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2012.11.29

畦ヶ丸から下棚沢を繞る山稜をぐるりと

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(畦ヶ丸南東尾根の下りしなより前権現を望む)

さて寒い日が続くようになって紅葉も終盤ですね。そうなるとそろそろ西丹沢が恋しい季節。今回は道志側から畦ヶ丸に上がって南東尾根を下降して前権現(箒沢権現山)まで。それから下棚沢の出合へなおも下ってから下棚沢左岸尾根を登り返して畦ヶ丸に戻るという下棚沢を繞る山稜を周回するコースを組んで歩いてきました。

室久保沢の野外活動センターのから歩き出しって、5年ほど前の奥野歩道を歩いたとき以来だったんですけど、その時もかなり迷った覚えがあって、ちょっとイヤだなぁと思いつつ歩き出したら、やっぱり初っぱなから迷い気味(笑)。それでもそこはエアリアを見つつ、試行錯誤しながらマーキングを追いつつ、今回はなんとか直接忘路峠(青い名称図では犬峠)に上がることができました。

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(甲相国境稜線のスズタケも落葉がかなり進んでいる)

上手いこと国境稜線に上がれたらお次は畦ヶ丸へ向かったのですが、稜線のスズタケは思いの外落葉が進んでいる感じで、これではスズの濃い大界木山南尾根辺りも今はどうなっている事やら。

徐々に標高を上げると国境稜線から顔を出すように見えた富士もしっかり見えるようになり、久しぶりのブナ林を愛でつつゆるゆる行くとあっけなく畦ヶ丸に着いてしまいました。今更ながらこちら側から行くと畦ヶ丸はほんとうに近い!

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(畦ヶ丸南東尾根のひとコマ)

少し休憩したらここからが今回のメイン。まずは南東尾根の下降で、尾根の下り出しこそスズタケが出てきますが、尾根上の下道は明瞭。尾根は急ながらも比較的判りやすい感じです。

ひと下りして登り返す1040m圏のピークからがこの尾根の一番素敵な所で、畦ヶ丸らしい??立派なブナも散見される自然林の広尾根はさっさと下るにはもったいない。天気も良いし、ここは周囲の木々を愛でつつゆるゆる下るのが相応しいでしょう。

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(富士がぽっかり)

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(前権現も)

そんな広尾根が終わると、尾根が痩せて植林も交えるようになり、がぜん丹沢らしくなります。

こんな↓↓ザレた鞍部を何度も通りがかるのもさすが丹沢。思いっきり落ちた危険な箇所はなかったんですけど、それでも実際に歩くとなーんかヒヤヒヤするのはなぜでしょう?(笑)。

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(こんなザレ場を何度も通るのも丹沢らしい)

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(前権現山頂附近のひとコマ)

そんな感じで行くといつの間にやら西沢からの今は廃道となった登山道と合流。あとはひと登りぐらいで前権現かなーと思っていたら、結構なアップダウンで焦りました。尾根は相変わらず痩せてるし、急な箇所もあるし、これで人が多ければともかく、訪れる人も少なければ廃道になるのは致し方ないかなあ、と思ってしまいました。

それでもときおり現れる自然林は見事だし、山頂附近の緩やかな広尾根はおとなりの塩地窪沢ノ頭(1033m・ショチクボノ頭)を想起させる素敵な所。というか相似ですね。

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(河内川<中川川>が一直線に見えるのが新鮮だ)

山頂には先客さんがいらっしゃったのですが、山頂から見えたこの↑↑一直線に河内川を見下ろせる光景がなんとも新鮮で心惹かれてしまい、広い山頂ゆえに休憩ポイントは周囲にいくらでもあるのに珍しく山頂でランチと相成りました。

今回はパーティで歩いたわりにサクサク歩けたので、休憩も思いの外のんびりとれて、ちょうど1時間経ったところで再出発。先の分岐まで戻り、右折して廃道となったもと登山道を下ります。

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(オオモミジ・盛りは900m以下)

ここから西沢までは植林が多いのかな?と言う予想は外れ、急ながらも雑木の多い道だったのは意外。おかげでこの下りしながこの日一番紅葉を楽しめたところで、紅いのは主にオオモミジ、メグスリノキ、そしてイロハモミジも色づき始め。黄色いイヌブナはなぜか葉がやたらと大きく、これも見事見事。

そんな紅葉を楽しみつつのんびり降りて、分岐から40分ほどでこれまた久し振りな西沢に着地。このあたりは世附からの帰り道にしか通らないのでいつも日陰で暗いイメージがあったのですが、この時分だと日差しもあって明るかったのが妙に新鮮でした。

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(下棚沢出合・目の前の尾根が左岸尾根)

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(下棚沢左岸尾根のひとコマ)

さて、普段だったらここからひと下りで着く西丹沢自然教室に出て山歩きもおしまい。なんですけど道志発ではそう言う訳にもいきません(笑)。お隣の下棚沢の出合から畦ヶ丸目指して左岸尾根に取り付きます。

周囲の事情がほとんどわからないので左岸尾根末端から無理矢理リ取り付いてしまいましたが、少し苦労して取り付いた尾根を少し行くと左手の下棚沢側から明瞭な道がやってきてガックリ。これは尾根中腹にある植林のための径路でしょうか。

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(なんとこの時期にイワシャジン!)

そんなガックリ感も周囲の紅葉や、思いも掛けない滝見に(下棚の落ち口よりすぐ上の滝でしょうか)、その上5年ぶりとなるイワシャジンにも出逢えたりしたことでいつの間にか吹っ飛び、この頃になるとこれはなかなか良い尾根ではないですかーと言い出す始末。

そんな楽しい道のりは911m峰を過ぎてしばらく続き、やがて行きしなからも確認できた尾根中腹の植林帯に入ります。

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(911m峰までは紅葉も見頃だった)

ただ植林とは言っても尾根の右側は雑木二次林でそれが救いでしたが、尾根上はアセビが茂って結構歩きづらいですね。

でもそんな植林帯も長くは続かず、尾根上が再び二次林に変わると畦ヶ丸へ向け急登が始まります。

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(植林が切れると最後の登りにさしかかる)

最後の急登は確かに急だけど、雰囲気は世附側から尾根を伝って甲相国境稜線へ上がる所に似ていますね。それと道中、伐採された大木の切り株がいくつも残っていたのも印象的。伐採される前は見事な自然林だったのでしょうね。

尾根が急だと確かにしんどいけど効率的に標高が稼げるし、世附のようにスズタケも被らないしで順調に登れて、案外あっけなく善六ノタワからの登山道に飛び出したら、朝来た畦ヶ丸はもうすぐ先。

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(モロクボ沢ノ頭への下りしな)

朝と同じく畦ヶ丸の山頂で大休止したら、西日のあたるブナ林の風情を楽しみつつ、この日の歩きを反芻しつつ、帰路についたのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.11.25 (Sun)   晴
横浜市野外活動センター 06:55- 忘路峠(犬峠)07:45- 畦ヶ丸 08:35/08:50- 1079m峰 09:35- 登山道合流 10:05- 前権現 10:25/11:25- 下棚沢出合 12:30- 911m峰 13:20- 畦ヶ丸 14:45/14:55- 忘路峠 15:25- 野外活動センター 16:00
 

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2012.11.13

錦繍の日原・小川谷の中流域をゆるゆる繞る

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(今週もまさに錦繍!タワ尾根下部辺り)

今年は紅葉の時期の週末に好天があるのがほんとうにありがたいですね!ということで先週末(11/10)はやはり日原に入りました。

今回、当初はけっこう大回りの予定だったので久しぶりに一番バスで日原に出たのですが、今や一番でも気をつけないと座れない事態になっています。あの・・・お願いですから昔のように土曜だけでも平日に近いダイヤにしてもらえないでしょうか?(笑)

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(ただたたうっとり・・・)

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(大ミズナラへの向かいしな)

そんなヨタはともかく、空にはもう雲一つ無い快晴ですから当然気分が乗らないわけがありません。それに歩き出せばやはりというか鍾乳洞へ向かうのは私一人。一石山神社で参拝したらさっそくタワ尾根に取り付きました。

少々歩きづらい斜面を登りきり一石山に上がると、いきなり盛りとなったコハウチワカエデの歓迎に少々面食らいながらも、その鮮やかさ艶やかさにいきなりペースダウン。とはいえコレは想定の範囲内なので、周囲の紅葉を愛でつつ気の向くままに歩きつつ、ゆるゆる大ミズナラへ向かいます。

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(人形山を過ぎると徐々に疎になっていき・・・)

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(金袋山を過ぎるとほぼ終わりに近い)

紅葉はその大ミズナラ~人形山辺りまでが最盛期だったでしょうか。そこから金袋山へ向かうと徐々に葉を落としきった裸木が目立つようになって、そうなると紅葉の方もコハウチワカエデからオオモミジ、メグスリノキに変わります。

しかし今年は紅く色づいたオオモミジが多いですね。それはともかくこの日の紅葉の素晴らしさはこの日のコースタイムに出ていると思います。だって一石山神社から金袋山へ上がるのにまでボクの足で2時間もかかってるんですから!

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(オオモミジ)

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(篶坂ノ丸山頂)

とはいえ紅葉もほぼ終わりに近い篶坂ノ丸までは普段より少し遅いぐらいのペースになっていて、篶坂ノ丸に着いたらさてこれからどうしよう。実は紅葉はボクの予想よりも少し進んでいて、当初の予定だった三又まで行くと今はどこか上へ上がらなければいけなくなるので、紅葉の終わったところをわざわざ歩きに行くのもどうも気が向きません。

ならば篶坂から東の材木小屋尾根を小川谷まで降りてから対岸を登り返し、中段歩道を歩けばまだまだ紅葉が楽しめそう。ということでこのコースに決定!さっそく材木小屋尾根を降りてみると、

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(材木小屋尾根上部のひとコマ)

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(材木小屋尾根上部のひとコマ・Part2)

およよよよ。下るにつれ紅葉黄葉は見事になり、またまた広い尾根をあっちこっちへうろうろ。紅は想像よりも少なかったですですけどブナやイヌブナ、ミズナラも良い具合。そして大木もぼちぼちあったイタヤカエデの黄葉がこれまた見事見事。

そして材木小屋尾根と言えばなんと言っても植林帯に入る手前の↓↓この撓みが、なんとも「たまらん」のです(笑)。

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(この撓みがたまらん!)

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(小川谷林道も紅葉が見頃に・滝上谷橋附近)

植林帯に入ると尾根は小川谷に向けて急降下。少々北向きに変わるので日陰が多かったのが残念でしたが、それでも自然林/二次林帯の紅葉はやっぱり見事でした。

そして下段歩道に出たら歩道を少し上がって犬麦谷出合の吊橋へ。小川谷に降り立った時、久しぶりだったんで「あぁ小川谷だぁ~」って思わず叫んじゃいましたよ(笑)。沢の様子ももちろん良いんですけど、なんと言ってもこの日は小川谷林道の紅葉も素晴らしかった(その光景をうまくカメラに収められなかったのが本当に残念!)。例年と比べるとやっぱり紅が格段に違います。

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(中段歩道・ハンギョウ尾根の辺りでブナ・ミズナラ黄葉の盛り)

小川谷林道を下ってモノレールの車庫に着いたら、今度はその尾根を登り返して中段歩道に出る段取り。40分ほどで尾根を横切る中段歩道に出ると、こちらもちょうど紅葉が見頃。

中段歩道がハンギョウ主尾根を横切る辺りは中段歩道の中でも特に自然林の美しい所で、ここは普通に歩いていても楽しいのですから、それに紅葉と日差しが加わればもういわずもがなの素晴らしさ。

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(イタヤカエデもうっすら紅い!)

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(ハンギョウ尾根上のブナ)

そしてそのピークはやはりブナ・ミズナラの大木が林立するハンギョウ主尾根で、その黄葉はもちろん、点在するコハウチワカエデの尋常じゃないと言いたくなるような、恐ろしく鮮やかな発色は近年見かけた紅葉の中でまさしくNo.1。

時期やら、過去から現在までの天候やら、いろいろなタイミングがピッタリあった神懸かり的な光景に出逢えたのは、日頃の行いが良かったのか??とにかくそんな幸運にただただ感謝するしかない一瞬でした。

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(メグスリノキ・色づいていたのはまだ↑この木だけ)

そんな幸運に酔いつつ先を行くと、今度はイロハモミジとメグスリノキの紅葉・・・はさすがに早くてタワ尾根では少し高い所でも色づいていたメグスリノキも、ここでマトモに色づいた木は↑↑この木のみ。

タワ尾根の様子からもう少しは色づいているかと期待してたんですけど、さすがに甘かったみたいです。確かに去年見頃だった頃はハンギョウ主尾根西側の林は完全に落葉してましたからね。こちらの見頃はこの週末以降でしょうか。

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(中段歩道より今さっき歩いたハンギョウ尾根を振り返る)

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(コミネカエデ)

そんな林を過ぎると道はじきにカロー谷に出て、ここでかろう橋へ降りたい気持ちを抑えつつ、もう一回登り返して東日原へ向かいます。

カロー谷~旧日原小の間も一年ぶりでしたけど、荒れ具合は不思議と去年と変わりないレベル。急な山抜けを下捲く箇所もそのままだし、他に荒れた箇所も多く、とても万人向けとは言えません。

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(中段歩道・カロー谷から先は去年と同じ程度の荒れ具合)

バスの時間に余裕があったのでこちらでも盛りの紅葉を愛でつつゆるゆる歩き、旧日原小に降り立った所で山歩きはお終い。あとはこの日の紅葉の素晴らしさに半ば呆けつつ着替えをして、東日原のバス停に向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
さてさて、次の週末から一般的な狩猟期に入ります。もうご存じの方も多いでしょうけど奥多摩の辺りは実はとっくに入っていて、カセージンさんのブログを見ると小川谷の辺りも先々週は入っていたようですね。ということでこの日はそう言う意味でもラッキーだったのかな、と。みなさまくれぐれもご注意の程を。
 
・・・・・☆・・・・・☆
 
◆ 2012.11.10 (Sat)   晴
奥多摩駅 06:25→ 東日原 06:55- 一石山神社 07:20- 大ミズナラ 08:35- 金袋山 09:25- 篶坂ノ丸 09:50- 上段歩道 10:30- 下段歩道 11:00- 犬麦谷出合の吊橋 11:10- モノレール車庫 11:40- 中段歩道に上がる 12:20-(途中40分休憩)- カロー谷 13:40- 旧日原小 15:30
 

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2012.11.08

再び錦繍の石尾根南面をゆるゆる歩く

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(まさに錦繍!日陰名栗峰南尾根中部辺り)

土曜は曇っていたのにあれだけの紅葉を見せられてしまっては好天が約束された日曜はもう歩くしかない。ということで翌日曜(11/04)もなぜか難なく起きられたので(笑)連荘で歩いてきました。

しかしこの日はボクにしては遅めだった割にさほど人出が多くなかったのが印象的。とはいえ峰谷行きのバスは当然満員で、その車中でなるしまさんと久しぶりにお会いできたりして、幸先良いも感じです。

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(改めて見みると南尾根は植林が多そうに見えるが・・・)

そんな訳でバスを降りたら、いてもたってもいられなくて準備もそこそこにすぐにスタート。まずは日陰名栗峰南尾根の取付を目指して今回は峰谷本谷側の林道をてくてく。30分ほどで坊主谷出合に着いたら、今回は南尾根末端から取り付いてみました。

ひと登りで一旦林道に出ると、周囲の山肌はもうなかなかの色づき。紅い木も散見されて、たっぷりの日差しを浴びた木々がすでに輝いている様子にもうワクワクしっぱなしです。

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(南尾根下部はまだ緑)

林道からもう一度尾根に入って、すぐにある山ノ神に挨拶を済ませたら、しばらくは植林下の急登。しかしそれも意外に短く、じきに雑木林に変わると周囲は明るい緑で、これはコレでまたよし。

それからしばらく行き、尾根右手が植林に変わって1261m峰への急登が始まると、紅葉はここからが本番でした。

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(タカノツメ)

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(ただたたうっとり・・・)

しかし前日の紅葉も素晴らしかったけど、日差しがあるとこれだけ違うものなのか!

その輝きの素晴らしさに素通りなんか当然できなくて、その輝きに惹かれるようにあっちへこっちへウロウロ。まったく先へ進めやしません。

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(ハウチワカエデ)

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(オノオレカンバ)

結局紅葉に惹かれるようにフラフラ歩いていたため、なんと取付から2時間近くかかってようやく1261m峰に到着。でももともと連荘ということで行程には短めにしているのでそんなのは無問題です。

周囲の紅葉愛でつつのんびりとメロンパンなぞを食べて、先を行くとそこからしばらくが紅葉の最高潮といったところでしょうか。

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(南尾根上部は特にカエデが多い)

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(オオモミジ)

登につれ周囲が徐々に明るくなって枯れたスズタケが出てくると最後の登り・・・

ではなく実は南尾根上部はカエデの類が多く、それが今回久しぶりに南尾根を訪れた理由で、でも周囲のスズタケの枯死が進んで周囲を難なくウロウロできるようになっていた所までは想定外。でも今回に関して言えば楽しい事ではあるんですけど。。。

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(最盛期は過ぎていたが見事)

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(石尾根はやっぱり良いですねぇ)

そんな紅葉を愛でつつ登っていき、周囲に葉を落としきった裸木が目立ってくると縦走路に飛び出し、あとはそのまま防火帯の急登を登って日陰名栗峰の山頂を目指します。

途中ふと振り返ると、折り重なる山並みの奥に富士が見えて、あぁ石尾根はやっぱりええなぁ、と。でもよく考えてみると石尾根って丸一年ぶりでしたんです(笑)。

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(石尾根上はカラマツも終わりに近い)

ということで当然ランチは日陰名栗東峰の草原。風がちょっと冷たかったけど、ひさしぶりにお昼寝なんかもしてしまってかなりのんびり。東の鷹ノ巣山も当然気になるけど、相変わらずハイカーでごった返しているのでしょうね。

なので下山は鷹ノ巣へは寄らず(笑)捲道経由で榧ノ木尾根を降りることにしました。

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(鷹ノ巣山捲道のひとコマ)

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(榧ノ木山直下・ブナ黄葉は盛り)

奥の分岐から榧ノ木山までは前日も歩いた箇所でしたけど、さすがに晴れていると見える光景は全く違います。とくに最低鞍部辺りはブナ黄葉が盛りで、これも見事。

でも榧ノ木山周辺は前日にはカエデのオレンジが綺麗だったのに、この日はそれが西日のせいかなのかなんなのか??枯色にしか見えなかったのがショックというか、あれは曇っていたから楽しめたのか。まぁ昨日は昨日だからこその姿があった、ということなのでしょう。

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(コハウチワカエデ)

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(榧ノ木尾根も色づいてきた)

紅葉は榧ノ木山より下でも徐々に始まってきており、この週末以降が楽しみです。

榧ノ木尾根の道中、去年は異常に多かった熊棚はほとんど見かけず、今年はおそらく少なさそう。でも登りの尾根もそうなんですけど、フンはけっこう見かけますので遭遇を避けたい向きにはそれなりの準備をしたほうが良いかもしれませんネ。

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(倉戸山山頂・熊棚は皆無かも)

榧ノ木山から小一時間程で周囲はまだまだ緑だった倉戸山に着いたら、あとは大麦尾根を下って奥多摩湖へ向かったのでした。

しかしこの日は少々無理はしましたが本当に歩いて良かった。前の天祖~水松の時は結構疲れが出たんですけど、今回はなぜか疲れが出ないのが本当に不思議。紅葉のおかげなのか単に精神的にハイになっているだけなのか(笑)。さてお次はどこを歩きましょうか。プランがいろいろありすぎて迷ってしまいます。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.11.04 (Sun)   (快晴に近い)晴
奥多摩駅 07:55→ 峰谷 08:35- 坊主谷出合 09:05- 1261m峰 10:40/10:50- 縦走路横切る 11:50- 日陰名栗峰 12:05/13:10- 榧ノ木尾根分岐 14:00- 榧ノ木山 14:30- 倉戸山 15:15/15:25- 見はらしの丘ゲート 15:50- 奥多摩湖 16:05
 

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2012.11.06

錦繍の石尾根南面をゆるゆる歩く

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(まさに栂の尾根・カタサメ沢右岸尾根<水根山南西尾根>下部にて)

さて、紅葉シーズンの最盛期に入ったさきの週末(11/03)はまたまた奥多摩で、久しぶりに石尾根南面のあたりをぐるりとめぐってきました。

ということで今回はバスではなく、珍しく一足お先に車での峰谷入り。予報よりも曇っている様子が少し気になりつつもまずは林道をてくてく歩いて、目的の尾根の取付でもあるカタサメ沢の出合を目指します。

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(登につれ木々が徐々に色づいてくる)

小一時間程歩いて滝の掛かるカタサメ沢の出合に着いたら、ここで滝を見つつちょっと一休み。それから右岸尾根に取り付きました。

水根山南西尾根たるカタサメ沢右岸尾根は昨年一月以来で、当時歩いた様子から緑~紅葉の時期の再訪を狙っていたのですが、やはり最初は峰谷川流域らしい(本当に!)立派なツガの木々がお出迎え。それから徐々に登るにつれてツガ林の間の木々が色づいてくる感じ。

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(対岸に見える浅間尾根の山肌も良い感じ)

立派な五本栂?や5mオーバーの大栂さんとの再会を果たしつつ、色づき始めた木々を愛でつつ、ふと木々の切れ間からは対岸に見えるこれまた良い具合に染まった浅間尾根の山肌がまたそそられます。

そして痩せた尾根に張り付くように延びている大ツガのいる鞍部を過ぎると、今までの緑~黄色に混じって紅いのが徐々に目に入ってくるのですが、これがまたどの紅も素晴らしい色づき!

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(ブナの大木の上も・・・)

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(コハウチワカエデ・右岸尾根中腹で紅葉の盛り)

そんな木々を見かける度にウロウロするから先に進めないことこの上ないのですが、それでもやっぱり紅く綺麗に色づいた木々にはどうしても惹かれてしまいますね~(笑)。

ただこの辺りから完全に曇ってしまったのが残念なところで、↑↑のコハウチワを見てもわかるように紅が本当に素晴らしい色づき。これで晴れていたらどれだけ素晴らしかったことでしょう。

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(スズタケが出てくると巡視路へ向けての急な登りになる)

紅いのは大半がコハウチワカエデばかりだったのが、登るにつれてコミネカエデが混ざってきたのも嬉しかったのですが、やっぱり日差しがなかったのがとにかく残念。

それでもそんな空の許でも輝きを放っていたのはやはり色づきが良かったからに他なりません。

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(コミネカエデ・曇りなのが惜しい)

そんな尾根も周囲がブナ、ミズナラメインの林に変わると枯れたスズタケが出てきて、あとは奥からの巡視路を目指して登るだけ。

そんな登りも案外短く、じきに巡視路に飛び出してしまいましたが、この時点でなんと11時半。この規模の尾根で3時間もかかったのはやはり紅葉のおかげでしょうか。ただそのおかげでランチ場所には困って、結局人が通らないだろうとタカをくくって、その巡視路の平坦なところでランチと相成ってしまいました(笑)。

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(榧ノ木尾根のひとコマ)

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(榧ノ木山附近か)

そんな訳で当初予定していた鷹ノ巣~浅間尾根は時間的に無理、というか曇っているのに無理して鷹ノ巣まで登る必要もなかったので、榧ノ木~ノボリ尾根を下ることにして先を行くとさすがにここから人通りがぼちぼち出てきますね。

榧ノ木山周辺もカエデの類はほぼ盛り。ブナ、ミズナラはこれからでしょうか。

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(ノボリ尾根は素敵だ)

榧ノ木山を過ぎたら、廃道になって久しいノボリ尾根に入ります。

ノボリ尾根は1190m峰までの自然林がとにかく出色で、下るにつれ徐々に緑に戻っていきますがぼちぼち色づいてきた林はさすがの一言。ここでも綺麗に色づいたカエデを追いつつウロウロしてしまいます。

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(ノボリ尾根は素敵だ・その2)

本来こちらの尾根の魅力はなんと言ってもブナなハズなのに、こうも綺麗に色づいてくれるとどうしても後回しになってしまうのはしょうがないというか、なんかごめんなさい(笑)。

そんな素敵なひとときも左に植林帯を見るとふた下りぐらいで栂ノ山の尾根との分岐である1190m峰なのですが、一応マークは見かけるものの相変わらず判りづらい箇所で、ここがノボリ尾根下降の一番のポイント。ある程度の地形判断できないと下降はしんどいでしょう。

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(最後の最後でようやく日差しが・・・)

ということで1190m峰からは植林下の急降下の始まりで、何度下ってもここは急で・・・というか古傷の完治していない身ではなかなかしんどいです。

それでもここで再び日差しが復活したのにはホッとしましたけど、もうちょっとだけ早く晴れてくれたらノボリ尾根をもっと楽しめたのになぁ・・・と思いつつ、それでもホクホク気分で峰谷へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.11.03 (Sat)   曇 時々 晴
峰谷 07:40- カタサメ沢出合 08:25/08:35- 奥からの巡視路に出る 11:40-(途中休憩50分)- 榧ノ木山 13:30- 1190m峰 14:25- 雨降り 15:30- 峰谷 16:50
 

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