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2013.04.24

オクリ沢から麻生沢へ・新緑の雑木林を愛でる

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(芽吹き始まる、オクリ沢670m圏二俣中間尾根を行く)

先の週末は天気が今ひとつでしたね。でもでも新緑の季節は変化が激しいので一週たりともお休みしたくない!ので土曜(04/20)にちょっと早出で権現山稜界隈の未踏の尾根歩き。

ということで今回は浅川から龍滝沢右岸尾根とオクノ沢ノ嶺南尾根(オクリ沢右岸尾根)の間の尾根であるオクリ沢670m圏二俣中間尾根を登路にとって権現尾根に上がり麻生山へ。それから二年ぶりに麻生沢をそのまま下るコースを組んで、のんびり歩いてきました。

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(オクリ沢・少々荒れている印象)

この日は夕方から雨という予報がでていて、普段利用している浅川行きのバスで動き出したのでは少々遅い感じ。なので今回は珍しく大月駅からタクシー利用(¥3770)での歩き出し。まずはオクノ沢ノ嶺南尾根に取り付きます。

尾根を少し登るとじきに右に明瞭な道が分かれるのですが、これは初訪の折りから密かに目的の尾根方面へ行けるのでは?と踏んでいた道。さっそく辿ってみると最初こそ歩きやすかったものの、すぐに灌木茂る中トラバースするようになり、道もあっという間に不明瞭に。

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(対岸の尾根の山肌も良い感じ)

これならさっさとオクリ沢に降りて歩いた方が良さそうだったので、沢に降りて水線沿いに歩くと間もなく明瞭な二俣に出て、これが目的の尾根の末端でもある670m圏の二俣。少し休んでからさっそく中間の尾根に取り付きました。

のっけは植林下の暗い尾根。それでも足下のヒトリシズカが気分を和ませてくれます。尾根は地形図通りに痩せていて、両側の沢が緩むと水線が見えたり滝が見えたり、畑なのか炭焼なのかな石垣が見えたりと、少々独特な雰囲気なのが印象的。

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(まだ晴れ間があったのはラッキーでした)

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(この辺りまで来ると芽吹きは中低木がメイン)

そして植林を意外に早く抜けたのはちょっとしたオドロキで、ここから先は芽吹きの始まった雑木林を愛でる尾根歩きのはじまり。尾根上の木々芽吹きも、対岸の柔らかな山肌もそこにいるだけで、見てるだけでわくわくして元気が出てきます。

それにすぐに曇るかと思っていたのに、この辺りでもまだ晴れていたのはラッキーでした。日差しがあると緑の輝きが違いますから。

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(アケボノスミレ)

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(中間尾根上部は露岩混じりの急登が続く)

植林を抜けたあとは地形図通りの緩やかな尾根歩きが続いたものの、徐々に尾根が傾斜を増していくと、両隣の尾根と同様に露岩が現れて、そんな岩を捲いたり直登したりするようになってきました。

お花は終わりかけのミツバツツジぐらいと思っていたら、上がって行くうちに日当たりの良い所ではスミレもぼちぼち見られましけど、基本的には少ないですね。

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(フモトスミレ)

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(フタバアオイも咲き始めた)

相変わらず続く露岩混じりの急登をこなしてこなして、ようやく権現尾根上に飛び出すと、意外やここからがお花のはじまりで、飛び出したピークではフモトスミレがいっぱい。

そんなピークでスミレの撮影を兼ねて少し休んでから稜線を西へ向かうとエイザンスミレにアケボノスミレ、タチツボスミレ。灌木に埋もれた北面にはフタバアオイにシコクスミレ。そして何より驚いたのがまだ蕾は小さかったもののルイヨウボタンの多さで、5月に入ってからも楽しみがありそうです。

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(稜線は中低木とカラマツが芽吹きはじめ)

そしてオクノ沢ノ嶺の辺りでは盛りやや過ぎなマメザクラがまだまだ頑張っていて目を楽しませてくれるし、ミツバツツジはこの辺りだとちょうど良い塩梅だし、カラマツ植林の芽吹きも素敵で、稜線歩きもなかなか楽しいです。

ただこの辺りから徐々に曇って暗くなってくると、風がそこそこ吹いていたこともあって、ちょっと寒くなってきました。

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(エイザンスミレ)

しかも気温は午後にかけて徐々に低下していたようで、ランチをとった後にはぱらぱらと雪が。。。実は今回このことを見越して真冬に近い格好にしたんですけど、結果として大正解だったようです。

それにつけても麻生山周辺の北面は熊棚が多いですねー(笑)。クリが多いせいでしょうか??あとピンクの濃いヤマザクラ・・・近づけなかったので確認できませんでしたけど、おそらくオオヤマザクラの意外な多さも今回の収穫でした。

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(ヒカゲツツジ・三ッ森周辺でなんと満開!花付きも良好)

そんな季節外れの寒い思いをしたので??ちょこっと見られればイイや、と思っていたヒカゲツツジが三ッ森周辺で満開だったのにはビックリするやら嬉しいやら。

花付きも良好でなかなか見事でしたが、このぶんだと坪山の方は盛りを過ぎたようですね。もしかしてあちらはイワカガミがもう咲きだしてるとか!?

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(麻生沢右俣左俣中間尾根中腹の緩斜面)

思いがけずヒカゲツツジを楽しめたので、三ッ森へは寄らずそのまま下山する事にして、麻生沢の右俣と左俣の中間尾根を下ると、こちらも上部の岩稜帯のヒカゲツツジがとにかく見事。ここも盛りにはこれだけ咲くのか!

この尾根を下るときはいつも坪山でも早めの時期に歩いているから、数輪咲いていれば充分という感覚だったので、これはかなり嬉しい光景。おかげで今年のヒカゲさんはもう充分楽しめた感じです。

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(麻生沢の二俣)

中間尾根をゆるゆる下ってやっとこ麻生沢の二俣に降り立ったら、もう周囲は新緑。下りしなは雪だった天気も、ここではとうとう雨に変わっていましたけど、雨に濡れると緑がより鮮やかに映えて、いいですね。日差しがなくても素晴らしい。

そして周囲が新緑だったので二俣の例の大木、何の木か調べてみたんですけど、う~ん葉っぱが小さくてイマイチわかりません。おそらくサワシバ、クマシデ、チドリノキのいずれかかと思われますが、チドリノキの大木なんてあまり聞いたことないぞ。まぁ普段から木にじゃなくて気にしてないだけかも知れないけど。

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(麻生沢・新緑が殊の外美しい)

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(林道に馬頭さまがいらっしゃったとは!)

麻生沢ではとうとう雨中の下山となってしまいましたが、新緑が本当に鮮やかで、うっとりしてしまうような道のり。もう少し早い時期と比べるとお花は少なくなっているけど、「歩く楽しさ」はこのぐらいの時期の方が上なような気がするなぁ、と思いつつ、麓の駒宮を目指したのでした。
  
・・・・・☆
 
◆ 2013.04.20 (Sat)   曇 後 雨
浅川 06:55- オクリ沢m圏二俣 07:15/07:30- 稜線に出る 09:40-(途中休憩70分)- 麻生山 12:40- 麻生沢の二俣 14:20/14:45- 林道終点 16:00- 富岡BS 16:45
 

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