« 権現沢左岸の短い枝尾根をゆるゆる登り降り | トップページ | 三ツドッケから大平山へ・満開のシロヤシオを楽しむ »

2014.05.27

シロヤシオ満開の源蔵小屋谷左岸尾根を再び登る

B140527a
(シロヤシオわかるでしょうか?源蔵小屋谷左岸尾根上部のひとコマ)

しかし5月に入ってからの高温続きでお花の進み具合が意外に早まって、個人的には少々困り?気味??でもひょんな事から丹沢へ行けることになったので、今の時期ならやっぱり檜洞でしょう!ということで今回は去年年頭に歩いた彦右衛門谷界隈のシロヤシオ花期の様子を見てきました。

さすがにこの時期の檜洞は凄いですね。6時半頃には日陰沢橋に来ていたのに、ゲート近くのスペースはすでに車で埋まっていて唖然。それでも近いところに停められたから良かったけど、これより遅い時間だとどうなっていたのでしょうねえ。。。

B140527b
(彦エ衛門谷の堰堤越えも大雪の影響が・・・)

それでも神ノ川は西丹沢と比べたら怖ろしく静かなものです(笑)。まずは広河原まで林道(県道)歩き。丹沢らしいと言えばニシキウツギもその一つですね。道中はノイバラも咲き始めてそろそろ夏の雰囲気。周囲の新緑は素晴らしいし、長い車道歩きもさほど苦になりません。

一時間ほどで広河原に出たら彦右衛門谷の堰堤で一息。ここから源蔵小屋谷の出合までは堰堤越えが続くのですが、去年のことなのにどう行くのか完全に忘れて右往左往(笑)。大雪の影響かボサっぽい箇所もありましたが、慎重に行けば問題はなく、奥へ行くにつれ徐々に思い出して後はスムーズにいけました。

B140527c
(源蔵小屋谷・スッキリしているのはこの辺りだけ)

そんな堰堤を確か5、6箇所越えると、行く先に堰堤がなくなってじきに源蔵小屋谷との出合に到着。この時期に来て驚いたのがサワグルミと思っていた木がおおむねシオジだったことでしょうか。ここから左の源蔵小屋谷に入ります。

そして源蔵小屋谷に入るとこちらも大雪の影響でしょう、沢はボサっぽく、渓相が一変してしまいました。間もなく出る890m圏二俣もスッキリしていたのに、ボサのせいで移動はままならないし、1mを超える残雪はあるしで、かの大雪の凄さをここでも感じる事になったのでした。

B140527d
(890m圏二俣・ボサっぽい上に残雪あり)

ここでも少し休憩をしたら、890m圏二俣の中間の尾根・・・源蔵小屋谷左岸尾根に取り付きます。ここの取り付けが非常に宜しくないので、今回は別の所から取り付こうと思っていたものの、実際に尾根末端部を見たところ、なんか行けそうな感じに見えたので行ってしまいました(笑)。

でも実際はやはり宜しくなかったです。ここを歩こうと思っているヘンタイさんは極少だとは思いますけど、もし歩かれるのであれば、二俣からなおも源蔵小屋谷を上がれば平易に取り付けますので、安全のためにもそちらから取り付いてもらえればと思います。

B140527e
(源蔵小屋谷枝沢<890m圏二俣右俣>の20m大滝)

いうことでなんとか尾根上に上がれば仕事はほとんど終わったも同然で、あとは尾根を登っていくだけ。間もなく右手に↑↑かの大滝が見えてきたので、さっそく撮影。よく見てみると滝の高さはトータルで20mほどですね。訂正します。

滝を撮影した後はもちろん滝の落ち口にも寄りました。枝沢ですので水量こそ知れているものの、尾根歩きなのに滝見が楽しめるなんてなんて至れり尽くせりなのでしょう。でも相変わらずこの滝に関する情報はなく(ご存じの方がいらっしゃったらご一報を!)、この規模の滝が丹沢通にも知られていなかったというのが意外というか、どうにも信じられません。

B140527f
(源蔵小屋谷左岸尾根・下部は露岩・岩屑混じりの急登が続く)

B140527g
(開けたところから蛭ヶ岳を望めるようになると)

そんな滝見を終えたら、しばらくは伐採後放置された二次林の許、露岩岩屑混じりの痩尾根をせっせと登っていきます。

やがて尾根の左手がちょこちょこ開けるようになると、尾根が広がってようやく自然林に変わってくれました。すると・・・

B140527h
(自然林に変わり)

B140527i
(シロヤシオが出てくる)

B140527j
(これはこれは・・・♪)

出てくるのはもちろんシロヤシオ。思わず歓声が上がります。花はすでに満開で、花付きも良好。シロの立派な木が多いのがやはり丹沢らしいですね。

そして上がるにつれ林相も、お花も良くなって、歩いていてにやにやが止まりません。この辺りから源蔵小屋谷 彦右衛門谷中間尾根と合流する辺りまでが、この日のハイライトでした。

B140527k
(花付きも良好)

B140527l
(ブナ林に咲くシロヤシオをうまく撮れない)

今回も源蔵小屋谷 彦右衛門谷中間尾根と合流する手前の緩斜面でランチになったのは、偶然と言うより必然なのか。素晴らしい林とシロヤシオの許でランチをとれる幸せ。有り難いことです。

ランチを終えたらひと登りで中間尾根と合流。ここからもブナ林と満開のシロヤシオはまだまだ続いて、嬉しい限り。でもブナとシロヤシオの花を一緒にカメラに収めるのって難しい!でもこんな嘆きが出るのもお花が宜しいからな訳でして、贅沢すぎる悩みなのかも知れませんね。

B140527m
(見頃は1300m~1450m辺りか)

B140527n
(大ミズナラにももちろん逢ってきました)

さてこの界隈で見物なのが、先の源蔵小屋谷枝沢の大滝と、もう一つはこの大ミズナラでしょうか。

5mほどのミズナラ巨樹は思いっきり稀少というわけではありませんが、他にミズナラをほとんど見かけない丹沢の核心部になぜか鎮座する異色の巨樹。今度は緑覆う時期に逢いたいですね。

B140527o
(中間尾根上部はなぜかシロヤシオの花付きが良くなかった)

B140527p
(ツルシロカネソウ)

中間尾根と合流してからは上まで、シロヤシオを楽しめるものだろうと思っていたら、意外や1450m位より上のシロはなぜか花付きが良くなかったのが意外でしたが、こればかりはしょうがない。

でもその代わりに足下のお花が出てきたのは幸いで、今年はよく見るツルシロカネソウに、ツルキンバイ、ワチガイソウなどがたくさん咲いていて、そんなお花を愛でつつ登っていくと、まもなく主稜線の登山道と合流しました。

B140527q
(青ヶ岳山荘から人が急に増え出した)

B140527r
(主稜線は晴れたりガスったり)

ここから先は人の多い登山道。さすがにシロヤシオの時期、人出が多いのは当たり前なのでしょうけど、それでも稜線に上がったのが遅くなったのが幸いして、想像よりは少なかった印象。

ということで檜洞丸の山頂はほぼ素通りで(笑)、山頂の散りかけたマメザクラをカメラに収めたら、いい加減下山のお時間です。

B140527s
(主稜線のシロヤシオは蕾~咲き始め)

B140527t
(コイワザクラ・まだ咲いていてくれてありがとう)

さっそく下山を始めると、主稜線は風が強くてガスが南から北へ次々と抜ける天気。シロヤシオとトウゴクミツバツツジは蕾から咲き始めで、花付きも宜しく、お花はこの週末が良さそうな感じでしょうか。

でもそのおかげで、終わりかけでしたけどコイワザクラになんとか間に合いました!丹沢のコイワザクラには一度お目にかかりたかったので、今回の所はこれでよし。シロは下で充分楽しみましたしね。

B140527u
(オオカメノキとシロヤシオとトウゴクミツバツツジ)

B140527v
(この辺りシナノキの大木が多い)

主稜線も緑の時期は雰囲気が変わりますね。荒れている箇所ももちろん多いですけど、それを割り引いても素敵な林がまだまだ残っている。↑↑このシナノキの広場は緑になってもやはり惹かれたところです。

そして今回も遅くなってしまったので、大笄に上がったらあとは素直にヤタ尾根を下りました。

B140527w
(ヤタ尾根下りはじめの二本ブナ)

B140527x
(ヤタ尾根の林相もなかなか素敵だ)

冬の時期は北斜面の上に日が短いこともあって、イマイチ暗い雰囲気でしたが、この日はさすがに明るく、林相も宜しく素敵な尾根ですね。シロヤシオも少ないながらもいて、そんな残花を愛でつつ日陰沢橋へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.05.24 (Sat)   晴
日陰沢橋 06:45- 広河原 07:45/07:55- 源蔵小屋谷出合 08:45- 源蔵小屋谷枝沢出合(890m圏二俣)09:00/09:20-(途中休憩65分)- 中間尾根合流 12:40- 檜洞丸 13:45/13:50- 大笄 14:40- 日陰沢橋 16:20
 

|

« 権現沢左岸の短い枝尾根をゆるゆる登り降り | トップページ | 三ツドッケから大平山へ・満開のシロヤシオを楽しむ »

【前道志・道志・丹沢】」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: シロヤシオ満開の源蔵小屋谷左岸尾根を再び登る:

« 権現沢左岸の短い枝尾根をゆるゆる登り降り | トップページ | 三ツドッケから大平山へ・満開のシロヤシオを楽しむ »