 12:45/12:55- 甲府駅 13:20
 

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