アカヤシオは不作でしたが・・・
(アカヤシオ、傷んでいる花が多かった・バックは熊倉山)
ここのところ気温が上がらない日が続いているせいか、お花の進行も徐々に近年の平年並みに近づいてきているようですね。
そんな訳でGW前半の第一弾は日曜日(04/28)。恒例となっているアカヤシオのお花見で熊倉山・・・までは行きませんでした。実は(笑)。
(1003m峰・山ノ神が下手に移されていた)
この日はちょっと寝坊して一番電車に乗れなかったので、ええいと奮発して久しぶりにタクシーで宗屋敷尾根の取付まで出て(¥3320)からのスタート。天気は最高だし、林道歩きをはしょった分だけ歩きは快調です。
歩き出しから一時間ほどで1003m峰に上がると、ここからアカヤシオが見られるのですが、イワウチワがまだ咲いているわりに、周囲にアカヤシオの花がらが落ちていないのは、ほとんど花をつけていなかった証左でしょう。あと山ノ神が今まであった場所からなぜ下手に移されていました。この祠はもともとここにあったものなのでしょうか??
(1284m峰への登りしな)
1003m峰を過ぎると雑木林も増え、芽吹きの始まった木々を愛でつつ、足下にはカタクリもまだ健在。
するとようやくお目当てのアカヤシオにも出てきましたが、この辺りはすでに盛りすぎ。でも花付きはそんなに悪くない感じです。
(ヒカゲツツジ・花付きはほぼ例年並み)
そして1284m峰に上がると、予想ではこの辺りで丁度良い感じのはずの所。んが実際は花が痛んでいる上に、傷んで開花できないまま枯れている蕾が多かったのは、荒天が続いた上に先週の雪の影響もありそうです。
でにこの辺りでも花付きは思いっきり悪い感じではなかったのが救いで、1284m峰からしばらくは、それなりにお花を楽しめた区間でもありました。
(シラカケ岩より)
それでも1320m圏の岩コブを登ってギャップに降り、最後の登りにさしかかる頃からアカヤシオの花付きが明らかに悪くなって、残念ながらそれは蝉笹に上がってからも同じでした。
稜線は花付きが良くない上にお花自体がまだ咲き始めという事もあって、シラカケ岩からのほぼ定点は↑↑こんな感じ。この辺りではGW後半が見頃でしょうけど、これでは。。。稜線に関して云えば2006年以来の大不作の年になってしまいました。
(稜線のアカヤシオは傷んでいる上に花付きも良くない)
(シラカケ岩より・長沢山、芋ノ木ドッケ方面)
今年のアカヤシオは良くなかったけど、この日の天気は快晴だったので展望は良好。足下に緑のグラデーションを見下ろしつつ、奥秩父の山並みの奥には八ツらしき白い稜線もちょこっと見えて、今日の所はこれ以上望むのは贅沢というものでしょう。
とはいえアカのこの花付きでは、この先の聖尾根などの定点を歩くモチベーションも上がらないし、これからどうしよう・・・と悩んでいたら、ふと思いついたのが宗屋敷尾根1320m圏岩コブ手前の1290m圏鞍部から北の雑木林の方へ延びている明瞭な道のこと。そうだ、コレを辿ってみよう!
(1290m圏鞍部から右手に分かれる道・はじめて辿ります )
そうとわかれば話は早い。蝉笹へ戻って朝来た宗屋敷尾根を下ると、あれ?誰か上がってくるなぁ・・・と思っていたらその方はなんとリブルさん!いやぁ驚きましたけど、これは嬉しいバッタリです。
急な尾根上で少しお話ししてから、リブルさんと別れてギャップに降り、今度は南回り(1320m圏の岩コブに登ると必然的に北回りとなる)で1290m圏の鞍部に出てみました。
(緩斜面は好みなのだが、植林が大半)
さて鞍部に着いたらさっそく北へ延びる明瞭な道を下りはじめたのですが、道は最初こそ大きくジグを切る感じで延びていたものの、降りるに従い道は不明瞭になり、緩斜面に降り立つ頃にはもう道が判別できなくなっていました。
でもこうなる事は当然想定していましたし、なによりこの辺りは地形図を見てもわかるように広大な緩斜面になっており、これを適当に北へトラバースすれば難なく笹平へ出れそうなのがわかっていたので、こうなった以上は適当にトラバースするだけです(笑)。
(まさに熊倉山の主!5m弱のブナ大木)
でもこの緩斜面、ほとんどが植林なのが本当に残念なところ。でもこればかりはしょうがないです。造林前の姿を見てみたかったなぁ。。。
なーんて思っていたら、突然↑↑こんな「おおもの」に出逢ってしまうから山歩きはやめられません。幹周り4.5mを優に超える、5m弱のブナの大木。かなりの老木ですが、どこか凄みを感じる存在感を放っているのはさすがで、まさに熊倉山の主に相応しいです。
(狭い一角だけど、よく残してくれました)
思いもかけない出逢いに気をよくしていると、今度はバイケイソウの緑美しい渓畔林もあったりして、いやいやもうアカヤシオの事なんてどうでも良くなりましたよ(笑)。
とにかくブナの大木ににしろ、この渓畔林にしろ、狭い一角ながら営林署さんは本当によく残してくれました。昔の姿も見てみたかったけど、今回のところはこんな光景に出逢えたことに感謝ですね。
(オオコガネネコノメ)
(日野コースは渓畔林の新緑が圧倒的!)
少々興奮しながらなおもトラバースをすると、じきに日野コースに飛び出して、そこからひと下りで笹平でした。
あとは登山道を下るだけ、なのでお気楽でいたんですけど、沢沿いのコースのせいでしょう。オオコガネネコノメに始まってヨゴレネコノメ、ヤマエンゴサク、ニリンソウにトウゴクサバノオなどなどお花が次から次へと出てきて、なかなか先へ行かせてもらえません。
(こんなニリンソウロードもあった)
(新しい林道終点附近・ここから林道に上がった)
そんなお花たちも見事でしたけど、それより見事だったのが圧倒的な周囲の新緑。
強い日差しに照らされて輝く緑が素晴らしすぎて、言葉が出ません。。。
(こんな山肌を眺められるのなら林道歩きも悪くない)
日野コースはつけ替えた道の上にも新しい林道が通っているんですね。何の気なしにそこから林道に上がってしまいましたが、最後に↑↑こんな光景を見られたんですから、これはこれでラッキーだったんでしょう。
最後までほんとうに楽しめた事に気をよくしつつ下っていると、ここでなんとリブルさんに追いつかれて(速いなぁ)、あとは一緒に武州日野駅を目指したのでした。
・・・・・☆
ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。(^_-)
2012年 【2012.05.13】
2011年 【2011.05.08】
2010年 【2010.05.04】
2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
・・・・・☆・・・・・☆
◆ 2013.04.28 (Sun) 快晴
宗屋敷尾根取付 07:25- 1003m峰 08:30/08:40- 1284m峰 09:30- 1290m圏鞍部 09:45- シラカケ岩 10:20/11:25- 1290m圏鞍部 11:50- 笹平 12:35- 営林小屋跡 13:10- 林道終点 13:40- 武州日野駅 14:45
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コメント
Hgさん、
ほんとおっしゃるとおりアカって当たり外れをこんなに気にする花じゃなかったのに・・・って思いがいまでもぬぐいきれなかったりするんですけど、それでもコレが現実ですからねぇ。
Hgさんのところ拝見しても思いますけど、ボクはデジカメをもつ前はカメラを持っていかなかったし、どうでも良いとすら思っていて、その重要さって愚かにもカメラを持って初めて気がついたのでした。どうでも良い写真でも撮っておけば良かった。そんな後悔ばかり。まぁ次の2017年を楽しみにしてましょうか(笑)。
投稿: komado | 2013.05.04 19:38
こんばんわ~。
今年は開花時期の雪の影響もあったでしょうが、花の付きはかなり悪かったようですね。アカヤシオはツツジの中では良し悪しの差がわりと曖昧な方と感じていますが、それにしても今年は良くないか^^;
過去レポも拝見しましたよ。記録がある程度溜まると定点は面白いですね。
こうしてみると、やはり2005年が一番でしたね。次が2011年かな。そして次の当たり年は2017年、ということになりますが、果たして・・・^^;
投稿: Hg | 2013.05.03 21:03
ba_sobuさん、
ほんとに今は新緑の美しい時期ですね。前の雨に濡れた新緑も鮮やかで美しかったけど、晴れた日の輝く新緑はなんとも形容しがたい光景。これから梅雨入り前までは週末の天気が良くなることを心より祈っております(笑)。
投稿: komado | 2013.05.01 23:26
komadoさん こんにちわ
(シラカケ岩より)の写真にはびっくりです
寂しいですけど
でも 最後の2枚のグリーンに 癒されました。
投稿: ba_sobu | 2013.05.01 15:52