川苔山・大丹波川から花めぐり
(朝の曲ヶ谷沢出合)
今年もGWがやってきました。とりあえず前半は好天に恵まれましたね。とはいえただでさえ人の多いGWに遠出なり泊まりの山をする気は全くない私にとっては歩く山は普段と変わりません。
GW初日の先週の土曜(04/28)はアカヤシオの様子見を兼ねての川苔山。今回は大丹波登山口をベースに曲ヶ谷沢左岸尾根を登って川苔山に上がり、それから踊平に出て大丹波川を下る周回コースを組んで歩いてきました。
(曲ヶ谷沢左岸尾根・ひたすらに急登が続く)
しかし大丹波の登山口がスタートだと楽ですねぇ(笑)。朝日に輝く雨上がりの大丹波川の様子が新緑芽吹きと相まってとにもかくにも素晴らしく、そんな様子はこの日の行方をもう決定していたも同然でした。
緑鮮やかなチドリノキは咲き始め、足下にはネコノメソウにニリンソウ、エイザンスミレ、ミツバコンロンソウなどなどお花もよく咲いていて、のっけからいきなりペースダウン。しばらく行くと頭上にはアカヤシオにミツバツツジも見えるようになりましたが、残念ながらお花は少ないですね。
(左岸尾根上部ではこんな自然林も少し残っていた)
そんな訳で小一時間かかって曲ヶ谷沢出合出たら、さっそく左岸尾根に取り付きましたが、のっけは急な岩屑混じりの痩尾根。去年下から見上げたアカヤシオはここのだったんですね。ここも花は少なかったですけど。
そんな痩せ尾根を過ぎると今度は植林下の急登に変わってあとはひたすらに登るだけ。今まで寒い日が続いていたのでいきなりの暑さに対応できなくて難儀します。そして送電塔から先は左植林、右雑木林になったので基本右側を行きますが、正直趣的にはどうでしょう。
(三ツドッケ、大平山、蕎麦粒山、都県界尾根の山々を望む)
それでも尾根上部にさしかかると自然林も交えるようになって、おそらく花付きが普通であればアカヤシオで埋まりそうな岩コブを越えてヨウヘイギノ頭(1286m)に出るまでが左岸尾根のハイライトかなと思います。
そんな訳で稜線に出たらあとは川苔山へ向かうだけ。足下のお花は乏しいですがまだマンサクがなんとか残っていました。おそらく今年最後でしょうか。改めてよく見てみるとこの稜線もマンサクがかなり多いんですね。
(ここまで来れば川苔山は目の前)
曲ヶ谷北峰からは一気に人も多くなって、ようやく川苔山に到着。なんと歩き出しから4時間もかかってます。
山頂は人出溢れているほどではないものの、とてものんびりできる雰囲気ではないのでどうしようかと思っていたところ、ふと目の前の人と目があったらあれれ??もしかして多摩moguさん?とおそるおそる尋ねてみたら、なんとビンゴ!先週のhillwalkerさんといい、ここへ来て懐かしい人によく会うなぁ。(^^)
(フデリンドウ)
とりあえずのんびりできそうな確保してランチ。余裕のあるせいかのか陽気のせいなのか、あっという間というか久しぶりに長居してしまいましたが、こういうのも良いですねぇ。
再び腰を上げたら来た道を戻り、今度は踊平へ。さっき稜線の足下の花は乏しいと書きましたけど、それでもアケボノスミレにフデリンドウ、ツルキンバイ。フデリンドウのお初が奥多摩というのは個人的にはかなり珍しかったりします。
(川苔山をバックに・稜線はまだ芽吹き前)
(アカヤシオ・踊平付近で一部咲き始めたが花は少ない)
そしてアカヤシオもぼちぼち出てきますが、まだみんな蕾。それでもアカヤシオの蕾はピンクが濃く、コレはこれで趣があるものですね。
・・・・と思っていたら踊平を間近にしたところでようやく咲き始めたアカヤシオがぼちぼち現れてきました。このあたりもさすがに花付きは宜しくないものの、咲きはじめのお花は色が鮮やかで綺麗です。
(チシマネコノメ)
さて、お目当てのアカヤシオをなんとか見られた所で踊平から大丹波川へ下ります。
植林の急降下から右岸のトラバース道に変わるとお花がぼちぼち出てきて、まずはハナネコノメにヨゴレネコノメ、コガネネコノメは今年お初。綺麗なヨゴレさんはもしかしてニッコウネコノメ??そしてパっと見わからなかったネコノメさんはどうやらチシマネコノメのよう。ハシリドコロも花盛りだし、バイケイソウもぼちぼち顔を出し始めています。
(シロバナノエンレイソウ)
(獅子口の水場)
(カツラの芽吹き)
お花の多さに下を向きがちだけど、上を見上げれば木々の芽吹きがこれまた楽しい道のり。
お花はまだまだ出てきてヤマエンゴサクにシロバナノエンレイソウ、ニリンソウも咲き始め、おそらくヒナスミレ、コチャルメルソウ、ツルネコノメ、フタバアオイ。そして対岸の崖にはまたツルキンバイの黄色が目立って見事でした。
(ツルキンバイ)
(コガネネコノメ)
なおも下って植林帯を交えるようになるとこれまた今年お初のヒトリシズカ、ミヤマハコベ、エイザンスミレが増えてきて、ニリンソウも花を開いた株が目立ってくると、朝来た曲ヶ谷の出合に出て、ここで丁度ひとめぐり。
(曲ヶ谷沢出合に戻ってきました)
ここから登山口までのお花は行きしなに「帰りに撮ればいいや」と思っていたんですけど、実際はもう日が傾きほぼ日影の道のり。朝の輝きはとにかく素晴らしかったし、これはやはり朝のうちにカメラに収めておくべきでしたね。
それでもこれだけ一日楽しめたのですからそんなことはもう些細なことでしかなく、なんともいえない充足感に浸りつつ大丹波の登山口へ向かったのでした。
・・・・・☆
◆ 2012.04.28 (Sat) 晴
大丹波登山口 07:35- 曲ヶ谷沢出合 08:15/08:25- 送電塔 09:35- ヨウヘイギノ頭(1286m)11:00- 川苔山 11:30/12:50- 踊平 13:55- 獅子口 14:20/14:40- 曲ヶ谷沢出合 16:05- 大丹波登山口 16:30
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