青空と共に後立山を縦走する 2
(朝の鹿島槍とキレット小屋)
前日が寝不足だったせいか夜の星空撮影を忘れてしまうぐらい珍しくよく眠れて、この日はとにかく快調。おいしい朝食をとり、表に出て朝焼けの剱岳を眺めたら、さっそく歩き出します。
朝焼けや今ひとつ?でしたけど、とにかく天気は良いし、気温も案外高くて(9℃ほど)歩き出しから気分が良いことこの上ありません。
(朝の剱岳)
(展望は今日も良好)
ひと山越えて稜線上に上がると、東側には富士も見え、行く先の五龍も、振り返って昨日歩いた鹿島槍もくっきり。
しかし朝の稜線の雰囲気って、ちょっと違いますよね。何とも清々しい。先月は白馬だったからこういう稜線らしい感じの所って、ずいぶんと久しぶりなような気もしました。
(五龍岳方面)
(振り返って鹿島槍ヶ岳)
(よくこんな所に道つけたなー)
とはいえ、この辺りは八峰の核心部。登りベースながらもアップダウンは続くし、細いザレ場のトラバースやハシゴも交えて、それなりに気を遣う道が続きますが、好天の上に人出もほどほどという好条件がそろうと、難所と言うよりは歩きの良いアクセントと思えてしまうほど。
夏ならお花に惹かれて立ち止まってしまうけど、お花のない秋の、しかもこうも良い条件が重なるとなると歩くこと自体の気持ち良さを存分に堪能できますね。
(はしごもあるよ)
(五龍岳とG5)
(ガレ場をひたすらに登ります)
北尾根ノ頭を過ぎると五龍岳へ向けて本格的な登りになりますが、登りのしんどさよりも気持ちよさの方が勝るぐらい。さすがに日曜のせいか五竜山荘組のハイカーも少なく、スライドもあまり気を遣いませんでした。
とはいえ快調すぎるというのもどこかで落とし穴にはまることがよくあるので、あまり浮かれすぎないように、オーバーペースにならないように、マメに休憩を取りつつ歩いて行きます。
(G4過ぎた後の鎖場あたり)
(最後の登りは急だが意外に短い)
(よく登ってきたなあ)
G5、G4を越えて、ちょっとした鞍部に出ると五龍岳へ向けて最後の登りにさしかかります。
この最後の登りが遠くから見ても急なガレ場が続くように見えたので、どんな感じになるのだろうかと思っていたら、実際は確かに急なものの、距離は案外短いんですね。
(五龍岳山頂でなく、西の肩です)
(白馬岳・唐松岳方面)
結局鞍部から30分ほどで五龍山荘からの道と合流する西の肩にあっさり上がってしまいました。そしてそのすぐ先が五龍岳の山頂で、さすがにこちらは結構な人出。
それでも想像よりはかなり少なかったのは、五龍のみのハイカーがあらかた下山したからでしょうか。そういう意味でも良いタイミングでした。山頂からの展望は当然良好で、行く先には唐松と先月歩いた白馬に清水尾根も見えます。あー許されるなら今回も祖母谷へ下りたい!
(五竜山荘へ下ります)
(五竜山荘と五龍岳)
(唐松岳へ向かうと一転して歩きやすくなる)
とはいえ三連休ではないので、今回の所は唐松岳まで行って未踏の稜線をつなげたら、後は八方尾根へ下る選択肢しかありません(笑)。
そんな訳で一旦五竜山荘に降りてそのまま北の唐松岳を目指すと、今までの岩尾根とは一変、歩きやすいハイマツの道に変わって、お花こそ終わっているもののどこかナゴみ系の道のり。
(シラタマノキ)
(五龍方面を振り返る)
でもそんな歩きやすい道のりも最低鞍部まででしたが、これも岩稜が続く中の良いアクセントになりました。
最低鞍部からは唐松岳へ向けての登り返しで、登るにつれ徐々に急になり、岩混じりになってきますが、唐松岳までなら知れたものですし、急なのはぐんぐん標高を稼げるので悪いことではないですね。あと時間の関係もあるのでしょうが、こちらも意外に人が少ないのには驚きました。
(唐松岳と頂上山荘、奥に白馬鑓ヶ岳)
意外な好ましさに気をよくしつつ、登り切って唐松岳の頂上山荘に出ると、なんとそこは今までとは桁違いのすごい人が群がっていてこれまたビックリ!
7年前の初訪の折(お盆)もこの辺りの人出は確かに多かったけど、その当時の比じゃないくらいの人出で、好天と紅葉のシーズンと山ブームが合わさった結果でしょうか。予想を遙かに超える人の多さには参りました。
(八方尾根は楽しい尾根だが人が多すぎる)
こんな状態では唐松岳へ寄る気にもならず、そそくさと八方尾根を下り始めたのですが、こちらも凄い人出。上部のトラバース道では行き違いのたびに待たされる始末。
でも八方尾根自体は開放的で気持ちの良い尾根なんですよね。丸山ケルンから見える白馬はやはり素晴らしいですし。あと南側を見ているハイカーがどれだけいるかわからないけど、実は富士もず~っと見えてるんですね。
(草原の赤はハクサンタイゲキ)
扇の雪渓附近の樹林帯と草原は紅葉が始まっていて、こちらはなかなか見事でした。草原の真っ赤な赤はハクサンタイゲキ。樹林帯はダケカンバとミネカエデとウラジロナナカマドあたり。
八方尾根は中間に樹林帯を交えているのも良いところだと思います。人が多過ぎだけど(笑)。
(尾根中間樹林帯の紅葉も始まった)
そんな樹林帯を抜けたら、そこから下はほぼ観光地。それでもこの辺りは想像よりも人出がかなり少なかったという妙な逆転現象。おかげで渋滞に巻き込まれることなくリフトへ向かうことができたのでした。
今回の山行きは前半の三連休が台風で潰れた時点で後半の連休の激混みが確定したので、半ば諦めていたのですが、日頃の行いが良いせいなのか??想像以上の好天に恵まれて無事に歩くことができました。久しぶりに長めの距離を歩いけたし、涼しいこともあって今回は歩くこと自体を楽しめましたし。紅葉も順調に下がってきているようなので、今後はおそらく地元の山につきっきりになる?んじゃない??かなぁ、と思います。
・・・・・☆
◆ 2013.09.29 (Sun) (快晴に近い)晴
キレット小屋 05:45- 口ノ沢ノコル 06:40- 北尾根ノ頭 07:00- 五龍岳 08:40/08:55- 五竜山荘 09:30- 最低鞍部 10:05- 唐松岳頂上山荘 11:25/11:35- 扇の雪渓 12:15- 八方池山荘 13:20
カレーライス(八方池山荘)¥900
生ビール(八方池山荘)¥700
リフト通し券 ¥1400
第一郷の湯 ¥500
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