矢沢の雪渓を詰めて茅丸へ
(雪渓になった矢沢をひたすらに登る)
いやあしかし先月の大雪は本当に凄かった。しかも肝心の足も奪われたとあっては山にも行けず、野暮用もどんどん増えて、気がつけば丸ひと月ぶりの山行きになってしまいました。
こうなると雪はもう良い感じ。なので、今回(03/16)はお花の様子見を兼ねて丸10年ぶりに生藤山の辺りを訪れてみました。
(矢沢林道・途中まで除雪されていた)
今回は近場なので遅いバスでのスタート。二台体制のバスも南郷に着く頃には結構スカスカで、こちらで降りる人は当然自分だけ。さっそく矢沢林道てくてく歩きます。
矢沢林道なんて昔バイクで入って以来で歩くのは初めてのこと。林道は予想通り除雪されてはいたものの、この大雪のせいでしょう、雪崩れた雪が沢を覆ってブリッジになっている箇所がいくつもあって、とても奥多摩の山とは思えない様子。。。
(マンサク、わかるでしょうか?笑)
(除雪されていない箇所は踏み抜きがしんどい)
こんな状態ではお花は望めず、今回のところはマンサクに会えれば良いかなと思っていたら、そのマンサクも咲いていたのは見つけたものの花付きはあまり宜しくない感じ。まぁ今年はスギの花付きがかなり宜しくないですので、こんなものなのかなぁ??
林道はやがて広大な伐採跡を通るようになり、その伐採跡を抜けきる手前辺りで除雪は途切れ、そこから先は雪の積もった林道歩き。雪はまだまだ平均しても40cmぐらいは残っており、林道終点までは踏み抜きがしんどい道のりでした。
(林道終点から矢沢に入ると、すでにこんな感じ)
(おかげで滝も難なく登れる)
雪に埋もれた橋(おそらく奥矢沢橋)を渡った先がおそらく林道終点なのでしょう。ここから道なりに先へ行くとじきに矢沢に降り立つ形になりますが、その矢沢はすでに雪渓になっていてもうどこでも歩ける状態。
実は今回北面の沢を選んだのはコレが狙いだったのです。うしし。(^^)
(積雪は深いところで200cm位)
雪は程よく緩んですべらず、踏み抜きもなくすいすい登れて、しかも風が通ると涼しい(笑)。傾斜は少々きついけど、滝も簡単に越えられて、想像以上の歩きやすさ。
とはいえ常時落石はあるし、傾斜のきついところでは雪がズレ始めてクラックの入っている箇所もあって、気は抜けません。当然ながら情報の無い雪渓の歩行はRFと沢と残雪期の山のスキルが必須であることを念のため付け加えておきます。
(830m圏の二俣より雪渓を見下ろす)
快適な登りができるのは830m圏の二俣までで、ここから先は中間の尾根に取り付くのが無難なところでしょうけど、今回は日陰だった左の枝沢を最後まで詰め切って、稜線に出ました。
意外や稜線の雪は少なく。すぐ先で捲き道を分け、ひと登りすると茅丸の山頂に到着。お腹が空きすぎていたのでお寿司を食べてから稜線伝いに三国峠へ向かいます。
(茅丸山頂)
(三国峠より扇・権現山)
三国峠には先客さんがいたものの、この雪のせいか閑散とした感じ。たまにしか来ないせいでしょうけど、ここから見える扇山・権現山の姿が立派で良いですね。富士はぼんやり確認できる程度。
そんな展望を楽しんだら、とりあえず下山開始。南の佐野川峠方面へ下ります。
(南へ下る尾根はまだ雪が残っている)
(岩楯尾神社)
驚いたのが、こちらの意外な雪の多さ。植林帯が多いせいもあるのでしょうけど、特に佐野川峠から岩楯尾神社へ下る道はまだ40cmぐらい残っていて、一人分の足跡が残るのみ。少々下りづらかったです。
しかし生藤山と言えばこちらから登るのが定番なイメージがあるのですが、今は違うのでしょうかね??まあ単に大雪のせいなだけかも知れませんけど。
(鷹取山の北面・雪はほとんど消えた)
さて、普通ならここで山歩きはお終いなのでしょうけど、まだ時間も早いのでもうひと山。バスの時間が合えば登山口までバスに乗る魂胆でしたが、30分も先なので県道を南へてくてく。
20分ほどで登山口のある沢井入口に着いたら、お次は鷹取山へ登ります。
(鷹取山山頂、中央奥右寄りに茅丸も見える)
実は三国峠から鷹取山の間は尾根で繋がっていて、10年前は尾根伝いに降りたのですが、くらご峠以外見るところがなかったので、今回は一旦降りてから登り返してみたのでした。でも一旦降りると尾根伝いに降りるより時間がかかりますね。
さすがに400mぐらいの標高だと雪は北面にうっすらと残る程度。地面を見ると雪が溶けたばかりの箇所も多く、少しはいらっしゃるかなああ?と思っていた野の花はまったく見当たりません。
(ダンコウバイ・この標高で咲き始めとは)
(アセビも咲き始め)
それもそのはずで鷹取山を越えてからしばらく行ったところで、ようやく咲き始めのダンコウバイを発見。ここで咲き始めではそりゃお花は見つからないわけで、なおも行くと今度はアセビの花を発見。
今回見かけた限りアセビも花付きがあまり宜しくない感じ。今年の木の花はあまり宜しくない感じで推移してしまうのかなあと思いつつも、お初の花との出逢いはやはり嬉しいもの。
(ここまで来たらフィナーレは近い)
誰もいない山道をくしゃみしながら歩くのはやはり春ですし、日が傾いている時分でもまだまだ暖かく感じるのも春ですね。丸ひと月山歩きをしていなかったこともあって、そんな様子を浦島気分で感じつつ藤野駅へ向かったのでした。
・・・・・☆
◆ 2014.03.16 (Sun) 晴
武蔵五日市駅 09:00→ 南郷 09:35- 林道終点 11:00- 茅丸 12:15/12:35- 三国峠 12:50- 佐野川峠 13:20- 岩楯尾神社 13:45/13:55- 沢井入口BS 14:15- 高取山 14:40/14:55- 小淵山 15:45- 藤野駅 16:50
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コメント
ba_sobuさん、
ようやく春が来ましたね。
近年で見るとおおそよ一週~10日遅れぐらいでしょうか。
社叢から見た日影沢のカツラも上がぽーっと紅九なっていたくらいでした。
ダンコウバイも開花が進んできて、フサザクラも花が開き始めました。おかげで今年の春はこれから早春と春の花が一気に咲きそろいそうですね。
投稿: komado | 2014.03.23 23:39
だんこうばい まんさく・・・
春は来てますね
わたしはまだ 地元の固いツボミしかみていませんけど
週末から暖かくなれば、一気に進むのでしょうね。
投稿: ba_sobu | 2014.03.20 08:29
AKIOさん、
ホントせっかくこれだけ降ったのだから、しばらくはそういう楽しみを追求するのも良いかもと思っています。
雪渓ネタはビッグルートも実はあるんですけど、それは気温次第。いきなり高温が続くとダメだと思う。どうなることやら。
投稿: komado | 2014.03.19 22:58
Komado さん、こんばんは。
矢沢は本当に良い感じですね。無雪期ではちょっと考えられない快適さでしょうね。
今年は大雪のおかげで例年と少し違った楽しみ方が出来ます。今週も行きたい場所が多くて嬉しい悩みです。(笑)
投稿: AKIO | 2014.03.19 21:09