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2013.04.24

オクリ沢から麻生沢へ・新緑の雑木林を愛でる

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(芽吹き始まる、オクリ沢670m圏二俣中間尾根を行く)

先の週末は天気が今ひとつでしたね。でもでも新緑の季節は変化が激しいので一週たりともお休みしたくない!ので土曜(04/20)にちょっと早出で権現山稜界隈の未踏の尾根歩き。

ということで今回は浅川から龍滝沢右岸尾根とオクノ沢ノ嶺南尾根(オクリ沢右岸尾根)の間の尾根であるオクリ沢670m圏二俣中間尾根を登路にとって権現尾根に上がり麻生山へ。それから二年ぶりに麻生沢をそのまま下るコースを組んで、のんびり歩いてきました。

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(オクリ沢・少々荒れている印象)

この日は夕方から雨という予報がでていて、普段利用している浅川行きのバスで動き出したのでは少々遅い感じ。なので今回は珍しく大月駅からタクシー利用(¥3770)での歩き出し。まずはオクノ沢ノ嶺南尾根に取り付きます。

尾根を少し登るとじきに右に明瞭な道が分かれるのですが、これは初訪の折りから密かに目的の尾根方面へ行けるのでは?と踏んでいた道。さっそく辿ってみると最初こそ歩きやすかったものの、すぐに灌木茂る中トラバースするようになり、道もあっという間に不明瞭に。

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(対岸の尾根の山肌も良い感じ)

これならさっさとオクリ沢に降りて歩いた方が良さそうだったので、沢に降りて水線沿いに歩くと間もなく明瞭な二俣に出て、これが目的の尾根の末端でもある670m圏の二俣。少し休んでからさっそく中間の尾根に取り付きました。

のっけは植林下の暗い尾根。それでも足下のヒトリシズカが気分を和ませてくれます。尾根は地形図通りに痩せていて、両側の沢が緩むと水線が見えたり滝が見えたり、畑なのか炭焼なのかな石垣が見えたりと、少々独特な雰囲気なのが印象的。

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(まだ晴れ間があったのはラッキーでした)

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(この辺りまで来ると芽吹きは中低木がメイン)

そして植林を意外に早く抜けたのはちょっとしたオドロキで、ここから先は芽吹きの始まった雑木林を愛でる尾根歩きのはじまり。尾根上の木々芽吹きも、対岸の柔らかな山肌もそこにいるだけで、見てるだけでわくわくして元気が出てきます。

それにすぐに曇るかと思っていたのに、この辺りでもまだ晴れていたのはラッキーでした。日差しがあると緑の輝きが違いますから。

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(アケボノスミレ)

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(中間尾根上部は露岩混じりの急登が続く)

植林を抜けたあとは地形図通りの緩やかな尾根歩きが続いたものの、徐々に尾根が傾斜を増していくと、両隣の尾根と同様に露岩が現れて、そんな岩を捲いたり直登したりするようになってきました。

お花は終わりかけのミツバツツジぐらいと思っていたら、上がって行くうちに日当たりの良い所ではスミレもぼちぼち見られましけど、基本的には少ないですね。

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(フモトスミレ)

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(フタバアオイも咲き始めた)

相変わらず続く露岩混じりの急登をこなしてこなして、ようやく権現尾根上に飛び出すと、意外やここからがお花のはじまりで、飛び出したピークではフモトスミレがいっぱい。

そんなピークでスミレの撮影を兼ねて少し休んでから稜線を西へ向かうとエイザンスミレにアケボノスミレ、タチツボスミレ。灌木に埋もれた北面にはフタバアオイにシコクスミレ。そして何より驚いたのがまだ蕾は小さかったもののルイヨウボタンの多さで、5月に入ってからも楽しみがありそうです。

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(稜線は中低木とカラマツが芽吹きはじめ)

そしてオクノ沢ノ嶺の辺りでは盛りやや過ぎなマメザクラがまだまだ頑張っていて目を楽しませてくれるし、ミツバツツジはこの辺りだとちょうど良い塩梅だし、カラマツ植林の芽吹きも素敵で、稜線歩きもなかなか楽しいです。

ただこの辺りから徐々に曇って暗くなってくると、風がそこそこ吹いていたこともあって、ちょっと寒くなってきました。

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(エイザンスミレ)

しかも気温は午後にかけて徐々に低下していたようで、ランチをとった後にはぱらぱらと雪が。。。実は今回このことを見越して真冬に近い格好にしたんですけど、結果として大正解だったようです。

それにつけても麻生山周辺の北面は熊棚が多いですねー(笑)。クリが多いせいでしょうか??あとピンクの濃いヤマザクラ・・・近づけなかったので確認できませんでしたけど、おそらくオオヤマザクラの意外な多さも今回の収穫でした。

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(ヒカゲツツジ・三ッ森周辺でなんと満開!花付きも良好)

そんな季節外れの寒い思いをしたので??ちょこっと見られればイイや、と思っていたヒカゲツツジが三ッ森周辺で満開だったのにはビックリするやら嬉しいやら。

花付きも良好でなかなか見事でしたが、このぶんだと坪山の方は盛りを過ぎたようですね。もしかしてあちらはイワカガミがもう咲きだしてるとか!?

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(麻生沢右俣左俣中間尾根中腹の緩斜面)

思いがけずヒカゲツツジを楽しめたので、三ッ森へは寄らずそのまま下山する事にして、麻生沢の右俣と左俣の中間尾根を下ると、こちらも上部の岩稜帯のヒカゲツツジがとにかく見事。ここも盛りにはこれだけ咲くのか!

この尾根を下るときはいつも坪山でも早めの時期に歩いているから、数輪咲いていれば充分という感覚だったので、これはかなり嬉しい光景。おかげで今年のヒカゲさんはもう充分楽しめた感じです。

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(麻生沢の二俣)

中間尾根をゆるゆる下ってやっとこ麻生沢の二俣に降り立ったら、もう周囲は新緑。下りしなは雪だった天気も、ここではとうとう雨に変わっていましたけど、雨に濡れると緑がより鮮やかに映えて、いいですね。日差しがなくても素晴らしい。

そして周囲が新緑だったので二俣の例の大木、何の木か調べてみたんですけど、う~ん葉っぱが小さくてイマイチわかりません。おそらくサワシバ、クマシデ、チドリノキのいずれかかと思われますが、チドリノキの大木なんてあまり聞いたことないぞ。まぁ普段から木にじゃなくて気にしてないだけかも知れないけど。

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(麻生沢・新緑が殊の外美しい)

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(林道に馬頭さまがいらっしゃったとは!)

麻生沢ではとうとう雨中の下山となってしまいましたが、新緑が本当に鮮やかで、うっとりしてしまうような道のり。もう少し早い時期と比べるとお花は少なくなっているけど、「歩く楽しさ」はこのぐらいの時期の方が上なような気がするなぁ、と思いつつ、麓の駒宮を目指したのでした。
  
・・・・・☆
 
◆ 2013.04.20 (Sat)   曇 後 雨
浅川 06:55- オクリ沢m圏二俣 07:15/07:30- 稜線に出る 09:40-(途中休憩70分)- 麻生山 12:40- 麻生沢の二俣 14:20/14:45- 林道終点 16:00- 富岡BS 16:45
 

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2013.04.17

峠越え、岩尾根登って小持山へ

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(妻坂峠・梢越しに武甲山を望む)

春はまだまだ気温の変化が大きいですね。なので先週歩いた川苔辺りだけではお花の、というかアカヤシオの開花の進み具合がイマイチ掴みづらかったので、久しぶりに奥武蔵方面をてくてく。

今回(04/14)は名郷から妻坂峠を越え、一旦一の鳥居へ降りたら、大持沢左岸尾根を登り返して小持山に上がり、高ワラビ尾根の1160m峰北尾根たるスヤマ沢右岸尾根を下降、それから橋立川を下って浦山口に出るコースを組んで歩いてきました。

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(トウゴクサバノオ)

この時期の奥武蔵は3年ぶり。名郷の辺りもすでに桜は終わって新緑の感じで、歩き出しこそそんな様子にうきうきしたのもつかの間、こちらは植林帯が多いのが難ですね。妻坂峠に上がってようやく「らしい」光景に出逢えて、実質ここからがスタートのようなものでした。

峠付近の木々は芽吹きはじめていたものの、峠北寄りの斜面のお花は予想通りあまり進んでいない感じで、コガネネコノメやカタクリ、ヨゴレネコノメが咲き始め。ニリンソウはまだ見あたりません。でもそのまま北の道に入ってしばらく下ると、狙っていたトウゴクサバノオいましたいました!実は今回奥武蔵に行ったのはアカヤシオよりも、この花に逢いたかったからなのです。

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(妻坂峠みち・秩父側は雑木林が多い)

こちらの道は雑木が多く、群れてはいないけどカタクリが普通に見られるのはさすがに秩父の山。楽しいですね。

林道まで車が溢れている一の鳥居まで降りたら、林道を西へ少し行き、大持沢を渡った所で左岸の尾根に取り付きました。

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(大岩二つくっついてトンネル状)

植林の中をせっせと登っていると、左手に大岩が見えたので気になって寄ってみたら、そこには二つの大岩がついてトンネル状。

これは潜るとなんかいい事ありそうな気がしたので、一度潜ってから尾根に戻りましたとさ(笑)。

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(大持沢左岸尾根・こんな箇所は意外に少ない)

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(左岸尾根中部では露岩帯の急登も交える)

植林を抜けると、雑木林に変わって本格的な登りになりましたが、やはり秩父の山には露岩がつきもの。アカヤシオもぼちぼち見られますが想像よりも少なかったです。イワウチワはまだ蕾だし。。。。

それでもしばらくは普通に登られるのですが、登るにつれ岩が徐々に増えてきて、950m圏を過ぎると結構なよじ登りになったのには驚きました。秩父の情報のないマイナー尾根はコレだからこわい。下りに採らなくて良かったです。

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(尾根上部・上のヤマグルマの大木が画になってたのでパチリ)

とはいえ、尾根上部まで植林があるので所々明瞭な道筋があったりするのも妙な感じ。

せっせと登って大持山~小持山の稜線が間近に見えてくると、稜線から人の声が結構聞こえてきたので、コレは人出が多そうだ。なので尾根が平衡になった1170m圏辺りの平らなところで今回はランチと相成りました。

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(小持山への道すがらより武甲山)

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(大持~小持稜線のアカヤシオはまだ蕾)

ランチを終えたら急に眠気に襲われたので、久しぶりにお昼寝なんかもして再び歩き出せば、ひと登りで稜線に。でもお昼寝しても眠気がとりきれず、面倒になったので大持山は諦めてそのまま小持山へ向かうと、稜線はまだまだアセビが満開。

ということでアカヤシオの方はまだみんな蕾で、見頃はこの週末以降になりそうです。

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(高ワラビ尾根上部の露岩帯より大平山・七跳山)

小持山に着いてもまだ眠気がとれず、座りながら少し寝たらカラダも覚めて、ようやく歩く気分になってきました。小持山からは久しぶりに高ワラビ尾根に入って、ぐんぐん下って行きます。

ひと下りすると↑↑周囲の開けた岩場に出るのですが、本当はここでランチの予定だったのに。。。

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(スヤマ沢右岸尾根・1070m圏峰手前の鞍部)

小持山から15分ほどで広い雑木の平頂と言った風情の1160m峰に着いたら、ここで少し休もうかと思ったんですけど、来た方向から人の声が聞こえてきたので、慌てて北のスヤマ沢右岸尾根を下りはじめます。

尾根上部はそこそこ普通に?歩けたのですが、1070m圏峰を越えると尾根が一気に急になって、同時に露岩も現れて徐々に歩きづらくなってきました。

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(アカヤシオ・多くはないが1000m以下で見頃)

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(こんなの聞いてないよー♪)

でも川苔山の足毛岩を彷彿とさせるような岩場辺りから、綺麗に咲いたアカヤシオが現れたのはかなり嬉しかったです。切り立った岩場なので写真の方はなかなか撮れないでもどかしかったですけど。

そんな岩場を過ぎても尾根は平衡になるどころか、より急になって↑↑リッジ状の露岩帯に出くわしたり、↓↓手がかりの少ない急降下を強いられたりと、先ほども書きましたけど、情報のない秩父のマイナー尾根はコレだから怖い。いきなり下りにとって怖い思いを何度もしてるのに・・・結局ただのおバカなんですね(笑)。

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(相変わらず急降下は続きます)

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(橋立川に降り立つ直前でもこんな感じ)

でもでも怖い思いをしながら下っている最中もアカヤシオは方々で綺麗に咲いていて、結局スヤマ沢出合の辺りまで普通に見られて、今回は充分に楽しめました。

結局この尾根は末端まで急で、なんとかスヤマ沢の出合に降りたってホッと一息。ここから沢をひと下りすれば、その後は整備された道が待っています。

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(スヤマ沢出合)

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(コガネネコノメ・満開で足の踏み場もない)

橋立川を歩くのは6年ぶりでしたけど、こうやって改めて歩いてみると渓畔林が見事ですね。そして足下にはカタクリにハナネコノメにツルネコノメソウ、ヨゴレネコノメ。そしてコガネネコノメが周囲の地面を埋め尽くすように咲いていたのがとにかく見事でした。足の踏み場もないぐらい。

沢沿いにはカツラもぼちぼちいましたが、う~んお花には少々遅かったようです。残念。

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(橋立川・この辺りはなかなか素敵です)

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(スゲ沢分岐からの道は荒れている)

ひと下りでスゲ沢の出合に出たら、右岸側に武甲山からの道が来ているのであとはお気楽に下るだけ。芽吹き新緑の始まった渓畔林は相変わらず見事だし、足下に廊下や滝を見ながら歩けるこの道は本当に良い道だな~

なーんて思っていたらじきに崩落箇所が続々と出てきて、とうとうトラバース不能の箇所に出てしまいました。前に歩いたときは苦労した覚えがまったくないので、6年の間に荒れたようです。さてどうしようとか周囲を見回してみると、手前で沢に降りて左岸を行く捲き道ができていました。

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(でもこの辺りは渓相よろしく、新緑も見事!)

でもその沢筋こそ新緑真っ盛りで、西日があたって輝く様子は正に最高潮。うおーコレはお得だったかも、とにやにやしながらもとの道に復帰すると、すぐ先が長者屋敷ノ頭からのメイン登山道との合流地点。そして今歩いて来たスゲ沢からの道の方は通行禁止でロープが張られていました(笑)。まぁ当然でしょう。

メインの道と合流してからも相変わらず新緑の道が続いて、楽しい限り。しかも道中レンプクソウを見つけて狂喜してしまいました。地味な花ですけどこの花は毎年狙いつつもフラれ続けて、今回はじめて見かけたのです。

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(レンプクソウ・ようやくお逢いできました♪)

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(山肌の芽吹きも見事だ)

そんな訳でかなりご機嫌になっているのに、林道に出てからは芽吹きの山肌がこれまた見事でいやいや、にやにやが止まりませんです。結果として美味しいコース取りになったことに感謝しつつ、浦山口駅へ向かったのでした。
  
・・・・・☆
 
◆ 2013.04.14 (Sun)   晴 後 曇
飯能駅 07:10→ 名郷 08:10- 山中(林道終点)09:00- 妻坂峠 09:25- 一の鳥居 10:00- 大持沢 10:10-(途中休憩60分)- 稜線に出る 13:25- 小持山 13:45/14:00- 1160m峰 14:15/14:20- スヤマ沢出合 15:25/15:35- スゲ沢分岐 15:45- 登山道合流 16:10- 浦山口駅 17:00
 

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2013.04.10

ちょっと遅出で大丹波川から川苔山を周回

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(大丹波川・荒天後のおかげか水量が多い)

いやぁ先週末は結構荒れましたね。週末の予報からお山は土曜の朝か翌日曜の午後のどちらかしかない、と踏んで、日曜にしましたけど、結果は正解。今回はお花見なのでぐぐたす型式っぽくまとめてみました。

ということでそんな日曜(04/07)は遅出で大丹波から真名井北稜~川苔山~大丹波川の周回コースをアカヤシオの下見を兼ねて歩いてきました。

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(芽吹きが見事だ)

さて、今回は遅出でもコースだけは変えたくなかったので奥多摩駅からタクシーで大丹波のヘリポートに出て(¥5250・タクシーはダートに入らない為)からのスタート。10分と歩かずに登山口に着いたら、さっそく大丹波川へ下ります。

沢へ下ると、荒天後の晴天とあって空気は澄んで、とにもかくにも木々の芽吹きが見事なこと!沢の水量も多いし、春のエナジー横溢しまくり。とにかく今の時期はそんな中にいるだけで元気がでます。

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(コガネネコノメ)

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(アカヤシオ・咲いているが花付きは良くない)

さっそく尾根に取り付くと、出てきましたよあかやしお。早くも下では盛りを過ぎてます(笑)。でもでも・・・花付きは良くないですね。去年だってあまり良くなかったのに今年もかよ、、、と愕然。

でも今年は天候の変化が激しかったから、今後咲き始める標高の高いところのお花も不作とは言いきれないけど、はたしてどうなることやら。

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(カタクリ)

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(アカヤシオの樹下にはイワウチワ)

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(アカヤシオが咲いているのは真名井北稜1002m峰まで)

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(1002m峰を過ぎたあたり)

小一時間程で着く1002m峰で真名井北稜と合流してもアカヤシオの花はやはり少なめ。この辺りで見頃に入った感じ。その先の1168m峰附近ではまだ蕾でした。

歩き出しは晴れていたのに、この辺りから曇ってきて、赤杭尾根と合流する頃にはなんと雨。でもそれもほんのひとときで、川苔山を前にすると再び晴れてきたのは良かったんですけど、風が強くなったのには参りました。それでも寒さに震える感じでないんですけどね。

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(アセビ・盛りは過ぎたがまだ咲いている)

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(川苔山山頂・貸し切り)

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(遠望は利かないが、日原の山はクッキリ)

荒天でも雨後で午後も遅くなると人気の川苔でもさすがに誰もいません。天気が天気なのでさすがに遠望は利きませんが、近くの尾根山はクッキリ。午後でもこんなにくっきり見えるのも珍しいですね。

それでもそろそろ歩き出そうとしたときに1人上がってきたのはさすがに川苔。丁度良いタイミングでもあったのでそのまま踊平へ向かいました。

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(マンサク、間に合ったー!)

咲いているか心配してたけど、間に合って良かった。もちもち今年お初です♪

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(武甲山・大持山方面)

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(稜線の防火帯は間伐?が入ってスッキリした)

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(踊平付近・アカヤシオはまだ蕾)

こちらの稜線を歩くのは丸一年ぶりでしょうか。一年の間に防火帯は整理されたようでエラくスッキリしていました。この辺りのアカヤシオはもちろん蕾。残念ながらこちらも花付きは宜しくない感じですね。

稜線は風が強いので踊平に着いたら、早々に大丹波川の方へ下ります。

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(ハナネコノメ・大丹波川上流部で咲き始め)

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(バイケイソウも顔を出し始めた)

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(ツルネコノメソウ)

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(ハシリドコロ)

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(フイリヒナスミレ)

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(ナガバノスミレサイシン)

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(日差しが入ったのはこの辺りまで)

植林帯を抜けると、さっそく咲き始めのハナネコノメが出てきて、ここから下はお花見ロード。

ただ午後遅いので日差しが入らないのが辛いところだけど、これはしょうがない。この時間でも明るいだけありがたいと思わないといけないですね(笑)。

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(ヒトリシズカ)

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(ヤマエンゴサク)

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(マルバスミレかと思ったらシコクスミレでした)

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(ヨゴレネコノメ)

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(ニリンソウ・曲ヶ谷出合附近でこんな感じ)

ニリンソウはさすがにまだまだで曲ヶ谷出合附近でこんな感じ。結局咲いていたのは下流で一株見かけただけでした。

曲ヶ谷出合附近のアカヤシオもお花は少々寂しい感じ。でもここへ来てはじめて、というかようやく気がついたのですが(笑)ミツバツツジの花が全く見あたりません。今の時期、右岸にはアカヤシオ、左岸にはミツバツツジが咲いているものなんですけど。今年のミツバツツジはかなりの不作のようですね。

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(曲ヶ谷出合・水量が多くて見事)

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(コチャルメルソウ)

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(ヤマネコノメソウ)

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(マルバコンロンソウ)

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(エイザンスミレ)

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(林道に出た頃には綺麗に晴れていた)

荒天後で水量が多いせいか途中徒渉チックな箇所があって驚きましたが、うまく飛び石で渡れて一安心。登山口に戻ってみればおおよそ5時間弱と日没前に戻れて、その上目的のお花にもみんな逢えて、無計画な割にかなりうまくいった感じです。

こうもうまくいったんですからタクシー代5千円も惜しくは?ありません??(笑)林道に上がる頃には再びスッキリ晴れ上がって、そんな空のような晴れ晴れとした気分で上日向へ向かったのでした。あー、思い切って歩いて良かった!
  
・・・・・☆
 
◆ 2013.04.07 (Sun)   晴 後 曇 一時 雨
大丹波へリポート 12:00- 大丹波川登山口 12:10- 1002m峰 13:05- 赤杭尾根合流 14:00- 川苔山 14:20/14:30- 踊平 15:10- 獅子口 15:30- 曲ヶ谷出合 16:25- 登山口 16:50- 奥茶屋 17:25- 上日向 17:50
 

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2013.04.03

芦川から古の峠みちを辿って八坂へ

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(岩谷峠直下の段々畑??跡)

さてさて、芦川さんぽのあとの本編は長年懸案になっていた芦川側から南稜への峠みちを辿って、下部側の八坂を訪れるというもの。今回は登りは高萩から地蔵峠(栂ノ峠)。下りは八坂峠から向島と二本の峠みちを探りつつ歩いてきました。

芦川駅から一時間半ほどで高萩(向村)に到着したら、まずは峠みちの取付探しからはじめなければいけません。最初は地形図通りに集落外れの名無し沢から行こうとしたものの道はなし。しょうがないので手前の階段を上がってみたら、じきにほら穴にしまわれた?お地蔵さまを見て、その先にも明瞭な道が延びており、どうやらこれで正解のよう。

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(高萩からの峠みちは基本明瞭だが・・・)

とはいえ峠みちは沢沿いにつけられているはずなのに、実際の道は尾根上につけられているので、微妙な分岐を見かける度に少々不安ながらも辿りつつ行くも、やはりというか気がつくと上へ上がりすぎていました。

しょうがないので適当な所でトラバースをはじめると、偶然にも獣道とは思えない細い踏み跡が通っていたのでさほどの難なくトラバースできたのはラッキーでした。そのまま平行にトラバると、やがて下手から明瞭な峠みちと合流。やはり途中の分岐で沢へ降りる方の道を辿れば良かったようです。

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(今年お初のミツバツツジ)

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(峠直下の岩壁には山ノ神?)

ということで無事峠みちと合流すればあとはその道を追うだけ。沢に沿っていた道がつづら折れに変わると、やがて麓との物資をやりとりしていた??索道施設を見て、蛾ヶ岳から延びる尾根上の708m峰西鞍部に出ました。

ここは鐵道省の日本山岳案内では「岩谷峠」とされている所で、鞍部の東側には馬頭さま。そして南側には広々とした段々畑?の跡が広がっていて、東の岩壁には山ノ神。その下を横沢(日本山岳案内ではユワヤ沢)が流れていて、みるからに集落があったようにも思えるのですが、実際はどうだったのでしょう?

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(峠直下の広がりが少しはわかるでしょうか?)

そんな不思議な広がりに後ろ髪ひかれつつ、朽ちた橋を横目で見つつ横沢を渡ると、その先には放置された耕耘機があり、この辺りはどうやら1980年代前半まで?は畑として使われていたようですね。そおいや山ノ神も祠は昭和34年につくられたようで、この手のものとしてはかなり新しいものでしたし。

そして次の沢を渡って道に上がる所が少々危なっかしかったものの、なんとか這い上がって先を行くと

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(岩谷峠から先も道は基本的に明瞭)

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(右が708m峰、真ん中の凹が岩谷峠)

道はじきにトラバースからつづら折れの登りに変わって、すると道が幾分不明瞭になるのはしょうがないですね。そんな登りをこなして尾根上に上がると再び広い道に変わって、そんな道を追いつつゆるゆる上がって行きます。

しかし踏跡・道筋をハナから信用しないバリエーション癖のせいで(笑)直登直降に慣れきっている自分でも、こういう古い峠みち道はゆったりと、無理なく登れる感じがなんとも快感。本当にうまく道がつけられている印象です。そうそうこの道って、かつては下九一色村に属していた下部側の折門・八坂と下九の中心地である高萩を結ぶメインルートだったのでしょうか??

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(荒れている箇所も もちろんあり)

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(雑木林の許、道は丁寧につけられている)

そんな雑木の尾根道もしばらく行くと、東の植林帯に入ってトラバース。それを抜けると、道は再びつづら折れに変わって、周囲もなく見覚えのあるような雰囲気。そろそろ南稜も近そうです。

するとじきにアンバ峠への道を分け、稜線が近づく頃、あやふや気味な地蔵峠への分岐を見おとさずに左折すると、すぐ先にはもう大栂の立つ地蔵峠が見えていました。

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(地蔵峠の大栂と六角柱の六地蔵)

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(八坂<はっさか>に降り立ちました)

地藏峠に着いたらまずは六地蔵に挨拶。そしてここから蛾ヶ岳からの登山道と合流して八坂へ下る道は歩いたことがなかったので、その道を辿って八坂へ降りたのですが、なぜか南風が寒いこと寒いこと。南風というより南ア颪とか??

折八林道に降り立っても風はまだ冷たいし天気は元々良くないし、これでは天空採園の方へ寄ってもランチどころではないので、そのまま林道を西へ行き八坂峠へ登り返すことに。あー。

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(八坂峠)

八坂峠に着いても、片方が植林でどうも落ち着ける感じではないので、東の釈迦ヶ岳方面へ折八林道が横切る所まで登ると、それなりの場所が見つかってようやくランチとなりましたが、ここも寒ーい。一応7℃もあるのに。

そんな訳で一時間近く休憩したものの、これはのんびりしたと言うより、寒さで動きがいちいちのろくなったからでしょう(笑)。

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(八坂峠みち・下り出しから道形は明瞭)

あまりの寒さに東の釈迦ヶ岳へ寄る気もなく、休憩を終えたらそのまま八坂峠に戻って、北へ延びている峠みちを下りはじめます。

のっけは皆伐後放置された雑木中木林の中、道筋は一応明瞭だけど、さすがに枝木が邪魔する箇所もあって少々歩きづらいですね。

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(八坂沢に沿うようになると、より明瞭になるが倒木も多い)

そんな中を下って行くと、やがて広い扇状地状に変わってこの辺りが道筋の不明瞭なところ。でも適当に下ればおそらく道は見つかると思います(笑)。

その扇状地状を過ぎると、次第に八坂沢の右岸を行くようになり、道も明瞭に。ただし今度は倒木が煩いかも。

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(ヨゴレネコノメ)

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(何か曰くありげな大岩だ)

この辺りからお花もでてきて、お馴染みのダンコウバイ、アブラチャン、フサザクラ、ネコヤナギ。そして足下にはようやくのねこのめさんなヨゴレネコノメ。ヤマエンゴサクあたり。

あと道中は枝分かれした異形のケヤキが目立ちます。そして↑↑の曰くありげな大岩を見ると、まもなく道は左岸に渡ってふた下り。そして再び徒涉して右岸に戻ると、道は沢から離れて植林の中を行くようになり、じきに芦川や対岸の県道が見えてきます。

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(最初の徒涉点)

そして芦川に近づいたところで地形図通りに橋を渡ろうとしたら、なんとその橋は水力発電所の施設(取水口)用で立入禁止。ここは東の向島の畑を延々行って、橋を渡って県道に出る、というのが正解のようです。

その橋を渡って県道に出ると、そこは向島入口のバス停。釈迦ヶ岳へ寄らなかった時点で時間が余りまくりだったので、八坂峠からの下りはゆっくりゆっくり歩いたつもりだったんですけど、この時点でまだ15時前。

B130403r
(向島に出ました)

予定ではここから上九一色の梯に出て、そこからバスに乗って甲府へ出るつもりも、バスの時間まで二時間以上あるので、結局長躯芦川駅へ戻ることに。

芦川まではちょっと長いからどうかな?と少々躊躇はしたものの、いざ歩き出してみると、前の記事の「芦川さんぽ」で載せたとおり、見所も多くて楽しい道のりでした。でも今度は明るいウチに上九の方へも歩いてみたいし、なにより三帳からの二本の破線路・峠みちが俄然気になってきました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.03.30 (Sat)   曇
芦川駅 07:15- 畑熊入口 08:00- 高萩(向村)08:40- 岩谷峠(708m峰西鞍部)09:35/09:45- 地蔵峠 11:00- 八坂 11:35- 八坂峠 11:55/13:00- 最初の徒涉点 14:20- 二度目の徒涉点 14:30- 向島入口 14:50- 三帳 15:10- 高萩 15:40- 畑熊入口 16:20- 芦川駅 16:55
 

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