2011.12.25

蛾ヶ岳から折門の廃村を再々訪する

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(上折門の一角・実は右の離れのお風呂が凄い)

芦川南稜の末端部や旧下部町の折八の方の山は気がつけばほぼ三年も歩いてなかったんですね。(^^ゞ そんな訳で連休の初日(12/23)は四尾連湖から蛾ヶ岳(ひるがたけ)、大平山、地蔵峠まで縦走したら南の1031m北鞍部たる山神峠に降り、上折門、下折門の探訪をして三沢川の本谷たる風岩沢?の径路を辿って、それからそのまま沢沿いの径路を辿るのではなく左岸の尾根の中河原分岐に登り返して中河原に下るコースを組んで歩いてきました。

この日の朝は快晴で久しぶりの甲府盆地は富士に南アとなんとも最高の展望。でも極めつけは身延線のオールロングシートの新型車両からの車窓で、偶然にも進行方向左側に座ったら、まぁまぁただ乗っているだけで南アや八ヶ岳などの大パノラマが楽しめるという寸法。これは窓が大きくとられている事が大きいんでしょうけど、普段は毛嫌いしまくっているロングシートもたまには悪くないなと思ってしまったのは中途半端ながらも「呑み鉄」を自任するボクにとってはちょっとだけ屈辱です(笑)。

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(四尾連湖と白根三山、鳳凰甲斐駒・蛾ヶ岳より)

今回は初めて市川大門からタクシーで四尾連湖に出て(¥3680)からのスタート。さすがに晴れた早朝とあってかなり寒い中初めて来た四尾連湖を散策してから歩き出します。歩き出しは短いながらもつづら折れが続いて少し暖かくなったものの、稜線に出たら吹き付ける風が本当に冷たくて慌ててウインドシェルを羽織りましたが、やっぱり寒いです。日陰なのに尾根を捲いている方が風がない分まだ暖かいぐらい。

今回は蛾ヶ岳へ直登しないで西肩峠の方に回ってこれまた久しぶりに六地蔵に挨拶してから山頂へ向かうと、いやぁ山頂からは南アに甲府盆地の奥の八ツに奥秩父にと素晴らしい展望が広がっていましたが、とにかく寒い寒い。そのせいか反対側の富士はすでにガスって姿が見えないし、東や南の方から暗い雲が来ているのがちょっと気がかりです。

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(大平山への道すがら)

そんな寒いのに結構長居してしまいましたが、後からパーティがやってきたところでおいとまして稜線を西へ。いつ歩いても雑木の稜線は気持ちがよいですね。とにかく下部側の山肌を眺めても植林が本当に少ない。人里にも近いはずだしこの位の標高帯でこれだけ植林が少ないのは特筆に値すると思います。

蛾ヶ岳の山頂から見えた雲は徐々に近づいてきて、大平山に着く頃にはこちらもほぼ曇り。それでも時々晴れ間が覗いてくれたのは暖かくてラッキーでした。

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(地藏峠<栂ノ峠>の大ツガと六地蔵)

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(地藏峠付近の雑木の緩斜面)

当初は大平山から直接尾根伝いに1031m峰北鞍部たる山神峠へ降りるつもりだったんですけど、時間に余裕もあるので西へ下った地藏峠にも寄ってみました。久しぶりに峠の大ツガや六地蔵にも再会をしたら、稜線北側の二重山稜を散策。

北へ明瞭に下っている向村への道を気にしつつ東へ戻るように緩く登る辺りがこの日のハイライトでしょうか。この↑↑広~い撓みの中を落ち葉を踏みつつゆるゆる歩くのは気持ち良いというかただただ「たまらない」の一言。

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(折門への下りしなより蛾ヶ岳を振り返る)

再び稜線上に戻ったら、今度は南へ捲く登山道に入って折門峠に上がり、改めて山神峠へ。

ろくすっぽ歩かれてないはずなのに相変わらず明瞭な道形が残っている道をゆるゆる下りつつ、道中頃合いも良いので適当な場所を選んでランチ。それから山神峠へ降り立ちました。

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(山神峠<1030m峰北鞍部>の皇太神社)

さてさて、ここも三年ぶりとなる山神峠のこの神社。三年間の間に山梨日日新聞で折八の特集記事が組まれたこともあってこの神社が皇太(こうたい)神社である事がわかりました。おそらく本殿は↑↑写真の手前の建物がそうだと思われますがすでに中は空っぽのようです。

ここまで来たら東の御弟子へも寄りたくなってしまいますが、今回の所は日も短い時期でので割愛。西の上折門へ向かいます。

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(上折門の六地蔵)

さて上折門のことも山梨日日の記事でいろいろ疑問が氷解したのですが、一番の疑問だったのが道路も通らない標高の高い山奥なのに残っている建物がどれも立派だったこと。特にトップの写真の家は家屋もさることながら、山中に不似合いな立派な土蔵に綺麗なタイル張りの離れのお風呂、と当時ムラ一番のおでえじん(お大尽)の家だったそう。

それは戦後食糧難の時代にこんにゃくいもの栽培で村が相当繁栄した名残のようなのです。

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(もちろん下折門にも寄りました)

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(三沢川 風岩沢??を渡る橋は・・・)

そうすると下折門で残された↑↑立派な家屋にも合点がいくし、そこからなおも地形図の破線路を追って下っても道中ぼちぼち見かける立派な石垣が組まれた畑跡も合点がいったのでした。

そんな畑跡も日本山岳案内によると「風岩沢」とされている三沢川の本谷に架かる橋を渡ると途切れるようになって、あとはひたすらに下って行くだけ。

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(風岩沢から中河原へ向かうと竹藪のジャングルもあった)

三年前はそのまま風岩沢沿いの径路を下って大磯小磯に出たので、今回は道が再び左岸に戻ってじきに出る分岐から右の大平山の南尾根の延長上にある中河原分岐へ出るトラバース道を歩いてみました。

ここで沢沿いの道から離れてトラバース道に入ると当初こそは歩きやすかったものの、途中竹藪のジャングルを潜らされたりとさすがに一筋縄ではいきませんでしたが、それでも道形は基本的に明瞭で慎重に辿れば問題ないレベルでした。

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(中河原分岐の双体道祖神と馬頭観音)

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(こちらは今まで気がつかなかった)

分岐から15分ほどで中河原分岐に登り着けば、あとは足下に見下ろす中河原へ下るだけ。そうそうこの分岐には双体道祖神と馬頭さまだけでなく少し西側に埋もれかけた山ノ神もいらっしゃったのですね。

そんな神さま達に道中の無事のお礼したら中河原へ向かったのでしたが、ここでも新たな発見があったりと短いながらも楽しい道のり。

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(ようやく中河原に降り立ちました)

まもなく中河原に降り立ったら後はタクシーを呼んで帰るだけだったんですけど、ここで偶然通りがかった地元の方に昔の折門の様子や麓の人間が折門へ稼ぎに行った話、かつてあった空中ケーブルの事等々興味深いお話を聞けたのが実は今回一番の収穫だったかも。

その上タクシーを呼ぶのに下部ではなく岩間から呼ぶこととか、タクシー会社に電話してみたもののこちらのいる「中河原」が全く通じなくて場所の指定の仕方を教えてもらったり(一発で運ちゃん了解)といろいろお世話になりました。<(_ _)><(_ _)> おかげでこの日の山行きがいっそう深いものになったと思います。
  
・・・・・☆
 
◆ 2011.12.23 (Fri)   晴 時々 曇
四尾連湖 08:00→ 大畠山分岐 08:30- 西肩峠 09:10- 蛾ヶ岳 09:25/09:45- 大平山 10:40/10:55- 地藏峠 11:05/11:15- 折門峠 11:40-(途中60分休憩)- 山神峠(1031m峰北鞍部)13:15/13:20- 上折門 13:35/14:05- 下折門 14:15/14:35- 風岩沢?に架かる橋 15:05- 中河原分岐への分岐 15:35- 中河原分岐 15:50/15:55- 中河原 16:15
 
タクシー(市川大門駅~四尾連湖)¥3680 
タクシー(中河原~甲斐岩間駅・迎車)¥4130
 

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2011.11.15

本社ヶ丸と鶴ヶ鳥屋山の間を抜ける

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(本社川840m圏二俣中間尾根のひとコマ)

先月の三ツ峠~本社ヶ丸の時にも言いましたけど、個人的にこの辺りのめぼしい尾根はほとんど歩いてしまっていて、笹一酒造の新酒祭り用のルートも年々プランが立て辛くなっている今日この頃。それでも期間限定のあのお酒はぜひとも購入したいので、今年も新酒フェア後半の土曜(11/12)に行ってきました。

今回は3年ぶりに宝鉱山から角研山のすぐ西へ突き上げるへ本社川840m圏二俣中間尾根を登路にとって角研山、そして稜線をヤグラの鞍部まで辿って普通に船橋沢を降りて笹子に出るショートコースです。

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(オオモミジ)

紅葉のシーズンと言う事もあるんでしょうけど、今となってはハイカーもそうは降りない都留市駅に数多のハイカーが降り立ったのは驚いたと言うより、その人出を警戒して必死になってタクシーを確保したのに団体さん以外は皆さん道坂行きのバスに乗られたようです(笑)。

ということで一路宝鉱山へ向かったら(¥2870)、目の前に屏風のように聳える御巣鷹山や水雲山の姿が懐かしく眺めつついそいそ準備をしてスタート。先ずは本社川に沿って延びる林道を歩きます。

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(中間尾根の中腹辺りが紅葉の盛り)

紅葉はすでにこの辺りでも良い感じになっていて、のんびり歩いていくとやがて稜線上の222号送電塔へ上がる道と宝鉱山跡へ上がる道との分岐に出るのですが、この間の尾根が今回の登路である本社川840m圏中間尾根の末端。取り付けそうな箇所を見つけて、少々休憩してからさっそく取り付いてみると、

登りだしは雑木林/植林の許、灌木のやや煩い露岩の尾根で、そんな中をしばらく登ってちょっとしたアカマツ林を抜けると灌木なくなってようやく歩きやすくなってきました。

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(カラマツ)

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(中間尾根上部・尾根を通して露岩が多い)

すると赤い紅葉もぼちぼち目につくようになり、トップの写真の立派な木はオオモミジ。それとコハウチワカエデもぼちぼち綺麗に色づいたのがいたし、植林のカラマツも悪くなく、ミズナラだって意外に枯れてないし、まだ日差しがあったこともあって楽しめました。

それと尾根の右手は3年前に歩いた宝鉱山の広い鉱山跡があるので、もしかしたらどこからか見下ろせるかなと思ったもののそれはちょっと甘くて、結局開けた所はなく、鉱山跡があまり見えなかったのは残念。ただお猿さんはまだ住んでいるようでキーキー警戒している声が登っていると耳に入ってきます。

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(鶴ヶ鳥屋山・稜線上の岩峰より)

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(お坊山と滝子山・稜線上の岩峰より)

そんな紅葉も登につれ徐々に淋しくなってくると、傾斜が急になり再び露岩を交えた登りに変わりますが、それもさほど長くは続かず、いともあっけなく本社ヶ丸と鶴ヶ鳥屋山を結ぶ稜線に飛び出してしまいました。

稜線に上がる頃には早くも曇ってきていたのですが、展望は意外に良好で写真には撮れなかったものの、笹子雁からお坊山の稜線の奥に雲を纏った奥秩父の稜線がなかなか見事。これは目に焼きつけておきました。(^^)

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(稜線は落葉を終えていた)

あとはランチ場を探しつつ稜線を東へ向かうと、結局以前歩いた時とさほど変わらないヤグラの鞍部辺りでランチ。この頃には完全に曇ってしまい、時々日差しがあったもののちょっと寒かったかも。日差しがあれば暑いぐらいなのに、なくなると一気に暦通りな晩秋の感じになってしまいますね。

まだ晴れていれば鶴ヶ鳥屋まで足を延ばしたのでしょうけど、こうなってしまってはあとは笹一へ行っちゃいましょう、ということで下りは普通に船橋沢へ。ここは4.5年前の夏以来歩いてないと思います。

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(4mを超える見事な大ブナ・船橋沢への下りしな)

久しぶりとはいえ、こんな↑↑ブナや大ツガは見落としてなかったんでしょうけど、とくにここのブナは改めて抱きついてみると(笑)4mを超えてる大物なんですね。

船橋沢へ降りるまでは雨後のせいかかなり滑りやすかったけど、大半が雑木林で紅葉も綺麗だったし、とにかく曇ってしまったのがただただ惜しい。

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(船橋沢への下りしなのひとコマ)

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(今年も笹一へ向かったのだが・・・)

んで、林道の終点に出ればのんびり歩いても30分弱で笹一に着いてしまい、いそいそ着替えをしてさっそくお酒でも・・・と思っていたら、新酒フェアの後半はお酒の試飲はなく、もろみワインや甘酒だけだったのはちょっとガッカリ。

まぁ試飲代500円をとられずに+αを頂いて(翌日の山のおやつになりました)しまったのでお得ではあったし、そもそもお酒の強くないボクが500円分も飲めるかといったらかなり怪しいんですけど(笑)、それでもやっぱりあの雰囲気の中で飲むのはボクにとって楽しみだったんだなぁ、と改めて気づかされたのでした。来年は試飲代をキッチリ払ってでも飲みに行きたいものですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.12 (Sat)   晴 後 曇
宝鉱山BS 08:35- 中間尾根取付 09:15/09:25- 角研山 11:35- ヤグラ 12:05/13:05- 林道終点 14:20- 笹子駅 14:50
 

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2011.10.18

三ツ峠から本社ヶ丸へ・紅葉と展望の稜線

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(開運山より・御坂主稜の奥に南ア全山が聳える)

いやぁ先週の連休は紅葉シーズンに入ったというのに風邪をひいてしまい、ようやく今週は歩けると思ったらこの天気。でも日曜(10/16)は天気が回復傾向だったので、遅い歩き出しでしかもすぐに稜線に上がれる山、ということで3年ぶりに三ツ峠から本社ヶ丸へ。そのあとは稜線を222号鉄塔まで辿ったあと、その直上ピークから北へ派生している穴沢840m圏二俣中間尾根を下降して笹子駅に出ました。

早朝は雨だったせいか河口湖駅から出る天下茶屋行きのバスはかなり余裕がある感じ。それでも登山口から歩き出せばすでにピーカンで、色づき始めた紅葉と三ツ峠にしてはかなり少ない人出と相まって歩き出しから気分は上々です。

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(色づきがイマイチな中、サラサドウダンの赤が目立つ)

木無山までの道中はさすがにパーティが何組かいたものの、この時期の三ツ峠からすると閑散と言ったレベルで木無山も開運山までの道中もなんか別の山を登っているような印象すら受けました。

肝心の紅葉の方は台風に高温続きでは色づきは正直イマニイマサンな印象ですが、それでも御坂は岩の多い山。サラサドウダンとホツツジが頑張ってくれて??想像よりもかなり楽しめたのはこれまた正直意外でした。

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(開運山より・府戸尾根の奥に富士山)

お花狙いの夏場だったら捲く事の多い開運山もこの好天ならもう上がるしかないでしょう (^^) と言う展望を見せてくれて、目前に聳える富士はもちろんのこと、ガスが徐々に晴れてきている御坂主稜の稜線もなかなか。そしてその奥には笊から甲斐駒までの南アの稜線もくっきり見えています。

そんな展望を楽しみつつしばらく山頂にいた方とお話をしたら、お次は御巣鷹山へ。鞍部の草原は終わりかけのシロヨメナやホソエノアザミにフジアザミ、オヤマボクチ辺りがポツポツ。このあたりもサラサドウダンの紅葉が一番目だっていました。

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(タカノツメの黄葉)

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(三ツ峠~清八山間も思いの外色づいていた)

御巣鷹山を越えて清八山へ向かうと一気に急降下し、鬱蒼とした自然林に変わると今度はヤマトリカブト。最低鞍部辺りでもすでに木々が色づいていて驚きましたが、これは台風の影響もあるでしょうね。

色づきはこちらもあまり宜しくなく、綺麗な黄色と言えば↑↑のタカノツメぐらい。赤はドウダンやホツツジが目立って、カエデの類は傷んでいてほんとうに宜しくないですね。たっぷりの日光とツツジの類がなかったらこの日の紅葉は満足できなかったかも。結果として選んだ山も正解でしたー。

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(サラサドウダンと釈迦ヶ岳・清八山より)

そしてランチは展望の宜しい清八山のテラスで。本社ヶ丸ならともかく、こちらなら誰も来ないだろうと思い込んでいたら通りがかるハイカーがいたのには驚きましたけど、もしかしたら往復かも知れませんネ。

富士や南アもさることながら、眼下に甲府盆地を見下ろしながらランチをとるなんて随分久しぶりのような気がします。(^^)

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(本社ヶ丸への道すがら)

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(途中の岩峰より)

ランチを終えたら、今度は本社ヶ丸へ向かいます。こちらでもたっぷりの日差しとサラサドウダン、ホツツジのおかげでそれなりに見られるようになっていてなかなか楽しい道のり。

途中の岩峰に着くと、今まで隠れていた八ヶ岳がようやく姿を現してくれ、それも嬉しかったですね。お昼を過ぎるとかなり暑くなってきたものの、通り抜ける風が心地よ意外や快適に歩けます。

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(本社ヶ丸東峰)

3年ぶりに訪れた本社ヶ丸山頂(西峰)は周囲の灌木が育ってきましたかね?山頂は狭い上に普段なら人出も多いだろうし、清八山でランチにしたのは正解だったようです。

そんな山頂でちょこっと休憩したら東峰へ向かったのですが、まぁ清八峠からの道すがらもちょこっと気になっていたんですけど、やはりこの辺りもブナハバチがぼちぼち出現しているようですね。数本ながら葉が再展開しているブナもいたし、ハバチでかなり弱っている大木もいたりして・・・

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(222号鉄塔)

それでも1541m峰を通り222号鉄塔までの稜線は素敵な自然林が続いて、ここも紅葉こそイマイチなれど、豊富な日差しカバーしてくれて楽しめました。

そんな林が切れて周囲が開けると222号鉄塔で、この直上の小ピークから北へ派生しているのが下る予定の穴沢840m圏二俣中間尾根。この辺りのめぼしい尾根はほとんど歩いてしまっている今、ここは数少ない未踏の尾根で、個人的にはまさに虎の子だったりします(笑)。

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(穴沢840m圏二俣中間尾根・下り出しは灌木が煩い)

休憩を終えてさっそく下り始めると最初は灌木が煩く、急な露岩の尾根といった感じですが、それもひとしばらく下っているとじき抜けて傾斜も緩んで歩きやすくなります。

するとこちらはブナこそ少ないものの、ツガが次々と現れて驚きました。大まかに見ると広葉樹の方が多いのですが、印象としてはまさに栂の尾根。4mクラスの大木もあって、これは西の枝尾根とは雰囲気が違うというか、この尾根が植林から逃れた故に残されていたのでしょうね。

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(ツガの多い尾根、4m位の大物もいた)

1153m峰あたりからは尾根も広がって、あとは歩きやすいところを選びつつ尾根をゆるゆる下って行く感じ。林道が横切る所も末端附近から難なく右へ逃げられて、難なく着地できます。

普通ならまぁここでお終いなのでしょうけど、ここまで来たら末端まで降りるのがスジでしょう、ということで林道を越えてなおも尾根を下るとじきに尾根が大きく広がって、もうどこでも歩けるような緩斜面に変わってコレは気持ち良いなあ、と思い始めた途端、本当の尾根末端である穴沢の840m圏二俣に出てしまいました。

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(中間尾根1153m峰)

ここで穴沢の左岸へ渡ると、すぐに通い慣れた穴沢沿いの林道に出る段取り。下りの尾根は短いながらも思わぬ掘り出し物だったなぁと気をよくしつつ、あとは林道をてくてく歩いて笹子駅へ向かったのでした。

・・・・・☆
 
◆ 2011.10.16 (Sun)   快晴
河口湖駅 08:50→ 三ツ峠登山口 09:30- 木無山 10:35- 開運山 10:50- 御巣鷹山 11:10- 清八山 12:30/13:20- 本社ヶ丸 13:45/14:00- 222号鉄塔 14:45/15:00- 1153m峰 15:30- 林道 15:45- 穴沢840m圏二俣 15:55- 笹子駅 16:25
 

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2011.10.04

宝永山を見上げつつ、その真下まで

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(宝永第三火口より宝永山赤岩を見上げる)

ちょっと遅れましたが(笑)先の連休は土曜の日原に続いて珍しく連荘で、翌日曜(09/25)は珍しく富士山の方で、今回は7月に御殿場口を下って以来気になっていた双子山(二ッ塚)から御殿庭、そして宝永第二火口の縁まで上がってみました。

今回はお車で御殿場口新五合目に出てからのスタート。晴の予報も五合目に着いた時に一瞬富士山山頂が姿を現したぐらいで基本的にはガスの中。双子山周辺は高木がないので少々不安になりつつスタートするとやはりというか周囲がガスガスで全く判らず、登山道に沿って張られているお助けロープがないと先へ進めない状態です。

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(双子山・この時は姿を見せてくれていたが・・・)

この時点で本場もののフジアザミやイタドリの花は盛りすぎと言った所でしょうか。黒い砂礫の斜面を淡々と登っているうちに時々ガスが晴れて下双子山辺りが姿を現した時はちょっとホッとしますね。

それでも双子山と下双子山の鞍部に着くと再びガスに覆われてちょっと不安になりつつも先ずは下双子山の方へ向かうと、こちらは山頂に石碑があって、晴れていたらさぞかし展望の良い山頂なのでしょうねぇ。。。

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(双子山から三辻まではこんな感じの所を行く)

下双子山からガスの中慎重に鞍部に戻って次は双子山へ向かいますが、大砂走りの下りしなに見えた時はタダの丘に見えた双子山も実際に歩いてみるとなかなかの急登。そんな登りをこなして山頂についてもガスに強風ともう心が折れかけるような天気で本当にこれからどうしよう・・・とこの時点ではかなり悩んでいました。

それでも鞍部に戻って道を西へ行くとガスが徐々に晴れてきて、晴れ間も覗いたなと思ってフト振り返るとガスの中歩いた双子山が姿を現していたのはちょっと複雑でしたが、それでもガスが晴れたおかげでだだっ広い砂礫の中を歩くという富士のスケールを感じられるようになったのには正直ホッとしました。

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(三辻からはカラマツの中へ)

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(小天狗塚・常時西風が吹き付けるような所なのでしょう)

そんな砂礫の歩きも三辻を過ぎるとカラマツ林に入って雰囲気も一変。台風のせいか?すでに枯れかけた葉が目立つのが気になりましたが、天然のカラマツ林というのも珍しく、新鮮だし、新緑や黄葉の時期なんかもかなり良さげですねぇ。

そしてカラマツの高木が減ってくると小天狗塚の北鞍部を横切るのですが、この辺りは西風が強いのでしょうね。↑↑上の写真のようにカラマツの枝葉が東へ一方的に向いているのが、また面白かったです。

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(御殿庭上<第三火口>からもうひとがんばりして・・・)

小天狗塚の鞍部から六部河原を渡って御殿庭入口に着いたらそのまま御殿庭上へ向かうと、今度はカラマツからシラビソ、コメツガ、トウヒなどの黒木の森に変わったのですが、黒木の森とはいえ例えば奥秩父や南アルプスあたりとは雰囲気がかなり違いますね。

何が違うのかはうまく表現できないんですけど、湿度が足りないせいなのかヤケに明るいせいなのか、下草が妙に鮮やかだし、この登りも面白かったです。

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(第二火口の縁より・奥の窪みは第一火口)

御殿庭上について漸くわかったのはここが宝永の第三火口なんですね。カラマツの高木がいるのでちょっと判りづらいかも知れないけど明らかに火口とわかる地形。当初はここまでの予定だったんですけど、もうひと登りした第二火口の方がちょっと開けてそうな雰囲気だったので、とりあえずそこまで頑張ることにしました。

見た目よりも距離が長かったものの、第二火口の縁の尾根まで来た所で今回はお終い。第二火口はさすがに火口らしい雰囲気で縁の先には宝永の赤岩が間近に聳えていますが、実際に歩くと結構時間がかかるんでしょうね。その奥の第一火口の大きさも判るし、第二と第一との間に縁には登山者がアリのように見えてそれもまた楽しいです。

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(イタドリ・紅葉が始っているのもあった)

ということで広くて場所にも事欠かなかったのでこの縁でランチにしたのですが、ランチ中もガスに覆われたり晴れたりを繰り返す感じ。そして反対側を振り返れば雲海なんかも見られるし、御殿庭上で終わらせなくて本当に良かった。

それに標高が高い割に(すでに2200mぐらいはあったはず)思ったよりも寒くなかったのもラッキーだったかも。そんな訳で天気はイマイチながらも周囲の雰囲気を心ゆくまで楽しんだら、宝永山にちょっと後ろ髪引かれながらも下山を始めます。

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(六部河原の流れの奥に宝永山赤岩)

来た道をそのまま戻るのもなんなので御殿庭上まで下ったら、西の御殿庭中へトラバースして(登り勾配だったのは意外)それから尾根道を下って御殿庭(下)へ向かい、東の御殿庭入口に戻る段取り。しかし御殿庭って一体どこのことなのでしょう。それとも入口・上・中・下に囲まれた辺りがそうなのでしょうかねぇ。。。

入口から三辻まで戻ってから、ここで南の幕岩を目指します。

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(こりが幕岩でしょうか??)

三辻から南へ下り出すとこちらも始めはカラマツ林で、それから馴染みのある広葉樹林に変わる所もまた素敵ですね。木々も少し色づき始めているし、それよりなによりナナカマドがどの木も実をたわわに実らせているにも見事でした。

じきに幕岩上を過ぎるとまもなくに須山口との分岐に着いて、そこから幕岩へ下って行くのですが、ひと下りして砂礫に埋もれた沢筋に降り立つと、上流側に立派な枯滝が聳えているのが見えます。標識等がないもののコレがおそらく幕岩?なのでしょうか??

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(幕岩からの下りはなかなか素敵な樹林帯だった)

その幕岩の沢筋を少し下るとすぐにブナやミズナラ、ダケカンバなどの自然林のトラバース道にに変わって、あとはのんびりと御殿場口を目指したのでした。

今回イマイチ天候には恵まれませんでしたが、それでも富士のスケールにめまぐるしく変わる植生など、想像以上に楽しい山行きになりました。双子山だけがかなり残念でしたけど、新緑紅葉はもちろん、雪のつく冬も面白そうだなぁ、と。ここは季節を変えて通ってみたいなぁ、と思っています。

・・・・・☆
 
◆ 2011.09.25 (Sat)   曇 一時 晴
御殿場口新五合目 08:05- 下双子山 09:10/09:15- 双子山(二ツ塚)09:45/09:55- 三辻 10:35- 御殿庭入口 11:10- 御殿庭上 11:50- 宝永第二火口の縁 12:15/13:25- 御殿庭中 13:55- 御殿庭(御殿庭下)14:15/14:25- 三辻 15:00- 幕岩 15:25- 御殿場口新五合目 16:25
 

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2011.07.13

富士山の巨きさを感じる山歩き

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(宝永山が見えてきた・御殿場口大砂走りの下りしな)

しかし梅雨が明けた途端怖ろしく暑い日が続きますね。先週末は天気も良いし遠出も考えたんですけど、天候が若干不安定そうだったので、ここで思いついたのが近年計画にありながら流れに流れていた富士山のこと。

ということで日曜(07/10)に歩いてきました。今回は河口湖五合目から吉田口を登り、長らく懸案となっていた大砂走りのある御殿場口を降りるコースです。

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(御坂主稜線と八ツと奥秩父・五合目より)

よくよく考えてみれば富士を歩くのは13年ぶりのこと。近年山ブームになっているので河口湖駅からのバスの人出が気になっていたのですが、まだ時期が早いせいか?御坂方面のバス待ちの時に見かける時と変わらないぐらいで想像よりも少なかったのは意外でしたが、それでも五合目に着くとさすがに凄い人出でした。

河口湖への車中はまだピーカンだったのが、この頃になると雲が出はじめてきたので、まだまだ良好だった↑↑の展望を楽しんでからそそくさとスタート。歩き出しこそスタンプラリーなんかもやっていたみたいで親子連れが多かったものの、それも7合目の手前辺りで終わると、あとはもちろん人はそれなりに多いながらものこれまた意外に少ないなぁ、と言う印象。

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(フジハタザオ)

でも7月下旬に登山競争があるせいなのかどうか知りませんが、ランナーさんが多いですね。抜かれまくっていたせいもあるでしょうけど、下手するとハイカーと変わらないぐらいの人が入っているような印象すら受けました。

そうこうしていると7合辺りから黒い雲がかかってきてイヤな予感がしていたらじきに雨が。。。それでもザックカバーだけで傘無しでもなんとか歩ける程度だったのは助かりました。というか登りでピーカンに晴れられた方が却ってしんどいので、これは幸運だったのかも。

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(八合附近より来た道を見下ろす)

それからも突然雨が降ったと思えば晴れて時折展望が開けるのを繰り返す感じで、周囲が開けるともう雲の上にいるのがわかって、それだけでちょっとテンション上がっちゃいます。

ただ8合目を過ぎた辺りからさすがに空気が薄くなるせいか身体というか下肢が重くなってきて、これが低山体質のボクにとってはなかなかしんどく、あとはヘロヘロしながら登っていくしかありません。それでも時折展望が開けた時のこの高度感は富士山独特のもので新鮮ですねぇ。

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(吉田口山頂・さすがに盛況)

本八合とか五勺とか8合目がやたらに長かったことをすっかり忘れてゲンナリしたものの、そこを越せばもう頂上が見えていることもあって、あっけなく山頂に到着。さすがにこの辺りは凄い人出で大盛況ですね。

この時点でお腹がかなり減っていんですけど、お札は奥宮で買おうと思っていたのでうどんさんもそちらの方で・・・ということで、一息ついただけで剣ヶ峯へ向かうと一気に人が減ってビックリ。

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(剣ヶ峯へ向かいます)

寄るつもりだった白山岳は鞍部の分岐にロープが張られて通行止めだったのでそのまま先を行きます。雪はもう少しあるかな~と思っていたけどかなり溶けてましたね。道も剣ヶ峯直前のトラバース箇所で残雪が残っているぐらいで通行に支障がない程度。

そんな訳でお鉢が静かだったので剣ヶ峯も思いの外人出が少なく、これなら川苔や御前山の方が全然多いでしょ~~~

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(剣ヶ峯より)

なんて思ってのんきに奥宮の方へ下ったら、トイレこそあいていたものの奥宮も山頂の小屋もまだ閉まったままでした(笑)。どうやらこの日は富士宮口がまだ通行止め(14日に開通とのこと)だったからのようで、こんなことなら吉田口の山頂で全ての用事を済ませておけば良かったです。。。

しょうがないので手持ちのパンを一つ残して全部お腹に収めたら下山開始。というか個人的にはここからが本番で、これから御殿場口の大砂走りを下るのが個人的にこの日最大の楽しみだったのです。

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(御殿場口・砂礫の中をひたすらに下る)

富士宮口が表向き通れない上にマイナーな御殿場口ですから、下りはじめると人がごっそりと減りますね。まだガスに捲かれ気味ですが、天気が回復傾向という事もあって、広い斜面を下るのはなかなかの快感です。

そしてようやく青い空が見えてくると登山道と下山道でもある大砂走りとの分岐に出て、そのまま大砂走りを下り始めたんですけど、深い砂礫が良いクッションとなってすいすい下れてコレは楽しいわ~。(^^)

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(宝永山)

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(宝永火口と来た道を振り返る)

下るにつれ徐々に晴れていき、様々な形の雲を見下ろしながら、だだっ広いとしか云いようがない広大な斜面をひたすらに下る道のりは、まさにこの日のハイライト。しかも朝はこちらでも雨が降ったようで、砂礫の表面以外は湿っていたお陰でホコリも立たず、ベストコンディションだったと思います。

そしてこちらも楽しみにしていた宝永山はそのフォルムと云い、火口のスケールと云い、実際目の当たりにした姿は想像以上で、雲海を楽しめた事もあって感動的ですらありました。

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(大砂走りのひとコマ)

宝永山の北の鞍部から大砂走りへ直接下れるショートカットは手持ちのエアリア(2005)には載ってなかったけど、今は載っているのでしょうか。ここの往復が意外にしんどかったのでコレもちょっと有り難かったです。

再び砂走りに戻ったら、あとは一気に五合目を目指す段取り。下るにつれ、ただのなにもない砂礫の斜面にイタドリやフジアザミの緑がぽつぽつ現れてくるとそろそろゴールも間近で、宝永山と同様に長らく気になっていた双子山も今回その姿を間近に見られて感慨も一入。ここは秋になったら歩きたいなぁ。

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(双子山が見えてくると五合目も近い)

そんな楽しい砂礫下りにもちょっと飽きてきた頃、大石小屋に出て、そこからひと下りで御殿場口の五合目でした。こちらは標高が低いせいなのでしょうね。自販機とトイレしかない普通に駐車場と云った風情で他の登山口とはえらい違いです。そんな訳で帰りのバスも乗客はボクを含めてわずか3名だったのでした。

御殿場口は以前から歩きたかったコースではありましたが、今回の山行きはその下りの好ましさにつきる一日でした。正直上の方はもうどうでも良いのですが(笑)、宝永山とか下の双子山の辺りは涼しくなった秋に再訪したいですね。さすがに足許はホコリだらけでしたけど、あのスケール感が忘れられないです。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.07.10 (Sun)   晴 後 曇 一時 雨
河口湖駅 07:20→ 河口湖口五合目 08:40- 八合(太子館)10:40- 吉田口頂上 12:30- 剣ケ峯 13:00/13:10- 浅間神社奥宮 13:20/13:30- 七合目・大砂走り分岐 14:30- 宝永山 14:50/15:00- 御殿場口新五合目 16:00
 

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