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2013.06.14

初夏のお花見をかねて三ツ峠へ

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(1513m峰・右のブナが・・・)

ネット接続のトラブル等があって更新が遅れてすみません。先週末(06/09)は初夏のお花見を兼ねておおよそ一年ぶりの三ツ峠でした。

今回は少々遅出で、珍しく天下茶屋行きの二番バスで三ツ峠登山口に出てみたんですけど意外に人が少なくて驚きました。やはり一番バスが一番乗客が多いのでしょうかね。それでも登山口のあたりは車があふれて道路上にまで停められている始末。

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(1513m峰南西尾根のひとコマ)

そんな状況を横目に10分ほどで清八林道のゲートに着いたら、金ヶ窪を渡った先で1513m峰南西尾根に取り付いてみました。

さっそく尾根に上がると植林のおかげかスズタケの藪が全くなかったのはラッキーで、その後は雑木林が続いても藪は皆無。三ツ峠らしくちょっとしたギャップ状の鞍部を何度か越えるところが、なんとも小気味いいですね。

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(さきの1513m峰のブナ・少々喰われ始めていた)

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(これでもツルキンバイ)

尾根の雰囲気は悪くないし、そもそも尾根が短いこともあって、のんびり登っても30分ほどで1513m峰に着いてしまいました。

立派なブナがこのピークの目印なのでしょうけど、この時期なので葉っぱを確認してみると・・・少々喰われ気味。途中でブナハバチではないと思われるものの、みどりのイモムシさんも這っていたし(ぐぐたすに載せています →こちら)、なんとも不安がよぎるのですが。。。

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(キバナコマノツメ)

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(この下草の感じが御坂らしい)

ここからは普通に御巣鷹山を目指す段取り。でもここの登りは急なんですよね-。それでも下草の茂る様子は夏の御坂らしくて好ましいし、

それよりなにより、ツルキンバイやユキザサ、ミヤマカラマツ、そしてキバナコマノツメはこちらにもいるんですね!てな感じでお花がぼちぼち咲き始めているので、急な登りも実はあまり気にならないのでした。まぁここへ来るまでにかなり楽してるのが大きいのでしょうけど(笑)。

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(コイワザクラ・奇跡的に残っていた!)

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(コヨウラクツツジ)

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(御巣鷹山より本社ヶ丸方面)

御巣鷹山に近づくと花付きはよろしくないものの満開のコヨウラク、蕾のウラジロヨウラク(実は違っていた)にも逢えた上に完全にあきらめていたコイワザクラに逢えたのは、日頃の行いが良かったおかげでしょうか?(笑)

そして御巣鷹山の草原は野の花こそ少ないけど(オオバギボウシは思ったより減っていない感じ)、ズミはなかなかの咲きっぷり。木の花がおしなべて低調な中、一人気を吐いている感じでした。

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(御巣鷹山の草原はズミが満開)

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(ウラジロヨウラクではなくムラサキツリガネツツジでした)

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(ミヤマザクラ・花付きは良くない)

今回は東尾根を下るつもりなので御巣鷹山から素直に開運山に上がったんですけど、おかげで↑の咲いたツツジがウラジロヨウラクではなく、ムラサキツリガネツツジ(もしかするとその亜種のフジツリガネツツジ)とわかったのは大収穫で、この近辺で見た蕾もおそらくほとんどがムラサキツリガネなのでしょうね。

開運山も13時を回ったせいか人出は意外に少なく、木無山の方を見下ろしてもそんな感じ。富士も雲に隠れてしまっているので、軽く休んだら来た道を戻って、東尾根を下り始めます。

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(開運山より)

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(マイヅルソウ)

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(ルイヨウボタン)

開運山と東尾根のピークの間で思いもかけずルイヨウボタンに逢えたのはちょっとうれしかったなぁ。。。

そんな出逢いに気をよくしつつ久しぶりに東尾根を下ると、かなり久しぶりだったせいか、自分の中で持っていたイメージと違う感じで少々焦りましたが、右手に植林帯が出てきたところで、あぁこれこれとようやく思い出して、あとはすいすい。

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(東尾根上部)

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(クルマバツクバネソウ)

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(クサタチバナ)

お花はさすがに減りますけど、クサタチバナはまだいました。以前は御坂の稜線を白く染めるぐらいありふれたお花で、個人的には「御坂の花」といえばこのクサタチバナが真っ先に浮かぶんです。

そして下草の茂る自然林はやはり御坂らしい光景で快適ですね。この時期なので虫は多いですけど(笑)。

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(大久保山の周辺は自然林が素敵だ)

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(咲き始めでした♪)

近年はバリエーションをやる人も増えているので、こういう尾根はとかく踏跡が明瞭になる傾向が強いのですが、大久保山から下は意外にそんな感じではなく、だからこそ却って好ましいように思いました。

そして今回湯之沢峠から林道を初めて下りてみたのは、かのわんちゃん地帯の話を聞かなくなったから。でも実際にはまだありましたけど(笑)、この道はいろいろ変化があって意外におもしろいですね。じゃばじゃば水の流れるワサビ田?を見ながら登り返すところとか。おかげで東桂駅までの道のりも退屈しないで歩き通せました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.06.09 (Sun)   晴 後 曇
河口湖駅 09:40→ 三ツ峠登山口 10:15- 清八林道ゲート 10:25- 1513m峰 11:00- 御巣鷹山 11:45/12:35- 開運山 13:00- 大久保山 13:45- 湯之沢峠 14:40- 東桂駅 15:35
 

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2013.06.07

6月の八ヶ岳まったり縦走 2

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(台座ノ頭附近より・稜線に雪はなし)

よく眠れると朝も早い。天気も良いせいか4時前には目が覚めたので、のこのこ外を見てみると、雲海の奧に御嶽、乗鞍に北アが浮かぶ様子はなんか本当に久しぶりに見る光景。でもワクワクするというよりちょっと現実感がなかったかも。

そのあとは明るくなった小屋の周囲を少し散歩なぞしつつ、それから朝食をとって出発しました。

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(朝の小屋より・雲海の奧に北アが浮かぶ)

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(昨日歩いた天狗岳を振り返る)

箕冠山を越えて夏沢峠に降りると、ここからはもう八ヶ岳の核心部。でも人っ子ひとりいなくて閑散としています。前に歩いたときは凄い人出だったのを覚えていたので、この静けさは意外。いやぁ6月の平日は良いですねぇ!

おかげで硫黄岳への登りも快調そのもの。樹林帯を越えると展望が一気に広がって、振り返れば昨日歩いた天狗岳に北八ツ方面。そして峰の松目の奧には中央アルプスがクッキリ。あちらも随分とご無沙汰しているなぁ。。。

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(硫黄岳三角点へは火口の縁を行く)

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(硫黄岳を振り返る)

そんな展望を楽しみつつ歩いても、夏沢峠から小一時間程で硫黄岳に着いてしまいました。広い山頂には先客さんが僅かに三名という閑散さがこれまた嬉しい限り(笑)。

時間もあるので今回は東の三角点へも寄ってみました。意外に距離があって往復15分ほどでしょうか。でも三角点に寄ると富士が見えるんですね!

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(キバナシャクナゲ)

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(オヤマノエンドウ)

硫黄岳から先も相変わらず人がいなくて素晴らしい道のり(笑)。硫黄岳山荘に一旦降りてから台座ノ頭に登り返すと、ここでようやく見頃のキバナシャクナゲ。久しぶりですねぇ♪

そんなお花をカメラに収めていたら、ちょうどスライドしたパーティの方からツクモグサを見つけられなかった話を聞いてちょっと愕然。そんなに見つけづらいお花なのかなぁ。。。まぁ気にしてもしょうがないので先を行く事にします。

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(赤岳と阿弥陀岳の間に北岳甲斐駒仙丈)

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(ミヤマキンバイ)

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(ウラシマツツジ)

横岳を過ぎる辺りから総じて咲き始めなものの徐々にお花が出てきて、徐々にテンションが上がってきた・・・というかそろそろツクモグサの自生地あたりらしいので、かなり目を光らせながら歩いていたと思います(笑)。

でもそんなツクモグサも三叉峰の手前であっさり発見してしまいました。岩と岩の間に咲いてるなんて白馬で見かけたのとは違って意外でしたが、ここは数が少なく、かなりわかりづらい所。以前歩いた時に花の多いところだったなあ、と覚えていたので見つけられた感じです。

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(ミネズオウ)

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(イワウメ)

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(ツクモグサ・ちょうど見頃でした♪)

でもそんなお花も三叉峰を過ぎるとあぁ!ありますあります。必死に探して損したわと思ってしまうぐらい咲いていてホッとしました。毛むくじゃらの花がまとまって咲く様子はお花と言うより、なんかヒナのよう。

そんな様子に思わずお花にちょっと触れてしまいましたけど、やっぱりふわふわでした。

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(クモマナズナ)

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(赤岳まではもうひと頑張り)

目的のお花にも無事に逢え、あとは赤岳を目指すだけ、と先を行くとお花も一気に減りますね。しかし赤岳に近づいても人がまったく見あたらない!お花の最盛期でもこれぐらいの人出だと、もっと八ツに通っても良いんですけど(笑)。

おかげでしんどい登りも大したことなく、あっさりと赤岳に到着。山頂には先客さんがいらっしゃいましたが、直にいなくなってとうとう赤岳の山頂も貸し切り。平日登山は最高ですね!

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(赤岳山頂の赤嶽神社)

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(権現岳方面はガスが上がりはじめていた)

ただこの頃から南側からガスが上がり始めて、天気も少々曇り気味。でも北側はまだまだ展望が利いていたので、そちらの方を向きながら軽くランチをとったら、さぁ下山しましょうか。

今回は初めて美濃戸の方へ降りて見たのですが、いやぁ中岳の東鞍部へ下るまでが急で嫌らしいですね。ここまでもかなり気を遣ったのですが、文三郎尾根も階段が続いて少々嫌になる下りでした。

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(美濃戸への道すがら・一部雪も残るがアイゼン不要)

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(ウスギオウレン)

それでも急なだけあって50分ほどで行者小屋に到着。こちらも閑散としていて、せっかく来たのだから記念に何か食べてみようかと当初は思っていたのも、結局やめてしまいました。

あとは南沢を下って美濃戸に出るだけ、のつもりも美濃戸までが意外に長くて(一時間ぐらいで下れると思っていた)面食らいましたけど、こちらも種類は少ないながらもお花がぼちぼち見られて楽しい道のり。

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(コイワカガミは惜しかった・・・)

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(キバナコマノツメ)

個人的にはコイワカガミが蕾がほころびはじめまで、でちょっと惜しかったかな。あとホテイランの自生地は美濃戸に近い所まで下った所にあったのも意外。ちょっと真剣に探して損しましたよ(笑)。

そんなこんなで目的のお花に無事逢えたら、美濃戸に到着。とはいえ、この日は平日ながら美濃戸口からのバスが運行していたのでもうひとがんばりです。

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(ホテイラン)

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(あとは美濃戸口へ向かうだけ)

でもその美濃戸口までの林道歩きが、周囲の新緑の中をエゾハルゼミの鳴き声を聞きながら歩ける、初夏らしい趣のある素敵な道のり。今回の歩きのフィナーレに相応しい光景になんとも良い気分で美濃戸口へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.06.03 (Mon)   晴
根石岳山荘 06:00- 夏沢峠 06:30- 硫黄岳 07:15/07:40- 横岳 08:30- 地蔵ノ頭 09:30- 赤岳 10:05/10:25- 行者小屋 11:10- 美濃戸山荘 12:55- 美濃戸口BS 13:35
 
 
八ヶ岳山荘 入浴料 ¥500
生ビール ¥600
バス(美濃戸口-茅野駅)¥900
 

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2013.06.04

6月の八ヶ岳まったり縦走 1

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(根石岳への道すがら・稜線はガスっていた)

ふう・・・去年はいろいろあったから高尾以外の【その他の山域】って二年ぶりでしたね。さきの週末は久しぶりに八ヶ岳を歩いてきました。狙いはみなさまうすうすお気づきのことでしょうけど・・・(笑)。

とはいえいきなり核心部から入るのは開山祭で人も多すぎるので、初日は地味かつ遅出でもOKなところ、と言う事で茅野駅からタクシーで唐沢鉱泉に出てみました。(¥6800)

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(コミヤマカタバミ)

鉱泉の駐車場はもちろんそこそこ埋まっているものの、時間も中途半端だし、とにかく静かですねぇ。これで天気が良ければなお良しですけど、それでも気分良くスタートできるというものです(笑)。

歩き出しはこの標高らしくコミヤマカタバミがいっぱい。そおいやこの花、長沢背稜/都県界尾根のスズタケが枯れてからは奥多摩でほんとうによく見かけるお花になったので、なんか妙な気分。

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(第一展望台より・西天狗、根石、箕冠)

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(同じく、中山方面)

そんなお花もまもなく黒木の森に入ると見かけなくなり、小一時間程で天狗岳の西尾根に上れば、あとはそのまま天狗岳を目指すだけです。

シラベからコメツガ、そして再びシラベに変わるとまもなく飛び出した岩峰が第一展望台。曇っている割には展望は良好でしたけど、天気が今ひとつだと、こう・・・なんか盛り上がりません。でも北八ツ方面の広くてゆるゆるな稜線は完全にボク好みで、気が向いたら次はそちらの辺りかな~??

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(残雪ぼちぼち・アイゼンは不要)

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(最低鞍部附近からの西天狗)

第一展望台を過ぎると残雪がぼちぼち現れてきますが、距離が短く、雪も程よく緩んでいるのでアイゼンは不要でしょう。すいすい歩けるというか、これも歩きの良いアクセントです。

そしてじきに次の第二展望台に着くと、目の前には西天狗が聳えるよう立ちはだかります。わかっちゃいたけどちょっとイヤだなぁ・・・と思いつつ最低鞍部に下ってから登り返すと、これが意外やへっちゃらというか、まぁ大して歩いてないから快調なだけだったのでしょう(笑)。

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(東天狗より先はガス・・・)

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(稜線のお花はコメバツガザクラのみ)

この登りでこの日初めてかつ唯一だったパーティさんとすれ違って、西天狗に上がると、あぁ・・・無情にも東の稜線はガスに包まれていました。

とりあえず東天狗まで行って、ランチを兼ねつつガスが晴れるのを待ってみたのですが、やっぱりダメでした。このままジッとしててもしょうがないので、諦めて本日のお宿へ向かいます。

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(本日のお宿・根石岳山荘)

ということでこの日のお宿は根石岳山荘。手続きを終えると右の本館の方に通されたのですが、建物が新しくて中も明るく綺麗でビックリしました。寝所なのに天気が良ければ中から展望を楽しめるし、TVはあるし、ストーブあるしで至れり尽くせり。

ただお風呂の方は水場がまだ雪に埋まっているようで今回は入れませんでしたが、快適な上にお風呂があるって・・・八ツの小屋って恐ろしすぎるわ~(笑)。

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(夕空と西天狗)

しかもこの日はボクも含めて宿泊者は3人。同宿者とのお話も楽しく、ほんとうにのびのび過ごせました。夜になると晴れてくれたので夜景に☆空も楽しめ、山での一夜を久しぶりに堪能した思いです。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.06.02 (Sun)   曇
唐沢鉱泉 10:10- 第一展望台 11:40/12:10- 最低鞍部 12:45- 西天狗 13:20- 東天狗 13:40/14:00- 根石岳山荘 14:30
 
 
タクシー(茅野駅~唐沢鉱泉)¥6800
根石岳山荘 一泊二食 ¥9000
 

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