切通峠~椿丸~二本杉峠・世附の山山をよたび横断
(雪の織戸峠)
さてさて今週は週刊「世附の山歩き」はなく、久しぶりとなる週刊「世附の廃道」といった所でしょうか。(^^ゞ
と言う事で今回(02/26)は平野から切通峠を越えて水ノ木(馬印)に下り、575m点の枝尾根を辿って山神峠と椿丸を結ぶ稜線に登り返して、椿丸へ。それから織戸峠に下って上法行歩道~法行沢~下法行歩道と辿ったら、法行沢林道を下り、千鳥橋に出て、大杉歩道経由で細川橋に出るという久しぶりに世附の山々を横断するコースを歩いてきました。
(切通峠ももちろんこんな感じ)
しかし天気が外れて曇るのは良いんだけど、寒いはずの吉田に着いた時点で小雨が降っていたのは想定外でちょっと焦りました。でもバスに乗って平野に出るとさすがにこちらは雪景色。でも標高の低い水ノ木の辺りはどうかなぁ・・・と思いつつイマイチ気がノらないまま小雪ちらつく中を歩き出します。
切通峠を越えて大棚沢林道に降り立つと、こちらも雪でホッとしました。周囲の山肌は植林も雑木林も良い具合に雪化粧されていて、こういう日に歩くのも悪くはないですね。
(馬印附近より登り返す尾根<575m点の尾根>を見上げる)
徐々に下って水ノ木が近くなると山肌の雪も少なくなってきましたが、馬印に着いた時点でも降ってくるのは雨ではなくまだ雪。ふーっ、これで雨具を出さずに済みそうな事がわかってちょっと運が向いてきた?かな~??
馬印からは山神峠を回ろうかとも思ったんですけど、遠回りするのは面倒だし、またそちら絡みの別プランがなくはないので今回の所は対岸の575m点から延びている枝尾根を登ってみました。
(登りかえしの尾根はひたすらに急だ)
取付附近のスズタケが濡れているせいか、のっけからダニがべっとりとついてイヤになりかけたものの、あとはほとんど付かれなかったのは意外で、まもなく尾根上の藪もなくなってホッと一息。
尾根は地形図通りにひたすらに急な鉄砲登りが続きますが、途中に露岩帯を何度か交えて飽きさせません。30分ほどで山神峠と椿丸を結ぶ稜線に出て、おかげで良いウォーミングアップになった感じです。
(椿丸への道すがら・Part1)
椿丸への稜線は広くて緩くてボク好みの尾根なんだけど、植林が多いかもという予想は外れて実際は植林ももちろんあるけど素敵な二次林の割合が意外に高くて、なかなかイイですねぇ!
ただ周囲の木々が雪化粧されているので魅力が三割増しされている可能性もなくはないけど、以前法行橋から登ったときは植林が多かったので、そちら側よりは好ましいかもとは思いました。
(椿丸への道すがら・Part2)
(椿丸山頂)
林の中からガスってはいるものの木のない開けた所に飛び出したところがちょうど菰釣山と椿丸を結ぶ稜線で、そこから南へひと登りで椿丸の山頂に到着。椿丸初訪の折りは植林がウザいとか?惜しい??と書いた覚えがありますが、小雪のちらつくこの日は雪の入りこまないその植林帯こそが格好のランチポイントだったのは皮肉でしょうか(笑)。
こんな天気なので誰も来ないだろうと思っていたら、単独のハイカーさんが上がってきて驚きました。世附で人に会うことは滅多にないもので。。。<(_ _)> まぁ椿丸は世附では人のわりかし入る山、なのでしょうね。
(椿丸より織戸峠方面)
(織戸峠への道すがら・自然林が殊に美しい)
ランチを終えると雪は相変わらずなものの、ガスが少し上がって行く先の稜線や東の本権現(世附権現山)辺りがチラりと姿を現してくれた(少しだけでしたけど)のはラッキーでした。
椿丸から織戸峠の間を歩くのは久しぶりでしたけど、やはり残された自然林が素晴らしかった。荒れた植林だって雪化粧すればそれなりに綺麗に見えるんですから、素性の良い林ならいわずもがな。この間の道のりが今回の最大のハイライトでした。(^^)
(上法行歩道・下り始めには3m程のアカガシがいた)
織戸峠に降り立ったら、休みもそこそこに東の上法行歩道に入ったのですが、さてこの法行歩道。「上」はともかく「下」の方は施業図(第3次国有林野施業実施計画図)と名称図(西丹沢頂稜河川土地名称図)では珍しく差異があって、今回は道形の残っている施業図の方を辿ってみようと言う段取り。
峠から下り始めるといきなり3mくらいの立派なアカガシに出くわして喜んだのもつかの間、すぐ先の沢筋が崩れていてそこは高捲いてクリア。その先も荒れ気味ではありましたが、道形が残っているところはしっかりと残っていてじきに法行沢に降り立ちました。
(下法行歩道・分岐から少し下った辺りか)
ここで左岸へ移ると判り辛いながらも道の分岐があって、左の登りが上法行歩道の続き。そして右の下りが目的の下法行歩道なのでさっそく辿り始めたら去年一昨年の台風の影響でしょうか、周囲は倒木の嵐でマトモに歩けないので一旦沢床を歩き、倒木が落ち着いた所で歩道に戻りました。
歩道の方は法行沢から少し上がった所を沢に沿って延びていて、その様子は荷干沢に沿って延びる白石歩道の導入部を彷彿とさせますね。
(下法行歩道の道すがらにはこんな滝も)
それに道中は↑↑こんな滝も見られてなかなか風光明媚ですし、道自体も素敵な荒れっぷりで、細い道形を追いつつ斜面をトラバースしたり、倒木を乗り越えたり、ダニを払いつつスズタケを分けたり、
ロープの欲しいようなちょっとした斜面をヒヤヒヤしながら降りる箇所があったり(ここは法行沢へ下捲き可)とボクのようなアホなマニアにとってはなかなか面白い道のりだったんですけど、実際は普通に法行沢を歩いた方がより楽しめるでしょう(笑)。
(道は基本的に荒れているものの道形自体は明瞭な方でしょう)
でも一番大変だったのが最後の法行沢林道へ出るところで、そこはスズタケだけでなくその中にバラヤブも仕込まれていて、藪は薄いながらも大変進みづらい箇所でした。
そんな最後の難所をこなして林道に飛び出したら、そこは中法行沢橋のたもと。でも実は下法行歩道自体はまだ先があるのですが、ダニを気にするのはもうイヤなのでその先は藪の乾いたの機会に、ということであとは林道をそのまま下ることにして先を行きます。
(法行沢林道もかなり荒れていた)
法行沢林道の方もおそらく台風の影響でしょうか、かなり荒れていました。そんな中を下法行歩道の細切れ部分を確認しつつのんびり歩いても大又沢の林道に出たのは14時半ちょい前。この時間だと浅瀬廻りなら15時台のバスに間に合うと思うのですが、朝も林道歩きが長かったのにこれからまた長い林道を歩くのもあんまりなので、結局の所大杉歩道以外に選択肢はないんですね(笑)。
こちらでも急げば15時台のバスに間に合うのですが、時間のためだけせこせこ歩いてもつまらないので、あとは気になる所をいろいろ調査しながらチンタラと帰途についたのでした。
・・・・・☆
◆ 2012.02.26 (Sun) 雪 時々 曇
富士山駅 07:15→ 平野 08:10- 切通峠 08:40- 切通沢橋 09:25- 馬印(水ノ木橋)10:10/10:15- 椿丸~山神峠の稜線に上がる 10:50- 椿丸 11:35/12:10- 織戸峠 12:40/12:45- 下法行歩道分岐 12:55- 中法行沢橋 13:45/14:00- 法行沢林道分岐 14:30- 千鳥橋 14:45/15:05- 二本杉峠 15:40- 細川橋 16:15
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