2012.11.29

畦ヶ丸から下棚沢を繞る山稜をぐるりと

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(畦ヶ丸南東尾根の下りしなより前権現を望む)

さて寒い日が続くようになって紅葉も終盤ですね。そうなるとそろそろ西丹沢が恋しい季節。今回は道志側から畦ヶ丸に上がって南東尾根を下降して前権現(箒沢権現山)まで。それから下棚沢の出合へなおも下ってから下棚沢左岸尾根を登り返して畦ヶ丸に戻るという下棚沢を繞る山稜を周回するコースを組んで歩いてきました。

室久保沢の野外活動センターのから歩き出しって、5年ほど前の奥野歩道を歩いたとき以来だったんですけど、その時もかなり迷った覚えがあって、ちょっとイヤだなぁと思いつつ歩き出したら、やっぱり初っぱなから迷い気味(笑)。それでもそこはエアリアを見つつ、試行錯誤しながらマーキングを追いつつ、今回はなんとか直接忘路峠(青い名称図では犬峠)に上がることができました。

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(甲相国境稜線のスズタケも落葉がかなり進んでいる)

上手いこと国境稜線に上がれたらお次は畦ヶ丸へ向かったのですが、稜線のスズタケは思いの外落葉が進んでいる感じで、これではスズの濃い大界木山南尾根辺りも今はどうなっている事やら。

徐々に標高を上げると国境稜線から顔を出すように見えた富士もしっかり見えるようになり、久しぶりのブナ林を愛でつつゆるゆる行くとあっけなく畦ヶ丸に着いてしまいました。今更ながらこちら側から行くと畦ヶ丸はほんとうに近い!

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(畦ヶ丸南東尾根のひとコマ)

少し休憩したらここからが今回のメイン。まずは南東尾根の下降で、尾根の下り出しこそスズタケが出てきますが、尾根上の下道は明瞭。尾根は急ながらも比較的判りやすい感じです。

ひと下りして登り返す1040m圏のピークからがこの尾根の一番素敵な所で、畦ヶ丸らしい??立派なブナも散見される自然林の広尾根はさっさと下るにはもったいない。天気も良いし、ここは周囲の木々を愛でつつゆるゆる下るのが相応しいでしょう。

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(富士がぽっかり)

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(前権現も)

そんな広尾根が終わると、尾根が痩せて植林も交えるようになり、がぜん丹沢らしくなります。

こんな↓↓ザレた鞍部を何度も通りがかるのもさすが丹沢。思いっきり落ちた危険な箇所はなかったんですけど、それでも実際に歩くとなーんかヒヤヒヤするのはなぜでしょう?(笑)。

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(こんなザレ場を何度も通るのも丹沢らしい)

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(前権現山頂附近のひとコマ)

そんな感じで行くといつの間にやら西沢からの今は廃道となった登山道と合流。あとはひと登りぐらいで前権現かなーと思っていたら、結構なアップダウンで焦りました。尾根は相変わらず痩せてるし、急な箇所もあるし、これで人が多ければともかく、訪れる人も少なければ廃道になるのは致し方ないかなあ、と思ってしまいました。

それでもときおり現れる自然林は見事だし、山頂附近の緩やかな広尾根はおとなりの塩地窪沢ノ頭(1033m・ショチクボノ頭)を想起させる素敵な所。というか相似ですね。

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(河内川<中川川>が一直線に見えるのが新鮮だ)

山頂には先客さんがいらっしゃったのですが、山頂から見えたこの↑↑一直線に河内川を見下ろせる光景がなんとも新鮮で心惹かれてしまい、広い山頂ゆえに休憩ポイントは周囲にいくらでもあるのに珍しく山頂でランチと相成りました。

今回はパーティで歩いたわりにサクサク歩けたので、休憩も思いの外のんびりとれて、ちょうど1時間経ったところで再出発。先の分岐まで戻り、右折して廃道となったもと登山道を下ります。

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(オオモミジ・盛りは900m以下)

ここから西沢までは植林が多いのかな?と言う予想は外れ、急ながらも雑木の多い道だったのは意外。おかげでこの下りしながこの日一番紅葉を楽しめたところで、紅いのは主にオオモミジ、メグスリノキ、そしてイロハモミジも色づき始め。黄色いイヌブナはなぜか葉がやたらと大きく、これも見事見事。

そんな紅葉を楽しみつつのんびり降りて、分岐から40分ほどでこれまた久し振りな西沢に着地。このあたりは世附からの帰り道にしか通らないのでいつも日陰で暗いイメージがあったのですが、この時分だと日差しもあって明るかったのが妙に新鮮でした。

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(下棚沢出合・目の前の尾根が左岸尾根)

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(下棚沢左岸尾根のひとコマ)

さて、普段だったらここからひと下りで着く西丹沢自然教室に出て山歩きもおしまい。なんですけど道志発ではそう言う訳にもいきません(笑)。お隣の下棚沢の出合から畦ヶ丸目指して左岸尾根に取り付きます。

周囲の事情がほとんどわからないので左岸尾根末端から無理矢理リ取り付いてしまいましたが、少し苦労して取り付いた尾根を少し行くと左手の下棚沢側から明瞭な道がやってきてガックリ。これは尾根中腹にある植林のための径路でしょうか。

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(なんとこの時期にイワシャジン!)

そんなガックリ感も周囲の紅葉や、思いも掛けない滝見に(下棚の落ち口よりすぐ上の滝でしょうか)、その上5年ぶりとなるイワシャジンにも出逢えたりしたことでいつの間にか吹っ飛び、この頃になるとこれはなかなか良い尾根ではないですかーと言い出す始末。

そんな楽しい道のりは911m峰を過ぎてしばらく続き、やがて行きしなからも確認できた尾根中腹の植林帯に入ります。

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(911m峰までは紅葉も見頃だった)

ただ植林とは言っても尾根の右側は雑木二次林でそれが救いでしたが、尾根上はアセビが茂って結構歩きづらいですね。

でもそんな植林帯も長くは続かず、尾根上が再び二次林に変わると畦ヶ丸へ向け急登が始まります。

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(植林が切れると最後の登りにさしかかる)

最後の急登は確かに急だけど、雰囲気は世附側から尾根を伝って甲相国境稜線へ上がる所に似ていますね。それと道中、伐採された大木の切り株がいくつも残っていたのも印象的。伐採される前は見事な自然林だったのでしょうね。

尾根が急だと確かにしんどいけど効率的に標高が稼げるし、世附のようにスズタケも被らないしで順調に登れて、案外あっけなく善六ノタワからの登山道に飛び出したら、朝来た畦ヶ丸はもうすぐ先。

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(モロクボ沢ノ頭への下りしな)

朝と同じく畦ヶ丸の山頂で大休止したら、西日のあたるブナ林の風情を楽しみつつ、この日の歩きを反芻しつつ、帰路についたのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.11.25 (Sun)   晴
横浜市野外活動センター 06:55- 忘路峠(犬峠)07:45- 畦ヶ丸 08:35/08:50- 1079m峰 09:35- 登山道合流 10:05- 前権現 10:25/11:25- 下棚沢出合 12:30- 911m峰 13:20- 畦ヶ丸 14:45/14:55- 忘路峠 15:25- 野外活動センター 16:00
 

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2012.04.14

寝坊して石砂山へ・・・(^^ゞ

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(石砂山西峰直下の緩斜面)

しかしなんちゅうか今日もそうなんですけど、土曜の天気が良くないですね。

先週もそんな感じだったので日中は都心で遊んでから家でTVを見つつ飲み食いしつつ。そしてとうとうIPPONグランプリが始まる時間になって「あ~そろそろお山の用意しなきゃマズいな~」は思ったんですけど、やっぱりそのまま見ちゃって(笑)結局日付けが変わってからお山の準備を始める始末。

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(登りだしはアズマネザサの藪がうるさい)

そんな訳で翌朝(04/08)ハッと目覚めるとすでに10時過ぎ。アチャー。こんな時間になると車でも予定の山は完全に無理なので、これはどうしよう・・・とは思いつつもサンデージャポンを見てしまい(笑)、もうお山はやめようかと思ったものの怖ろしく良い天気だったですから、ここでハッとギフチョウの時期の石砂山のことが浮かんだのでした。

ということで電車バスを乗り継ぎ、やまなみ温泉に着いたのは13時半。周囲のハイカーは山歩きを終えて温泉に入る人しかいません。短いコースとは言え、この歩き出しは世の中ナメ過ぎていると言われてもしょうがないですネ。はい。

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(カンアオイのお花は見つけられたけど・・・)

こちらの方は早春に歩くのがレギュラーになっていたとは言え、去年は震災の影響で歩いてなかったので二年ぶり?かな??。登りに採る石砂山北尾根はやまなみ温泉のバス停からその姿を確認しており、いつかはとは思っていたもののまさかこういう形で実現したのはちょっとかわいそうかも。

そんな訳でバス停から川上川へ下り、適当な所から尾根に取り付きます。のっけから低山に付きもののアズマネザサの藪がひどくて帰りかけましたけど(笑)それも我慢しているうちに徐々に減って、三角点のある415.5m峰に着くとようやく歩きやすくなりました。

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(石砂山北尾根は雑木林が多くて快い)

ここからは遠目で見た通りの雑木林の快適な尾根歩き。ホントこの周辺は低い割に雑木林のが多いところが惹かれますね。道中カンアオイは珍しくあっさりと見つかりましたけど、ギフチョウの方は午後遅いし、風も出てきたのでちょっと無理そうかも。

あとお花はダンコウバイにキブシ、アブラチャン、ヤブツバキとお馴染みのメンツ。そしてそろそろと思っていたウグイスカグラやチョウジザクラは開いていたのをなんとかひとつだけ見つけられただけで「よし」としなければいけませんね。でも想定外の収穫もあったりして、この時期以外も歩いてみたくなりました。

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(499m峰には山ノ神が祀られている)

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(低灌木もこの陽気に芽吹き始めた)

それに尾根はお花だけでなく低木灌木の類も芽吹きが始まり、ようやく春らしくなってきた感じ。

登につれて林相も良くなって、トップの写真にあるように石砂山西峰への登りから直下の緩斜面の辺りが北尾根のハイライトでした。

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(石砂山より・焼山が立派だ)

本峰よりも遙かに好ましい雑木に覆われた西峰から、一旦鞍部に下るとここで登山道と合流。ひと登りで石砂山の山頂でした。南側が開けていて普段はあまり気にしたことのない焼山が立派ですねえ。ただあちらはヒルが・・・と思っていたらこちらも注意書きがあって、どうやらヒルが出るようですね。

先客さんも一人だけと至って静かだったので、少しのんびりしようかと思っていたらさすがに石砂山、ここで団体さんが上がってきたのでパンだけ食べておいとまして、稜線を西へ向かいます。

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(タチツボスミレ・お花は思ったより少なかったなぁ)

こちらも下り始めこそ雑木の好ましい道のりでしたが、じきに植林に突入。こちらは東海自然歩道にもなっているので道もキッチリ整備されていて歩きやすいです。

それでも時折雑木林も交えますし、↓↓こんな開けた箇所もあって、振り返ると双耳の石砂山が結構遠くに見えています。下のゴルフ場がなければなお良しなんですけど。

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(石砂山より西は植林が増えるがこんな箇所も)

伏馬田分岐を過ぎ(伏馬田入口ってあの7/11のある辺りなんですね!)、次の分岐では道志の主稜線を辿る意味もあって左の城址へ行く道に入りました。

でもその城址への道のりがこれまた素敵な雑木の道でなかなか良かったものの、ここまで来てもギフチョウには逢えなかったので今回はダメだったようです。それでもこのまま菅井下まで降りれば、これで道志の未踏の稜線がつながり、あとは石老山周辺と高丸~菜畑山の間を残すのみです。

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(伏馬田城址)

こちら側から県道へ向かうとこの辺りも菅井になるのですよね?尾根上には意外や人家も多く、分校跡まであったのには驚きました。確かにこの辺りは日当たりが良さそうですしね。

そんな訳で意外な集落の好ましさに気をよくしつつ県道に出たら、やまなみ温泉のバス停までは30分ほどの道のりでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.04.08 (Sun)   晴
藤野駅 13:10→ やまなみ温泉入口 13:25- 415.5m峰 14:10- 499m峰 14:25- 石砂山西峰 14:55- 石砂山 15:00/15:10- 伏馬田城址 15:55- 菅井下 16:20- やまなみ温泉 16:50
 
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さて、先ほど当サイトでリンクしているYAMA BUS INFOを見たら、飯能・名栗方面のバス路線を担当している国際興業バス飯能営業所の閉鎖・撤退が正式に決まったようです。

個人的にはもともと長大なローカル路線であるがゆえ、将来的にはこうなるのかなと漠然と思っていたことがとうとう現実になってしまったなぁ、というのが正直な感想。でもまさか富士急より先とは。。。とりあえず2013年の3月いっぱいまでは運行されるようですが、それ以降の代替先は今のところは未定とのこと。ハイカーにとってこちらは奥武蔵・秩父方面の重要な路線になっているので、今後がかなり気がかりですね。

☆YAMA BUS INFO
国際興業バス 飯能営業所を閉鎖、同営業所の全路線から撤退(2014年4月〔予定〕)

http://yamahazu.blog52.fc2.com/blog-entry-665.html
 

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2012.03.27

東丸を一山として歩く

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(かなり久しぶりの東丸山頂)

う~ん。なんか「世附の山歩き」は週刊ではなくとうとう月刊になってしまいましたね。(^^ゞ 先の日曜(03/25)は10年近くぶりとかなり久しぶりだった東丸界隈でした。

ということで今回は吉政から切通峠を越えて切通沢橋に出たら、先月歩いたバラシマ沢(茨島沢)790m圏二俣中間尾根の東隣の尾根の950m峰を通る740m圏二俣中間尾根を登り返して西丸~東丸稜線に上がり、東丸へ。そして東丸からは東丸北東尾根たる東丸ノ沢左岸尾根を下降して東丸ノ沢の出合に降り、それから林道に上がって、菰釣橋~水ノ木造林小屋の山ノ神、そして大棚も見物して、なおも大棚沢林道を登り返して切通峠、ではなく1083m峰東尾根に沿って延びる送電線巡視路経由で吉政に戻る、という相変わらずのややこしいコースを組んで歩いてきました。

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(バラシマ沢<茨島沢>740m圏二俣中間尾根下部・カヤトを往く)

今年は寒い寒いと言われながらもさすがに三月下旬ともなると山中湖もかなり暖かいですね。でも目の前の富士には雲が立ち上がるようにまとわりついていてどうやら風がかなり強そうな感じ。まずは切通峠を越えて目的の尾根の取付でもある切通沢橋を目指します。

峠を越えて林道に降りるまでは順調にいけますけど、その先の林道歩きが林道が荒れているせいでわかっちゃいるけど意外に時間がかかります。ちなみにお花は切通沢橋周辺でキブシが咲き始め、フサザクラはつぼみが膨らんできて開花直前と言った所。そんなお花のチェックをしながら休憩を取り、それから目的のバラシマ沢740m圏二俣中間尾根に取り付きました。

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(カヤトの一角より・橡ノ丸と丸尾山)

この中間尾根は施業図(第3次国有林野施業実施計画図)を見ると全編ほぼ植林のようで、登りはじめこそその通りな手入れの悪い暗い植林帯でしたが、ひと登りすると木が途切れて伐採跡のカヤトの草原に変わったのは天気が良かっただけにちょっと嬉しい誤算。

しかもカヤトにはうまい具合にトレースがついていて藪漕ぎも不要。行く先に広がる青い空も眩しいぐらいで見ているだけで嬉しくなってしまうし、振り返ればもう見慣れた光景ながらも、雑木の山肌を纏った丸尾山、橡ノ丸の尾根の姿がなんともそそられます。

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(950m峰)

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(950m峰を過ぎるとスズタケが出てくるが長くは続かない)

そんな気持ちの良い登りはカヤトの切れる950m峰まで。そこから少し先を行くとお馴染みのスズタケが現れますが、今やスズは枯死が進んで適度に疎になっているし、藪自体もそう長くは続かず想像よりもかなり歩きやすいです。

それにこの中間尾根は基本植林ながらもちょこちょこっと雑木の区間も交えて、あまり期待していなかったこともあるけど、趣もそれなりにあって想像よりも悪くない尾根でした。

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(東丸への登りしな)

それでもスズタケの藪が続くようになると西丸~東丸稜線への最後の登りになって、じきに稜線と合流。そう言えばボクが初めて西丹沢というか世附を訪れたのが何を隠そうこの西丸東丸だったんですけど、当時一番驚いたのは純粋なスギ・ヒノキ植林帯の中でもスズタケがワシワシ茂っていたこと。

そんなスズタケもこの辺りは世附の中ではまだマトモなに残っている方ながらも往年の濃さにはほど遠く、下って登り返す東丸への道中も随分と歩きやすくなったなぁ、と言う印象。登りかえしは意外にしんどかったもののあっけなく東丸に着いてしまいました。

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(東丸ノ沢左岸尾根<東丸北東尾根>上部のひとコマ)

この頃には稜線にも強風が吹き付けるようになってかなり寒くなっていたのですが、偶然にも山頂の北東斜面に風の通らない小広いテラスがあったのはラッキーでした。今回はもちろんそのテラスでランチ。休憩中も天気がめまぐるしく変わって休憩を終えることにはなんと雪が。。。

その雪は再び歩き出す頃には止んでくれましたが、東丸から北へ延びる尾根を捉えて東丸ノ沢左岸尾根を下り始めてもしばらくはかなり寒かったです。

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(左岸尾根から見える西丸はなかなか立派だ)

しかしこの東丸ノ沢左岸尾根が施業図を見ても今回のハイライトだと目していたのは想像通りで、のっけからモミ、ブナの立派な木々が散見される素敵な林相が広がっていて、3~4mクラスの立派なモミをいちいちチェックしながら下っていく感じ。

それと、尾根の左側に広がる↑↑西丸の立派な姿もおそらくこの辺りからしか見られない光景。快く思っている山がこうも立派に見えるのはそれだけで嬉しいような気もしますね。

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(4m超のモミ・左岸尾根ではモミの大木が多くみられた)

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(左岸尾根下部にて)

でも地形図ではRFの要もないだろうと思い込んでいた左岸尾根の下降は900~870m圏辺りが意外にややこしく、ここの通過がこの尾根のポイントになると思います。

そこさえこなせばあとは金山沢へ向け急降下するだけで、植林の中、スズをひっつかみつつ下るとじきに奥に滝が見える東丸ノ沢の出合にピタリと着地しました。

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(水ノ木の造林小屋上にある山ノ神)

花崗岩の白さが美しい金山沢の河原から林道に這い上がったら、ここから長~い林道歩きの始まり。とはいえ今回は時間的に余裕があるのでいろいろ寄り道できます。ちなみにダンコウバイは菰釣橋附近で咲き始め。これはお彼岸の前道志とほぼ同じレンジですね。

そしてそして今回は水ノ木の造林小屋の上にある山ノ神にようやく参拝する事ができました。小屋の脇から延びる道が参道だったんですね!4mを超える大ブナに5m級の大モミやアカガシなどのいかにも世附らしい社叢の奥に鎮座する山ノ神は独特の神々しい雰囲気があって、ここはもっともっと早く訪れるべきでした。

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(もちろん大棚にも寄りました)

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(298号鉄塔より、奥に菰釣山~大栂、右手前が東丸)

山ノ神に参拝したあとは久しぶりに大棚も鑑賞(水量豊富でダイナミック!)して、そのあとの帰途は今まで楽した分のツケを払う長い長い林道歩き。林道が荒れているせいか登りも思いの外時間がかかります。単独の時は馬印から林道の終点まで40分ほどで歩けましたけど、今はそうはいかなそうですねー。

今回は朝と同じルートで切通峠に戻るのもなんなので、送電線巡視路が通る1083m峰東尾根経由で歩いてみましたが、尾根に上がって最初に出る298号鉄塔からの展望が大変よろしく、この時期にしては奥の檜洞も蛭ヶ岳も?かなり鮮明に見えていました。

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(暮れなずむ甲相国境稜線)

そして1086m峰からの下りも、傾いた日差しのあたる稜線がこれまた殊の外美しく、切通峠に戻るのではなくこちらに回って本当に良かったなぁとしみじみ思いながら吉政へ向かったのでした。

今回で西丸南西尾根(要所小屋沢左岸尾根)から東へ三本並ぶ尾根群をようやく全て歩くことができました。本当はもっと早く歩けると思っていたのに結果として2ヶ月もかかったのは予想外でしたけど、それでもそのおかげで季節の移ろいや別の魅力も発見することができて本当に有意義な山行きになりました。今回歩いた東丸の北面もなかなかステキでしたし、西丸~東丸間の枝尾根群は植林が多いと言う先入観を一度捨てて、残った未踏の尾根をぼちぼち歩かなければいけないなぁ、と思った次第です♪
  
・・・・・☆
 
◆ 2012.03.25 (Sun)   晴 時々 曇 一時 雪
吉政 07:25- 切通峠 07:45- 切通沢橋 08:45/08:55- 950m峰 09:45- 稜線合流 10:15- 東丸 10:55/11:55- 東丸ノ沢出合 13:20/13:40- 造林小屋 14:15/14:25- 大棚 14:40/15:00- 切通沢橋 15:50- 298号鉄塔 16:40- 1086m峰 17:00- 吉政 17:20
 

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2012.03.22

高畑山と舟山のあいだを南へ北へ

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(高畑山南東の雑木林の緩斜面)

やれやれ、3月に入ってからの週末の天気の悪さにはほとほと参りましたわ。おかげでお山へ行く気になれないまま、お彼岸になってようやく歩ける天気になってくれました。

そんな春分の日(03/20)は雪の状況がわからないので世附方面はやめて、前道志の毎年春のお彼岸の頃に通っているあたり。今回は高畑山北尾根を登路にとり一旦高畑山に上がったら、南東斜面を散策しつつ適当に楢山沢へ降りて雛鶴神社に参拝。なおも無生野まで下ったら、今度はフジノタ沢(藤ノ田沢)の径路を追いつつ左岸尾根の上部に這い上がり、立野峠へトラバース。それから主稜線を東へ舟山まで行き、塩瀬沢(厳密に言うと本谷ではなく支流の右俣と言った所か)を一ノ瀬橋までそのまま下って梁川駅に戻る、という相変わらずのややこしいコースを組んで歩いてきました。

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(高畑山北尾根・下部から雑木なのは嬉しい)

しかし前道志は近くて良いですね。朝6時過ぎに起きても8時半頃には歩きだせるんですから。天気が良い割に意外にハイカーの少ない鳥沢駅からまずは小篠のイトヒバを目指して車道をてくてく。

こちらの方は一時期津成沢界隈を通っていた頃以来でしたけど、道は何となく覚えていますね。久しぶりにイトヒバの大木を鑑賞したらそのまま畑のあぜ道を上って行き、フェンスの中に入って高畑山北尾根に取り付きました。

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(ダンコウバイ・700m以下でようやく咲き始め)

北尾根は珍しくのっけから雑木林なのが良いですね。アンテナ施設を過ぎ、次のピークには地形図には載っていない四等点(△511.2m)がありました!

その四等点峰を過ぎると、おっとここで今年お初の咲き始めたダンコウバイ。周囲が基本茶色いなか、黄色いお花がひときわ鮮やかです。しかしお彼岸で標高500m程とは近年ではかなり遅いですね。ダンコウバイが咲いていたのを見てちょっとスケベ心が涌いてきたものの、別の捜し物は不発に終わり、あとは尾根を淡々と詰めていきます。

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(高畑山北尾根上部の様子)

しばらく上がると尾根の右側が植林に変わり、ほぼ同時に明瞭な道形も尾根に沿うようになって、それでもその道形は歩きづらいので尾根の歩きやすい箇所を選んで登っていると、あっけなく尾根を横切る登山道をに飛び出してしまいました。

今回は北尾根を辿るのが目的なのでもちろん登山道は突っ切って尾根を登っていきます。ここからふたたび全面雑木林に変わってこの辺りの雑木林が北尾根のハイライトでしょうか。楽な道のりとはいえ一旦尾根を西に捲く登山道は植林が多く、明らかに趣に欠けますね。

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(高畑山山頂)

そんな訳で気分良く871m峰を越えたら、一旦西に捲いた登山道が合流してひと登りで高畑山の山頂に到着。山頂は先客さんが二人だけとは少々意外でしたが、そもそもここで休む気は全くないので、山頂からの富士を確認したら目的の南東斜面へ向かいます。

それでも東へ下ると登ってくるハイカーと複数すれ違った事にちょっとホッとして、目的の雑木林の緩斜面に到着。去年偶然この辺りに登り着いた時から今回のランチ場はココと決めていたのでした。

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(高畑山南東斜面は炭焼の?トラバース道が残っている)

のんびり休憩を終えたあとは、去年できなかった周辺の雑木林の散策。のつもりで適当に降りてみたら、いつの間にやら去年見つけたトラバース道を東へ東へ歩いていたのでした(笑)。途中には炭焼の跡が何箇所があり、この道はその為の作業道だったのかもしれません。

そんな雑木林を選びながら適当に降りても結局は植林は避けられず、しょうがなしそのまま下るとあっけなく楢山沢の林道に着地。すぐ先が奥奈良山橋でした。

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(雛鶴神社)

あとは林道、県道を歩いて無生野へ。せっかく通りがかるのだからと雛鶴神社に寄ってみると、拝殿の階段には雪が積もっていて足跡もなし。こんな場所のせいでしょうか、規模の割には人の訪れがほっとんどないようですね。

その雛鶴神社からふた下りほどしたら無生野の集落で、秋山川にかかる橋の先、バス停の手前からフジノタ沢に入ります。

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(フジノタ沢<藤ノ田沢>・植林の許、明瞭な径路が沿っている)

フジノタ沢は右岸尾根を歩いて以来6年ぶりで、道の様子はあまり覚えていなかったのですが、実際に歩いてみるとあぁ!こんな感じだったですね。と徐々に思い出してくる感じ。わかりづらい立野峠への道を分けてしばらく行くと、沢の規模に似合わない巨大な堰堤に出て驚きましたが、これは左から難なく捲けました。

堰堤を捲き終えても道はなおも植林の中を明瞭に延びていて、これはいったいどこへ行くのだろう・・・とワクワクしながら追うと、最奥の680m圏の二俣は右へ分かれていて、どうやらこれで左岸尾根に上がりそうな雰囲気。

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(フジノタ沢左岸尾根の上部に飛び出しました)

そして沢のどん詰まりまで来た所で植林が切れると同時に道も消滅も消滅しましたが、構わず急なツメを詰め上げると、ここにも炭焼の跡があって、そこからひと登りで左岸尾根に這い上がりました。

そこはちょうど810m圏の尾根が平衡になっているところで、この辺りも雑木林の美しいところ。次は右岸尾根をキッチリ登ってみたいなと思いつつ尾根を少し上がると、ここで薄いながらもまた東へ延びるトラバース道を発見。

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(細野山より)

さっそく辿ってみるとこれもなかなか良い道でしたが、次の枝尾根で植林に変わってしまったのが残念なところ。その植林帯を抜けて次の枝尾根を乗り越すと浜沢からの明瞭な峠みちと合流して、ひと登りで立野峠でした。

立野峠に着いた時点ですでに14時を過ぎ。でも今回は駅に戻るという時間に縛られないコースなので予定通りに東の舟山目指して主稜線を東へ行きます。今年は寒いのでお花の彩りはまだ望めませんけど、雑木林の多い道のりは何度歩いても良いですね。

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(塩瀬沢の源流部・炭焼の跡があちこちで見られた)

立野峠から一時間程で舟山に着いたら、来た道を少し戻って北へ適当に下るともうそこは塩瀬沢(の右俣)で、ここでも沢に降り立つまでに炭焼の跡が二箇所みつかって驚きました。しかしこの日は炭焼の跡を何回見かけたのでしょうか。

そうこうしているうちに水流のない塩瀬沢にうまいこと降り立ったら、あとは沢をひたすらに下るだけ。とりあえず面倒な難場はおそらくないだろうと踏んでみましたが。。。

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(塩瀬沢のひとコマ)

下りはじめてからじきに水流が現れると小滝がぼちぼち出てきて、雰囲気は悪くないですね。そして明るい雑木林から植林帯に変わると、4mほどのこれまでで一番大きい滝を見て、すぐ先が寺下峠みちの横切る二俣でした。

ここから左岸に明瞭な道が現れましたが、もしかするとこれは峠みちの旧道かもしれません。そして沢の方は滝がぼちぼち続いて、これは周囲が植林でなければそれなりに遡行の楽しめる沢だったんじゃないかなぁという印象です。

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(塩瀬沢・寺下峠道を過ぎると植林が続く)

明瞭な道がとぎれてからも、周囲が植林のおかげでしょう。左右どちらかに踏跡が延びているので歩くのに難はないのですが、一箇所だけ手がかりの少ない急斜面があって、そこは慎重にクリア。

そこを過ぎると間もなく見覚えのある矢平山北西尾根の取付でもある360m圏の二俣に到着。ここからは明瞭な作業道が延びているので、そちらを行く前にすぐ下の滝の落ち口で少し遊んで・・・(笑)。

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(ハナネコノメもようやく咲き始めた)

そんな訳で一ノ瀬橋に着いたのはもう17時に近い時間でしたが、お彼岸になるとまだ明るいですね。久しぶりに歩けたおかげか??ちょっとスッキリした気分で、あやふやな記憶を頼りに梁川駅へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.03.20 (Teu)   晴 時々 曇
鳥沢駅 08:40- 小篠のイトヒバ 09:10- 513m峰 09:55- 高畑山 11:00-(途中休憩45分)- 奥奈良山橋 12:20- 無生野 12:50- フジノタ沢右岸尾根に上がる 13:30/13:45- 立野峠 14:20- 舟山 15:20- 寺下峠道横切る 15:55- 340m圏二俣 16:25- 一ノ瀬橋 16:45- 梁川駅 17:15
 

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2012.02.28

切通峠~椿丸~二本杉峠・世附の山山をよたび横断

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(雪の織戸峠)

さてさて今週は週刊「世附の山歩き」はなく、久しぶりとなる週刊「世附の廃道」といった所でしょうか。(^^ゞ

と言う事で今回(02/26)は平野から切通峠を越えて水ノ木(馬印)に下り、575m点の枝尾根を辿って山神峠と椿丸を結ぶ稜線に登り返して、椿丸へ。それから織戸峠に下って上法行歩道~法行沢~下法行歩道と辿ったら、法行沢林道を下り、千鳥橋に出て、大杉歩道経由で細川橋に出るという久しぶりに世附の山々を横断するコースを歩いてきました。

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(切通峠ももちろんこんな感じ)

しかし天気が外れて曇るのは良いんだけど、寒いはずの吉田に着いた時点で小雨が降っていたのは想定外でちょっと焦りました。でもバスに乗って平野に出るとさすがにこちらは雪景色。でも標高の低い水ノ木の辺りはどうかなぁ・・・と思いつつイマイチ気がノらないまま小雪ちらつく中を歩き出します。

切通峠を越えて大棚沢林道に降り立つと、こちらも雪でホッとしました。周囲の山肌は植林も雑木林も良い具合に雪化粧されていて、こういう日に歩くのも悪くはないですね。

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(馬印附近より登り返す尾根<575m点の尾根>を見上げる)

徐々に下って水ノ木が近くなると山肌の雪も少なくなってきましたが、馬印に着いた時点でも降ってくるのは雨ではなくまだ雪。ふーっ、これで雨具を出さずに済みそうな事がわかってちょっと運が向いてきた?かな~??

馬印からは山神峠を回ろうかとも思ったんですけど、遠回りするのは面倒だし、またそちら絡みの別プランがなくはないので今回の所は対岸の575m点から延びている枝尾根を登ってみました。

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(登りかえしの尾根はひたすらに急だ)

取付附近のスズタケが濡れているせいか、のっけからダニがべっとりとついてイヤになりかけたものの、あとはほとんど付かれなかったのは意外で、まもなく尾根上の藪もなくなってホッと一息。

尾根は地形図通りにひたすらに急な鉄砲登りが続きますが、途中に露岩帯を何度か交えて飽きさせません。30分ほどで山神峠と椿丸を結ぶ稜線に出て、おかげで良いウォーミングアップになった感じです。

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(椿丸への道すがら・Part1)

椿丸への稜線は広くて緩くてボク好みの尾根なんだけど、植林が多いかもという予想は外れて実際は植林ももちろんあるけど素敵な二次林の割合が意外に高くて、なかなかイイですねぇ!

ただ周囲の木々が雪化粧されているので魅力が三割増しされている可能性もなくはないけど、以前法行橋から登ったときは植林が多かったので、そちら側よりは好ましいかもとは思いました。

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(椿丸への道すがら・Part2)

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(椿丸山頂)

林の中からガスってはいるものの木のない開けた所に飛び出したところがちょうど菰釣山と椿丸を結ぶ稜線で、そこから南へひと登りで椿丸の山頂に到着。椿丸初訪の折りは植林がウザいとか?惜しい??と書いた覚えがありますが、小雪のちらつくこの日は雪の入りこまないその植林帯こそが格好のランチポイントだったのは皮肉でしょうか(笑)。

こんな天気なので誰も来ないだろうと思っていたら、単独のハイカーさんが上がってきて驚きました。世附で人に会うことは滅多にないもので。。。<(_ _)> まぁ椿丸は世附では人のわりかし入る山、なのでしょうね。

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(椿丸より織戸峠方面)

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(織戸峠への道すがら・自然林が殊に美しい)

ランチを終えると雪は相変わらずなものの、ガスが少し上がって行く先の稜線や東の本権現(世附権現山)辺りがチラりと姿を現してくれた(少しだけでしたけど)のはラッキーでした。

椿丸から織戸峠の間を歩くのは久しぶりでしたけど、やはり残された自然林が素晴らしかった。荒れた植林だって雪化粧すればそれなりに綺麗に見えるんですから、素性の良い林ならいわずもがな。この間の道のりが今回の最大のハイライトでした。(^^)

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(上法行歩道・下り始めには3m程のアカガシがいた)

織戸峠に降り立ったら、休みもそこそこに東の上法行歩道に入ったのですが、さてこの法行歩道。「上」はともかく「下」の方は施業図(第3次国有林野施業実施計画図)と名称図(西丹沢頂稜河川土地名称図)では珍しく差異があって、今回は道形の残っている施業図の方を辿ってみようと言う段取り。

峠から下り始めるといきなり3mくらいの立派なアカガシに出くわして喜んだのもつかの間、すぐ先の沢筋が崩れていてそこは高捲いてクリア。その先も荒れ気味ではありましたが、道形が残っているところはしっかりと残っていてじきに法行沢に降り立ちました。

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(下法行歩道・分岐から少し下った辺りか)

ここで左岸へ移ると判り辛いながらも道の分岐があって、左の登りが上法行歩道の続き。そして右の下りが目的の下法行歩道なのでさっそく辿り始めたら去年一昨年の台風の影響でしょうか、周囲は倒木の嵐でマトモに歩けないので一旦沢床を歩き、倒木が落ち着いた所で歩道に戻りました。

歩道の方は法行沢から少し上がった所を沢に沿って延びていて、その様子は荷干沢に沿って延びる白石歩道の導入部を彷彿とさせますね。

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(下法行歩道の道すがらにはこんな滝も)

それに道中は↑↑こんな滝も見られてなかなか風光明媚ですし、道自体も素敵な荒れっぷりで、細い道形を追いつつ斜面をトラバースしたり、倒木を乗り越えたり、ダニを払いつつスズタケを分けたり、

ロープの欲しいようなちょっとした斜面をヒヤヒヤしながら降りる箇所があったり(ここは法行沢へ下捲き可)とボクのようなアホなマニアにとってはなかなか面白い道のりだったんですけど、実際は普通に法行沢を歩いた方がより楽しめるでしょう(笑)。

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(道は基本的に荒れているものの道形自体は明瞭な方でしょう)

でも一番大変だったのが最後の法行沢林道へ出るところで、そこはスズタケだけでなくその中にバラヤブも仕込まれていて、藪は薄いながらも大変進みづらい箇所でした。

そんな最後の難所をこなして林道に飛び出したら、そこは中法行沢橋のたもと。でも実は下法行歩道自体はまだ先があるのですが、ダニを気にするのはもうイヤなのでその先は藪の乾いたの機会に、ということであとは林道をそのまま下ることにして先を行きます。

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(法行沢林道もかなり荒れていた)

法行沢林道の方もおそらく台風の影響でしょうか、かなり荒れていました。そんな中を下法行歩道の細切れ部分を確認しつつのんびり歩いても大又沢の林道に出たのは14時半ちょい前。この時間だと浅瀬廻りなら15時台のバスに間に合うと思うのですが、朝も林道歩きが長かったのにこれからまた長い林道を歩くのもあんまりなので、結局の所大杉歩道以外に選択肢はないんですね(笑)。

こちらでも急げば15時台のバスに間に合うのですが、時間のためだけせこせこ歩いてもつまらないので、あとは気になる所をいろいろ調査しながらチンタラと帰途についたのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.02.26 (Sun)   雪 時々 曇
富士山駅 07:15→ 平野 08:10- 切通峠 08:40- 切通沢橋 09:25- 馬印(水ノ木橋)10:10/10:15- 椿丸~山神峠の稜線に上がる 10:50- 椿丸 11:35/12:10- 織戸峠 12:40/12:45- 下法行歩道分岐 12:55- 中法行沢橋 13:45/14:00- 法行沢林道分岐 14:30- 千鳥橋 14:45/15:05- 二本杉峠 15:40- 細川橋 16:15
 

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2012.02.21

バラシマ沢の流域をぐるり ひとめぐり

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(バラシマ沢<茨島沢>790m圏二俣中間尾根のひとコマ)

ふう。ここへ来て風邪に腰にとやってしまい、週刊「世附の山歩き」も週刊とはほど遠くなってしまいましたけど、ようやく復活しました!(^^)

ということで3週間ぶりの山はやっぱり世附へ足が向いてしまいます。今回(02/18)も吉政を起点に高指山からバラジマ歩道~林道を下って、昨年末に歩いた西丸南西尾根(要所小屋沢左岸尾根)東隣のバラシマ沢790m圏二俣中間尾根を登り返して西丸に上がり、あとは要所小屋ノ頭に出て甲相国境稜線経由で戻るという、バラシマ沢(茨島沢)の流域をぐるりと回るルートを歩いてきました。

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(高指山直下より)

この日も「寒い」と言われた日ながらも山中湖の気温は-7℃ほどだったし、2月も半ばを過ぎると日差しもかなり強くなって先月よりも格段に暖かい印象。降雪直後という事もあって快晴の許、周囲の雪景色を堪能しながらのスタートに気分も上々です。

高指山ではオレンジに輝く海も見えるし、降雪直後の割には稜線の雪も少ないし(笑)、少し休んだらバラシマ峠に下ってさっそくバラシマ歩道に入ります。

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(おおもの・その1)

バラジマ歩道に入るとさっそくブナにミズナラの木々も素敵な林の中を下りますが、一番目を惹くのは↑↑このブナの大物。幹周りは3m半ぐらいですけど、樹勢はしっかりしてるしマッチョな幹に枝振りがなかなか魅力的。

でもそんな自然林もすぐに終わってあとは植林の中。前回は道筋を追ってハマってしまったので今回は尾根伝いに降りてみましたが、雰囲気はこちらの方が全然良いですね。道中薄い新雪のおかげでかなり滑って怖かったけど。

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(バラジマ歩道・今回は尾根伝いに降りてみました)

雪のお陰でバラジマ林道へ降りる箇所が少々気を遣いましたが、無事に降りたらあとは風に吹かれつつ取付まで荒れた林道をてくてく。途中には水を汲みたくなるような伏流水の涌いているところもあるし、この辺りの沢は周辺の山稜の規模に比べるとかなり水量が豊富だと思うのですが、これも富士山があるおかげなのでしょうかねぇ??

そんな事を思いつつ新雪を踏みつつバラジマ橋を過ぎ、西丸南西尾根取付の道が寸断された箇所を越えると、そこはもう目的のバラシマ沢790m圏中間尾根の末端部。西の枝尾根の方は末端がかなり急なので、今回は790m圏二俣に延びる主尾根の方から尾根に取り付いてみました。

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(バラシマ沢790m圏二俣中間尾根・下部だったと思う)

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(左より橡ノ丸、丸尾山、鉄砲木ノ頭)

こちらものっけは急なものの尾根の左側はモミも目立つ自然林、右側が基本的に植林になっているので、お隣の西丸南西尾根のようなスズタケの大藪こぎがあるわけでもなく、尾根上に上がればあとはスムーズ。藪も殆ど被りません。

なので雰囲気的には自然林の多い西丸南西尾根の方が断然良いのですが、こちらも悪くはないですし、それよりなによりこちらの尾根はなぜか大物が多く、途中で3m半のと、かなりの老木ながらも4m弱のブナが見つかってコレは意外でした。

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(ギャップへは左から捲いて降りられる)

今回は晴れていたものの風が強かったので、途中の1040m圏のピーク附近でランチを摂ったのは結果として正解でした。

そのピークからしばらく登るといきなり丹沢らしいザレたギャップが現れましたが、これを左から捲いて鞍部に降りられ、難所っぽいといえるのは取付とここだけでしょうか。あとは西丸~東丸の稜線へ向かってひたすらに登りつめるだけ。

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(おおもの・その4)

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(中間尾根上部はスズタケが被るが下道は明瞭)

この日はブナの大物はぼちぼちいたけどモミの大物はいないなぁと思っていたら、ここで↑↑5m弱のモミが現れたのはさすがです。(^^)

登につれスズタケが被る箇所も出てきますが、下道は明瞭だしスズ自体枯れ始めているのでもう以前のような歩きづらさはないですね。

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(西丸へ向かいます)

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(西丸より・この時期は左に富士も見える)

西丸と東丸を結ぶ稜線に出ても同じような感じで、おそらく西丹沢と言うか丹沢一帯で一番良好なスズタケの残っていたこの辺りもあと何年もつのかなぁ。。。

そんな事を思いつつ登っていると間もなく西丸に到着。これは話していて気がついたんだけど、こんな晴れた日に西丸を訪れたのって実は今回が初めてのことでした。北側の植林帯が少々うざったい気もしますけど、ブナの多い山頂はそれだけステキですし、葉のない時期は↑↑こうやって富士もキチンと見えているんですね。

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(大棚ノ頭直下の送電塔より)

そんな訳で思いの外長居をしてからなおも要所小屋の頭を目指しましたが、この先からなぜか寒風がなおも強くなって、ただただひたすらに歩くだけ。それでもスズタケのおかげで首より下は風が通らずけっこう温かいのでした。

なので要所小屋ノ頭で縦走路に出たら一気に寒くなって・・・というか冷たい風のせいで耳がちぎれるぐらいに痛くなってしまい、慌てて大棚ノ頭直下の送電塔に逃げ込んでホッと一息。

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(甲相国境稜線・雪は10cm以下)

ここでようやく帽子を被り、耳が温まったら、相変わらず寒風に吹かれつつものんびり高指山を目指したのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.02.18 (Sat)   晴
吉政 08:10- 高指山 08:50- バラジマ橋 10:00- 中間尾根取付 10:10/10:20- 1040m圏峰 11:15/12:00- 稜線合流 12:45- 西丸 13:05/13:15- 要所小屋ノ頭 14:00- 高指山 15:30/15:45- 吉政 16:15
 

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2012.02.01

大棚沢の源流域をぐるり ひとめぐり

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(橡ノ丸<△1007.4m>北尾根のひとコマ)

先週は天候イマイチだったので山はお休みでしたが、まとまった降雪後初となる週刊「世附の山歩き」はまたまた大棚沢周辺に舞い戻り~。(^^ゞ

ということで今回(01/28)は吉政から高指山に上がり、甲相国境稜線を北へしばらく辿ったら月初め登った佐久間東幹線の送電線巡視路を今度は下ってバラジマ林道に降り、それから林道を切通沢橋まで辿って、大棚沢に降り、橡ノ丸(とちのまる・△1007.4m)北尾根を登り返して、あとは丸尾山~切通峠経由で吉政に戻るコースで歩いてきました。

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(高指山直下より)

この日は珍しく車で吉政まで出たのですが、土曜早朝の郡内震源の地震には驚きました。ちょうど平野の交叉点に止まっている時で最初はエンスト?と思ったら地震で、どうやらこの辺りでは震度5弱とか。

その割に地震の後でも周囲は平穏至極で、吉政に着いた時点で外はマイナス15℃。さすがに山中湖は寒いわ~と思いつつも綺麗に晴れているし、周囲は霧氷が美しいし、歩き出せばキュッキュッとなる雪の感触が心地よくて、上々のスタートです。

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(甲相国境稜線・トレースなし、積雪は20~50cm)

そんな訳で高指山まではかなり気持ちの良い歩きが出来たのですが・・・げげ。山頂から先のトレースがないっ。みなさん山頂で写真だけ撮られて戻られているのですね~。(ToT)

しょうがないのでここからラッセルしつつ国境稜線を北へ行きます。ラッセルは意外に楽しいんだけどやっぱりしんどいわ。しかもスズタケが被る箇所はそのスズタケが雪の重みで全て倒れているので、ルート判断にはくれぐれもご注意の程を。雪が深くて鹿がもがいている跡もありましたし。。。

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(大ミズナラにまた逢ってきました ^^)

そんな訳で普段なら一時間かからないはずの佐久間東幹線の巡視路分岐まで二時間近くかかる始末。妙なトレースつけちゃってちょっとマズイかなぁ・・・と思いつつ巡視路に入って、まずは雪の被った大ミズナラにご対面。

それから巡視路をひたすらに下ったのですが、下っても下っても意外に雪が減りません。

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(佐久間東幹線巡視路のひとコマ)

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(バラシマ林道・バラジマ橋より下はかなり荒れている)

沢に降り立ち、尾根をトラばり、結局バラシマ林道に降り立っても結構な積雪だし、それよりなりよりこの時点でもう11時近くになっており、コレでは予定の西丸東丸なんて登った日には帰りがエラい事になってしまいます。

コレは困ったなと思いつつ、これからどうしましょうかと相談したところ、丸尾山の尾根へ登り返そうというグッドアイデア(!)が飛び出して、それはイイね~と即決。とりあえずランチ場探しつつ林道をなおも下ったんですけど、バラジマ橋より下が道の洗掘が激しくかなり荒れています。

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(橡ノ丸北尾根を望む・切通沢橋より)

そうこうしているうちに大棚沢林道の通る切通沢橋に出てしまったのですが、ちょうど金山歩道の取付となっている辺りが日当たりも良く、雪も溶けていたので、この辺りでランチ。休憩中に日差しが減って寒くなってきたものの、ふと対岸の方を見上げるとをを!これから歩くであろう橡ノ丸の北尾根が見えてちょっとワクワクしてきます。

そんな訳でランチを終えたら腰を上げて先を行きます。北尾根の取付へはそのままバラジマ沢に降りて沢沿いに・・・とも思ったんですけどそれは念のためにやめて、大棚沢林道を下り、次の沢を越えたところで適当に大棚沢へ降りました。

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(大棚沢に降り立ちました)

途中明瞭な径が横切っていることに驚きつつじきに大棚沢に降り立つも、予想通りに水量が多いです。結局飛び石で対岸ヘ渡れる箇所をさがしてウロウロする羽目になり、20分ほど探してようやく見つけてなんとか飛び石で徒渉。

こんなことならさっさと靴を脱いで徒渉すれば良いんでしょうけど、暖かい時期ならともかく今の時期はそれもしんどくて往生してしまいましたが、ここは暖かくなったら徒涉は避けられないと思います。おそらく。

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(橡ノ丸北尾根・藪はほとんどない)

さっそく橡ノ丸北尾根に取り付くと取付附近こそ枯れたスズタケが被ってましたが、それも間もなく抜けるとあとは素敵な林のもと快適な尾根歩きが待っていました。


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(こちらはミズナラ)

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(隣の尾根群も良い感じだ ^^)

尾根は立派なイヌブナも目立つ二次林の許、所々モミやブナ、ミズナラなどの大木が残されており、そんな木々を愛でつつ歩くのも良いし、急ながらも尾根が広がったり痩せたりするところも良いアクセント。

そしてこれは前にも触れましたが、丸尾山の尾根の北面って黒木の植林が本当に少ないから、左右を見ても↑↑こんな感じで美味しそうな尾根が沿うように延びていてなんともそそられます。(^^)

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(橡ノ丸山頂)

そんな様子に一気に登り詰めてしまうのがなんかもったいなくて、「まだ着くな、まだ着くな」と思いつつゆるゆる登っていきましたが、それでもさほどの時間もかからずに橡ノ丸の山頂に登り着いてしまいました。

ちなみに橡ノ丸は名称図(西丹沢頂稜河川土地名称図)に依るもので、施業図(第3次国有林野施業実施計画図)だとここが丸尾山。名称図やエアリアだと丸尾山は西隣の1050m圏峰になっていて、どれが正しい丸尾山かは丹沢初心者のボクには判りかねます。ちなみに三角点は登り着いたピークから少し東へ行った所でなんとか見つかりました。

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(鉄砲木ノ頭の辺りも真っ白・297号鉄塔より)

ここまで来れば後は丸尾山を越えて帰るだけ~なんですけど、この雪ですから(笑)実はここからがなかなか大変で、橡ノ丸からは再びラッセルの始まり。しかも尾根が緩いだけに却ってしんどいのが難で、結局丸尾山は廃林道の方を辿って捲いてしまいましたが、却って尾根伝いに歩いた方が楽だったかも。

それでも名称図で「火燃峠」という些か物騒な名前のついた297号鉄塔の辺りからは↑↑土沢を繞る山稜を久しぶりに一望しましが、こうやって改めて眺めてみると思ったよりも植林だらけな感じではないんですね。それが改めてわかったのが収穫だったかも。

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(国境稜線の縦走路が近づくにつれ雪が深くなる)

ラッセル続きでなんとか辿り着いた国境稜線も地震のせいなのか何なのか?意外やトレースがなく、あとは雪をズブズブ分けながら帰路についたのでした。

今回雪のお陰で思いもかけず丸尾山の北面を歩く機会に恵まれましたが、想像通りなかなか良いところですね。おかげで北面に延びるいくつかの尾根群もくまなく歩きたくなってしまいました。大棚沢を挟んだだけで藪はなくなるし、ここは新緑や紅葉の時期でもダニを気にせず歩けそうですネ。(^^)
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.01.28 (Sat)   晴 後 曇 一時 雪
吉政 08:00- 高指山 08:45- 富士岬平 09:10- 佐久間東幹線巡視路分岐 09:50- バラジマ橋 11:00- 切通沢橋 11:25/12:25- 大棚沢に降りる 12:35/12:55- 880m圏峰 13:40- 橡ノ丸(△1007.4m)14:25/14:35- 佐久間東幹線297号鉄塔 15:40- 切通峠 16:20- 吉政 16:45
 

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2012.01.17

シキリ尾根とカワゴノ沢の間をブナを愛でつつ登り降り

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(菰釣山シキリ尾根上部のひとコマ)

さてさて・・・今週の週刊「世附の山歩き」は水ノ木界隈からこのシーズン初めてとなる菰釣山界隈で、シキリ尾根とカワゴノ沢(荷干沢・本水沢・フジモク沢790m圏二俣左俣)の間の枝尾根を登り降り、と言った所でしょうか。

ということで今回(01/14)は菰釣山からシキリ尾根を少し下ってカワゴノ沢1000m圏三俣中俣右岸尾根を下降。一旦カワゴノ沢に降りたら右岸の枝尾根(カワゴノ沢1000m圏三俣左俣右岸尾根)を登り返して再びシキリ尾根に上がり、次はカワゴノ沢910m圏二俣中間尾根下降。再びカワゴノ沢に降りたら、沢を少し下って城ヶ尾歩道を捉え、三たびシキリ尾根に上がり、シキリ沢右岸尾根~地蔵平を経て、大杉歩道経由で細倉橋に出るコースを歩いてきました。

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(菰釣山山頂より)

菰釣山もサガセ西沢の林道も昨年の5月以来だったんですけど、世附川流域に甚大な被害をもたらした一昨年の台風の影響が少なかった道志側も昨秋の台風ではかなり被害が出たようで、西沢林道は洗掘に路肩の欠損が相次いでかなり荒れていました。おそらく現状回復は年単位でかかるものと思われます。

とはいえ林道から登山道に入ると、さすがに沢沿いの道せいか同じように荒れている箇所もあったけど、こちらは通行にあまり支障はない感じ。確か予報では鉄板の晴れだったはずなのにもう曇ってきたのはさすがにこの時期の丹沢と言った所でしょうか。。。

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(シキリ尾根を下り始めます)

それでも菰釣山の山頂からは東から雲が迫ってきてはいたもののまだ富士が見えててラッキーでした。おそらくこの日最後となる展望を心ゆくまでと楽しんだら、シキリ尾根を下り始めます。

シキリ尾根も周囲のスズタケの枯死が進み、一部のブナはブナハバチの影響で枯れた木も見受けられますけど、それでも立派なブナの林立する様子はいつ訪れても見事です。なのでついつい周囲を寄り道してしまい・・・ハッと我に返って目的の尾根を下り始めるというマヌケぶり。。。

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(カワゴノ沢1000m圏三俣中俣右岸尾根のひとコマ)

その最初のカワゴノ沢1000m圏三俣中俣右岸尾根は下り出しこそシキリ尾根の延長のような雰囲気ですが、ひと下りすると密ではないもののスズタケが深くなって一気に歩きづらくなります。

それでもそんなスズタケ帯は長く続かず、周囲にアセビが混ざってくるとスズタケも薄くなって歩きやすくなりました。そして尾根右側の緩斜面に寄り道しながら下って行くと、尾根が徐々に急になってカワゴノ沢へ急降下。沢の流れが見えてくる頃、尾根が緩くなったなぁと思ったらすぐ先が末端の1000m圏三俣でした。

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(カワゴノ沢1000m圏三俣・右の折れた大木が気になる)

この三俣は地形図で見たとおりの小広い所で日差しが入れば良い休憩ポイントになるでしょう。カワゴノ沢の本谷はおそらく右なのですが、左の方が水流はあるし、ちょっとした滝もあるしでこちらの方が本谷の雰囲気。しかし東向きで日差しが入るせい?なのか??沢の凍り具合がいまふたつですね。

あと末端近くに生えていた↑↑大きくうろの開いた大木。パッと見で沢で大木になるシオジかサワグルミかと思ったのですが、周囲を見回してもそれらしい落ち葉は見あたらず、周囲に積もっている落ち葉を見る限りクマシデのようにも見えて、そおいや先週の要所小屋沢の枝沢で見かけたのも同じ木だったのかなぁ・・・と。これは一度葉のある時期に確認しなければいけませんね。

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(シキリ尾根へ登り返します・カワゴノ沢1000m圏三俣左俣右岸尾根)

そんな訳で思いの外長居してしまいましたが、歩き出しが遅かったのでもうひとがんばり。とりあえず次の目的の尾根を下るためにシキリ尾根を目指して三俣の一番右岸側の尾根に取り付きました。

この尾根は(カワゴノ沢1000m圏三俣左俣右岸尾根)は遠目で見た限りではスズタケが深そうに見えたものの、実際には岩がちのせいかスズタケがこれまた思いの外薄くてスイスイ登れます。

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(シキリ尾根に戻りました)

三俣から15分とかからずに左手から次の目的の尾根が合わさると、徐々に立派なブナを見るようになり、そして同時にスズタケも被ってきますが、もう知れてます。そこからひと登りでシキリ尾根に飛び出しました。

シキリ尾根と合流したところから少し上がった所がブナの美しい平坦池だったので今回はこちらでランチ。天気は良くないし寒かったけど、下の三俣でで休まないで我慢して良かったです。

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(今度はカワゴノ沢910m圏二俣中間尾根を下って・・・^^;;;)

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(カワゴノ沢に降りたらしばらくは沢沿いに下る)

ランチを終えたら、来た「道」ではなくて「尾根」を分岐まで戻ります。そしてその分岐から右へ分かれている尾根が次の目的の尾根である910m圏の二俣に降りる尾根。ということでそのまま右の尾根に入ると、下り出しは藪がほとんど無く、気持ちよさげな尾根右手の緩斜面を寄り道しながらしばらく下ると、さすがにスズタケが出てきますがこちらも被る程度。

そんな訳であっさりカワゴノ沢に着地したら、さて次はどうしましょう。一つ下流側の尾根(890m圏二俣中間尾根)も未踏なんだけど、ここで一気に歩いてしまうのも勿体ないので、この尾根はまたの機会にとっておくことにして、その未踏尾根の一つ下流側の尾根(870m圏二俣中間尾根)を通る城ヶ尾歩道を登ってシキリ尾根に戻ることにしました。

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(城ヶ尾歩道のひとコマ)

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(再びシキリ尾根に戻りました ^^;;;)

今回未踏尾根を歩かないで城ヶ尾歩道が横切る870m圏二俣まで下ったのは、昨秋の台風後の周囲の様子や城ヶ尾歩道自体の様子も気になっていたからに他ならないのですが、実際はさほど荒れている様子はなくて一安心。

なので至ってスムーズに歩けてカワゴノ沢から20分ほどで三たびシキリ尾根に戻ったら、今回は時間的に少し余裕があったので、そうなるともちろんシキリ沢右岸尾根の方を下るでしょう。(^^)

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(シキリ沢右岸尾根はブナも良いけどもモミも見事)

改めて降りて見るとこちらもモミにブナの木々が見事で、今回みたいにシキリ尾根・イデン沢界隈の枝尾根をマメに歩いてみても(もちろんどこも良い所ですけどネ)林相的にはシキリ尾根~シキリ沢右岸尾根のラインを超えるところはないなぁというのが正直な印象です。

今回は忍橋には寄らずにそのまま尾根伝いに末端の忍橋林道の分岐点に降り立ったら、あとは先が見えているのですが、朝のサガセ西沢の件があるので実はちょっと心配でした。

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(富士見林道にも路肩の欠損が・・・イデン沢出合附近)

でもその心配はやはり当たっていて、富士見林道もイデン沢の出合附近で昨年の5月にはなかった路肩の欠損が発生していて、もうこれで一年二年ではどうにもならないレベルになってしまったようですね。

のっけがそんな感じだったので、あとの二本杉峠越えである大杉歩道がより気がかりになってしまったのですが、こちらの方は若干危なっかしい箇所があったものの、まだなんとか行ける感じで本当にホッとしました。ここは安牌の道、というか大杉歩道はすでに世附の山への命脈となっているので必要以上に荒れるのは正直かなりしんどいのです。

B120117n
(この日の地蔵平)

☆最後にシカさんのお話
近年こちらでもニホンジカが徐々に増えていることはその都度「花のひかり」でも書いていたのですが、今シーズン世附(世附川流域の山山)に入って驚いたのがシカの多さ。一昨年の台風以降相当増えているようで姿もフンも本当によく見かけます。その様子はすでに往年の日原のシカ最盛期直前な12、3年前ぐらいのレベルまで増えている感じがしました。

日原の方はその後狩猟が解禁されて個体数は減りましたが、世附の方は今回の記事でも書いたとおり、昨年一昨年の台風の影響で林道等に甚大な被害が出ており、ずっと先のことになるであろう林道の改修/開通までは実質的な狩猟ができずに、おそらく限界までずっと増え続ける事になると思われます。これから世附の山がどう変わるのか、個人的には急激な変化があるような気がしてますけど、注視していきたいと思っています。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.01.14 (Sat)   晴 後 曇
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- サガセ西沢ゲート 09:15- 菰釣山 10:10/10:20- 中間尾根分岐 10:35/10:45- 1000m圏三俣 11:35/12:00- シキリ尾根に戻る 12:20/12:45- カワゴノ沢910m圏二俣 13:15- 城ヶ尾歩道横切る(870m圏二俣) 13:30- 1000m圏シキリ沢源頭ピーク 14:00- 忍橋林道起点 14:25- 地蔵平 14:45/15:00- 千鳥橋 15:25- 二本杉峠 16:00- 細川橋 16:35
 

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2012.01.12

送電線巡視路を辿ってバラシマ沢の辺りを登り降り

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(佐久間東幹線号300号鉄塔より要所小屋沢を繞る尾根群)

年末年始の先週はマヌケにも程があるミスでお休みしてしまった週刊「世附の山歩き」。今週はなぜか世附国有林の施業図(第3次国有林野施業実施計画図)にも載っている日蔭沢・バラシマ沢周辺に延びる送電線巡視路をメインに周辺の短い尾根を登り降り。

ということで今回は平野起点に日蔭沢右岸尾根上にある西群馬幹線262号鉄塔から北へ送電線巡視路を辿って日蔭沢~高指山東尾根(バラシマ沢右岸尾根)上の佐久間東幹線300号鉄塔~バラシマ林道~301号鉄塔
~甲相国境稜線に上がり、一旦南の富士岬平でランチをとってから今度は北の要所小屋沢 バラシマ沢中間尾根を下降。要所小屋沢出合直近のバラジマ橋に出たら、そこから直接300号鉄塔へ登り返しつつ戻って、あとは東尾根を高指山~平野と、結果としてかなりややこしくなってしまったコースで歩いてきました。

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(西群馬幹線262号鉄塔より日蔭沢へ下る辺り)

簡単に説明しておきますと、この近辺の甲相国境稜線のすぐ東側にはつごう三本の送電線が通っていて、まずは国境稜線の間近に沿って高指山の北で国境稜線外れる送電線と、その東を通っている佐久間東幹線という送電線。今回はこの佐久間東幹線の巡視路を辿るのが目的で、この二つの送電線は地形図に記載されているのですが、実はその記載されている二本の送電線の間にもう一本西群馬幹線という送電線が通っている、と言った所でしょうか。

連休最終日は暖かかったですね。おかげで平野も初冬のような感じでバスを降りたらすぐに歩き出し、先ずは日蔭沢右岸尾根上の西群馬幹線262号鉄塔を目指します。

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(日蔭沢に降り立ちました)

国境稜線から日蔭沢右岸尾根をしばらく下ると左に日蔭沢へ下る明瞭な道が分かれるのですが、実はコレがもう目的の佐久間東幹線の巡視路。とはいえそのまま下るのもなんなので(笑)とりあえず近くにあるかなり立派な西群馬幹線の262号鉄塔まで行って(佐久間東幹線の299号鉄塔は尾根をもっと下らなければいけないので割愛)周囲の景色を眺めつつ一息ついてから、分岐まで戻って巡視路を下り始めました。

道は巡視路なので施業図に表向き記載されるも実際は廃道状態~なんてことはもちろんなく、日蔭沢860m圏二俣中間尾根上の素敵な自然林の中を整備された綺麗な道が延びていて、15分ほどでその名の通り日陰の谷底といった風情の日蔭沢に降り立ちます。

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(300号鉄塔より262号鉄塔を振り返る・奥に鉄砲木ノ頭)

対岸に渡って登り返すと今度は870m圏二俣中間尾根上に道は付けられており、こちらはモミやブナが目につく感じ。そして高指山東尾根の直下まで来た所で尾根を外れて東へトラバースし、東尾根上に上がったところが佐久間東幹線の300号鉄塔でした。

佐久間東幹線の送電塔は西群馬幹線のそれに比べるとかなり貧弱ですが、その代わり?にここは360°展望の利く送電塔で、要所小屋沢(バラシマ沢840m圏二俣右俣)を繞る尾根群を眺めつつパンを食べて休憩。次は北のカヤトの中切り開かれている巡視路を下ってバラジマ林道へ向かいます。

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(モミの道・バラシマ沢を渡って301号鉄塔へ向かいます)

10分ほどでバラシマ林道に下り、荒れた林道を少し上がると右に山道が分かれる分岐があって、これが巡視路の続きと先月歩いたバラジマ歩道(道形は不明瞭)の起点。ここで再び巡視路に入るとすぐに橋でバラシマ沢(茨島沢)を渡って、植林の中右手へ緩くトラバースしていきます。

バラシマ沢枝沢のちょっとした滝を見下ろしつつその枝沢を渡って、要所小屋沢とバラシマ沢の中間尾根を乗越す辺りは3m超の大木もかなり目につく見事なモミの林。思わず道を外れて周囲を散策してしまいました。

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(要所小屋沢の枝沢で見かけたケヤキとサワグルミ?の大木)

そして中間尾根を乗越すと道は要所小屋沢の枝沢である870m圏二俣左俣へ一旦降りるのですが、ここは炭焼の跡がある小広い所で、ランドマークである↑↑二本の大木もさることながら、ここより上流が伏流になっているせいなのか?沢の両岸斜面の方々から水が湧きだしている様子が印象的で、もっと日差しの入る所だったらここは確実にランチ場になったでしょう。

道はここから沢の右岸側に沿って延びており、しばらく行くと沢から離れて左岸斜面に取り付き、尾根(要所小屋沢870m圏二俣中間尾根)上に上がるとちょうど301号鉄塔でした。

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(301号からは要所小屋沢870m圏二俣中間尾根に沿うようになる)

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(これは・・・幹周り5mを優に越える大ミズナラ)

301号鉄塔から道は基本的に870m圏二俣中間尾根上を行くようになり、下部のモミ混じりの林から徐々に黒木が減り、ブナやミズナラが目立ち始めるとそろそろ国境稜線も間近です。

そしてもう少しで稜線か?といった所で周囲に威容を放つ一本の木が目に入り、これは・・・と思って近づいてみると丹沢では珍しい(とはいえ国境稜線周辺ではそこそこ見かけるのですが・・・)ミズナラの大木でした。稜線に近いせいか樹高こそ低めながら二手に分かれた枝も3m級という存在感もひときわで、この木に出逢えた事がこの日最大の収穫でした。(^^)

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(富士岬平より)

そして1182m峰西隣のピーク付近で国境稜線に飛び出し、当然巡視路はまだまだ続くものの施業図に載っている巡視路はここまで。頃合いも良いので、この周辺でのランチ場は・・・といえばもう富士岬平(高指山北隣の1170m圏峰)しかないでしょう。

さすがに連休の好天となると国境稜線ではハイカーもぼちぼち見かけますね。というかいつもここを歩くのは朝か日が傾いてきている時分なので誰もいないと感じるのでしょう。着いた富士岬平には先客さんもいましたけど、目の前には富士が聳えているし、ポカポカだし、気持ち良いことこの上ないです。

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(ブナの緩斜面・要所小屋沢 バラジマ沢中間尾根上部)

とはいえ気持ち良いからと云ってこのまま平野へ降りるのはあんまりなので、もう一遊び。バラシマ峠といえばエアリアでも現地の道標でも高指山と富士岬平の間の鞍部を指しているのですが、それが名称図(西丹沢頂稜河川土地名称図)によると茨島(バラジマ)峠は富士岬平の北の稜線が東から北へクランクしている1170m圏のピークになっていて、そこから南東へ延びる要所小屋沢とバラシマ沢の中間尾根上には径路も記載されていたりします。

それならこの尾根を歩いてみるか!ということで来た道を名称図で茨島峠とされているピーク(アブラチャン純林の看板あり)まで戻ってから中間尾根の下降を始めたのですが、のっけから↑↑ブナの林立する緩斜面に出くわして、ここは素通りできないでしょうとばかりに周囲を散策していると、この緩斜面の下部で茨島峠の手前から分かれていた西群馬幹線の巡視路と合流。

B120112k
(260号送電塔を過ぎるとスズタケが出てくる)

B120112l
(バラジマ橋より要所小屋沢出合と中間尾根)

道は中間尾根に戻るとしばらくは整備された道が続いて、じきに立派な西群馬幹線260号鉄塔(トップの写真の左上辺りに立っている送電塔)に出ますが、そこからひと下りで巡視路は尾根を外れてしまうので、しょうがなしスズタケの茂る尾根上を行きます。

それでも藪はさほどでないし、それよりなによりじきに現れたモミの林がまた素晴らしくて、またまた周囲を散策。そうこうしているうちに朝方歩いたバラシマ林道から301号鉄塔へ上がる巡視路を突っ切ると徐々にスズタケが茂って歩きづらくなりますが、すでに真下にはバラジマ沢や要所小屋沢の沢音が聞こえて、先は長くありません。

B120112m
(大栂~東丸の間に檜洞丸・300号鉄塔より)

そんな藪をくぐり抜けて要所小屋沢の出合である尾根末端に飛び出したら、もう目の前にバラジマ橋が見えていて、飛び石で沢を渡って倒木を乗り越えつつバラジマ橋の橋上に上がったところでようやくホコリを払ってダニチェック。

寒いせいなのか場所的なせいなのかはよくわかりませんが、珍しく一匹もついていなかったのはビックリ。ここまで来たらあとは300号鉄塔に戻って高指山が穏当な線かなぁ、ということで林道の適当な所から尾根に取り付いて300号鉄塔へ登り返しました。

B120112n
(立派なブナが多い・高指山東尾根のひとコマ)

再び戻った300号鉄塔で朝よりクッキリした展望を楽しんだら、ブナが美しい高指山東尾根をのんびり歩いて帰路についたのでした。

今回の巡視路歩き、当初はこの周辺の状況がわかればいいかな~ぐらいに思っていたのですが、実際には林相はよろしく、尾根・沢とめまぐるしく変わる道のりもなかなか楽しい、短いながらも収穫多い一日でした。世附に興味はあるけどスズタケもダニもいや~な向きにも、そうでない向きにも、ある程度の地形判断さえできればこの巡視路歩きはちょっとお勧めできますね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.01.09 (Mon)   (快晴に近い)晴
富士山駅 07:15→ 平野 08:10- 西群馬幹線262号鉄塔 08:55/09:00- 日蔭沢 09:15- 佐久間東幹線300号鉄塔 09:40/09:50- バラシマ沢にかかる橋 10:00- 301号鉄塔 10:45- 富士岬平 11:25/12:05- 260号鉄塔 12:25- バラジマ橋(要所小屋沢出合)12:50/12:55- 300号鉄塔 13:15/13:25- 高指山 14:00/14:20- 平野 14:55
 

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