« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »

2014.02.12

久しぶりにスノーシュー担いで鷹ノ巣山へ

B140212a
(鷹ノ巣山へ・トレースのない防火帯を登る)

いやぁ今回は降りも降りましたねえ!ほんとうに。本来なら降雪直後な日曜に歩きたかったけど、雪が多すぎて電車バスが動かなかったので、昨日(02/11)ようやく歩けました。

降雪直後の好天となればやはり石尾根、ということで今回は丸6年ぶり(!)にスノーシュー担いで鷹ノ巣山へスノーハイクでした。

B140212b
(奥の集落も真っ白)

石尾根となれば雲取も浮かびますけど、近年の山ブームと相まってあちらは入山者が多いと踏んで、今回は鷹ノ巣にしてみたのですが、久しぶりに一番電車・バスに乗ったらやはりほとんどの人が雲取のよう。内心ほくそ笑みながら峰谷橋に降りて、一路奥を目指します。

峰谷の道は基本圧雪路でやや歩きづらい感じ。雪がかなり降ったので今回は念のために三沢から山道へ入らず、延々と車道を辿って奥に出ました。峰谷橋から実働100分。まぁそんなものでしょうか。舗装路の終点附近で真っ白になった奥の集落を眺めつつ、あんパンを食べてから山道に入ります。

B140212c
(浅間尾根・トレースあるも風で埋もれている箇所も多い)

山道に入ればいきなり膝丈の積雪で、ツボ脚で歩けたのは数百メートル。これなら最初からスノーシューを履いておけば良かったです。

そして山道に入って驚いたのが、既にわかんのトレースがうっすらついていたこと。見たところ日曜に歩いたようで、コース取りを見るとかなり熟知している方のように感じます。でも風が吹いてトレースの埋もれた箇所も多く、そう楽はさせてもらえません。

B140212d
(ここは風で吹き飛ばされて地面が出ている)

B140212e
(坊主谷源頭部のトラバースは気を遣う)

浅間尾根の積雪は0~70cmほどでしょうか。スノーシュー履くのも6年ぶりでもう感触すら忘れかけていましたけど、ツボ脚よりは遙かに楽ですね。あとシューも10年以上前のものなので加水分解が心配でしたが、そんなそぶりも見せないで至って快調。TSLさん見直しましたよ(笑)。

今回は大雪だったのでトレースはそのまま尾根を詰めあげるのかと思いきや、避難小屋へトラバースしたのにはビックリ。そして水場のある坊主谷の源頭部を前にして躊躇なく高巻いていた事にまたビックリ。やはりトレースの主は地元の方でしょうか?ここは問題なさそうだったのでトラバースしてトレースをつけましたけど、ここの通過は今しばらく注意が必要です。

B140212f
(避難小屋前のベンチは完全に埋もれている)

B140212g
(防火帯の積雪は0~100cm)

そんな訳で奥から3時間かかってようやく避難小屋に到着。想像よりも時間がかかったので小屋で軽くランチをとってから、鷹ノ巣山へ向かうと、トレースは巻道の方へ行っていて、なんと防火帯の尾根上はトレースなし!

雲取では一度あったけど、トレースの無い鷹ノ巣は初めてだなあ・・・と喜んだのもつかの間。稜線はさすに雪が多いです。元気に歩けたのは最初の10分程だけだったでしょうか(笑)。

B140212h
(鷹ノ巣山山頂より)

雪が多いだけならまだ良いのですが、雪は湿った重い雪だし。1m近くある吹きだまりをいくつか乗り越えるのがしんどいし、うまく越えられないと腰上まで埋まってこれまた大変だし、とのろのろ上がっていると、ここで小屋前で見かけた後続のバスの方に追いつかれてしまいました。

でも人間二人いると楽になりますねえ。あとは交互に登って、最後は気を遣われたか先頭を譲ってもらって(笑)ようやく山頂に到着。着いてみれば避難小屋から40分ほどで登れましたけど、一人だったら1時間はかかっていたでしょう。

B140212i
(ここから榧ノ木尾根へ向かいます)

B140212j
(榧ノ木尾根に入るといきなり・・・)

さて、想像よりは時間がかかっていましたけど、まだ13時前。これなら他のルートで下山できる時間です。後続の方は先に石尾根を下ったようなので、ならば榧ノ木尾根にして(笑)下山開始。登りよりは楽ですけど雪が重くて、雪抜けが悪く、楽に降りさせてもらえません。

その上榧ノ木尾根に入ると再び吹きだまりが続く道のりで、相変わらず雪は重くて深いし、アップダウンもあるしで、分岐から榧ノ木山までの間が実はこの日一番しんどい箇所でした。

B140212k
(尾根を通して積雪は40~70cm位)

B140212l
(榧ノ木山山頂)

そんな訳で登り以上にへろへろになってようやく榧ノ木山に着くと、下からのトレースがここまで来ていました。

とはいえ、トレースがついていたからといって楽をさせてもらえなかったのは、コースタイムを見てもらえればわかると思いますす。倉戸山までが本当に長かった。ここは普段ならルンルン気分で歩けるところなのに。

B140212m
(榧ノ木山を振り返る)

B140212n
(榧ノ木山より下はトレース有るも歩く場所には事欠かない)

それでも広い緩斜面に出ると、ヘロヘロなのに方々トレースをつけて回るのは性なのでしょうか(笑)。

倉戸山にはなんとか15時半前に着いて、これで一安心。心置きなく大麦尾根を下れます。

B140212o
(倉戸山山頂)

B140212p
(見晴らしの丘ゲートより)

大麦尾根は直接奥多摩湖へ下れるので便利です。しかも大麦尾根の方にもトレースがついていたのには驚きましたけど、これでゲートの雪かきの仕事が無くなったので、ちょっとホッともしました。あとは名残の雪の感触を楽しみつつ、ゆるゆる奥多摩湖へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.02.11 (Teu)   晴 後 曇
奥多摩駅 06:05- 峰谷橋 06:35/06:45- 峰谷BS 07:20- 奥 08:25/08:40- 鷹ノ巣山避難小屋 11:35/11:50- 鷹ノ巣山 12:35/12:45- 榧ノ木尾根分岐 13:15- 榧ノ木山 14:05- 倉戸山 15:20/15:25- 奥多摩湖 16:20
 

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2014.02.03

赤沢とセギノ沢の未踏の枝尾根を登り降り

B140203a
(大界木山南尾根<赤沢左岸尾根>のほぼ定点ブナ)

今シーズンは久しぶりに世附(世附川流域の山山)通いが続いています。今回(02/01)はおおよそ一年ぶりとなる大界木山南面界隈で、この辺りは世附でもイデン沢(菰釣沢)周辺と双璧をなすブナの美しいところゆえ、枝尾根までくまなく歩くシリーズ、といったところでしょうか。

ということでこの日は大界木山山頂のすぐ北から南西へ延びている短い枝尾根な赤沢1040m圏二俣中間尾根を下降、そしてすぐ下の990m圏二俣から、大界木山直下の南尾根へ延びる枝尾根である990m圏二俣中間尾根を登り返し、南尾根を適当に下降。赤沢出合からは地蔵沢林道を大滝沢橋まで下って、屏風岩山西尾根の二つ北隣の尾根であるセギノ沢(関ノ沢)690m圏二俣中間尾根を登り返し、あとは大滝峠廻りで大滝橋へ下る、というコースを組んで歩いてきました。

B140203b
(赤沢1040m圏二俣中間尾根上部)

この日は寒さが緩んだせいか?バスに乗るハイカーが多く少々驚いたのですが、ここでAKIOさんやなおたんさんとバッタリしたのにはもっと驚きました。おかげで道志までの道のりは久しぶりに退屈しないで過ごすことができました。

今回は大界木山なのでサガセ東沢の方へ向かうと、水晶橋から先は道が凍結してスケートリンクになっており、ここから城ヶ尾峠までの道のりが今回一番しんどい箇所。登りだから何とかこなしましたけど、今しばらくはアイゼン必須な状態です。

B140203c
(立派なブナも散見される・1040m圏二俣中間尾根)

峠から国境稜線を東に大界木山へ向かうと、稜線は雪が残る程度。しかし一月なのにやたら暖かくて大汗かいてしまいました。せっかくなので大界木山の山頂まで上がってから来た道を戻り、最初の目的である赤沢1040m圏二俣中間尾根の下降に移ります。

尾根は下りだしからスズタケは薄めで、短い尾根に増えすぎたシカさん達が道を作っている感じです(笑)。しかし世附の山は台風の影響もあってシカさんがかなり増えていますね。おねんねしている所はダニーが凄いし(久しぶりに絶叫・笑)、フンの多さはシカ最盛期でもあった2000年代初頭の日原を見ているようです。

B140203d
(中間尾根の右側斜面がなかなか・・・)

B140203e
(赤沢<右俣>990m圏二俣)

この尾根は尾根上よりも尾根両脇の斜面の林の様子が素晴らしいですね。一部立ち枯れが目立つ箇所も見受けられましたけど、ブナの様子がなかなか素敵で、やっぱりスッスッとは下れない。いろいろ寄り道しちゃいます。

それでも尾根が短いので寄り道しても赤沢まで30分ほどで、お次の尾根の取付である990m圏の二俣へ向かうと、赤沢もこの辺りはまだまだ伏流。それもひと下りで水流が現れると小滝になって990m圏の二俣、という感じでした。

B140203f
(赤沢990m二俣中間尾根・中腹以上はこんな広尾根)

B140203g
(この双子ブナは立派でした!)

お次の990m圏二俣中間尾根は登りだしこそスズタケの残る痩せた尾根でしたが、じきに尾根が広がるとスズもまばらになって、もうどこでも歩ける感じ。右隣に見える南尾根の近さに驚きつつ淡々と登っていきます。

ただ林相的には期待していたわりに今ひとつでしょうか。それでもこの双子ブナは中間尾根のシンボルのような存在感を醸していました。

B140203h
(大界木山南尾根上に上がりました)

B140203i
(大界木山南尾根はブナが素敵だ・その1)

最後の急登をこなして大界木山南尾根上に上がると、そこは予想通り山頂直下のV字ミズナラの立つ平地。息を整えつつメロンパンを食べたら、そのまま南尾根を下ります。

一年ぶりとなる南尾根はやっぱりブナの美しさに尽きますね。相変わらずスズは被りますけど、既に枯れ始めているので一頃よりも歩きやすくなっている。おかげでいろいろ寄り道できるのが果たして良いことなのか悪いことなのか。

B140203j
(大界木山南尾根はブナが素敵だ・その2)

B140203k
(奥がほぼ定点ブナです)

そんな素敵な南尾根のハイライトというかクライマックスが尾根の分岐する1010m圏の平頂でしょう。

まだまだスズタケが残っているので好き勝手に動けるわけではないんですけど、ここはいつ訪れてもドキドキ心が浮き立ちます!

B140203l
(大界木山南尾根はブナが素敵だ・その3)

B140203m
(今回は南西斜面を適当に下ります)

周囲の散策を兼ねて一年ぶりにほぼ定点ブナさんと再会したら、今回は南西の尾根ではなく、歩きやすそうな斜面を適当に降りてみました。

おかげでなかなか素敵な緩斜面もありましたし、奥野歩道の初訪の折、深いスズの中で道を探している最中に見つけた道標と偶然再会できたのも嬉しかったです。

B140203n
(赤沢の大カツラ・このクラスの大径木は丹沢では珍しいのでは?)

じきに赤沢に降り立ったら、まずは去年逢えなかった↑↑大カツラと再会。幹周り7mを超える規模のカツラは奥多摩などの水源林ではごくたまに見かけますけど、地質も天候も不安定な丹沢では滅多に見かけないおおものさん。

世附どころか丹沢でもトップクラスのカツラだと丹沢初心者の自分は思っているのですが、実際はどんなものでしょうかね??

B140203o
(赤沢に降り立ちました)

B140203p
(地蔵沢林道・相変わらずの荒れっぷり)

大カツラとの再会を終えたら、赤沢の出合へ下りちょっと遅めのランチ。暖かいし、風もないし、久しぶりにのんびりすることができました。

休憩を終えたら地蔵沢林道に上がり、大滝沢橋へ。林道は相変わらず荒れたままで、林道と言うより山道のような箇所も多く、林道嫌いの自分には却って楽しく歩けます。

B140203q
(セギノ沢<関ノ沢>690m圏二俣中間尾根・下部はスズが残っていたが)

B140203r
(こんな大ミズナラも丹沢では珍しい)

大滝沢橋からなおも下って出る枝沢の右岸に延びているのが、目的のセギノ沢690m圏二俣中間尾根の末端部。上流側から回ってくると取付がなさそうにも見えましたけど、実際は枝沢のたもとから明瞭な踏跡が延びていて、難なく尾根に取り付けました。

この中間尾根も登りだしこそ枯れたスズタケが被りましたが、ふた登りぐらいで尾根が広がってくると間もなく消えて、歩きやすくなります。

B140203s
(中間尾根中腹以上は素敵な緩斜面が続く)

B140203t
(朝降りた大界木山をバックに)

尾根は登るにつれてなおも広がって、周囲はいつのまにやら立派なブナが点在する素敵な緩斜面に変貌していました。

想像以上の光景に少々興奮しつつ、あちこち彷徨うようにゆるゆる登っていく道のりは、間違いなくこの尾根のハイライト。こちらの尾根はさほど期待してなかったのにとんでもねえのが出てきたな、という感じでしょうか(笑)。

B140203u
(ここまで来ると稜線はもう間近)

おかげで気分が悪いわけがありません。稜線に上がったら目の前の屏風岩山へは寄らず、大滝峠廻りで大滝橋を目指したのでした。

しかし今回は赤沢周辺のブナもさることながら、最後のセギノ沢690m圏二俣中間尾根の好ましさが印象的。屏風岩山西尾根もお隣の西尾根の枝尾根である650m圏二俣中間尾根も素敵な尾根ですが、この尾根はめっけもんでした。おかげでさらに北隣の尾根も少々興味がわいてきたかも。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.02.01 (Sat)   晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:50/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- 水晶橋 09:00/09:10- 城ヶ尾峠 09:50- 大界木山 10:15- 赤沢1040m圏二俣 10:45- 990m圏二俣 10:50/11:00- 大界木山南尾根に上がる 11:40- 1010m圏ピーク 12:15/12:25- 赤沢出合 12:45/13:25- 大滝沢橋 14:10- 稜線に上がる 15:20- 大滝峠上 15:50- 一軒家避難小屋 16:10/16:15- 大滝橋 16:50
 

| | コメント (9) | トラックバック (0)

« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »