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2014.05.05

今年のアカヤシオは・・・

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(二本のアカヤシオ・花の色みの違いがわかるでしょうか?)

山行き後直後にぐぐたすや掲示板の方では速報という形でお知らせしてましたが、GW後半の初日(05/03)は恒例のアカヤシオのお花見で、例によって宗屋敷尾根~熊倉山~聖尾根のお馴染みコースをのんびり歩いてきました。

この日は去年同様寝坊して一番電車に乗れなかったので、タクシーで宗屋敷尾根の取付に出て(¥3430)からのスタート。歩き出しからすでに気温が高かったので、汗をかく前に登り出せてちょっと良い気分。植林帯の尾根をせっせと登っていきます。

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(落花からしてこの量)

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(ヒカゲツツジとアカヤシオ)

山ノ神のある1008m峰からアカヤシオが出てくるのですが、普段ならこの時期花は終わりに近いのに、まだまだ咲き残っていたのは花付きがかなり良い証拠。蕨山や小持大持の様子から心配していたので、驚きました。足下のイワウチワも今年はなぜかたくさん花をつけていて、これは大雪効果なのでしょうかね?(笑)

のっけからそんな状態なので、なおも登って行くにつれ現れるアカヤシオはますます見事になるばかり。こうなるとそんな様子に驚きつつも、お花を愛でつつゆるゆる登っていく感じになってしまいます。

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(1284m峰への登りしな)

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(1284m峰附近で盛りすぎ)

1284m峰附近も盛りすぎながら、こちらも当然なかなかの咲きっぷりで、このピークでこれだけ咲いていたのは久しぶり。そして熊倉山側や行く先の尾根の山肌がぽつぽつピンクに染まっているのが見え、これはもしかするかも?と期待は膨らむばかり。

そして1284m峰から先へ行くと、そこから1370m圏の岩峰手前の鞍部までがこの日のアカヤシオの最初のピーク。両サイドに咲き乱れるアカヤシオに酔いしれながら歩けるなんて本当に久しぶりのこと。もうこの時点で完全に浮かれていました(笑)。

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(熊倉山をバックに)

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(ヒカゲツツジも花付きは良好)

1370m圏の岩峰手前の鞍部からは当然直登して岩峰に上がりましたが、大岩を縫いながら登る箇所のアカヤシオもなかなか見事でした。

登り切った岩峰で、なおも途切れぬお花に展望を楽しんでから北のギャップへ降りれば、あとは蝉笹までひたすらに登るだけです。

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(小黒・大黒<酉谷山>・檜木岳の稜線を望む)

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(稜線でなんと満開でした)

そして蝉笹に出たら、驚いたことにお花はなんと満開。もう少し蕾がある状態かな~と踏んでいただけに意外でしたけど、この花付きでお花は満開なのですから、

シラカケ岩からのほぼ定点は↓↓こんな感じ。(^^)
タイミングの誤差を考慮しても3年前の2011年よりも花付きは上。当たりのレベルでした。ここまでキレイに染まった山肌を見られたのがとにかく嬉しかった。ここ二年の様子からこんなのはもう見られないのかもと思っていたぐらいでしたので、、、

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(まさかここまで良いとは・・・シラカケ岩より)

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(透明感すら感じる色もいい!)

そして先週の小持山でも書きましたけど、今年のツツジは色が良いというのはここでも当てはまって、週中の雨で若干しわがあったものの、綺麗な色づきは健在。今年はカメラに収めるより、この色を見ておこう、目に焼き付けておこう、という思いの方が強かったかも知れません。

シラカケ岩から熊倉山までの稜線ももちろんお花は見事で、30分ほどで着いた熊倉山の山頂にハイカーが一人しかいなかったのは時間が少々早かったから??その空きっぷりも意外でした。

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(1307m峰・尾根上は今ひとつでしたけど・・・)

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(西斜面が特に素晴らしかった)

熊倉山から二年ぶりに聖尾根に入ると一旦ツツジは途切れますが、この辺りは少ない自然林が見事な道のりです。じきに林道コース(通行止めです)を分けて1307m峰に緩く上がると、勝ちゃん新道の道標が少々くたびれた感じでしたが、道は今でもそれなりに通れているのでしょうかね?

そして下のテラスへ下ると、あれあれ?尾根上のお花は意外にスカスカでお花は少ないんじゃないの?と思っていたら、ここは西斜面のお花が凄かった。急な岩峰なのでカメラに収めづらいところですけど、ここが3回目のピークで、今回はもう十二分以上に楽しめました。

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(イワウチワもなぜか多い)

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(802m峰へ向かうと緑一色)

1308mから下はアカヤシオがグっと減るのですが、それでも1165m峰への道中もかなり楽しめたのは久しぶりのこと。

1165m峰を過ぎると周囲の林は新緑になって、あとは徐々に濃くなる緑を楽しみながらすいすい下っていきます。

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(ヤマツツジも咲き始めた)

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(聖山より・・中央やや右より奥の▲が熊倉山)

802m峰は2年の間に植林の木が育って、完全に展望は望めなくなってしまいましたけど、これはしょうがないですね。そこから西へしばらく下ると三峰口へ下る道の分岐があるのですが、そこの道標はもうなくなっていました。

今回は聖山に寄ってから、廃道となった旧登山道を下ったのですが、尾根道とトラバース道の分岐にあった山ノ神↓↓が綺麗さっぱりなくなっていたのに驚いたと言うよりショックでした。ここは上の聖宮(完全に倒壊していた)のよりも祠がしっかりしていたはずだし、訪れていなかった三年の間にいったい何があったのでしょう??

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(山ノ神の祠がなくなっている・・・)

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(レンプクソウ・今年も逢えるとは!)

それでも今はなくても嘗てはあった所なので手を合わせてからなおも下ると、沢筋でレンプクソウに逢えたのは神さまに歓迎されたのでしょうか?野の花は極少なコースながら、今年は諦めていたレンプクソウに逢えたのですから!沢筋の道は大雪の影響で倒木がかなり多かったものの、想像よりは荒れていない印象でした。
 
・・・・・☆
 
さて・・・最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますと、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコース(登山においてGPSを利用する際も、ごく基本的な地形判断スキルのあることが前提のはず)であって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。

2013年 【2013.04.28】
2012年 【2012.05.13】
2011年 【2011.05.08】
2010年 【2010.05.04】
2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
 
・・・・・☆・・・・・☆
 
◆ 2014.05.03 (Sat)   晴 一時 曇
宗屋敷尾根取付 07:20- 1003m峰 08:35/08:45- 1284m峰 09:35/09:45- 蝉笹 10:40- シラカケ岩 10:45/11:05- 熊倉山 11:40- 1307m峰 12:00/12:15- 1165m峰 12:45- 802m峰 13:20- 聖山(725m峰)13:45/13:55- 三峰口駅 14:45
 

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コメント

ゴン太さん、

量は確かにこちらの方が多いでしょうけど、登山道の方は標高が低いからタイミング的にはバッチリだったのではないでしょうか?

ヒカゲさんとはやはり権現の方でしょうか?雑木林は美しいし、あちらもこの時期一度は歩きたいところですね。

投稿: komado | 2014.05.06 18:45

ba_sobuさん、

いやあ久しぶりに堪能出来るレベルの咲き方で本当に嬉しかったです。タフな山であるせいかもしれないけど、人の少なさも魅力的。お花を望む向きには日のコースもありますしね。

でもでも2000年初頭にお連れしたときや、木の花大当たりの年と比べればこれでも全然少ない方です。

投稿: komado | 2014.05.06 18:41

 わ、すごい。というか、ああ、やっぱりという感じですネ。 私が一般登山道を歩いたときでさえ、「わわ、結構すごいじゃないの」という感想でしたから、宗屋敷尾根だとこうなっちゃうはずですよ、うん(笑)。

 私の方は、4日、久しぶりに日影様と何とか対面できました。ピンクのあでやかさも好いけれど、あのクリーム色も独特の魅力があって好いですよね~。

投稿: ゴン太 | 2014.05.05 20:04

komadoさん こんにちわ

ピンク、ピンク、ピンク  ブログの写真を見ているだけでもくらくらしてきます。
なにげなく肺に吸い込む空気は、ピンクやレモン色の花の間を通ってきたのですね。そんな贅沢、味わっていいの?というくらい、すごい 一日を過ごされましたね。

投稿: ba_sobu | 2014.05.05 17:52

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