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2013.12.30

雪を求めて三頭山周辺の尾根を登り降り

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(三頭大滝・氷結は30~40%位か)

思いがけない12月の積雪もしばらく経つと主立った山にはトレースがついてしまうもの。なのでトレースのないまっさらな所にプラスして、雪で時間がかかってもエスケープの選択が複数ある所、そして未踏の区間もあるコースってないかなあ・・・という至極勝手な条件でフト思いついたのが三頭山。

ということで日曜(12/29)は数馬から三頭大滝経由で日蔭三頭ノ沢左岸尾根たる大沢山東尾根を辿って一旦大沢山に上がり、南西に延びるカラタキ沢右岸尾根を下降。大長作沢の径路を捉えて長作尾根を登り返し、三頭山に上がったら、今度は三頭山中尾根を下降するコースを組んで歩いてみました。

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(三頭沢の道は日陰のせいでまだこんな感じ)

しかしこの時期の早朝はさすがに寒いですねえ。一番の数馬行きも年末のせいでしょうハイカーは私一人という閑散ぶりで、数馬まで来ると道路も白くなっていたのは金曜の雪のせいでしょうか?おかげで終日日陰な?三頭沢沿いの登山道がまだ真っ白だったのはちょっと得した気分。

普段より少々時間がかかって着いた三頭大滝は↑↑こんな感じ。三、四割の凍り具合といったところで、この冬は最低気温の高い日が続いていた割に想像よりも凍っていて、これまた得した気分。

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(大沢山東尾根<日蔭三頭ノ沢左岸尾根>のひとコマ)

そんな滝を鑑賞してから再び歩き出すと、すぐ先の分岐が大沢山東尾根の末端である日蔭三頭ノ沢の出合で、沢の周辺で氷の造形をカメラに収めたらさっそく東尾根に取り付きます。

大沢山東尾根を歩くのは丸8年ぶりのこと。積雪は20cmほどと少なめなもののトレースは当然ございません。ペースはもちろん上がりませんが、サラサラの雪の感触を楽しみながら登れるのがとにかく嬉しい。

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(直角に曲がった大ミズナラ)

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(大沢山東尾根上部・積雪は30cmぐらい)

中腹まではアセビなどの灌木が少々煩いけど、時折立派なブナやミズナラを見かけるのはさすがに三頭山周辺の山ですね。尾根上部にさしかかると藪はなくなり、尾根が広がってここからが大沢山東尾根のハイライト。

雪も徐々に深くなってちょっとしんどくなってきた頃、なぜか南のハチザス沢側からトレースが上がってきたのには驚きましたが、おかげで楽もできました。それからひと登りで槇寄山からの登山道を合わせて、間もなく大沢山に到着します。

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(大沢山より・いつの間にやら灌木が茂っていた)

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(カラタキ沢右岸尾根上部にあった大岩)

大沢山って冬枯れの時期は結構久しぶりだったのかな?南の開けたところに灌木がいつの間にやら育って、富士の展望が灌木越しになっていたことに驚きました。

おやつのチョコクロワッサンを食べたら、お次はカラタキ沢右岸尾根の下降。なんですけど、北から吹き付ける風が冷たくて冷たくて・・・もうこのままどこかへ下山したい気分。でもまだ朝も早いし、そんな気分を振り払ってしょうがなし??下降を始めます。

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(右岸尾根上部の下りは急だが雪があって楽しい)

でもこちらも下りはじめは急なものの雑木美林の尾根で、そんな様子に嫌な気分もあっさり吹き飛んだのはヒミツです。ただ奥秩父の山が見え見えな様子からもわかるように思いの外風が通りますね。おかげでちょっとした雪庇や風紋など雪の造形が楽しい箇所でもありました。

そんな下りも一旦植林下の急降下を挟むと尾根が広がり、今度は富士を見ながらゆるゆる下れて、これまた楽しい区間。そこから再び植林帯に入るまでがカラタキ沢右岸尾根のハイライトだと思います。

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(右岸尾根中腹の辺りでは富士を見ながら下れる)

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(長作尾根の末端部が延びる立岩沢出合)

植林帯に入っても時折雑木林を交えるものの、基本は藪っぽい植林帯が続いて、下の大長作沢の沢音が聞こえるようになってくる頃、尾根を横切る明瞭な径路に出ます。

この径路が地形図にも載っている大長作沢の径路で、ここから径路を上流方へひと登りすると長作尾根の末端部が延びている立岩沢の出合。なのでここで沢に降りて長作尾根に取り付いたのですが、径路を辿ればそのまま尾根に取り付けるのですね。前に下った時も径路を無視して尾根末端まで下ったことを思い出しました。

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(長作尾根中腹辺り)

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(梢越しに大沢山と降りてきたカラタキ沢右岸尾根を望む)

出合からひと登りすると日の当たる場所に出るので、そこで軽くランチをとって先を行きます。長作尾根はほぼ10年ぶり。様子は大まかにしか覚えていませんでしたけど、尾根に沿って?ついている植林道は何となく覚えていました。今回も無視しましたけど。。。

尾根下部は植林下の急登が続いてしんどいところですが雪は少なく、植林帯を抜けると雪が出てきて、徐々に深くなっていく感じ。1251m峰あたりまでは周囲の雑木美林を楽しみつつ歩けました。

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(1251m峰附近では雪のない箇所もあった)

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(尾根上部で積雪20cm~30cm)

尾根の右斜面は南向きのせいか雪が溶けているところもありましたけど、尾根上にはしっかり残っています(笑)。

しかも登るにつれ雪が徐々に深くなってくのはいいんだけど、雪はすでに表面の締まったモナカ雪。これは時間がかかりそうだなあ、と思っていたら最後の登りは雪が緩んでくれて助かりました。

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(三頭山山頂・貸し切り)

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(山頂より雲取・日陰名栗・鷹ノ巣)

そんな訳で意外にあっさり鶴峠からの稜線を合わせると三頭山はすぐ先。でも稜線はさすがに雪が深くて平均すると40cmほどでしょうか、トレースがあったのでさほどの労なく山頂に向かうと、

なんと山頂は貸し切り。13時過ぎとは言え、三頭山でここまで閑散としているのは年末のおかげでしょう。しかし歩き出しから6時間近くかかるなんて、三頭山ってほんとうに遠い山なんですねえ(笑)。

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(山頂附近は積雪平均40cm位)

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(三頭山中尾根上部・たっぷりの雪)

長作尾根の登り返しが思いの外スムーズだったので、これで予定通りに中尾根を下れる事が確定。南のクリアな富士をぼーっと長めつつメロンパンを食べたら、下山を始めます。

まずはヌカザス山を少し降りてから中尾根に入るのですが、雪が深く、そのまま降りると後続の人がトレースに引き込まれて誤って中尾根に入り込む可能性があるので、その辺りに気を遣いつつ、大回りしてから中尾根に入るまでがこれまた一仕事(笑)。

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(中尾根上部の崩落地より・御前と大岳)

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(中尾根中腹・午後なので日向の箇所は極小)

それをこなして中尾根に辿り着けば、あとは適度に深い雪を分けつつ下れる快適な道のりが待っています。

三頭山中尾根は東向きの枝尾根なので、午後になると日差しがほとんど入らないのが残念ですけど、雪のおかげで急な尾根もすいすい下れて気持ちいいことこの上ありません。

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(入小沢 ボウメキ沢出合・倒木が多く荒れている)

それでも尾根下部にさしかかると雪が薄くなるので、少々しんどくなりますが、距離が短いので知れたもの。右にボウメキ沢、左に入小沢の沢音が聞こえてくると、じきに出合に降り立ちます。

中尾根は過去に二回歩いていて、前の二回はサイグチ沢から御堂指尾根を越えて中尾根に取り付く古道(宮内本に載っている)を歩いていたため、尾根末端まで歩いたのは今回が初めて。入小沢出合周辺は小広く、周囲は植林ですけど倒木が散乱していて少々荒れた雰囲気ですね。

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(氷の造形も豊富・^^)

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(さすがにコレは・・・ヨシスキ沢<コシマキ沢>の径路のひとコマ)

さて、ここからはあるであろうヨシスキ沢の径路を探したものの、見つかりません。しょうがないのでまずは倒木を乗り越えつつ右岸側を下っていくとじきに右岸が狭くなったので、ここで左岸へ移ると、その左岸側には明瞭な径路が通っていました。

径路さえ見つかればしめたもの。でもひと下りしたところで出る桟橋はすでに傾いているので飛び石で右岸に戻ると、ここから先は下のヨシスキ沢は廊下が多いせいか、基本高巻き道なんですね。

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(二度目の徒渉点)

右岸をしばらく下るとまた左岸へ移って、またしばらく下ってから右岸に戻ると、どこか見覚えのあるところだなあ・・・と思っていたらすぐ先が周遊道でした。実はこの辺りは御堂指尾根の取付でもあるのです。

でも6年前に中尾根を歩いた時は、ヨシスキ沢からの予定も台風直後でヨシスキ沢が怖ろしい水量で流れていたので、古道経由に切り替えたんですけど、この渡り返しの多さを見ると当時の判断は賢明だったことがわかったのも収穫でした。

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(径路は基本的に明瞭だった)

通行止で歩行者天国だった周遊道を我が物顔で歩き、これまた前の中尾根以来だった麦山の浮き橋を渡れば、R411はもうすぐ先。道中、南側から見える石尾根の山の姿が新鮮で、たまにはこちらの山を歩くのも悪くないな、と思いながら峰谷橋へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.12.29 (Sun)   晴
武蔵五日市駅 06:22→ 数馬 07:20- 三頭大滝 08:30- 大沢山 09:50/10:00- 大長作沢径路に降り立つ 10:50- 立岩沢出合 10:55/11:10- 1251m峰 12:00- 三頭山 13:10/13:20- 入小沢 ボウメキ沢出合 14:15/14:30- 周遊道に出る 15:05- 峰谷橋 15:50
 

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