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2014.01.28

大栂から織戸沢へ降り、日蔭沢を遡る

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(5mを優に超える大モミ・織戸沢710m圏二俣中間尾根にて)

やはり今シーズンは暖かいですね。おかげで氷は緩むけど、雪も減ってくれて世附(世附川流域)の山で遊ぶには大歓迎!なので今週も世附の山で遊んできました。

今回は菰釣山から大栂へ下り、例によって南東尾根に寄ってから、西の織戸沢右岸尾根の南隣の尾根である710m圏二俣中間尾根を下降。下法行歩道、富士見林道をつないで一旦水ノ木へ降りたら、大棚沢林道を上がって日蔭沢(日陰沢)に入り、途中で右岸側の送電線巡視路を捕まえて国境稜線に上がり、平野に出るコースを組んで歩いてきました。

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(朝の菰釣山)

この日はバスの乗客こそ少なかったものの、例によって下善の木から歩き出して菰釣山へ向かうと、途中でハイカーを何人も見かけたことにビックリ。

それでも着いた菰釣山の山頂に誰もおらず一安心。朝の晴れはどこへやら、すっかり高曇りとなった山頂からの展望は南アに八ツにと展望は良好。この時期、こんな天気になると寒々しいはずなのに、やたらと暖かかったのはラッキーでした。おかげで歩く気満々です(笑)。

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(菰釣~大栂間はブナが素敵だ・その1)

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(菰釣~大栂間はブナが素敵だ・その2)

南の尾根はおおよそ一年ぶり。トレースがないのは当たり前?でしょうか?(笑)下りだしこそ雪が深くて焦りましたが、すぐに浅くなって普通に歩けるようになります。暖かい割にダニーもおとなしめですいすい・・・

・・・歩けないのは菰釣~大栂間のブナ林が楽しいからに他なりません。前の菰釣行きの時に話に出たんですけど、菰釣山周辺のブナはどこか雰囲気が違う。本当に不思議なんですけど、あれはいったい何の理由があるのでしょうかねえ?

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(富士と鍋釣山、東丸~西丸、三国山稜を望む)

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(菰釣~大栂間はブナが素敵だ・その3)

そんなわけで今回もあちこち寄り道してから大栂に上がり、チョコクロワッサンを食べつつちょっと休憩。ここも人のトレース皆無でまっさらな雪面がまた素敵でした。

休憩を終えたらそのまま南尾根を下るつもりだったのに、歩き出すとやっぱり南東尾根の方に寄ってしまい(笑)、しばらく散策。それから南尾根に戻ってなおも下ります。

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(大栂より菰釣山を振り返る)

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(またまた南東尾根にも寄り道)

尾根上にモミやアガガシの緑が目立ち始めるとじきに織戸沢右岸尾根のピークに出て、そこからひと下りしたところが今回下降する710m圏二俣中間尾根のピーク。ああ、ここでしたか!

意外や尾根は明瞭に分かれていたので、そのまま中間尾根の下降に移ると、のっけから立派なモミやブナの歓迎を受けます。

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(織戸沢710m圏二俣中間尾根・世附の1000m以下の典型的な林相)

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(トップの大モミ・幹が曲がっているのは珍しい)

そんな様子に気をよくしつつ降りていくと、再びアカガシも現れて、中間尾根は世附の1000m以下でよく見られる典型的な林相に。下っても立派なモミがぼちぼち目に入るので、いちいち寄り道していたら

↑↑このトップの写真にもしたこの大モミが一番のおおものさんでしょうか。なかなかの存在感。そして幹がS字に曲線を描いているのが黒木にしては珍しいですね。

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(上のモミとは別の大モミ・これも幹が曲がっていた)

その大モミを見てから気がついたんですけど、この中間尾根のモミって微妙に曲がっている木が多くて、これは何か理由があるのでしょうか??・・・まぁわからないですけどね。

↑↑この大モミもまたキレイに曲がっていて、その曲がり具合はまるでシオジの大木よう。

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(富士見林道は20年以上放置されている感じだ)

そんな大モミの傍らで軽くランチをとって、なおも先へ行くとじきにお隣の織戸沢右岸尾根のクランク箇所と同じく、こちらも左へ直角に曲がります。すると間もなく富士見林道に降り立つのですが、林道上は一面若いモミ林になっていました。もう法行沢側とつなげることもないでしょうから?放置しているのでしょうね。

その富士見林道を突っ切ってなおも尾根を下ると、5分ほどで織戸沢に着地。織戸沢をひと下りすると、織戸峠みちである上法行歩道と合流する709mの三俣に出ました。

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(織戸沢<下法行歩道>倒木が多く歩きづらい)

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(再び富士見林道に這い上がって)

さて丸5年ぶりとなる織戸沢。こちらも台風の影響なのか倒木が多く、歩きづらくなっていますね。上法行歩道の方も道はもう有って無きが如しな感じですので、さっさと富士見林道に這い上がってしまいました。

富士見林道もこの辺りはスッキリしていて、少ないながらも轍も確認できます。林道は織戸沢のすぐ上を通っていたんですね。そんな沢を見下ろしながら20分ほど下ると織戸沢右岸尾根の末端部を乗り越す箇所に出るので、ここで林道と分かれて右岸尾根を下降。またまたスズタケと鹿柵にサンドされながら下って、織戸沢の出合に着地します。

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(織戸沢出合に出ました)

水ノ木沢は飛び石で問題なく渡れて、対岸へ移るとそこはもう2週間前に訪れた水ノ木の造林小屋でした。

すぐ先の馬印に出たら、ここから日蔭沢橋までは林道歩き。寄り道が過ぎたので大棚は今回もパス。でも林道歩くと滝もちょこっと見えるし、何を隠そう?こちらは大棚の落ち口が見られるので今回の所はそれで我慢ガマンです。。。

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(日蔭沢<日陰沢>最初の堰堤以外は普通に歩ける)

大棚沢林道の方は二週前にも報告しましたけど、林道上の土砂が片付けられて、台風以前と同じようなペースで歩けたのはちょっと感動でした。そんなわけで馬印から40分ほどで日蔭沢橋に着いたらさっそく日蔭沢に入渓します。

すぐ先の堰堤を巻いて沢床に降りればあとは快適な沢歩きで、雪は少なく、沢床も広いので歩く場所にも困らず、すいすい歩けたのは意外と言えば意外。

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(こんな小滝が続きます)

植林がないので沢は曇った午後なのにそこそこ明るいし、ナメや小滝が続くので雰囲気は良いけど、遡行対象としては正直どうでしょうか?でも菰釣沢みたいに丸腰ビブラムで歩くにはちょうどいい沢ですね。

本当にささやかな・・・この沢にしては連瀑帯とも言える箇所を過ぎると明瞭な二俣になって、そのすぐ先が以前歩いた送電線巡視路が沢を横切る箇所でした。

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(日蔭沢右岸側の送電線巡視路の好ましさも捨てがたい)

さて、ここに着いた時点で15時半。そのまま日蔭沢を詰め上げると平野発の最終高速バスを捕まえられるか微妙な時間です。なので今回の所はここで打ち切って、右岸側の巡視路に上がって平野へ向かうことにしました。

そうと決まれば話は早いものの、さすがにここへ来ての登り返しはしんどいものがあります。それでもこの巡視路は林相がなかなか宜しく、素敵な道なんです。

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(国境稜線はまだ白い)

でもヘロヘロしながも国境稜線上の1086m峰に30分ほどで上がれたのは意外で、これなら最後まで詰めちゃっても良かったかも。ここで帰りのバスの予約をして、あとはちんたら平野へ向かったのでした。

今回は大栂や日蔭沢も良かったのですが、やはり織戸沢の上流部の好ましさにつきました。つね日頃「世附はブナだ!」と叫んでいる自分も、世附にはモミもあったなあ・・・と改めて認識した山行き。織戸沢の上流部はもっともっと丁寧に歩いてあげたい、そう思った次第です。
  
・・・・・☆
 
◆ 2014.01.25 (Sat)   曇 一時 晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:50/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- サガセ西沢ゲート 09:15- 菰釣山 10:15/10:30- 大栂 11:15/11:25-(途中休憩20分)-織戸沢709m三俣 13:00/13:10- 織戸沢出合 13:55- 馬印(水ノ木橋)14:00/14:10- 日蔭沢橋 14:55- 巡視路横切る 15:25- 1086m峰 16:00/16:10- 平野 16:45
 

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2014.01.27

花のひかり・・・10周年!

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何を隠そう、実は今日で「花のひかり」をはじめて丸10年になりましたー。パチパチ。

まぁなんと言うか・・・始めた当初のことを考えると、まさか10年も続くとは正直思ってもいなくて、今となっては本当にあっという間のできごと。そして「花のひかり」を始めたおかげで、みなさんからいろいろな山の楽しみを教わり、人間関係も広がって、ちょー偏屈で、頑固で、その上ド変態な(笑)komadoも少しは成長できたのかな、と思っております。ほんとうにありがとうございました。

振り返ると、私が今は亡きFYAMAにREPを上げ始めた当初は「バリエーション」といえば北鎌や鋸の話ばかりで、近傍の低山バリエーションなんてそんなのあるの?と言う認識だったと思います。その頃は「藪山」と称しておそらく相当のもの好きか、新ハイ周辺の一部の方しかいなかったのではないでしょうか?

それが徐々にやる方が増えてきて「花のひかり」を始める頃にはそれなりに増えたとは言え、まだまだマニア臭が濃かったのが、今のようにバリエーションをやる方が激増したのは、近年の山ブームとネットの普及による情報化とGPSの普及(これに関して言えば正直懸念が全くないとは言えないけど)に加えて、関東の山のスズタケが減って歩きやすくなったおかげもあるのかな、と。ホント今の状況はFYAMAでしこしこ孤独な作業を続けてきた自分にとっては隔世の感があって、なんというか本当に凄い時代になったなあ、としみじみ思っています。

とはいえ、これからも山は真摯に、花のひかりの方はマイペースで続けていく所存ですので(笑)今後もそんなわがままなkomadoにおつきあい頂けたら幸いです。これからもどうぞ宜しくお願いいたします。
 

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2014.01.15

東丸の枝尾根を歩き尽くす?

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(東丸南尾根<境小屋沢左岸尾根>より)

もう少し入る予定でいたのに早い雪のおかげで、なんと一月ぶりの世附入りとなってしまいました。(^^ゞ

ということで成人の日(01/13)は平野から切通峠を越えて、境小屋沢左岸尾根たる東丸南尾根を登り、馬印ノ沢左岸尾根を下降して、水ノ木の山神社に初詣?。それから馬印ノ沢右岸尾根(実はこれが要所小屋ノ頭からの主尾根だったりします)を登り返して、再び東丸に上がったら西鞍部へ降り、なおも金山第一歩道を降りて再び切通峠を越えて平野に戻る、という東丸の未踏の枝尾根を登り降りするコースを歩いてきました。

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(大棚沢林道・土砂が片づけられて歩きやすくなった)

昨シーズンはあまり世附の山に入っていなかったので、平野から歩くのはおおよそ二年ぶり。その間に平野バス停前の建物がキレイサッパリなくなっていたことに驚きつつ、さっそく歩き出します。

切通峠みちは全て雪道で、大棚沢林道に降り立ってもしばらくは雪道。林道は二年の間にかの台風の置き土産であった土砂が綺麗に片付けられていて、これで雪が溶ければこの林道も以前のような時間で歩けそうです。

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(東丸南尾根下部・意外に明るい)

バラシマ林道が分かれる切通沢橋から10分ちょいで境小屋沢を渡ると、そこはすでに東丸南尾根の末端部。なおも末端付近まで行くと、そこから踏跡が尾根へ向かって延びていて、難なく南尾根に取り付けました。

施行図(第3次国有林野施業実施計画図)を見ても東丸の南面はほとんど植林で、林相はまったく期待していなかったのですが、ひと登りすると意外や雑木林も混ざって、尾根が明るくなったのは本当に想定外のこと。なんか幸先良さそうです。

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(伐採跡の脇を通るようになると東丸は近い)

もちろん基本植林ですけど植林も明るいし、登るにつれ木々を透かして富士は見えるようになるしで、素晴らしいとは言わないまでも、雰囲気は決して悪くありません。

そして、尾根右側に伐採後のカヤト原を見ながら登るようになると、もう東丸は近く、登り切ると主尾根と合流して、そこからもうひと登りで東丸の山頂でした。

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(本日一回目の東丸山頂)

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(とりあえず主尾根を下ります)

東丸の山頂でアップルパイを食べたら、次は水ノ木の山神社です。来た道を戻り、右に南尾根を見送ってなおも主尾根を下ります。カヤト原からの眺めは晴れるとこんな感じで見えるのですね!11年前の初訪の折は天気がよくなかったので感激もひとしおです。

その初訪の折に間違えた分岐の先が主尾根(馬印ノ沢右岸尾根)との分岐で、山ノ神へ降りるのは左の馬印ノ沢左岸尾根の方。ここから先も尾根の分岐が続きますが、尾根は地形図通りに素直に分かれているので、RFは慎重に下れば問題のないレベル。

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(馬印ノ沢左岸尾根・ほぼ植林が続くが)

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(尾根下部では立派なブナやモミが目立つ)

カヤトが切れてからはずっと植林が続いていたので、下まで植林なのかな?と思っていたら、いつの間にやらアカガシも混ざった雑木林に変わって、なぜかブナやモミの大木も目につくようになってきて・・・。

もう下も近いし、そんな様子にこの辺りはすでに山神社の社叢のような?裏参道のような??雰囲気だなぁと思いつつ(笑)なおも下って末端に近づくと尾根が広がったので、ここは左寄りに下っていくと見覚えのある大ブナが目に入って、そのすぐ下が山神社でした。

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(水ノ木の山神社)

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(馬印<水ノ木橋>・明神廻りで車が入っている)

神社に着いたら何はなくともまずは参拝。それから今回はちょっと奮発した恵方巻を食べて、それから造林小屋へ下りました。この辺りも久しぶりだったので様子見がてら織戸沢の出合にも寄って、馬印に出たら、お次は馬印ノ沢右岸尾根です。

その目的の尾根は何を隠そう大棚への降り口の尾根が実はそれで(笑)、今回は大棚へは寄らずにさっそく尾根に取り付きました。

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(5mを優に超える大モミ・馬印ノ沢右岸尾根下部にて)

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(こちらも意外に明るい雰囲気)

今回わかりやすいように便宜的に「馬印ノ沢右岸尾根」としていますが、実際はこの尾根こそが要所小屋ノ頭から西丸~東丸と続く、大棚沢と水ノ木沢の境界尾根の主尾根。本来ならこちらがメインの筈なのに、左岸尾根の方が歩かれているのは山神社があるおかげなのでしょうか?

それはともかく、こちらの尾根も基本植林ながらも雑木林が混ざって明るい雰囲気。こちらもモミのおおものさんがいらっしゃって、見所もぼちぼちありました。

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(左奥に東丸を見ながら行くようになる)

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(本権現、椿丸~山神峠の稜線を見下ろす)

860m圏峰を越えると尾根の左側がカヤト原に変わって、行く先に東丸を見ながら登っていくとひと登りで、先ほど下った左岸尾根と合流。東丸まで来た道を戻ります。

本日二回目となる東丸に着いた時には、周囲はすでに曇り空。風も出てきて国境稜線の辺りには黒い雲がわいています。う~ん、これはちょっと気が向かなくなってきたけど、とりあえず西丸へ向けて歩き出すと

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(こんな所もごく僅かになった)

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(金山第一歩道・この手の道にしては明瞭だが、道は細い)

尾根を冷たい風が吹き抜けて寒いこと寒いこと。天気も回復するどころかなおも暗くなってきて、結局西鞍部に降り立ったところで、寒さがイヤになって国境稜線まで上がるのを放棄(笑)。南の金山第一歩道を下って、朝来た道を平野へ戻ることにしました。

そうと決まれば話は早く、南の第一歩道の方に入ると、植林帯の辺りはこの手の道にしては明瞭に延びていますが、尾根(境小屋沢右岸尾根)を乗り越して、トラバースに変わるとさすがにが細くなってきます。

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(この辺りは藪が薄くなったが、まだまだ不明瞭)

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(ここに降り立ったら正解です)

それでもカヤトの茂っていたつづら折れの箇所はなぜか歩きやすくなっていましたけど、そこでも倒木などがまだ邪魔します。その後も沢のトラバースなど不明瞭な箇所も多く、歩道を正確にトレースするには実地の地形判断力にプラスして施行図も必要かな?というレベルでしょう。

ということで下りはあっけないですね。30分ほどで大棚沢林道に降り立てば、後は来た道を戻るだけです。峠越えの登り返しはしんどいけど、雪道なので汚れた靴も綺麗になるし、悪いことばかりではありません。切通峠で帰りのバスの予約を終えたら急ぎ足で平野へ向かったのでした。

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(切通峠みちは真っ白)

しかし・・・今回の東丸は思いの外楽しめました。当初は植林ばかりで気が向かず、とりあえず様子見で一度は歩いてみようぐらいで、全く期待していなかったのが却って良かったのかもしれません。今回歩いたおかげで、未踏の枝尾根の残りを一気に歩く完結編のコースも思いついて、これはまた気が向いたら歩きましょうか。

もうここで何遍も言っているような気がしますけど(笑)思い込みで好き嫌いせず、一度は歩かないといけないな、という至極当たり前なことを改めて思い知った一日でもありました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.01.13 (Mon)   晴 後 曇
富士山駅 07:15→ 平野 08:05/08:10- 切通峠 08:50- 切通沢橋 09:25/09:30- 南尾根取付 09:50- 東丸 10:45/10:55- 山神社(水ノ木造林小屋)11:40/11:50- 尾根取付 12:05- 860m圏峰 12:45- 東丸 13:15- 東丸西鞍部 13:35/13:45- 切通沢橋 14:15/14:25- 切通峠 15:25- 平野 15:55
 

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2014.01.12

甲相国境稜線、ぐるりとスノーハイク

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(菰釣山山頂直下)

この連休は少々寒い感じですけど、南関東周辺では良い天気が続きそうですね。

そんな訳で連休初日(01/11)は道志側から菰釣山~城ヶ尾峠の甲相国境稜線をぐるりと回ってきました。

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(朝の国境稜線は素晴らしい)

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(菰釣山より・クッキリとした展望を楽しめた)

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(ブナ沢ノ頭への道すがら)

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(ブナ沢ノ頭への道すがら・その2)

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(中ノ丸を過ぎると再び晴れてきた!)

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(折り重なる尾根の奥には本権現)

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(ブナが素敵ですねえ)

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(城ヶ尾山は目の前)

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(道志側の道志歩道はトレースがなかった)

ちなみに積雪は多くても20cmほど。天気の良さもさることながら空気のクリアさが際立っていた一日。日の光が日々強くなってきているので、こんなクリアな展望を楽しめるのもこれからは徐々に少なくなってくるでしょう。

いつもは稜線からすぐに世附側へ下ってしまうので、国境稜線の楽しさ素晴らしさを再認識できたのが一番の収穫だったでしょうか。あと二年ぶりに城ヶ尾峠周辺の確認もできましたしね。雪に阻まれてフられてばかりですけど、今度こそは世附の山に入りたいですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.01.11 (Sat)   晴 時々 曇
道志の森キャンプ場 07:30- 西沢林道ゲート 08:10/08:20- ブナ沢乗越 09:10/09:20- 菰釣山 10:05/10:25- 菰釣山避難小屋 11:05/11:20- 中ノ丸 12:05- 城ヶ尾山 13:05/13:35- 水晶橋 14:25- 道志の森キャンプ場 14:50
 

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2014.01.06

将門馬場を一山として愉しむ

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(大堀沢右岸尾根上部)

さて、今年の初歩き(01/03)はお馴染みの?干支の山シリーズ。去年は奇跡的に日原に巳ノ戸山(八丁山)がありましたけど、今年はお馬さんだからよりどりみどりです(笑)。

その中でも今回は水根沢 大堀沢右岸尾根を登り、タル沢尾根を下降するとういう、将門馬場を一山として歩くコースを組んで歩いてきました。

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(水根沢林道・雪がない箇所と凍結箇所のミックス状態)

まだ正月さなかとあって人出は少なめです。でも遅い時間の鴨沢行きは雲取のハイカーで満員で、水根で降りるハイカーは当然私一人。まずはてくてく水根沢林道へ向かいます。

水根沢林道は大堀沢までは基本雪のない箇所が大半なものの、雪が残っている箇所は氷化が始まっていました。大堀沢より先の水根沢林道は日陰である右岸を行く割合が多くなるので、鷹ノ巣へ行く人は滑り止めが必須だと思います。

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(ハンノキ沢の滝もこんな感じ・・・)

今回はショートコースなので途中のハンノキ沢の滝も見物。まぁほとんど凍ってなかったのは残念でしたけど、沢らしい沢を見るのはここが最初で最後なので、ちょっと寄り道してみました。

そしてそのハンノキ沢の次の沢が大堀沢で、桟道で対岸へ渡ればそこは既に大堀沢右岸尾根の末端部。適当なところから取り付いて、落石を起こさぬように急な斜面をえっちらおっちら登っていきます。

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(大堀沢右岸尾根下部の大ツガさん)

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(右岸尾根中腹に上がるころから・・・)

登って登って尾根状になったところに這い上がれば一安心。のはずもその先は露岩帯が続いて驚きました。しかしそれも間もなく終わって、アセビの茂る雑木林の中を行くようになります。

そんな途中で見かけた↑↑この大ツガさんは幹廻りこそ4mほどですけど、元に近いところから二又になっているのはツガにしては珍しいですね。

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(・・・徐々に雪が出てくる)

しばらく続いていたアセビがなくなり尾根上がスッキリ広がると、雑木美林に変わって雪も現れてきますが、さすがに南面だけあって多くても15cmほど。急登が続くので却って歩きやすくなって、ルンルン気分で登れます。

そんな広尾根から再び尾根が痩せると尾根が平衡になって石尾根近しの雰囲気。この尾根上部は不思議な浮遊感というか頂稜感がありますね。右に六ツ石、左に鷹ノ巣からの石尾根の並びを平衡に見る感じは、ちょっと他にはないかも。

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(尾根上部より、鷹ノ巣山からの石尾根)

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(尾根上部雪は多くて20cmほど)

この辺りからは雪も増え、そんな中を快適に登っていくと、あっけなく石尾根の縦走路に飛び出しました。でも縦走路は人出が多いですね。変なところから飛び出してスミマセンでした。

縦走路を突っ切りなおも尾根伝いに将門馬場の山頂を目指すと、ここからちょっとしたラッセルの始まり。石尾根上は30~40cmの積雪でいささかしんどいものの、短い間ですので楽しみながら行きましょう!と思っていたら山頂近くになって良く踏まれたトレースが現れたのにはビックリ!

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(将門馬場山頂・トレースがあった)

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(樹間からうっすらと富士)

干支の山だからわざわざ寄ったのか?と思ってたら、西の尾根道から下の縦走路へ合流する辺りがわかりづらいので尾根上についてしまったのでは?(Hgさん談)というのがよく考えてみれば正解かも。

将門馬場の山頂はカラマツに囲まれた平頂で、当然展望は望めません。なので樹間というか枝の間から富士の姿がうっすら浮かんでいるのを見つけた時は狂喜してしまいました(笑)。やっぱり初歩きに富士はぜひとも欲しいアイテムですからね。よくよく考えてみれば不思議な話なんですけど。。。

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(タル沢尾根の下りだし・雪はたっぷり)

とはいえ晴れてはいるものの日差しは弱いし、下はもちろん雪面なのであまりのんびりする気にもなれません。お赤飯だけいただいたらもう下山開始。北のタル沢尾根を下り始めます。

下りだしは雪は深いし斜面は広いし人のトレースはないし、と雪を分けつつ下れるこの下りが今回の山行きで一番のハイライトで、斜面を適当に彷徨いつつ下りながら「うっひょ~」ってひとり歓声を上げてしまう楽しさ。三頭山の中尾根がちょっと短かったので今回は十二分に楽しめました。

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(この大ミズナラは見落としていたのか・・・)

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(気持ちいいですねええ)

下るにつれ雪は徐々に減っていきますが、それでもトレースのない尾根をさくさく下れて、楽しいことに変わりはありません。

タル沢尾根は初訪の折以来7年ぶりでしたけど、↑↑の大ミズナラは完全に見落としていました。そして尾根右手に植林帯が現れると同時にモノレールの軌道が現れたことにも驚きました。

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(尾根下部は伐採された区画があり)

そして新たにできていた作業小屋辺りから雪が徐々に減っていき、軌道と一緒に右の枝尾根を見送ると快適に降りられた区間もお終いで、ここから先は尾根末端部の急降下の始まり。

久しぶりに降りましたけど、ここはやっぱりしんどい。ただしばらく下ると尾根右側の植林帯だったところが皆伐されて、自然と安全なそちら側を歩いてしまいます。あと皆伐されたということは展望も宜しいということで、対岸のトボウ尾根に広がる採掘場の様子を今回初めて見ることができました。

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(おかげでトボウ尾根の採掘場が丸見え)

その伐採跡の下端を過ぎるとじきに尾根を横切る見覚えのある道に降り立ち、尾根を辿るのはここまで。久しぶりだったので様子見をかねて左のカラ沢へ往復した後、右へ行きジグザグ下って本谷へ向かいます。

本谷に降り立ったらあとは無妙橋を渡るだけ、と思っていたらなんと吊橋が架け替えられて立派になっていました。そういえば架け替えられた当時話題になってましたね。すっかり忘れていました(笑)。橋の名前も「日原橋」になっていたことにも驚きつつ、最後の登り返しに取りかかったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.01.03 (Fri)   晴
奥多摩駅 08:35→ 水根 08:55- 大堀沢出合 10:05- 1226m峰 11:00- 将門馬場 11:55/12:10- 916m峰 13:05/13:15- 日原橋 14:00- 東日原 14:15
 

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2014.01.03

海沢から大岳山を登り降り

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(海沢・三ツ釜ノ滝) 
 
 
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
 
 
・・・・・☆
 
12月も暮れに入ってようやく満足に山歩きができるようになって、先週というか昨年の山納めは大晦日(12/31)。前の三頭山でそこそこ歩いたので納めは短めにしたいな、ということで思いついたのが海沢(うなざわ)側からの大岳山。

ということで今回は海沢園地から滝見物をした後、井戸沢尾根を登って大岳山に上がり、三ノ沢尾根を辿って海沢へ下るコースを組んで歩いてきました。

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(ネジレノ滝・寄るのは初めてでした)

奥多摩駅でも暮れも押し迫るとハイカーは減りますね。それでも朝の電車は人出が少なかったものの、鴨沢行きのバスだけ増発が出ていたのはさすがに大晦日と言ったところでしょうか。

とはいえこちらは海沢なのでバスはなく、海沢園地まで歩くつもりだったのでストレッチをしていたら、運良くタクシーがやってきたので飛びついちゃいました(笑)。(¥1970)

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(大滝)

おかげで予定よりかなり早く海沢園地に着いたので、探勝路の滝めぐりをしてから登ることにして、さっそく滝めぐり。園地は7年ほど前に寄っていたものの、探勝路自体は学生時代以来かなり久しぶりのこと。でも三ツ釜ノ滝の脇にあった道標がなくなっていたので、もう道は整備されてないの?と思って階段を上がると道標が現れて、滝の辺りはまだ整備されているようです。

肝心の滝の凍り具合はまぁこんなものでしょう(笑)。三頭は標高が高いからまだ「らしかった」けど、これから最低気温が下がってくれないと今年の氷瀑は少々厳しかもしません。でもおかげでネジレノ滝は初めて見られましたし、ここは園地から巡るだけでも楽しめるようになっていたんですね。

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(井戸沢尾根枝尾根下部のそそられる緩斜面・ここは右の尾根上を行く)

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(ここを登り切れば主尾根と合流)

滝めぐりを終えたらそのまま井戸沢尾根へ適当に・・・ではなく(笑)今回は松浦本の取付まで下ってから尾根に取り付きました。

尾根は基本的に痩せていながらも踏跡もあって歩きやすいです。途中左手の沢筋が近づいた辺りはかなりそそられる緩斜面になっていて、そっちへ行きたくなるところも今回は我慢して尾根上を行きます。

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(930m圏峰手前の露岩より、水松酉谷~三ツドッケ)

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(同じく、本仁田・蕎麦粒・川苔)

じきに主尾根と合流すると、尾根上にはアセビが混じって少々藪っぽくなってきますが、雪は時折見かける程度。なので至ってスムーズに登っていくと、途中で踏跡が尾根を左に外れたので??と思っていたら、まもなく北側の展望が開けた岩頭に出ました。

ここからは石尾根に長沢背稜/都県界尾根の山山が一望。日陰なのは残念でしたけど、この日の展望は大岳だけだろうと思っていたので、これはちょっと嬉しい想定外。周辺は岩が多いとは言え、ここまで開けたところはなかなかないですから。

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(930m圏峰を過ぎた辺りから雪が出てくる)

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(雪は多くても15cmほど)

そんな展望を楽しんだら先を行きます。ひと登りで明瞭な930m圏峰を越えると雪がぼちぼち出てきますが、すでに多くても15cm程度。雪の感触を楽しみながらざくざく行けます。

するといつのまにやら周囲の山肌がいつの間にか白くなっていて、今の季節らしい姿に。そんな雪でクッキリ浮かび上がった稜線北側の雑木の山肌に見とれながら登っていくと、あっけなく稜線のトバノ中岩(1158m峰・松浦本ではトバノ岩山)に着いてしまいました。

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(縦走路はまだ圧雪路が大半)

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(大岳山山頂、お昼時なのにガラガラ)

そのまま東へ降りると縦走路で、道は凍っているかと思いきや意外やまだ圧雪の箇所が多く、難なく歩けます。

縦走路ではハイカーとぼちぼちすれ違ったので、大岳だし、山頂は大晦日でも満員かなあ?と思いつつ山頂に上がると、あれー??山頂は大岳にしてはガラガラのレベル。おかげで難なく良い場所を占領できてのんびりランチをとることができました。暖かかったせいで展望はもやもやでしたけど、今回の所は穏やかなのがなによりも良かったです。

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(富士はこんなものでしょう)

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(オキノ中岩への道すがら)

おかげでちょっと昼寝もできたりと、のんびりしたら下山です。来た道を戻ってオキノ中岩(オキノ岩山)を目指します。

圧雪路が心地よい稜線を西へ40分ほど歩くと道標のあるピークに出ます。ここが三ノ沢尾根を派生しているオキノ中岩で、ちょうど単独のハイカーさんが休んでいたので、そのハイカーさんがいなくなるのを待ってから北へ延びる三ノ沢尾根を下り始めました。

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(三ノ沢尾根・下りだし間もなく出てくる掛小屋)

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(植林だが尾根筋は明瞭)

ひと下すると掛小屋が現れて、右へ回り込むと本格的な下りになりますが、植林の中、尾根筋は明瞭。すいすい下れます。

そして915m峰を過ぎると尾根左手がようやく雑木林に。なおも下ると左の雑木林の斜面が徐々に広がっていくのがわかって、そんな様子に無視できず(笑)いつのまにかそちら側を歩いていました。この辺りが三ノ沢尾根のハイライトと言えるかも。

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(915m峰直下の広尾根・ここが一番楽しいところ)

再び植林に戻って尾根が分かれる740m峰手前の鞍部に降りると、明瞭な道が右後から左前へ抜けていて、とりあえず無視するも、740m圏峰から左へ降りると先ほどの明瞭な道と合流。

その道は尾根上を通っていて、あとはそれを辿るだけでした。道はじきに行く先に大岩を見ると、その手前から尾根を左に外れて、あとはつづら折れに下っていって(今の時期は問題ないけど、夏場はかなり藪っぽそうです)、三ノ沢の出合に降り立ちました。

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(740m圏峰の手前から明瞭な径が現れる)

出合から海沢の上流側へ少し行くと対岸へ桟橋が架けられているのですが、パッと見その橋の踏板がボロいので、これはちょっとマズいかも・・・と思いつつ橋を確認。すると下の梁はしっかりしていたので実際は問題なく渡れて一安心でした。

奥多摩駅までの帰りは当然歩きです。行きがけにも驚いたんですけど、吉野街道?のバイパスがずいぶんできていました。今掘っている城山トンネルなどが通じた暁には、青梅街道と吉野街道が愛宕大橋まで完全に分離される形になるのでしょうね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.12.31 (Teu)   晴
海沢園地 08:55- 大滝 09:30/09:40- 尾根取付 09:50- 930m圏峰 10:50- トバノ中岩(1158m峰)11:45- 大岳山 12:30/13:25- オキノ中岩(1100m圏峰)14:10- 915m峰 14:30- 三ノ沢出合 15:15/15:20- 奥多摩駅 16:20
 

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