錦繍の水源林を愉しむ 1(犬切峠~石保戸山~笠取小屋)
(錦繍の水源林巡視路・鳥小屋分岐への道すがら)
先の週末も良い天気になりましたね。そろそろ低山帯でも紅葉の見頃に入ると行きたくなるのはやはり林の美しい東京都の水源林。でも日原ではなく、長らく課題になっていた多摩川の源流部の方でした。
ということで今回は久しぶりに塩山からバスに乗って落合へ。まぁこのバスは二番ということあるけど、秋の好天というのに人が減りましたねええ。今や大菩薩の表玄関は甲斐大和ということになってしまったのでしょうね。
(犬切峠みち・道形は明瞭)
ということで落合まで乗っていたハイカーは4名ほど。自分も準備を終えたらさっそく歩き出し、まずは新犬切峠を目指しますが、車道を歩いていたのでは面白くないので、地形図に載っている犬切峠みちを辿ってみました。
さてその犬切峠みち、最初こそ林道でですけど、ひと登りして出た分岐から山道に変わります。今となっては滅多に歩かれない道でしょうけど、かつては駄馬も通った道。道形は広く明瞭です。
(上部はスズタケが被るが道形自体は明瞭)
分岐からしばらくは尾根の東側を行っていたのが、尾根を乗り越して西側を行くようになると、やはりというか出てきましたよスズタケが。先を行くとスズが広い道形を埋めているので(笑)ヤブの薄い谷側を行く感じ。
そしてそろそろ稜線かな?と思い始めた頃、突然という感じで車道のように広い巡視路に飛び出します。これは犬切峠みちの一つ東側の破線路なのでしょうか?その道を下っていくとまもなく犬切峠に出ました。
(新犬切峠から防火帯が始まる)
(なんとイタヤカエデの紅葉!)
犬切峠に出たら藤尾山へ延びるの防火帯をの尾根を一瞥。お隣の新犬切峠に出てからが本格的な山歩きの始まりで、こちら側も水源林でよく見かける防火帯で始まります。
下草はすでに枯れていますけど、木々の紅葉は始まったばかり。そのコントラストが印象的です。道中、やけに綺麗に紅く色づいているのがいるなと思ったら、なんとイタヤカエデで驚きました。珍しいのが見られてなんか幸先が良さそうです。
(恐ろしく静かなのが信じられません)
(二本楢付近)
水源林の防火帯というと、まずはみなさん石尾根が浮かぶと思います。個人的にもそういうイメージなので、こういう防火帯で人通りが全くないと別の意味で違和感がありますね(笑)。
でも雪積もったらスノーシューで歩くと気持ちよさそう。ここなら人も来なさそうですし。
(指入峠へ向かうと、一気に展望が広がる)
(指入峠・大ダル林道が峠の南を掠めている)
二本楢を過ぎて指入峠への下りになると、一気に周囲が開けるのがちょっとしたサプライズ。ここで行く先の尾根や笠取辺りも見えて、急だけど爽快な下りです。
そして下りきると大ダル林道が南を掠める指入峠に降り立ちます。ミズナラの大木が印象的ですけど、林道が通る前の姿を見たかったですねえ。。。
(防火帯はまだまだ続きます♪)
(石保戸山・東峰と言ったら良いのか)
指入峠から短い樹林帯を介して、再び防火帯に変わるとあとは石保戸山を目指すだけ。正直紅葉の色づきは今ひとつですけど、そこは日差しの力でカバー。なかなか素敵です。
でもこの尾根はアップダウンが結構ありますね。指入峠から小一時間で石保戸山の東峰?に到着。頃合いもよろしく、今回は当然ここでランチでした。
(鳥小屋への巡視路に入ると、最初はカラマツ植林だけど)
(ハウチワカエデ)
ランチを終えたら三角点のある西のピークへ寄って、戻ったら直角に左折するように南へ下っている防火帯をなおも追います。
10分ほど下ると尾根の南を巻いている巡視路に降り立ち、新犬切峠から断続的に続いていた防火帯は歩きはお終い。巡視路の指入峠側は伐採作業のため通行止になっていました。
(雑木林に変わると紅葉が見られるようになり)
(これはこれは・・・)
ここからは巡視路歩きで、最初こそカラマツ植林だったもののじきに雑木林に変わると、この日の紅葉はこの辺りがハイライト。
色づき自体は決して良好とは言えないけど、そこは西向きの道。午後の日差しが西からダイレクトに入って、周囲の木々がなんとも良い感じで輝いています!
(日差しの力は偉大です!)
(鳥小屋分岐)
そんな道のりが、笠取小屋の荷揚道と合流して、斉木林道との合流点でもある鳥小屋分岐まで続きました。実は石保戸山の三角点峰に寄ったとき、尾根伝いに行くか(スズは被るが近道なので)巻くかかなり迷ったんですけど。今回は巻いて大正解でした!
この辺りは紅の少ないミズナラメインな色づきですけど、これはこれでまた素敵でうっとりしますネ。
(コミネカエデ)
(斉木林道は東向きの道なので午後はちょっと残念)
鳥小屋分岐からは斉木林道(笠取林道)を北上します。このあたりでは笠取小屋の軽トラが通るので完全に林道状。道自体も稜線を東に巻いているので午後は少々暗くなってしまうのが残念でした。
でも途中にちょっとした防火帯もあったりして、そんな寄り道をちょこちょこ重ねながら笠取小屋へ向かいました。
(笠取小屋に着きました)
ということで鳥小屋分岐から小一時間ほどで本日のお宿笠取小屋に到着。といっても今回もテントです。テン場は小屋前の広場と小屋裏のカラマツ林、小屋西側の三箇所に分かれているようで、この日はトータルでも10数張り程度。余裕がありました。
まぁ作場平から近いこともあるんでしょうけど、場所柄登山と言うより気軽に山中キャンプができる場所といった感じですね。素敵な場所で、ここならここにテント張って数日過ごすというのもアリかも。みなさんいい人ばかりだったし、この日は晴れていたので綺麗な星空も鑑賞できて、大変良い一夜を過ごせました。
・・・・・☆
◆ 2014.10.18 (Sat) 晴 時々 曇
塩山駅 08:30→ 落合 09:30/09:35- 犬切峠 10:45- 二本楢 11:30- 石保戸山 12:20/12:45- 鳥小屋分岐 13:30- ヤブ沢峠 14:05- 笠取小屋 14:20
バス(塩山駅~落合) ¥1100
テント場(笠取小屋) ¥500
ビール x2(ショート缶) ¥1000
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コメント
ba_sobuさん、
kbさんのレスでも書きましたけど、このコース取りって実はテントを買ってから思いついたものなんです。水源林だから紅葉も楽しめそうかな、と思っていたけどそれは想像通りでした。
こちらは静かで良いですね。ホント気兼ねなくのんびり歩けます。
投稿: komado | 2014.10.23 19:24
kbさん、
そうそうこちらはバスがないからなかなか行けなかったところで、でもバスが復活しても行きは遅くて帰りは早い。だから日帰りは無理だな~とずっと思っていたんですけど、そうだ!コレは泊まりなら全然行けるじゃん、って事にテントを買ってから気がついて(笑)歩きたかったところを全て歩いてきました。
シャクナゲの時期も良いですね。あと新緑の時期も捨てがたいと思いました。
投稿: komado | 2014.10.23 19:22
komadoさんこんばんわ
そうか、このあたりは今頃もいいんですね。
防火帯の暖かいうねり具合と、紅葉黄葉のソフトな色が
マッチして、ぼ~っとしてしまいます
こういうところ、のんびりあるきたいなぁ
投稿: ba_sobu | 2014.10.22 21:08
今年の9月上旬に作場平から笠取山へ歩いた時に紅葉が
良さそうな場所があるなと思い次回は笠取小屋に泊まり
周辺を歩きたいと思いました。
地図を見て落合から石保戸山・斉木林道経由で行けること
を知り新緑か笠取のシャクナゲか紅葉の時期か来年の
行ける時期を考えていましたのでこのコースの情報を
充分知ることが出来ありがたいです。
雰囲気のある静かで良さそうなコースですね
投稿: kb | 2014.10.22 09:33