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2014.06.27

灯台もと暗し・・・

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(「丹沢の山と谷」 山と渓谷社 昭和三十三年 刊)

・・・とはちょいとオーバーな言い方かも知れません(汗)。

というのも昨日地図の整理をしていたら、なぜか丹沢のガイドブックが出てきて、あれ~こんなのいつ買ったっけええ?と思いつつパラパラ見ていたら、なんと源蔵小屋谷枝沢の大滝が概念図に載っていて驚きました。

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(この図の「15m滝」が源蔵小屋谷枝沢の大滝です)

とはいえ概念図にこそ載っているものの、大滝についての記述はなし。ちなみに東谷が源蔵小屋谷、西谷が彦右衛門谷本谷です。神ノ川のパートは奥野幸道さんが書かれたようですね。

しかしどこで買ったかなあ??たぶん所沢での古本市だと思うけど・・・本には300円の値札が付いておりました。
 

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2014.06.07

滝谷から骨谷・酉谷へ・小川谷源流の森を彷徨う

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(シオジ平の大カツラ)

小屋が貸し切りだったこともあって、珍しく朝の4時過ぎまでぐっすり眠れて、朝は雲一つない天気と同様に快調そのもの。朝食をさくっととって、後片付け&お掃除をしたら、さっそくスタート。まずは酉谷山へ上がります。

酉谷山に上がったら、まずは目の前に広がる展望そっちのけで北へ下ってお花探しも・・・お目当てのコミヤマカタバミは咲き残りがほんのちょこっとだけで間に合いませんでした。時期的にしょうがないとは言え、高温続きがここでも痛い結果となってしまうとは。。。

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(朝の酉谷山山頂より)

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(タワ尾根を下って・・・)

それでも気を取り直して西へ下り始めれば、林の中に点々と咲くトウゴクミツバツツジは見事だし、足下にはクワガタソウやマイヅルソウが咲き始めていました。

朝の爽やかな縦走路を西へ行き、タワ尾根を乗り越したところでタワ尾根に入って下り始めると、こちらもトウゴクミツバツツジは相変わらず見事。そして実は高温が続いたせいで今回の山行きの行程を入れ替えた(当初はシロヤシオをこの日にする予定だった)ため、思いがけずこちらを歩けることとなったので

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(アズマシャクナゲ・盛りは過ぎた)

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(アカバナヒメイワカガミ)

アズマシャクナゲとイワカガミに逢うことができました。イワガガミは真っ盛りでなかなか見事な咲きっぷり、シャクナゲの方は咲いてはいたものの、トウゴクミツバツツジと同じく高温と荒天のおかげで傷んでいるのが大半なのが少々残念でした。まぁシャクナゲだったら高いところへ行けば普通に見られますからね。

そんな状態だったので却ってお花の撮影に時間がかかるも、まだまだ朝なので余裕があって嬉しい限り。ウトウノ頭へ登り返したら、お次は四間小屋尾根を下ります。

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(チチブドウダンも咲き始め)

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(四軒小屋尾根1388m峰の緩斜面・Part1)

四軒小屋尾根もちょっとご無沙汰していたでしょうか。のっけの急な箇所もずいぶんと歩きやすくなって、尾根に乗れば間もなくかの1388m峰の緩斜面に飛び出します。

そして、この素敵な林の広がる緩斜面を目の当たりにすると、やることと言えば例のごとくゆるゆる彷徨うだけです。。。(笑)

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(大木はあまた有れど、ここはこの大ミズナラが目を引く)

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(四軒小屋尾根1388m峰の緩斜面・Part1)

下りだと心ゆくまで周囲の緩斜面を堪能して1388m峰、というのが一区切り感があって良いですね。

今回は上段歩道廻りではなく、この辺りから直接シオジ平へ降りてみましたけど、この下りもなかな宜しゅうございました。

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(シオジ平に寄り・・・)

シオジ平(あくまでkomado呼称です)に降りたら、ここでももちろん散策。秋の時期に訪れているのが大半な事もあるけど、緑の時期って葉が茂って木々の幹が見えづらくなっているのが、意外やどこか物足りないものを感じたりもします。コレってものすごい贅沢な言い方していますけど(笑)。

ここで軽く何かを食べようと思ったら、今の時期は虫が多くてままなりませんね。先を行くしかありません。

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(滝谷の深いシオジ林をぬけると)

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(上ッ滝:F6に出ます)

シオジ平から滝谷に降り、水量の多い下ッ滝(F4)、両門ノ滝(F5)を眺めつつるゆる捲いて、藤小屋窪に出たら上ッ滝はすぐ先。見事なシオジ林の中を少し上がると上ッ滝(F6)です。

ここは風が少し通るおかげで虫か格段に少なくなったので、ようやく大休止。滝しぶきは涼しくて心地よく、上を見上げると岩壁にはウツギやヤマツツジが咲いて、イワタバコの葉っぱもちらほら。

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(滝谷左岸の高巻き尾根がこの緩斜面!)

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(4mほどのブナのおおものさん)

そんな滝の許できなこ揚げパンを食べたら人心地もついて、行動再開。今回は滝谷の右岸ではなく、左岸の高巻き尾根に取り付きます。

のっけは露岩の急登が続いてしんどいものの、それをこなすと尾根が一気に広がって、またまた気持ちの良い緩斜面歩きの始まり。

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(喜右衛門尾根の枝尾根らしい、うねる緩斜面が・・・)

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(まだまだ続いて・・・)

よくよく考えてみたらこの尾根ってもう喜右衛門尾根(上滝尾根)の枝尾根なんですよね!

ここは本当に大海原がうねっているような感じの緩斜面で、そんな中をゆるゆる彷徨っていると、自分の位置感を失くなるような感覚に陥ってしまうぐらい。まぁ要は夢中になっているだけなんです(笑)。

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(喜右衛門尾根の1480m峰に上がりました)

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(お次は骨谷右岸尾根を下って)

いつの間にやら喜右衛門尾根と合流すれば、ちょっとだけ急になって1480m峰に到着。ここまで来たらあとは都県界尾根に上がって・・・じゃなくて、もうひと遊び。東の骨谷右岸尾根を下ります。

右岸尾根もちろん素敵で歩きやすい尾根なのですが、骨谷出合に直接降りる末端部が結構急なので、ここは手前で一つ南の枝尾根に移ると、穏当に酉谷の登山道に降りられて安全でしょう。

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(骨谷出合)

さて酉谷に降り立ったら、かなり暑くなったことですし、このまま酉谷に沿う登山道を行きたくなりますが(笑)、登山道の方は昨秋歩いているので、お次は骨谷の出合から迫り上がる酉谷山の南東尾根を登り返します。

酉谷沿いの素敵なシオジ林を横目で見つつ急な尾根に取り付くと、のっけから露岩の急登が続いて、それだけで汗をかかされる上に、急なだけに少なからず気を遣うかも。

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(酉谷山南東尾根<骨谷左岸尾根>登りだしは露岩の急登が続く)

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(途中の岩頭より酉谷を見下ろす)

でもそんな登りも、周囲の開けた岩頭に出ればおしまい。開けたところは数有れど、ここの気持ちよさはちょっと格別で、それは高度感とちょっとだけハングしているからなのでしょうかね?

そんな岩頭の突端にどかっと座って、ここから酉谷を繞る尾根たちを見下ろしていると、まさにお山の大将!お猿さんになった気分になれるステキな所です。

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(同じ岩頭より、錦繍の時期<2009.11.03>)

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(枝振りが印象的な大ミズナラ)

頃合いも良かったし岩頭でランチとも思ったんですけど、さすがに日差しがまともに当たるので先を行くと、すぐ先の痩せた鞍部からこれまた尾根が一気に広がり、少々急ながらも素晴らしい林の広尾根歩きに変わるという、このギャップが南東尾根の面白いところですね。

そしてひと登りすると尾根も緩んで、この先は先ほどと同じような緩斜面歩きが続きます。

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(この酉谷山南東尾根も岩場を抜けると)

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(素敵な緩斜面が・・・)

尾根が緩めばランチ場には困らないので、立派なブナやミズナラの立つ良いところを見つけて、さあ休もう!と思ったら暑い上に、登りが続いて大量に汗をかいたこともあるのでしょう、またまた大量の虫にまとわりつかれるようになって、お休みどころではありません。

こんな林の許で心ゆくまでのんびりしたかったのにー、と悔しがってもコレばかりはしょうがない。空腹を抱えつつ、しかも寄り道はしつつ、なおも続く広尾根を登っていくと30分ほどで縦走路に飛び出したので、酉谷山まで上がるのはやめて、さっさと避難小屋へ向かったのでした(笑)。

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(ずっと続くのでした)

避難小屋に着いたら水場で顔を洗い、体を拭いたら、さっさと小屋の中に逃げ込みます。ふう・・・ここなら虫を気にすることなくランチをとれるけど、まさかお昼まで小屋でとることになろうとは。。。

それでも今は快適にランチをとれることだけで幸せです。ランチを終えて落ち着いたら、あとは前日に歩いた道を戻って日原へ下りました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.06.02 (Mon)   晴
酉谷山避難小屋 05:25- 酉谷山 05:40/05:45- タワ尾根分岐 06:30- ウトウノ頭 07:30- 1388m峰 08:00- シオジ平 08:25- 上ッ滝 09:00/09:15- 1480m峰 10:00- 骨谷出合 10:40/10:50- 岩頭 11:05/11:15- 酉谷山避難小屋 12:10/12:40- ハナド岩 13:50- 一杯水避難小屋 14:15- 日原小学校跡 15:40
 

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2014.06.03

三ツドッケから大平山へ・満開のシロヤシオを楽しむ

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(シロヤシオ・七跳山~大平山間で満開)

みなさまお暑うございます(笑)。いやいや・・・本当に暑い日が続きますね。おかげでお花の方も進みまくりで、先の週末は少し予定を変更。後に回す予定だった長沢背稜/都県界尾根北面のシロヤシオを楽しんできました。

さて今回(06/01)は日曜のせいでしょうか?最近はかなりの混雑ぶりだった二番バスも、1台で収まる様になったのが正直嬉しかったりします(笑)。とはいえまだまだ人は多いので、今回も倉沢で降りてからのスタート。

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(塩地谷の巡視路も緑が濃くなった)

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(塩地谷に降り立ちました・左の大岩が中間尾根末端)

林道も巡視路もひと月空くと、緑が濃くなって、かなり暑かったこともあってすでに盛夏のよう。ただ空気が乾燥していたので思いの外快適に歩けて、シオジクボ小屋跡までゆっくり目に歩いて一時間ちょいと普段のペース。

今回は棒杭尾根の枝尾根である850m圏二俣の中間尾根を登るので、一度高巻いてから塩地谷に降り立つまでは先月と同じ。でも今回は対岸にすでに尾根末端が延びているのが先月と違うところです。

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(ヒメレンゲ)

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(タニギキョウ)

ということでさっそく塩地谷を渡って中間尾根に取りつこうも、尾根末端は結構な岩尾根で取り付くしまが全くありません。

しょうがないので先ず右(下流)に回ってみるも、こちらも急で取り付くのはしんどい感じ。ならばと左へ回ってみると、こちらには比較的明瞭な踏み跡が通っており、ひと登りでうまいこと尾根上に上がることができました。

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(これでは尾根上は辿れません)

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(塩地谷850m圏二俣中間尾根下部・切通し状の鞍部)

のっけは明瞭な踏跡がある通り、伐採後放置されたアセビ茂る二次林で、急なこともあって少々歩きづらい感じ。しかしそれもじきに尾根が緩むと、痩せた岩尾根に変わって、ようやく歩きやすくなりました。

途中には↑↑切通し状の鞍部があったりして面白かったのもつかの間、まもなく尾根の右側が植林に変わると、尾根も再び急になって、あとはひたすらに登り続けます。

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(この日のおおものさん♪)

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(傾斜が緩くなれば棒杭尾根は近い)

登っていくうちに右側の植林が切れて全面雑木林に変わると、一旦尾根が緩み、肩になったところにはブナのおおものさん。幹廻りこそさほどでないものの、樹勢がしっかりしているのが好ましいですね。

肩のすぐ先から再び急登になりますがそれも長くは続かず、登り切るとあっけなく棒杭尾根に飛び出しました。

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(棒杭尾根のシロヤシオはほぼ終了)

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(このブナが出てくると縦走路は近い)

合流点から棒杭ノ頭までは標高差にして200m程。登り始めると間もなく自然林に変わって、シロヤシオがぼちぼち出てきますけど、さすがにこの標高ではおしまいです。

でも尾根上ながらも巡視路が通っていると歩きやすいですね。20分ほどで縦走路に飛び出し、そこからもうひと登りで棒杭ノ頭・・・とはいえ山頂とは言えないような尾根上の小ピークなので、直ちに西の三ツドッケへ向かいます。

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(三ツドッケ北峰)

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(ツツジは都県界尾根北面で盛り)

三ツドッケまではお花目当てで都県界尾根の稜線伝いに歩いてみました。シロヤシオもトウゴクミツバツツジもさすがに盛り過ぎたものの、シロの方はまだまだ行ける感じ。でもトウゴクの方は後から咲き出しているはずなのに、萎れたのが多かったのは、気温が高かったのと先週中の荒天の影響でしょう。それを考えるとシロヤシオって花自体が結構お強い?んですねええ??

そんな感じなので三ツドッケも山頂は素通り(笑)。お花見がてら北面を散策したり、テラスでランチをとったりと結構のんびりしてしまいました。

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(サラサドウダン・咲き始め)

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(縦走路もツツジが満開)

三ツドッケから先も、この時期はもちろん尾根通し。やはり北面のシロヤシオが見事。トウゴクはこの辺りでも萎れたのが多かったのが、花付きが良かっただけにちょっと残念。

そんな感じで三ツドッケからお花見をしつつ一時間ほどで七跳山に上がったら、今年はシロの当たり年な訳ですから、当然のごとく北の大平山へ向かいます。

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(コメツガが倒れて小黒~熊倉の稜線が見えるようになった)

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(う~ん・・・)

ここは前の当たり年だった2011年以来でしょうか。周囲のコメツガが倒れて展望の良くなってしまった西面の様子を少々複雑な思いで一瞥したら、さっそく北へ下り始めると、出てきます出てきます満開のシロヤシオが!

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(これはこれは・・・)

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(ここのトウゴクミツバツツジは比較的状態が良い)

もちろんトウゴクミツバツツジの方もたくさん咲いていて、こちらのは標高が一段高いおかげで、お花も比較的綺麗なのが多く、ちょっとホッとしました。

とはいえお花はまだまだこれからで、なおも下るにつれシロもトウゴクも増えて、広い尾根をあちこち歩いていても、にやにやが止まらない素晴らしさ。昔はスズタケの密藪だったこともあるのでしょうけど、これで歩く人が滅多にいないんですから、もう最高としか言えません。

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(一面白かピンクに色づいています)

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(大クビレ・乗越す林道がスッキリしていた)

そんなお花を十二分に堪能したら、まもなく林道の通る大クビレに到着。ここまで来たらもちろん大平山へ登り返します!

大クビレから大平山までは10分ほどの登り。シロヤシオはもちろん見られますけど、大クビレまでの見事さには敵いません。こちらも訪れる度にスズタケが枯れ、倒れ、スッキリして、今やなんの抵抗もなく歩けるようになっています。

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(ミヤマザクラ)

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(大平山山頂・ご無沙汰しておりました)

大平山に着いたらシロヤシオもおおよそここまでなので、三角点にタッチして、来た道を引き返します。

引き返すとは言え、実際は七跳山までの登り返し。でもそれも満開のシロヤシオを見ながらの登り返しですので、さほどの苦にもなりません。

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(帰りしなも夢のようだ)

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(ここまで来ると七跳山は目前)

大平山から小一時間で七跳山に登り着いたら、ここから西の稜線・・・ではなく南の七跳尾根を下って、もちろん南面のシロヤシオも鑑賞します。こちらは3年に一度なんですから、欲張れるだけ欲張りますよ(笑)。

南面は範囲こそ狭いながらもシロヤシオは満開。こちらでも心ゆくまで鑑賞してから、縦走路をなおも西へ行きます。

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(七跳南面のシロヤシオも見事!)

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(泊まるのは7年ぶりでした・・・汗)

実は今回は珍しく奥多摩でお泊まりの山行き、なのでこの日の行程は避難小屋でおしまいです。できた当初はよく通ったこの小屋も、泊まるのは土台が崩れて使用禁止になる直前以来ですので7年ぶりでした。

この日は日曜だったので満員はないにしても誰か来るだろうと思っていたら、結局誰も来ず、なんとこの日は貸し切り!小屋は綺麗で、ロケーション宜しく、水場至近と最高の小屋っぷりは相変わらず。昼暑かったおかげで夜は暖かく、星見も楽しめて、最高の一夜を過ごすことができました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.06.01 (Sun)   快晴
奥多摩駅 07:35→ 倉沢 07:50- 魚留橋 08:30- シオジクボ小屋跡 09:00- 尾根取付 09:10/09:15- 棒杭尾根と合流 10:10- 棒杭ノ頭 10:35- 三ツドッケ 11:15/11:50- 七跳山 12:55- 大クビレ 13:25- 大平山 13:35- 七跳山 14:25- 酉谷山避難小屋 15:20
 

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