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2013.01.11

巳ノ戸尾根と入奥沢の巡視路を歩き直してみる

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(巳ノ戸尾根突端の岩頭より小川谷方面)

さて、年初の山始めは源蔵小屋谷の大滝の調査で丹沢になってしまいましたが、当初は奥多摩の予定だったんです。

そんな訳で日曜(01/06)は天気も良かったので予定していた奥多摩方面へ干支の山シリーズ。巳ノ戸尾根・鷹ノ巣尾根を11年ぶりに登りに採って鷹ノ巣山に上がり、下りは9年ぶりとなる入奥沢の水源林巡視路経由で峰谷に降りるコース。今の自分の目から今回のルートがどう見えるのか、ちょっと楽しみでした。

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(巳ノ戸尾根中腹辺りか)

今回はコース的な事も考えて8時半のバスと、ボクにしては遅めのスタート。さすがに寒い日が続いているせいかハイカーも程よく少なくなって、個人的にはこれぐらいの人出の方がいろいろ楽だったりします(笑)。

まずは稲村岩尾根の登山道をしばらく歩いてから巳ノ戸尾根に取り付きます。ひと登りで巳ノ戸の集落跡を過ぎ、そのまま踏み跡と辿るのも良いのですが、久しぶりに歩き直すわけですし、今回は初訪の時と同様に尾根突端の岩頭に寄ってみました(トップの写真)。ここから見る小川谷の渓の深さに改めと驚きつつ、たまご蒸しパンを食べて、再び腰を上げると尾根歩きはここからが本番。

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(この露岩帯を越えると八丁山は近い)

八丁山(宮内本ではカッコ付けで「巳ノ戸山」の表記もあるのです)までは時折植林が絡むものの、基本的には雑木林が続いて快適に歩けます。ただもうこの時点で曇りだしたのは想定外でちょっと寒いですよお。正直曇るのはもうちょっとあとにして欲しかった。。。

そんな雑木の広尾根歩きから、やがて現れた露岩帯を越えると八丁山で、まだT.yuiさんの山名標が残っていたことに驚きました。そんな訳でアセビに覆われた山頂も変化はなく、ほぼ素通りな感じで南へ下ります。

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(八丁山南鞍部の、この撓みがたまらない)

八丁山の山頂は今ひとつかもしれないけど、ひと下りして降り立つ南鞍部の撓みの広がりは今回訪れてみてもやっぱり素敵な所でした。西の巳ノ戸谷側の自然林も良いし、東の巳ノ戸沢側の広大な船窪地形もゆるゆる彷徨えて楽しい。

でも個人的には主尾根の↑↑この撓みのカーブがなんともそそられます。いつ見てもホントにいい曲線!

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(雲取・芋ノ木・天祖山)

八丁山から先は鷹ノ巣尾根になるのでしょうかね。南鞍部から登り返すとツガ混じりな露岩の痩せ尾根を行くようになります。そおいや途中、木が枯れて?周囲の開けた箇所があったのですが記憶にないわ(笑)。まぁ忘れているだけなら問題ないんですけど。。。

ここにもyui氏の山名標がかろうじて残っていたお伊勢山を越えると、ひと下りで鞘口ノクビレに降り立ちます。

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(お伊勢山・yui氏の山名標健在でした)

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(鷹ノ巣尾根上部のひとコマ)

周囲のスズタケが枯れて久しい鞘口ノクビレからはヒルメシクイノタワへ向けての急登のはじまり。それでも距離は知れてますし、スズタケが枯れてからは尾根の自然林を愛でる余裕があります。

ということで林相的にはここがこの日一番のハイライト。ブナはもちろん良いけれど、沢のツメに林立するシオジを気軽に見られるのが、実はこの尾根の一番良いところではないのかなと思ったりもしました。ただ北向きで逆光になってしまい、いい写真が撮れなかったのが辛いところ。こういう時は目に焼きつけましょう!ですね。

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(鷹ノ巣山山頂・高曇り)

30分ほどの登りでヒルメシクイノタワに飛びだせば、あとは鷹ノ巣山を目指すだけ。なのですが、人通りの多い北斜面の道ゆえに氷化しまくりで(当たり前なんですけど)、滑り止めを持ってなかった自分にとってはここから鷹ノ巣山までの道のりがこの日の一番のスリリングな箇所でした(笑)。

そんな難所をなんとかこなして鷹ノ巣山の山頂に飛び出すと、あれれ高曇りで展望が良好じゃないですか!曇ってきた時点で展望は諦めていたのでこれは素直に嬉しかったです。

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(山頂より東方面・大岳、御前山)

真冬のお昼過ぎという事もあって山頂は人ももまばらだったので、今回は山頂でランチ。周囲の山山をボーっと眺めているときに気がついたんですけど、そおいや去年は鷹ノ巣に寄ってなかったんですよね。

少々寒かったですけど、おかげでのんびりできて良かったです。ただ昼寝するには寒いのでその分早めに腰を上げて下山開始。まずは榧ノ木尾根方面へ向かいます。

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(入奥沢の巡視路・ヌスット坂の下りしな)

石尾根と別れて榧ノ木山をひと下りすると出てくる分岐。「奥」の道標が切り取られてもう10年以上経ったのかなぁ。ここが入奥沢の巡視路の分岐で、左折してさっそく入ります。

ミズナラやブナの木々が美しい自然林の中をトラバるように下っていき、それがジグザグの下りに変わった辺りが宮内本で云う「ヌスット坂」なのでしょうか。スズタケは枯れてしまってますけど、頭上の木々は良い感じ。楽しいですね。

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(ミズナラだけどこの曲り方はシオジのようだ)

そんなヌスット坂も右手にツガの大木を見るとお終いで、ここからは再びトラバース道に変わり、すると道が徐々に細くなっていきます。

最初の沢である、ヒヤマゴ沢を横切る箇所で道は分断されていましたけど、ここは平坦気味に先を見ると向かい側に石垣が見えるので道を見失うことはおそらくないでしょう。

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(入奥沢・ワサビ田累累)

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(振り返った対岸の左岸斜面がなんとも素敵だ)

ヒヤマゴ沢を越えると道はより細くなり歩きづらくなりますが、足許を探りつつザックザックと落ち葉を分けながら歩けるのがなんとも快感。特に入奥沢へ降りるところは落ち葉に埋もれた急斜面にか細い道が通っていて、この感じが個人的にはたまらなく好きなところです。

そして周囲はみんな広葉樹林なので、遠目から見るとひとつひとつの枝尾根つの山肌が、これまたなんとも柔らかでしばし見入ってしまいました。でもこの感じもうまく撮れなかったな-。

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(こんな道がまだまだ続きます)

入奥沢を越えるとじきに植林帯に入り、そろそろお終いの様相。左下手に林道が見えても林道に降りずに、なおも山道を追ったのですが、それも突然に現れた崩落地でお終い。

やっぱり林道が見えたらさっさと林道に下った方が正解ですね・・・ってふと過去の記録を読んでみたら9年前もまったく同じような行動をしていたみたいです(笑)。

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(奥の集落)

林道に出たら、いつ通りがかってもいいトコロだなぁ、住んでみたいなぁ・・・と思ってしまう、奥の集落と通り抜けて峰谷へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2013.01.06 (Sun)   晴 後 曇
奥多摩駅 08:35→ 東日原 09:05- 岩頭 09:55/10:05- 八丁山(巳ノ戸山) 11:00- お伊勢山 11:45- 鞘口ノクビレ 11:55- ヒルメシクイノタワ 12:25- 鷹ノ巣山 12:50/13:35- 巡視路分岐 14:00- 入奥沢 14:35/14:40- 奥 15:20- 峰谷 15:55
 

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【奥多摩 2013】」カテゴリの記事

コメント

kbさん、

あぁ春は桜にツツジにアセビが楽しめますか。春らしくていいですね。

そおいや今年はスギはもう完全に大当たりですけど(笑)、アセビもかなり蕾をつけてますね。今年は木の花がそこそこいけそうな気がしています。まずはツツジのシーズンどう出るのか、かなり楽しみなんです。

こちらこそ今年も宜しくお願い致します。

投稿: komado | 2013.01.14 22:23

komadoさん  
今年もよろしくお願いします

日原から鷹ノ巣山のこのコース一昨年の春に歩きましたが
その時はミツバツツジと桜・馬酔木の花が咲いていて
春爛漫でしたが冬のこの時期の木々も良いですね。
八丁山付近の自然林本当に綺麗でした。

投稿: kb | 2013.01.11 21:41

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