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2012.10.26

錦繍の日原・天祖山~水松山をゆるゆる歩く

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(天祖~板小屋間のコハウチワカエデ紅葉は盛りに入った)

ふう・・・紅葉シーズンに入って偶然にも平日に歩ける機会に恵まれたのはラッキーでしたっ!

ということで先の水曜(10/24)は気がつけばほぼ一年ぶりの日原。八丁橋から天祖山~板小屋ノ頭~水松山と稜線通しに歩き、久しぶりに中尾根を下降。御供所に降りて日原へ戻るルートを歩いてきました。

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(キッコウハグマ・花の咲いた株はこれのみ)

しかし平日は人が少ないのはもちろん、日原行きのバスが30分繰り上がるのも素晴らしい。今回はいつもの二番でしたが一番電車ですぐ乗れる6時発の一番も捨てがたい。個人的には土曜だけでも前の時間に戻してくれないかなーと思ってるんです。

ということで雲一つない好天の許、東日原から歩き出せばあとは当然のごとく一人旅で、まずは登山口の八丁橋までてくてく。下はさすがにまだまだ緑が優勢で、今期一冷えた朝の涼しさとの違和感がちょっとあるような気もしました。

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(ハタゴヤの辺りはまだ緑)

登りだしはいろいろあったせいでキッチリ整備されているとはいえ相変わらずちょっと怖い道のり。でも登り切って尾根上に上がれば、あとは天祖山へ向けひたすらに登り詰めるだけで、ここでいきなりキッコウハグマの花が目に入ったのはやっぱり幸先良かったです。

ハタゴヤや大日大神あたりもまだまだ緑が優勢。それでもこの天気ですので気持ち良いことには変わりありません。

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(大日大神からの急登をこなし終えると徐々に・・・)

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(木々が色づいて・・・)

大日大神を過ぎるとしばらく鉄砲登りが続いて、尾根が緩くなったらここからが本番。とはいえ1300mぐらいまで上がっても周囲はまだ緑が優勢で、その中にカエデの紅葉がぽつぽつと混ざる感じ。

それからゆるゆると登るにつれて、美しい自然林の中で紅葉黄葉に染まった木々がが徐々に増えていき、そうなるとあっちへこっちへうろうろ・・・と自然と歩みも遅くなってしまいます。

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(・・・くる感じ)

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(会所・いちおう富士もくっきりと見えましたとさ。)

そして樹上が少し明るくなってきたな、と思ったころ山頂直下の会所に到着。この天気ですから当然富士もクッキリ、なんですけど、なんか山梨や丹沢の方はすでに雲が出ていて驚きました。この点でもこの日日原を選んだのは正解というか運が良かったようです。

会所で少し休憩したら山頂に上がって一年ぶりに参拝。下で休憩したのでそのまま北へ向かいました。

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(長沢谷方面・雲取、二軒小屋、ノーナギ尾根)

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(コハウチワカエデ、すばらし!)

天祖山からの急な下りを慎重にこなして梯子坂ノクビレに降りたったら、ここからが本番というかこの日のメーンディッシュのはじまり。ひと登りして孫惣谷側のカラマツ林が切れると、お目当てのコハウチワカエデ紅葉の登場。

紅葉は↑↑のように色づきもタイミングも良い感じ。まだ色づき中の木々も沢山あるのでおそらく週末が最盛期、なのも予想通り。でもこの週末は天気が怪しいのでこの日に急遽歩いたのですが、たっぷりの日差しを浴びて輝く紅葉を楽しめる訳ですからやっぱり正解でした。

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(綺麗に色づいていて、うっとりしますねぇ)

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(板小屋ノ頭より芋ノ木ドッケ方面)

今回はランチも素敵な紅葉を見つつ頂けてそれもしあわせでした。(^^)

そしてそんな幸せな道のりはそのまま尾根伝いに登った板小屋ノ頭まで楽しめ、そのまま水松山へ向かうと、あれれ途端に曇ってしまったのはもうこれ以上欲張るなというサインなのか。

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(水松山への道すがら)

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(水松山中尾根<南東尾根>上部は意外に紅が多かった)

確かに水松山から先のプランは複数あってちょっと迷っていたことは確かなんですけど、今から中尾根を下れば15時前のバスに乗れそう。なのでもう少し歩きたい気持ちも少しはあったものの今回はここまでにしました。

というとこで水松山の広い山頂で少し休んだら、さっそく下山開始。中尾根はかなり久しぶりでしたが、枯れたスズタケも消えて本当に歩きやすくなりました。でもでもこちらでも紅く色づいた木々の多くかったことがオドロキ。とにかく曇っていたのが残念です。

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(水松山中尾根中部あたり)

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(孫惣谷の巡視路は道が藪化しており、不明瞭な箇所も多い)

それに紅葉だけではなく他にも面白そうな所がいろいろ見つかって、改めて歩いてみることって本当に大事ですね。中尾根は短い尾根ですけど、それぐらい収穫がありました。

こちらも孫惣谷の巡視路と合流する頃には再び周囲は緑に変わって、あとは御供所に出るだけ。と安易に(本当に!)思っていたら、こちらの道は去年からずっと手入れがされていないようで(笑)、道が藪化したり不明瞭な箇所も多く、お初の人が歩くのはちょっとキビしいかなーと言う状況です。歩かれる際はくれぐれもご注意の程を。
  
・・・・・☆
 
◆ 2012.10.24 (Wed)   晴 時々 曇
奥多摩駅 07:02→ 東日原 07:35- 八丁橋 08:20- 大日大神 09:15/09:25- 天祖山 10:50- 梯子坂ノクビレ 11:30-(途中休憩40分)- 板小屋ノ頭 12:40- 水松山 12:50- 水松谷出合 13:30- 御供所 13:45- おろせ橋 14:30- 鍾乳洞BS 14:50
 

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2012.10.23

そろそろ紅葉が始まった御坂の山へ

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(黒岳山頂附近・紅葉は見頃に入った)

いやぁ紅葉シーズンに入ってから運の良いことに週末の好天が続きますね。そんな訳で先の週末は2000m前後辺りの紅葉を狙うつもりでいたんですけど、土曜に遊びすぎて翌日曜(10/21)はまさかの大寝坊。

コレは参った・・・と思いつつさっさと行き先を決めないとせっかくの好天なのにどこへも行けなくなってしまうので(笑)、急遽ひねり出したのが岩場の多い御坂方面。ここなら標高が低くてもツツジやカエデの紅葉が狙えそうですから。

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(ハウチワカエデ)

ということで朝っぱらから特急利用の重役出勤で天下茶屋行きの二番バスを捕まえて、今回は終点の天下茶屋まで。このバスは9割以上が手前の三ツ峠登山口で降りてしまうので、案外静かに歩き出せるのが良いトコロ。峠に建つ天下茶屋の華やかな様子を見るのも懐かしくて良いですしね。

さっそくトンネル脇の山道を入るとまだ周囲は緑が優勢なものの、鮮やかに色づいたハウチワカエデがポツポツ目に入るので、がぜんテンションが上がってきます。

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(御坂山への道すがら)

御坂峠に上がったらここで主稜線を西へ先ずは御坂山へ。登りだしの様子から紅葉をちょっと期待していたら、紅葉はまだ少し早いものの、あれれこれが思いの外。というか枯れ始めて今後色づかないであろう木々もかなり目立って、全般的には「近年の例年並み」よりは少し良いといった感じで推移するのではないでしょうか。

それでも今年は鮮やかに色づくものが目立つので、主稜線のブナ美林と好天と相まってなかなか楽しめます。

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(御坂峠から一段上がると紅葉が目立ってくる)

途中の送電塔で今年初のリンドウにようやく逢えたことに気をよくしつつ御坂峠に出ると、ここから人出が増えてきますが、三ツ峠と比べると微々たるもの。標高を上げるに従って色づいた木々も目立つようになって、ハウチワ、ウリハダカエデの他ではやっぱりサラサドウダン。ホツツジは案外ですけどもしかしたらこれから色づきが進む?のかも??

そんな紅葉を楽しみつつ登っていくとあっという間に黒岳山頂のブナ林に出てしまいました。でもここは相変わらず明るいまま、というかこの状態が常態化してしまったようですね。ブナハバチの大発生から6年経つのにブナが展開する葉の少ないこと。

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(黒岳の展望台より節刀ヶ岳方面)

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(山頂直下のサラサドウダンは素晴らしい色づき)

このままブナハバチの大発生が避けられれば問題ないのですが、この状態で6年前の再来でも起きた暁には御坂主稜のブナ林は相当ヤバイことになるでしょう。東丹沢の方はわかりませんけど、ボクの知る限り南関東の山域では御坂主稜のブナ林が今一番危機的状況にあるでは?と思っています。

山頂周辺は人が見あたらなかった黒岳も南の展望台へ下るとさすがにここではみんな思い思いに休憩中。ここで休憩するのは無理かと思っていたら、ボクが普段休憩している一角がなぜか空いていたので、今回はみんなに交じってこちらでランチ。展望は当然良いし、北風が来ないのですこぶる快適でした。

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(日向坂峠への下りしなはまだ緑が優勢)

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(伐採跡より黒岳を振り返る)

休憩を終えたらここで主稜から離れて釈迦ヶ岳へ向かいます。ひと下りであっという間に周囲はまだ緑に逆戻り。しかしこちら歩いて釈迦ヶ岳へ向かうのって何年ぶりだろう?紅葉はまだでしたけど相変わらず自然林の美しい快適な道のりです。

そして今回驚いたのが日向坂峠から少し登り返したところに伐採跡があったことで↑↑この黒岳はそこから撮ったもの。植えられた木々が育つまではここは良い休憩場所になりそうですね。

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(ヤマボウシ)

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(久しぶりの釈迦ヶ岳・富士がまだクッキリ!)

さすがに日が短くなった時期のこの時分では釈迦ヶ岳から下ってくる人もまばらで道中は至って静か。そんな様子に気をよくしたのか、単に天気のおかげか、最後の急な登りも至って快適に登り詰め日向坂峠から一時間弱で釈迦ヶ岳に到着しました。

山頂からの展望は当然良好で、すでに日が傾きかけているのに富士がまだくっきり見えているのはやっぱり嬉しいですね。それに周囲のサラサドウダンやホツツジももくろみ通り色づきはじめてていて、「紅」がなかなか壮観でした。

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(ホツツジも綺麗に染まっている)

そんな展望や紅葉を楽しみつつ、さて下山はどうしようかとバスの時間を確認すると、なんと降りたかった芦川の方は17時台。コレでは遅すぎるので結局檜峯神社の方へ下るしかありません。

山頂からの下りは見え見えな展望にツツジの紅葉を愛でられる急な岩場。そんな岩場を慎重に降りたら、今回はここからまだ歩いたことのなかった第三登山道を下ってみました。

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(釈迦ヶ岳第三登山道・かなり急な下りだが迷うことはない)

実際下ってみると確かに急で降りづらかったものの、道中はロープが張られて一応整備はされているようですね。

山頂から小一時間程で檜峯神社の林道に出たら、あとはバス停までひたすらに下ります。この辺りも昔は良く通ったので本当に懐かしい。今は途中に鹿除けの?ゲートがあったり、立派な給水施設ができていたり、R137のバイパスができたせいでバスの通る旧道はガラガラだったり・・・あっそうそうリニアって本当に造ってるんですね!昔周辺予定地に看板が建ててあったのを見て「こんなできるわけないじゃ~ん」ってバカにしてたのにまさか本当に造っていたとは(笑)。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.10.21 (Sun)   快晴
河口湖駅 09:40→ 天下茶屋 10:15- 御坂山 11:05- 御坂峠 11:40- 黒岳 12:20/13:10- 日向坂峠 13:45- 釈迦ヶ岳 14:35/15:00- 林道(檜峯神社参道)15:45- 檜峯神社前BS 16:40
 

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2012.10.16

国師ヶ岳から甲武信ヶ岳へ・黒木と紅葉の稜線を歩く

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(国師ヶ岳より)

相変わらず気温が高めの日が続きますね。それでもお山の紅葉は徐々に進んで、週末(10/13)なら2000m超辺りがいいかな~?ということでヒネり出したのが、奥秩父の未踏区間として長らく残っていた国師ヶ岳から甲武信ヶ岳への縦走でした。

ということでこの区間の日帰り縦走となればもうこの手しかありません、な塩山駅から長駆タクシー走らせて大弛峠に出ると(¥11510)、さすがに標高2300m超の峠はかなり寒いです。しかもそんな寒さのせいか??ダケカンバはともかくナナカマドまで散り際だったのは想定外で、そんな様子にちょっとアセりつつスタートを切ります。

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(北奥千丈ヶ岳より南ア北部と金峰山)

こちらはおおよそ15年ぶりぐらいだったのでとりあえず奥秩父最高点の北奥千丈ヶ岳に寄ってから国師ヶ岳へ向かったのですが、こちらは人が少ない。あのずらりと並んだマイカーさんのかなりの割合が金峰へ行かれているのでしょうね。

朝は少し曇り気味だったものの展望は良好。五丈石を間近に見るのもずいぶんと久しぶりだし、なにより墨絵のようになった山稜を見下ろす感じもこれまた久しぶりのような気もします。

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(ナナカマド紅葉は盛り)

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(国師ノタル附近だったような・・・)

国師ヶ岳の少し先の天狗尾根の分岐を一瞥し国師ノタルへの下りが始まると、基本黒木林の中、ここでようやく色づいたダケカンバにナナカマドがぼちぼち出てきてホッとしました。紅葉はもくろみ通りちょうど盛りの感じで、色づきもまぁ良好でしょう。

しかもこの辺りからスッキリと晴れてきたおかげでしょうか、いささか単調になりがちな奥秩父特有の黒木の林が続く道中も、ときおり現れる紅葉黄葉が良いアクセントになっていて、調査がてらいろいろ寄り道したりと、ルンルン気分で歩けます。

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(あがりこ見事なダケカンバ)

このダケカンバ、本当に見事なんですけど、いったいどうなったらこうなるのでしょうねぇ。。。

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(東梓を過ぎた辺りだったような・・・)

あと基本的に黒木林が続くだけかも?という予想は良い方にハズれて、展望の利く開けた所がたびたびあったのも楽しいところでした。ずっと富士を見ながら歩けたなんてこれまたけっこう久しぶりの事でしたし。

そんなこんなでついつい歩みが遅くなってしまい、11時近くになってようやく東梓を通過というのは予定よりかなり遅いペースでした。。。(汗)

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(両門ノ頭より・黒金山の奥に富士)

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(同じく・国師ヶ岳方面を振り返る)

そんな訳で南側が開けた両門ノ頭でちょうどお昼時。開けた展望に、東沢を繞る山稜を見下ろせるのはもちろん良いトコロなのですが、でもでもこの日はなんと言っても↓のコメツツジの紅葉が素晴らしかった。

ボクのレベルでは葉っぱだけでなんのコメツツジかは判別できませんが、この稜線は黒木が主で紅葉はアクセント・・・以上に楽しめたのは意外でもう文句のつけようがございません。

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(コメツツジ紅葉が綺麗でした)

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(甲武信ヶ岳と木賊山)

そんな素敵なランチ場でランチをとっていると、ぼちぼちながらも甲武信方面からハイカーがやってきたので、おいとましてもう目の前に見えている甲武信ヶ岳へ向かいます。

今まですれ違う人はほとんどいなかったのにここへ来て増えたのは縦走というより、もしかしたら大弛からの往復組なのかも知れませんネ。

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(ダケカンバ黄葉も盛り)

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(甲武信ヶ岳より・千曲川源流部を見下ろす)

やがて千曲川源流からの道を合わせるとハイカーも一気に増えて、さほどの時間もかからずに甲武信岳の山頂に到着。お昼過ぎのせいでしょうか、山頂は10人以下と想像よりも少ない印象で、おかげでのんびりと展望を楽しむ事ができました。個人的には佐久の山々が懐かしく映ったかなぁ。

それでも休んでいる間に団体さんが上がってきたので、そろそろ下山のお時間。ルートの趣的には西沢渓谷の方へ下りたかったんですけど、怪我明けの身では2時間半後の終バスにとうてい間に合わないので、ここは遠回りでもバスに乗れる川上村側に降りるのが穏当な線。でもこちらは・・・

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(千曲川源流歩道・午後なので全編ほぼ日陰)

の記憶はやっぱり当たってこちらの道はほぼ全編日陰。なのでせっかくの紅葉も残念でしたけど、麓は西沢渓谷よりも川上村の方が好きなんですヨ。こちらは昔、バイクで幾度となく中津川林道を越えて通っていたところなのです。

なので野菜畑を見ながら延々と歩くのもほんとうに懐かしかったし、麓の黄葉はまだ2週間は先でしょうけど、カラマツ植林に覆われた周囲の山肌も懐かしかった。藪山やってるとカラマツって基本嫌いになっちゃうものだけど、カラマツの魅力ってここで知ったんですよね。あ~今年は輝くような黄金のカラマツ黄葉が見たいです。
 
・・・・・☆
 
◆ 2012.10.13 (Sat)   晴 時々 曇
大弛峠 07:40- 北奥千丈ヶ岳 08:20- 国師ヶ岳 08:30/08:50- 国師ノタル 10:20- 両門ノ頭 11:35/12:10- 甲武信ヶ岳 13:30/13:50- ナメ滝 14:55/15:05- 毛木平 16:20- 梓山 17:10
 

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2012.10.10

三頭山から奈良倉山、山沢入へ抜ける

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(まだまだ緑が優勢・三頭山北面巻道のひとコマ)

さて、かの連休のお山は日曜のつもりが朝から雨。結局体育の日の月曜(10/08)になってしまいました。こんな事なら土曜に歩いておけががよかったかもー。

今回は近年ず~っと課題になっていた小菅の山沢入でもいってみようと思ってはみたものの、コースどりに悩んで(今まで訪れる機会がなかったのもコレが理由なんですけど・・・)、悩んだ結果かなり久しく歩いていない三頭山からの縦走という形をとってみました。

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(オヤマボクチ)

ということで数馬行きの一番バスを捉えるため五日市で電車を降りたら、同時に多数の山のカッコをした人が乗り込んできて一瞬ビックリしたんですけど、連休はハセツネさんの日だったんですね。そんな盛況ぶりをよそにバスの方は一番という事もあってガラガラ。数馬に着くと辺りは晴れの予報はどこへやら、無情にもガスって寒いくらい。

コレってこのあと予報通りに晴れるのかなぁ?と思いつつ、まずは三頭大滝を目指してとぼとぼスタート。天気は良くないのに相変わらずバイク乗りは元気です。そんな音を聞きつつ都民の森の敷地に入り、徐々にエンジン音が聞こえてこなくなってくると大滝に到着しました。滝は雨後のせいか水量は豊富ですが・・・寒いわ(笑)。いつまでも夏気分のままTシャツ一枚でのこのこやって来たのはマヌケすぎましたね。

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(三頭山山頂・小雨)

三頭沢の方も10月に入ってしまうとさすがにお花もお終いモード。シロヨメナにシラネセンキュウ、アキノキリンソウ、カメバヒキオコシあたりがなんとか残っている感じで、これからとなるともうオヤマボクチぐらいでしょうか。

こんな天気ではハイカーもほとんどいなくて、山頂(西峰)も↑↑こんな感じ。一息ついたら、とりあえずヌカザス尾根を下って北面巻道に入ります。

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(北面巻道のひとコマ・Part2)

ガスってはいるものの北面巻道はいつ歩いても楽しいですね。お花はトリカブトぐらいになってしまいましたけど、それでも林相の良さは出色。

あと周囲はまだまだ基本緑ですけど、ツル性の植物や気の早いカエデ系などが一部色づき始めていて、頭上も足下もちょっとだけそんな彩りを添えていました。

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(それでも一部は色づいている)

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(北面巻道のひとコマ・Part3)

あと時期的にイノシシが元気なようでそこかしこ掘り返してるのは良いんですけど、エサ取りに夢中なせいか鉢合わせることもしばしば。基本イノ公はなかなか姿を見せてくれないのでこんなのもかなり珍しい。

でも親子連れは特に怖いですよ。クロスケと一緒で基本は逃げてくれますけど、パニクられて脚でも突っつかれた暁には完全にアウトですから。個人的にはクロスケよりも怖く、イノ公を見かけると反射的にどこか登れる木を捜してしまうのがもう習い性になってます(笑)。

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(鶴峠への下りしな)

そんな感じでじきに稜線の道と合流したら、一旦鶴峠へ急降下。いやホント分岐から鶴峠~奈良倉山までは15年近く歩いてないので、どんな感じになってるのかちょっとワクワクだったんですけど、鶴峠までは意外や自然林がそれなりに続いて楽しい道のり。

そんな自然林から植林に変わると鶴峠は間近で、さすがに今は林道がぼちぼち延びてきているんですね。

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(レイジンソウ)

それは峠から登り返した奈良倉山側も同じ感じで、しばらくはチトたいくつな道のりですけど、そこからようやく植林を抜けると素敵な雑木林の中を行くようになって、ここで一時的に晴れてきたこともあってちょっとテンションが上がったところでしょうか。

そんな雑木林の中を歩くとじきに奈良倉山の捲道に出て、そのまま奈良倉山へ登るのではなく南にぐるりと廻ってから山頂に行く段取り。そおいや南東尾根にに乗った辺りには長作への道が整備されていた覚えがあるのですが、あたくしの記憶違いなのかそれとも廃道になってるのか・・・。

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(植林帯をようやく抜けると)

南東尾根に乗ったらひと登りで奈良倉山で、ここもご無沙汰している間に西側に伐採されて明るくなった展望台ができたようで、そちらでランチでした。ここは晴れていれが富士が見えそうですけど残念ながらこの日はX。でも大峰や泣坂ノ頭が間近に見えるのが個人的にはなんとも良いですね。

ランチを終えたらここから西の松姫峠へ。道中リンドウを期待してたものの、う~んこの日もフられてしまった。こちらではリュウノウギクが咲き始め。暖かい日が続いたのでイマイチ現実感はありませんけど、今年のお花もそろそろフィナーレが近いようです。

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(大峰と泣坂ノ頭が間近だ・奈良倉山より)

30分ほどで着いた松姫峠の変わりようにも驚きつつ、そんな峠を素通りするように牛ノ寝通りに入ります。

ふた頑張りぐらいして鶴寝山に上がると、ここから西は「花のひかり」を始めてから何度か歩いている所のハズでしたが、鶴寝山の大ブナになんと柵が巡らされていたのには驚きました。牛ノ寝通りはここ5年ほどで大変貌を遂げているので人が増えたせいもあるのでしょうけど、もしかしてかのブナハバチにやられて樹勢が落ちたとか??

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(牛ノ寝通りのひとコマ)

鶴寝山直下のもう一本の大ブナがごく普通に残っていた事にホッとして先を行くと、しばらくは牛ノ寝通りの素敵な自然林を愛でつつ歩ける道のり。もう何度も言ってますけどここはいつ歩いても楽しい。

なので山沢入の分岐にもあっけなく到着してしまい、後ろ髪ひかれつつもここで右手に下る巡視路に入ります。

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(山沢入の大トチ)

巡視路は下り出しから素敵な道のりで徐々に期待は高まってくると、まだまだ緑の覆う中、そやつは遠目から見ても一発でわかる風貌というか雰囲気を醸し出していて

いざ対面すると、天気のせいでかなり暗くなっているせいなのか、そのごつごつした風貌のせいかなのかはわかりませんが、ある意味周囲を威圧するようにも感じる存在感に圧倒されそうになってしまいました。

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(ワサビ田を見るようになると林道は近い)

でも巨樹はその一番の大物だけでなく、すぐ下には主幹が折れているものの5mオーバーのトチもいてこれもなかなかの風貌。あなたに逢えて良かった。天気には恵まれなかったけど、おかげでホクホク気分で帰り道に就けたのでした。(^^)
 
・・・・・☆
 
もうお気づきの方もいらっしゃることでしょうけど、ぐぐたす(Google+)はじめました。相変わらずSNSの利点を完全に無視した甚だ自分勝手な使い方ですけど(笑)、こちらで漏れてしまった山のお話などを簡単に触れています。こちらも宜しかったらご覧くださいませ。
 
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◆ 2012.10.08 (Mon)   曇(一時 晴れたり、降られたり)
武蔵五日市駅 06:22→ 数馬 07:25- 三頭大滝 08:30- 三頭山 09:35- 北面巻道分岐(ヌカザス尾根)10:00- 北面巻道分岐(主稜線)10:50/11:00- 鶴峠 11:45- 奈良倉山 12:45/13:30- 松姫峠 14:00- 山沢入分岐 14:45- 小菅の湯 15:55
 

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2012.10.02

黒川山の水源林巡視路をゆるゆる歩く

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(大菩薩嶺と富士山・鶏冠山より)

さて先週シオジの森を歩いたら東京都の水源林を歩きたくなって、悩んだ末に選んだのが久しぶりとなる黒川・鶏冠山界隈。先週は土曜(09/29)に歩いてきました。

せっかく開設してくれた塩山駅からの柳沢峠・落合行きのバスもようやく乗る機会に恵まれて、このバスの乗車も実はこの日の楽しみの一つでした。まだ暑いせいかこの日は席がちょうど埋まるぐらいの人出で、裂石で降りる人も意外に多くて、それがちょっとした驚き。特に裂石から上日川峠の道って久しく歩いていないけどなかなか良い道なので。

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(六本木峠)

そんな訳で標高が高い所だし曇っていたので少々寒さを感じながらのスタート。六本木峠を目指しましたが、途中の岩場では久しぶりにキシャヤスデがうじゃうじゃ。今年は方々で大発生している情報が流れているので先が思いやられましたが、この後にヤスデを見かけることはありませんでした。

この日は台風が近づいていたのでずっと曇りのままか、と思っていたら六本木峠を過ぎた辺りから晴れてきたのは嬉しい誤算。晴れると少々暑くなってきますけど、おかげで気分は上々で柳沢峠から一時間弱で横手山峠に着きました。

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(横手山峠からまずは一番北の巡視路を行き・・・)

さてここから直接黒川山へ向かうのが普通でしょうけど、コース的に時間に余裕がありまくりなので(笑)まずは北の巻道経由で鶏冠山へ。

北の道は初めてでしたけど、東京都の水源林らしい素敵な自然林を愛でつつ歩けたのは目論見通り。ちょっと遠回りでしたけど、次の機会に恵まれたときはツツジの時期に歩いてみたいですね。

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(鶏冠神社)

峠から小一時間程で鶏冠山と黒川山の鞍部に着くと、さすがにここからは人出が多くなります。それでも鶏冠山の方はタイミングが良かったのかなぜ貸し切り。奥多摩方面はまだ雲がかかっていたものの展望は良好で、大菩薩を北から間近に見るのもかなり久しぶりでした。

あと周囲の岩場に生えるツツジの類も色づき始めていましたけど、今年の紅葉はどうでしょうねぇ。近場に関して言えばこれから気温が急激に下がってくれないと、ちょっとというか今年もあまり宜しくないような気もしますけど。。。

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(周辺のツツジ類は色づき始め)

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(見晴台からは意外や南ア全山見えた・笊から塩見辺り)

心ゆくまで休んだら来た道を戻り、今度は黒川山の展望台へ向かうと、ををを・・・雲が多めながらも南ア全山が姿を見せてくれたのは久しぶりでこれは嬉しかったなぁ。

ただお昼時と言う事もあって後からハイカーが続々と上がってきたので、キリの良いところでおいとまして横手山峠に戻り、黒川金山跡へ向かいました。

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(巡視路には珍しい馬頭さま)

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(寺屋敷尾根の大ミズナラ)

峠周辺は植林帯だったものの、しばらく行くといかにも水源林らしい自然林に変わって楽しくなってきます。この辺りはミズナラの大物が目立ちますね。あとこの金山への道は古道だったようで、巡視路にはかなり珍しい馬頭さまが祀られていたのが印象的。

あと↑↑の大ミズナラの山門も前に訪れた時には完全に見落としていたのでした(汗)。

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(黒川金山跡循環歩道は通行止のようです)

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(循環歩道下端の分岐はカツラの林)

ノゾキノタワを越えてひと下りすると、ようやく黒川金山の上の分岐に出るのですが、前に歩いた循環歩道の方はどこがで荒れているらしく通行止め。

なので歩いたことのなかったショートカットの方を下って循環歩道の下の分岐へ下ると、一帯がほのかに甘い香りの漂うカツラの林。この辺りはカツラだったのか。。。これも葉のある時期に訪れたからわかったようなものだし、カツラは先週見られなかったのでこれも嬉しい誤算でした。

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(カツラの落葉・すでに色づき始めている)

ここまで来たら後はなおも下るだけ、ではなく道は一旦大高巻きをしてから黒川橋へ下る段取り。途中の分岐もまだ小さい道標が残っているのでおそらく見落とすことはなさそうです。

分岐を過ぎればここでようやく黒川橋へ向け急降下。三条新橋(ちなみに泉水谷林道は車両通行止め)に出たら、これまた久しぶりに丹波のバス停を目指して青梅街道をひたすらに歩いたのでした。

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(これも見落としてました・5m弱のケヤキ)

今回登りは楽させてもらいましたが、懸案となっていた1000m超の下りをノントラブルでこなせて、ちょっと自信がつきましたでしょうか。でも水源林はいつ歩いても楽しい。贅沢言えばもう少しお花が欲しいけど(笑)、それでも今回はミズナラを中心に見落としていたおおものとの出逢いも多く、そちらの収穫も多かったのでホクホクでした。いい事があると不思議とそれが連鎖するんですよね~。(^^)
 
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◆ 2012.09.27 (Sat)   曇 後 晴
塩山駅 08:30→ 柳沢峠 09:20/09:25- 六本木峠 10:05- 横手山峠 10:35- 鶏冠山 11:15/11:25- 見晴台 11:35/11:45- 横手山峠 12:05- ノゾキノタワ 13:05/13:10- 黒川橋 14:30- 三条新橋 14:45- 丹波BS 16:00
 

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