小金沢流域にもこういう所が・・・
(小金沢シオジの森のひとコマ)
まだ残っていたのですね!
ということで先の土曜(09/22)はリハビリを兼ねて大峠から雁ヶ腹摺山~大樺ノ頭~シオジの森~大峠の周回コースをのんびりと歩いてきました。
そおいえば雁ヶ腹摺山って前に中双里から吹切尾根を登り、大樺尾根を下降して以来を丸6年ちかく訪れていなかったのでした(笑)。登山道はもちろんのこと、久しぶりとなる大峠への道すがらもご多分に漏れずスズタケの枯死がすすんでかなりスッキリしている印象です。
(ヤマトリカブト)
そう言う訳でお花はあまり期待していなかったのですが、それでもシロヨメナにヤマトリカブト、カメバヒキオコシ辺りはさすがにすぐに出てきて、そんな再会に喜びつつゆるゆると登っていきます。
あとこの日はガスっていたおかげか、人通りの多い道の荒れた感じがうまく包み隠されていてなかなか素敵な雰囲気。吹切尾根と合流した辺りは尾根も広がって、ここは短い登り区間のハイライトでしょう。
(雁ヶ腹摺山山頂周辺の黒木林)
吹切尾根と合流すると最後の登りに変わってあっけなく雁ヶ腹摺山直下の草原に飛び出しました。けどこちらもお花が減っていてマルバダケブキやノハラアザミ、タムラソウ、アキノキリンソウがぽつぽつ。
運が良ければ・・・と思っていたマツムシソウは見つからず、もしかするとこの草原では絶えちゃったのかも、と思ってしまいましたが実際はどうでしょうか。
(大樺ノ頭、北方向に私製の道標ができていた)
さすがにこの天気では訪れる人もほとんどいない山頂で少し休んだら、大樺ノ頭へ向かいます。
山頂直下のコメツガがメインな雰囲気のある黒木林は案外短く、じきに小金沢流域でお馴染みのカラマツ植林に変わっるのはわかっちゃいるけど、ちょっとガッカリ。それでも久しぶりに歩いてみると、道中黒木の林が思いの外残っていて、決して悪くない雰囲気でした。
(シオジの森への下りしな)
こちらも丸6年ぶりな大樺ノ頭も周囲のスズタケが枯れた以外あまり変化はなく、北方向には前にはなかった私製の道標がつけられています。
前に大樺尾根を降りた時、大樺ノ頭からはスズの藪だろうという事前の予想が外れて途中まで明瞭な道がつけられていたことに本当に驚いたのですが、この道がシオジの森の整備絡みの道だとわかったのはそれから3年ほどの後のこと。それ以来懸案とはなっていたんですけど、まさかリハビリという形でここを訪れる事になろうとは。。。
(オノオレカンバ)
さっそく下降を始めると、道はさすがに当時よりは荒れてきてはいますけど、普通に明瞭。黒木林を抜けるとまたまたカラマツ植林と自然林に分けられた中を行くようになります。
自然林側の方はミズナラにダケカンバの立派大木も目についてなかなか良い感じ。当時は余丈のスズタケの密藪だった周囲も今は枯死が進んで少々不気味かも。
(水平道分岐を過ぎると林相がより良くなる)
下るにつれブナが目に入ってくるようになると大峠への近道でもある水平道との分岐に出たのですが、なぜか水平道の方は通せんぼされていました。おそらく途中で崩落でもあるのでしょう。
ここはなおも直進するように下るとじきに道は尾根から外れて、まこと美しい自然林の中を急降下。こんな林が小金沢流域にもう少し残されていたならこの辺りももう少しは訪れる気になるのになぁ。。。
(小金沢シオジの森のひとコマ・Part2)
下って下って足下に小金沢林道がちらちら見えるようになると、沢に近づいて周囲の木々がシオジ、サワグルミなどの渓畔林に変わってシオジの森の下端の分岐に到着。林道はすぐ下のようなので、ここから沢沿いにつけられた道を登り返します。
ここからがシオジの森の核心部で、道中は3m級の立派な木も目立ってこちらもなかなかの美林帯。苔むした岩を見つつ行く感じは酉谷をちょっと想起させますね。(^^) ただなぜかカツラが見当たらなかったんですけど、単に見落とした可能性もなきにしもあらずな訳で。。。
(ダイモンジソウ)
(水平道は東京都の水源林巡視路を彷彿とさせる感じ)
そんな一角で、というより誰も来ないだろうからと結局道の上でのんびりランチをとって、それからひと登りで先ほどの水平道と合流。大峠方面に通せんぼがないのでおそらく問題なく行けるのでしょう。
ということでさっそく水平道を行くと、自然林の中をしっかりした道が本当に水平に延びていて東京都の水源林巡視路のよう、というかもう既にそのものでしょう(笑)。
(枝折れながらも5mオーバーのミズナラ)
もちろん先を行くとカラマツ植林も絡んできますけどそう多くない感じだし、立派な木々も散見されて林相も良い。
そして、なによりお花もまだまだ咲いていて、ダイモンジソウにレイジンソウ、キオン。サラシナショウマにも逢えたのはかなり嬉しかったです。
(シロヨメナ)
水平道はトラバース道であるが故に想像よりも長い感じはしましたが、微妙に登り勾配になって周囲に黒木が混ざってくるとそろそろ大峠も近しのサイン。まもなく大峠について無事にリハビリを終えることができました。(^^)
もうここでは何遍も言ってますけど小金沢の流域って本当にカラマツ植林ばかりで食指がなかなか動かない山域なんですけど、林道にもほど近い一角にこれだけの自然林が伐採を逃れて残っている理由って一体何なんでしょうね。とにかく整備されるぐらい貴重な所であるのは間違いないし、大峠発で雁ヶ腹摺山と絡めた周回コースを組めるのも魅力。なんか酉谷が恋しくなってきましたよ。
・・・・・☆
◆ 2012.09.22 (Sat) 曇(一時 晴れたり降られたり)
大峠 07:55- 雁ヶ腹摺山 09:05/09:25- 大樺ノ頭 10:15/10:25- 水平道分岐 11:25/11:35- シオジの森下端 11:55-(休憩70分)- 水平道と合流 13:35- 大峠 15:20
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