新緑の塩地谷・未踏の尾根を絡めて歩く
(シロヤシオ・低いところで咲き始めた)
GW後半は天気の都合もあって今年も連荘。いろいろ候補はあったのですが、たまには美しい自然林に浸りたいなぁとなると、やはり・・・日原になりますね。ということで今回(05/04)は倉沢スタートで塩地谷を遡り、990m圏二俣中間尾根たる1441m峰南東尾根を辿って三ツドッケに登ってみました。
それにしても山ブームってほんとうに凄い。連荘だったのでこの日は遅出にしてみたら、偶然にも知らなかった臨時のホリデー快速(91号)に乗れるわ、奥多摩駅に降り立ったらもの凄いハイカーの数だわ、なんか別の場所に来たみたいです。
(新緑眩しい、塩地谷の水源林巡視路のひとコマ)
おかげで日原行きのバスも超満員。まぁそれも川乗橋までの我慢で済んだのは幸いで、倉沢で降りたのは自分と3人パーティさんのみ。さすがにこちらに入る人は少ないようでホッとしつつ、まずは林道をてくてく。
歩き出してすぐに思ったのが、やはり日原の林は良いなあ、凄いなあということ。もちろん新緑真っ盛りなこともあるけど、当たり前のように享受しているこの林相の良さって他所ではそうそうあるものではない、ということを久しぶりに歩いてみると改めて思い知りますね。
(対岸はシオジクボ小屋跡)
(ニッコウネコノメ)
左岸側に雪崩で大きく崩れた斜面を見るとすぐ先が魚留橋で、ここから巡視路に入ります。植林帯の急登部分ではフデリンドウが目を楽しませてくれるし、それから水平道に変われば今度は美しい渓畔林の中を歩ける、何度歩いてもここは本当に嬉しい楽しい所です。
そしてシオジクボ小屋跡の手前で巡視路から別れて、今度は塩地谷を遡ります。沢はニッコウネコノメにツルネコノメソウ、コチャルメルソウ辺りかなー、なんて思いつつふと見上げると・・・ある一角に白い塊が目に入ったので、ちょっと寄り道してみると
(塩地谷・渓畔林の新緑が素晴らしい)
(シロヤシオ・花付きは良好)
それはもくろみ通りシロヤシオ!まだ咲き始めでしたけど、花付きは良い感じ。今年は楽しみですねええ♪
沢に戻っても相変わらずチドリノキを主体とした渓畔林の新緑は最高潮。沢の水量も多めで、大雪の影響で倒木が少々煩いものの、そんな倒木なんてまったく気にならない素晴らしさです。
(素敵ですねえええ)
(このブリッジに阻まれて高巻きました)
雪もほとんどないし、このまま目的の尾根の末端である990m圏の二俣まで行けそうだな、と思った途端、いきなりスノーブリッジに阻まれて、さあどうしましょう。
雪の状態からしてそのまま行けそうでしたが、その先が高い滝(たぶん8m滝)になっていたので、ここは左岸を高巻いて(下降路が宜しくない)、沢に降り立ったらそこが目的の990m圏二俣でした。
(シコクスミレ)
(1441m峰南東尾根<塩地谷990m圏二俣中間尾根>下部)
頃合いが宜しかったので軽くランチをとってから、目の前に延びている目的の1441m峰南東尾根に取りつこうも、末端部は荒れた急斜面で直登は少々しんどい感じ。ここは二俣の右俣を少し上がってから、慎重にトラバースして尾根上に上がりました。
尾根上に上がれば後はひたすらに上り詰めるだけ。のっけは岩屑混じりの痩尾根でしたが、じきに尾根が広がったなと思ったら、いきなり植林に変わってかなりガッカリ(笑)。でも再び尾根の広がる1200m圏辺りまで上がると、ようやく植林を抜けて待望の自然林に変わります。
(立派なオノオレカンバ)
(1200m圏附近からようやく自然林に変わった)
今はゆるゆる歩けるナゴみ系な感じの尾根も、僅かに残るスズタケの枯れ枝に、かつてはスズタケの密叢に覆われていた姿を想像してしまいます。
一旦尾根が迫ってから再び広がるところが、短いこの尾根のハイライトでしょうか。
(ゆるゆる歩けます♪)
(これが一番のおおものさん?5m弱の大ミズナラ)
今回は↑↑こちらがこの日一番のおおものさん。立派なブナやミズナラが目に入るとどうしてもあっちこっちへ寄り道してしまいます。
そんな状況から再び急になれば、さほどの時間もかからずに都県界尾根の縦走路を突っ切って1441m峰に着きました。
(1441m峰)
(三ツドッケ北峰を望む)
少し休んでから西の三ツドッケへ向かうと、静かめの稜線もGWのせいでしょう、ぼちぼちハイカーさんとすれ違いました。
辿り着いた三ツドッケの山頂もやはり先客さんがいたので、帰りはシャクナン尾根を下る予定だったこともあって、北のテラスで休憩をとっていたのですが・・・ふと山頂方向へ振り向くと、な~んか見たことのあるような人がいたので、山頂に戻って確認してみると、なんとba_sobuさんご夫妻!
(ツルキンバイ)
(横スズ尾根・滝入ノ峰より下はミツバツツジが多くて驚いた)
お二人はアカヤシオのお花見だったそうで、車で東日原発、と聞きつければやはりこちらへついて行ってしまいます(笑)。ということであとは横スズ尾根を滝入ノ峰経由で下ってみたら、
滝入りノ峰より先のミツバツツジの多さ、見事さにビックリするやら嬉しいやら。いやあここはミツバの尾根だったんですね!もしかすると今年みたいな当たり年限定なのかも知れませんけど、この日はこのミツバツツジのことを知ったのが一番の収穫でした。
(尾根通しはブナやミズナラの大木が多い)
ツツジが途切れた後は、ブナやミズナラの大木が点在する広尾根に変わって、そんな大木にいちいち寄り道しながらのんびりと東日原へ向かったのでした。
・・・・・☆
◆ 2014.05.04 (Sun) 快晴
奥多摩駅 08:35→ 倉沢 08:50- 魚留橋 09:30- シオジクボ小屋跡 10:00/10:15- 棒杭沢出合 10:50- 990m圏二俣 11:30/11:50- 1441m峰 13:00/13:10- 三ツドッケ 13:30/14:00- 滝入ノ峰 15:30/15:50- 東日原 17:00
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コメント
急登愛好家さん、
こちらこそご無沙汰しております。
しかしこの山ブームは凄いですね。しかも前と違うのが若い子が圧倒的に増えたこと。だから人が多いのはしんどいけど、今回のブームはそう悪いことではないのかなと思っているんです。
奥多摩ならわかるけど川井で20人って!
でも選べば人の来ない山はまだまだあるので平気ですヨ(笑)。
投稿: komado | 2014.05.10 21:40
ご無沙汰しております。4日は私も連れと2人で同じホリ快に乗ってましたが、あまりに人が多いので奥多摩からの平石尾根~本仁田山をやめて、青梅で乗り換えて川井から真名井北陵、川乗山、本仁田山、ゴンザス尾根と歩いてきました。川井からのバスも20人ほど列を作るありさまで、北陵でも3人の登山者と行き交いました。GW&登山ブーム恐るべしですね。若い登山者が増えたのは活気があっていいですが・・・
投稿: 急登愛好家 | 2014.05.09 21:54