2011.12.28

西丸を南北に縦断して石保土山へ

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(西丸南西尾根<要所小屋沢左岸尾根>上部のひとコマ)

さて先週に「週刊」と銘打ったわけですから今週ももちろん世附(世附川流域の山山)に入りましたが、今回は廃道探訪ではなく「週刊世附の山歩き」と言った所でしょうか。(^^ゞ、

今回も平野を起点に高指山~バラシマ峠に出てからバラジマ歩道・林道を降り、要所小屋沢左岸尾根たる西丸南西尾根を辿って西丸に登って、山伏歩道が一部通る山伏沢(エアリアでは沖ビリ沢)右岸尾根たる西丸北東尾根を下降。山伏沢に降り立ったら山伏沢880m圏二俣中間尾根たる石保土山南東尾根を登り返して、平野へ戻るコースを歩いてきました。

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(バラシマ歩道・バラシマ峠からの下りだしは快適)

この日の朝は快晴の上に風もなく寒くなる条件が揃っているような気もしたのですが、実際には先週よりもかなり暖かく、歩き出しから上着を脱いで歩けるぐらいの暖かさ。振り返ると真正面に聳える富士の姿をちらちら見つつまずはバラシマ峠を目指します。

そして高指山から北へ下りきった鞍部がバラシマ峠なのですが、名称図(西丹沢頂稜河川土地名称図)によると茨島峠は富士岬平の一つ北のピークになってるんですね。それはともかくバラジマ歩道はこちらの峠からしっかり延びており、さっそく入るとなかなか素敵な自然林の中をつづら折れに下って行きます。

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(バラシマ歩道・バラシマ林道から下はスズタケが煩い)

間もなく植林帯に入ってもしばらくは普通に歩けたものの、下るにつれ間伐後放置された枝木が行く手を阻む感じになってすこぶる歩きづらくなり、そうこうしているうちに道形自体が判別できなくなっていました。ここで慌てて施業図(第3次国有林野施業実施計画図)を広げるとバラジマ歩道は北の枝尾根上を通っていて、そおいえば植林帯に入って間もなくその尾根を横切った時に尾根側にマークがついていたのを思い出してもあとの祭り。

今更尾根に戻るのも面倒なのでそのままバラシマ沢に降りると5分ほどでバラシマ林道に出たので、ここで林道がその尾根が乗り越す所まで登り返してからバラシマ歩道の上の取付を確認(次はキッチリ歩かねば)。そしてここから改めてスズタケ茂るバラジマ歩道を下ると、5分とかからずに301号送電塔巡視路の橋が架かる二俣に出て、バラシマ林道に上がるまでが「バラジマ歩道」のようです。

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(小菅川の雄滝を彷彿とさせるバラシマ沢の滝)

バラシマ林道に上がったらしばらくは林道歩きなのですが、こちらは南の大棚沢林道よりかなり荒れています。でも少しマトモな箇所を見てみるとここはかつて舗装されていたようですね。

個人的に意外だったのがこの林道の道のりで、初めてだったせいもあるのでしょうけど周囲の雰囲気は悪くないし、渓相も意外に良くて、この↑↑の滝なんて林道上から見ると本当に小菅川の雄滝を彷彿とさせて、思わず沢に降りて撮影していました。

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(林道が完全に寸断されていた・西丸南西尾根の取付附近)

要所小屋沢の出合にかかるバラジマ橋からしばらく下ると林道が沢でスッパリと寸断されていたのですが、偶然にもここが西丸南西尾根の取付だったので、周囲を散策がてら休憩してから尾根に取り付きました。

林道を歩いている時から周囲を見ていて疑問だったのが南西尾根の末端部の林相で、施業図によればこの辺りはヒノキの植林になっている筈なのが、実際にはスズタケが青々と茂る雑木林だったこと。登りだしからスズタケの中を突っ込むように登る事になろうとは・・・。施業図のウソつきー。

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(西丸南西尾根・のっけは5m弱の大モミに始まって・・・)

スズタケをワシワシと分けつつのろのろ登っていると、ひと登りで城ヶ尾歩道や白石歩道を想起させるような径路が尾根を横切っていたことに驚いたのですが、その脇に5m弱のモミの巨木がすらりと立っていたのにはもっと驚きました。

いきなりの大物の出逢いに喜んでいると尾根はここから世附でよく見かけるモミの自然林が広がっていて、いったいヒノキ植林はどこ行ったのでしょう。

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(尾根全般にわたって立派なモミが散見された)

周囲には3mクラスの立派なモミが散見されて、こりゃ参ったな~と喜んだ途端、すぐ先でようやくヒノキ植林のお出ましでした。植林なのでもちろんスズタケは減って歩きやすくなるのですが、ここまで来たら施業図にはウソを突き通して欲しかったなぁ(笑)。

そんな植林も長くは続かず、再び自然林に変わると再び黒木の木々を愛でつつ登る感じ。途中ツガのかたまった箇所もあって良いアクセントですね。ツガは3m半のが南西尾根では一番だったでしょうか。

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(この辺りはツガ)

スズタケも被ることは被るけど歩くに邪魔にならない程度で、下から続いていた黒木が少なくなってブナの立派な木々が目立ち始めると、最後の登りになって西丸の山頂に飛び出しました。

思いの外林相が良かったせいか登りに二時間近くかかっていてので、ここで丁度頃合いも良かったんですけど、西丸に着いた途端曇りだしてなかなか晴れてくれません。しばらく待っても晴れる気配がなく、かなり寒かったのでのんびりするのは諦めておにぎりとパンを詰め込んだら先を行きます。

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(西丸山頂)

自然林と植林に分けられた北東尾根をさっそく下り始めるとひと下りで左手から山伏歩道が合流。この辺りはどうしても自然林側の歩きやすい山伏歩道の方を歩いてしまいますね。

山伏歩道は痩せた鞍部で一旦北東尾根上に上がりますが、すぐに右へ捲きだし、一つ先の鞍部で再び北東尾根に復帰するもここですぐに右へ分かれてしまうので、この分岐から先が個人的には未踏区間。基本的には植林の中を下って行く感じで、小広い1004m峰を過ぎると左の急斜面をマーキングを拾いつつ適当に降りていくようになり、じきに山伏沢に降り立ちました。

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(山伏沢880m圏二俣・中央の尾根が石保土山南東尾根)

そこは石保土山南南東尾根とも言える尾根が延びている890m圏の二俣辺りで、この尾根を登っても石保土山へは行けるのものの甲相国境稜線の南尾根群はをとりあえず東から辿っているので、今回もすぐ先に見える一つ東の南東尾根が延びる880m圏の二俣へ向かいます。

下の880m圏二俣はサワグルミの立派な木が目立つ小広い別れになっていて、右手には先週登った山伏沢出合からの尾根が延びています。ここで顔を洗いつつ休憩したら、中間の尾根である石保土山の南東尾根に取り付きました。

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(石保土山南東尾根<山伏沢880m圏二俣中間尾根>中腹辺り)

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(妙な踏跡をたどると岩屋?があった)

登りだしは暗いモミの植林で施業図を見てわかっちゃいたものの正直無粋ですね。でも尾根を横切る奥世附歩道の中段歩道はあっさり発見。ちょっと嬉しいです。

でも植林を抜けてじきに横切るであろう奥世附歩道の方はおおよその場所は判別できたものの、道形はあやふや。それよりもなおも上がって尾根上に岩が現れると尾根を横切る?踏跡があって、試しに右へ追ってみたところじきに↑↑こんな岩屋?らしきものが見つかりました。当時使われていたかどうかはもちろん不明ですけど。。。

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(南東尾根上部はさすがにスズタケが出てくる)

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(こんな大岩も)

植林を抜けるともちろんスズタケが出てきますが、それよりも地形図を見てもわかるように尾根が急でそちらの方がしんどい感じ。しかも大岩を捲いたりする箇所もスズや倒木に阻まれて歩きづらいこと歩きづらいこと。

それでも石保土山の南・南南東尾根が合流する辺りは突然藪が切れて、↑↑こんな大岩のある庭園のような所も通りがかって、実はここも結構な急斜面なんですけどそれでもなかなか楽しいところでした。

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(南東尾根上部・この辺りはなぜかスッキリしている)

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(大棚ノ頭直下の送電塔より西丸と南西尾根)

そんな庭園を過ぎ、尾根が痩せると最後の登りになって、さほどの時間もかからずに石保土山に到着。冷たい風が稜線を吹き付ける中、寒くて気が向かなくても(笑)念入りにダニチェックをして帰路につきました。

今回は先週よりもスムーズに歩けず時間がかかりましたが、特に登りの西丸・石保土山への二本の登りの尾根は想像以上の尾根でかなり楽しめました。西丸南西尾根はその林相からビリ沢歩道(樅ノ木沢右岸尾根)を彷彿とさせますし、石保土山の方は植林もあるけど変化もあってあとの南南東・南尾根共にちょっと楽しみになってきました。山に入れば人に会うことはまずない静かな所だし、今の時期はダニを必要以上に気にする必要もない。世附はやっぱり楽しいや。(^^)
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.12.25 (Sun)   晴 時々 曇
富士山駅 07:15→ 平野 08:10- 高指山 08:50/09:00- バラシマ林道に出る 09:25- バラシマ歩道・301号送電塔巡視路分岐 09:30- 尾根取付 10:00/10:10- 西丸 11:55/12:15- 1004m峰 12:35- 山伏沢880m圏二俣 12:50/13:00- 石保土山 14:30- 富士岬平 15:30/15:35- 平野 16:10
 

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2011.12.20

金山歩道の探訪・奥世附歩道の西半分の下見も兼ねて

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(金山沢860m圏二俣中間尾根上部のひとコマ)

今年の秋は台風に高温続きで紅葉ははなはだ宜しくないし、そのせいで冬の訪れも極端に遅いしで、近年レギュラーとなっている世附(世附川流域の山山)の山遊びがここまでスレこむ事になろうとは思ってもいませんでしたヨ。

ということで先の日曜(12/17)は週刊「世附の廃道」の再開、ということで大棚沢から西丸東丸の最低鞍部を越えて金山沢へ出る金山第一・第二歩道と、奥世附歩道の西半分の下見も兼ねて山伏沢(エアリアでは沖ビリ沢)の出合から甲相国境稜線へ突き上げる金山沢860m圏二俣中間尾根を組み合わせた周回ルートを組んで歩いてきました。

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(切通峠への道すがらでは霧氷が見られた)

この日も朝から快晴で富士もクッキリ姿を見せてくれて本当に気持ちの良い朝だったんですけど、なぜか山中湖の東岸である平野の辺りだけが異常にガスっていて、想定外な濃霧の中のスタート。でもそれも切通峠へ向かうと徐々に晴れてきて、峠に着く頃には霧氷の花が咲いた木々が出迎えてくれたのはこれまた想定外。

そんな様子に気分が悪くなる訳もなく、峠道をショートカットして大棚沢林道へ直接下りるとしばらくは林道歩き。昨年の台風の爪痕は大きくかなり荒れてますね。丁度二年前に下った時はこの辺りまで猟師さんが来ていたのですが、こんな状態だと世附は今年もハイカー&シカさん天国になりそうです。

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(金山第一歩道・下部はススキの藪が煩い箇所がある)

平野から1時間ちょいで切通沢橋に到着したら、先ずはこの周辺にある金山第一歩道の取付探しを始めたのですが、世附国有林の施業図(第3次国有林野施業実施計画図)は正確ですね。パッと見はわかりづらいものの、切通沢橋から三つめの沢の脇からわかる人には判別できるように道筋が上がっています。

さっそく辿り始めると道はすぐに西へ戻るようにトラバースして、橋から二つめの沢に出たところで道をしばらく捜索しましたが、うまく見つけると道は二つめの沢を渡って一つめの沢の左岸斜面を高捲くようにトラバースするようになります。途中ススキの藪が煩い箇所がいくつかありましたが、下道は至って明瞭で、つづら折れに登る箇所(ここもススキの藪がうるさい)も施業図通りに付けられていたのには思わず笑ってしまいました。

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(植林帯に入ると道形も明瞭になった)

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(伐採跡の際から東丸)

つづら折れを過ぎると道は暗い植林帯に入って同時に道形もハッキリしてきます。これは前に山伏歩道を歩いた感触から予想がついており、あとはすいすい。でもわかっちゃいましたけど趣には欠けますね。

道はやがて右手の尾根上に上がり、すこしだけ尾根上を行きますがすぐに右へ外れると、広大な伐採跡の際をトラバースして東丸の西鞍部に導かれる段取り。展望は良いし、久しぶりに間近に見る東丸の姿も懐かしく、途中では歩道の古い石組みも残っていたりと、ここは第一歩道で歩いて一番楽しいところだったかも。

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(ワイヤーが痛々しい、鞍部にいたサワグルミの大木)

そんな訳であっという間に東丸の西鞍部に到着。ここは西丸から東丸へ抜けて以来だから9年半ぶりでした。再訪がそこまで開いていたとは意外でしたが、当時もこの鞍部で休憩したんですけど鞍部を越える道形には全く気がつきませんでした。それよかダニが本当にひどかったし(笑)。

周囲の散策を兼ねて鞍部で休憩したら、お次は金山沢へ。施業図によると道はここから金山第二歩道と名前を変えるようですが(ちなみに名称図・・・西丹沢頂稜河川土地名称図では通しで「金山歩道」)、下りだしから道は明瞭に延びています。

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(金山第二歩道・こちらも道形は基本的に明瞭)

この第二歩道がちょっと面白いのはそのまま金山沢へ一直線に下るのではなく、先ずは鞍部から前ビリ沢(金山沢730m圏二俣左俣)の左岸斜面をトラバースして左手の尾根を乗り越し、戻るようにトラバースして中ビリ沢(エアリアではビリ沢)の左俣に降り立ち、それから左俣の左岸斜面を再びトラバースし、再び左手の尾根を乗り越して今度は中ビリ沢の本谷(右俣)に降り立ったら、あとは本谷の左岸をトラバースして中ビリ沢の出合で金山沢に出るというもの。

こちらも第一歩道と同様に植林も多いものの、第一歩道よりは雑木林も多く明るい雰囲気で、前述の通りに道に変化もあって個人的には第二歩道の方が好みでした。

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(中ビリ沢<ビリ沢>へ降り立つところ)

あと今回の目的の一つに「前ビリ沢の出合を確認する」というのもあって、地形図やエアリアだと前ビリ沢と中ビリ沢は両沢共に金山沢から分かれている事になっているのですが、実際は金山沢から分かれているのは中ビリ沢だけで、前ビリ沢は中ビリ沢の出合から中ビリ沢をちょっとだけ上がった所から分かれているらしいのです。

要は前ビリ沢は実際には「中ビリ沢の枝沢」ということで、この辺りも施業図では正確に記されていて、実際にもそう分かれていたのでした。そんな出合の確認が済んだらランチも中ビリ沢の出合周辺でとりましたが、この周辺の沢は花崗岩の美しい沢が多くて、流れをボーッと眺めているだけでナゴみますねぇ。(^^)

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(水ノ木林道・荒れていて車は当分は入れる感じではなさそう)

さて、ランチを終えたらここから甲相国境稜線へ登り返さなければいけないので、とりあえず水ノ木林道に上がって上流側へてくてく。こちらの林道もご多分に漏れず車が通れない程度にですが荒れていて、ここもしばらくはお車の類は通れそうにない感じです。

林道を10分ほど歩くと終点に着き、ここから金山沢に降りて沢床を10分ほど歩くと左手からナメ滝が合わさる明瞭な出合に出て、ここが山伏沢の出合(金山沢860m圏二俣)。

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(山伏沢出合<金山沢860m圏二俣>のナメ滝)

目的の尾根はこの中間の尾根なのですが、出合からは取り付くしまがないので、とりあえず左の山伏沢を遡って傾斜の緩くなったところで改めて860m圏二俣の中間尾根に取り付きました。

実の所この周辺は施業図を見る限り植林がかなり多く、今の今までどうしても食指が動かなかったのですが、昨シーズンから始めた奥世附歩道の探訪を進めるうちに、この道の長大な区間を効率的に辿るのはちょっと無理そうなことがわかってきた。なのでとりあえずビリ沢歩道(樅ノ木沢右岸尾根)より西の尾根は再訪を含めて逐一歩いて下見してみよう、ということでようやく歩く気になったのでした。

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(金山沢860m圏二俣中間尾根・植林と荒れた雑木林が続く)

尾根は2、3年前に行われたであろう間伐(この林に次の手入れが入るのはいったい何年後の事になるのだろうか・・・)後放置された枝木が尾根を塞いで若干歩きづらいながらも、植林とモミ混じりの荒れ気味な雑木林が続いて想像よりも明るい雰囲気だったのはかなり意外。

そして西の山伏歩道では確認できたものの、東のビリ沢歩道の周辺では確認できなかった奥世附歩道の一段下を通る「奥世附歩道の中段歩道」と云うべき道が案外簡単に見つかったのもこれまた意外でした。

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(奥世附歩道を過ぎるとスズタケが被ってくる)

中段歩道を突っ切っても藪は少なくしばらくは歩きやすかったのですが、徐々にスズタケが現れてきたなと思い始めた頃、道形は薄いながらも施業図通りに奥世附歩道も見つかってしまいました。なのでものは試しに東に西にちょこっと辿ってみたのものの、こちらは楽に辿らせてもらえる様子でなかったのは・・・まぁ想像通りでしたけど(笑)。

奥世附歩道を突っ切ると、尾根は国境稜線へ向けて痩せて急になり、同時にようやくスズタケが被るようになりましたが、規模は知れてます。途中曰くありげな??大岩を捲くように登ったりとそれなりに変化もあったでしょうか。

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(甲相国境稜線・雪はほぼ消えている)

そんな登りを30分ほどこなすとあっけなく国境稜線に飛び出し(道標とテーブルベンチがあった)、先ずは何はなくともダニチェック。それから時計を見ると意外に早く登り着いてしまったようです。今回の所はこの尾根も金山歩道も至ってスムーズに歩けたおかげでしょう。

それでも今は一年で一番日の短い季節。もう一遊びしたい気持ちを抑えて逆光で薄くなった富士を追いつつ平野へ向かったのでした。
  
・・・・・☆
 
◆ 2011.12.18 (Sun)   (快晴に近い)晴
富士山駅 07:15→ 平野 08:05- 切通峠 08:40- 切通沢橋 09:15/09:20- 東丸西鞍部 10:20/10:30- 中ビリ沢 11:00- 中ビリ沢出合 11:15/12:00- 山伏沢出合 12:30- 奥世附歩道の中段歩道横切る 12:50- 奥世附歩道横切る 13:10- 甲相国境稜線に出る 13:40- 石保土山 13:55/14:05- 富士岬平 15:00- 平野 15:40
 

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2011.09.21

御正体山・秋の花と鋸刃の再訪をかねて

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(御正体山から峰宮跡への道すがら)

しかし先の連休は天気が不安定になると踏んでいたら、なんと中日はまっ晴れになってしまい!もちろんそうなるとはコレっぽっちも思ってもいなかったので、前日に飲み過ぎたらその中日は当然起きられませんでした(笑)。

ということで翌月曜の敬老の日(09/17)も天気がなんとかもってくれたのは幸いで、秋のお花の様子見と鋸刃の再訪をかねて七年ぶりに御正体山を訪れました。

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(道坂峠からの稜線はアカマツの伐採跡が多い)

この日は一応天気は保ちそうではあったんですけど下り坂にかわりはなかったので、とりあえず道坂トンネルに出た所で天気が良ければ御正体、そして良くなければ今倉山、ということで実際にトンネルに着くとまだまだ晴れていたので、予定通り御正体山へ向かいます。

もう9月の半ばとはいえ、晴れているとかなり暑いですね。歩き始めた当初は風も通らずなかなかしんどかったのですが、徐々に標高を上げるにつれ、涼しくなってきたなぁと思っていたら単に雲の下になっていた時があっただけのことでした(笑)。

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(ヤマトリカブト・すでに見頃)

稜線を歩いていると時折南側の開けた伐採跡を通りがかりましたが、おそらくそこはかってアカマツ林だったところで、周囲の松枯れが進んだせいで皆伐したと思われます。そんな光景を見たら以前、文台山の麓で綺麗に手入れされたアカマツ林を見かけた事を思い出したんですけど、今も健在でしょうか。

そしてお花もぼちぼち出てきて、コウシンヤマハッカにヤマトリカブト、サラシナショウマ、オオバショウマ、キオン、タムラソウ、タカオヒゴタイ、そしてテンニンソウも盛りは過ぎていましたけど、間に合いました。(^^)

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(テンニンソウは盛りを過ぎたがまだ健在)

ただ想像よりもお花が淋しいなぁ、と思っていたらリョウブには今年に入って剥ぎ取られたと思しき真新しい食痕が目につきました。こちらにもすでにシカさんが進出しているみたいです。

そうこうしているといつの間にやら完全に曇ってしまったので淡々と登っていると、周囲に徐々にブナが目立ち始めて、あっさりと御正体山の山頂に到着しました。

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(抱付岩)

噂通りに山頂にはベンチがありましたが先客さんがすでにいらっしゃったし、曇ってもいたので、権現さまに挨拶したらランチ場を探しつつそのまま北へ下り始めます。

山頂と峰宮跡を結ぶ吊り尾根を歩くのは何年ぶりでしょう。曇っていたのは残念でしたけど、立派なブナ・モミの林立するまさに重厚な自然林が広がる様子はさすがに御正体ですね~。

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(峰神社)

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(こういうブナが散見されるのはさすが!)

ただご多分に漏れずこちらでもブナハバチが出ているようで、ひどくやられている木こそないものの、小規模に葉が食われている木々がぼちぼち目に入る感じでしょうか。

こちらもベンチが据え付けられていた峰宮跡もどうも暗い感じだったので、鋸刃との分岐まで降りたらここにもベンチがあり、しかも晴れていたので、ここで漸くランチと相成りました。

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(鋸刃への下り始めは捲道もある)

いそいそとランチを摂り終えたら、これからが鋸刃の下降なのですが、なんとこの分岐に「歩道不明瞭」としながらも道標があったのは驚きで、道中は一体どうなっているのだろうと危惧しつつ下り始めると

以前歩いた時と同様に尾根上は灌木に覆われていてちょっとホッとしました。ただここは尾根の右側に藪のない捲道があり、周囲の林相もなかなか良かったので今回はこちらを利用しましたが、下りの時は尾根を外しすぎないように気をつけた方が良いかも。

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(ハガケ山先の露岩より文台山方面)

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(ハガケ山をすぎるとスズタケが出てくる)

そんな感じで意外にスムーズに行けたのでもう楽勝と思っていたら、1328m峰の次の次のピークからその次の岩峰とのギャップへ降りる所は、葉が生い茂って行く先の見づらい今の時期故に少々気を遣いました。

うまくギャップに降り立ち、左から岩峰へ登ってピークに上がれば、難所らしい所はこの辺りだけで、あとはすいすい。でもこういう上下を繰り返す稜線は落葉時の方が行く先が見えるし、それ故に高度感も感じられるようになるので、やっぱりそう言う時期の方が登降の面白さがより感じられるのでは?とちょっとだけ思いました。

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(ハガケ山と鋸刃を振り返る)

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(スズタケが切れると快い雑木林が続く)

ハガケ山(ガケ山)を過ぎると尾根上にはスズタケが出てきますが、下道は明瞭。でもそんな藪もじきに切れ、あとは雑木美林の緩やかな尾根歩きが続きます。

にょきにょき生えているキノコ達を眺めつつ、ルンルン気分で歩けるこの辺りは前半の鋸刃とは対照的で面白いですね。やや下り気味の道のりが登りに変わると文台山(大野山)はもう目の前です。

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(文台山<西峰>山頂)

文台山は以前は落葉時に訪れたせいか、もっと開けた山頂をイメージしていたのですが、実際はそうでもなく、雑木の広い山頂のごく一部がちょこっと開けているだけなんですね。

山頂でパンを食べつつ休憩を終えたらようやく下山です。今回は北の鞍部から東に小野へ下る破線路を降りるつもりで北へ降りはじめたら、降り始めにあった道標は西の大野へ降りる道なのでしょうか?急な斜面を慎重に稜線通しに降りているといつの間にやら道標がなくなっていたのは意外でした。登山道は尾崎山への道だと思い込んでいたもので。。。

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(文台山~北鞍部~小野への破線路は道形が残っていた)

それはともかく、目的の破線路は地形図通りに北鞍部の手前から分かれていて(藪化しているが右折する道形を確認できる)、あとは植林のもと道は小尾根~沢沿いに明瞭にしかもほぼ地形図通りに延びていて・・・と思っていたら分岐から30分ほど降りた所で林道に飛び出し、そこから10分ほどで小野の集落でした。

もうこの時間では帰りのバスはないのですが、今は谷村町までさほどの距離がないことがわかっているので、あとはそのまま谷村町駅へ向かったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.09.19 (Mon)   晴 後 曇
都留市駅 08:10→ 道坂隧道 08:40- 岩下ノ丸 09:40/09:50- 白井平分岐 10:40- 御正体山 11:20- 峰宮跡 11:45- 池ノ平分岐 11:55/12:30- ハガケ山(ガケ山)13:25/13:30- 文台山(大野山)14:40/14:50- 破線路分岐 15:05- 中小野 15:40- 谷村町駅 16:15
 

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2011.05.25

新緑の世附・大栂から再びイデン沢の懐へ

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(イデン沢<菰釣沢>のひとコマ)

新緑の日原は当然素晴らしいけど、新緑の世附(世附川流域の山山)だってもちろん素晴らしい。去年に引き続いて今年ももちろん歩いてきましたヨ。で去年はブナ林の美しいシキリ尾根の辺りを歩いたので、今回(05/21)はこれまた出色のブナ美林でならす大栂周辺の新緑を見てみたく、

サガセ西沢から菰釣山に上がり、大栂へ南下したら南東尾根~東尾根を下り一旦城ヶ尾歩道に入ってイデン沢(菰釣沢)へ。それからイデン沢をそのまま下って忍橋に出たら、地蔵平、そして今回は屏風岩山西尾根の一つ西の枝尾根であるセギノ沢(関ノ沢・杉ノ沢)650m圏二俣中間尾根を辿って屏風岩山へ登り返すコースを組んで歩いてきました。

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(ツルシロカネソウ)

世附へ行く生命線となっている月夜野始発のバスがとりあえず?4月以降も生き残っていて一安心な道志入りも、久しぶりにおしり道下大先生に遭遇したりして楽しい道のり。ただ表では言えない突発的事由により(笑)今回はなぜか道の駅がある中山からのスタートでした。

通りがかるキャンプ場がとあるイベントで大盛況だったことに驚きつつ、そのまま菰釣山へ向かったのですが、ブナ沢の登山道がツルシロカネソウの花の道になっていたのはこれまたビックリ。要はニリンソウの代わり、なのでしょうかね。季節を変えて歩くことの重要さをのっけから思い知った道のりでした。

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(菰釣山山頂)

そんな訳で天気も宜しくとりあえず道のり自体はなかなか良いものだったんですけど、おそらく今年一番となる暑さに、菰釣山に着く頃には半ばグロッキー状態。それでも空気が乾燥しているせいか、少し休んだら身体も落ち着いて復活してきたところでまずは南の大栂へ向かいます。

徐々に枯れてきているとはいえスズタケの中に入ると気になるのがダニーのことなんですけど(笑)、乾燥した日が続いたせいでしょうか?ほとんど付かれなかったのには助かりました。お陰で咲き始めのトウゴクミツツバツツジをちらちら交えつつなブナ美林の逍遙を心底楽しめました。

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(大栂への道すがら・Part1)

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(大栂への道すがら・Part2)

同じ新緑でも晴れているとやはり輝きが違います。ボクが普段世附を歩いている寒い時期は木々の幹や樹形、そして枝振り、とある意味「素の姿」を愛でているのだと思うんですけど、木の葉が出ると林の表情が一変し、見慣れたはずの場所での見慣れない光景が広がっていて、とにかく新鮮です。

西の植林が惜しすぎる大栂山頂も、緑に覆われたせいなのか??どこどなく小さくなったというかちょっと狭くなったような錯覚すら覚えました。

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(大栂より菰釣山・・・は念じてください・笑)

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(大栂南東尾根のイタヤカエデではなくハリギリ

大栂で少し休んだら次は城ヶ尾歩道を目指すべく南東尾根に入ったんですけど、おそらく南東尾根を歩いたことのある人なら↑↑このY字の大木に見覚えのある人も多いと思います。

ボクはいつも裸木の時期しか歩いたことがなかったので、これは何の木なのかず~っと気になっていて、実はこれを調べるのも密かなミッションの一つでした。結果はイタヤカエデだったんですけど、よくよく考えてみたら日原でもたまに3m超の大物を見かけますね。そおいやこの木、Y字の股の辺りからギボウシが顔を出していたのがちょっと微笑ましかったです。(実はイタヤではなく、ハリギリでした。2013.03 追記)

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(城ヶ尾歩道に入ります)

なおも下って東尾根に入り、ひと下りすると現れる城ヶ尾歩道の薄い道形を拾って今度はイデン沢へ。

城ヶ尾歩道の方は相変わらず道形は薄いものの、地震の影響もなく主立った変化はなし、な状態。緑覆う時期のケヤキのご神木?に手を合わせて、ゆるゆる歩いて行くと、じきにイデン沢に降り立ちました。

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(イデン沢に降り立ちました)

紅葉のイデン沢も良かったけど、この時期もはやり素敵ですね。丁度お昼時だったので、程よい適地を探してランチにさせてもらいました。水流が近いとナゴみますねぇ。

今回もちょこっとお昼寝してから腰を上げて、城ヶ尾歩道をなおも追うのではなく、そのままイデン沢を下ります。

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(イデン沢のひとコマ・Part2)

じきに出る左岸側にある奥多摩の獅子口を想起させるような伏流水の湧く水場を過ぎてからが、遡行の妙味が薄いイデン沢の「それらしい所」で、それゆえに徐々に濃くなる緑の中をビブラムでゆるゆる歩くのが却って適しているのかも。

そんな楽しい「それらしい所」も840m圏の二俣辺りまで。浅瀬のあの荒れようではどうやら釣り師さんも入れてない?ようで??気兼ねなく歩けたのもまた良かったです。

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(忍橋が見えてきた)

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(この日の地蔵平)

のんびり歩いても小一時間程で忍橋に着いてしまい、ここから地蔵平までは林道歩き。富士見林道は相変わらずというか、昨秋の台風で崩れた箇所のデブリがより増えて、もはや山道のような箇所もあるぐらい。今後この林道に再び自動車の類が通る事って果たしてあるのでしょうか。。。

そんな訳でシカさん天国となっている林道を40分ほど下ると、地蔵平に出ます。

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(登りだしからいきなり・セギノ沢650m圏二俣中間尾根)

さて、地蔵平に出たらあとは二本杉峠越えか、屏風岩山越えの二択が基本なんですけど、この日はまだ時間に余裕があったのでとりあえず屏風岩山へ登り返すことにしたものの、毎度毎度西尾根を辿るのもさすがに飽きてきます。もちろん西尾根は良い尾根なんですけどね。

なので今回は西尾根の一つ西隣の枝尾根である、セギノ沢650m圏二俣中間尾根を歩いてみることにして、とりあえずなおも林道を歩いて尾根の取付を目指しました。

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(セギノ沢650m圏二俣中間尾根・中腹辺り)

10分ほどで中間尾根の取付に着いたら、ぐずぐずの斜面を登って尾根に取り付いたんですけど、雑木と植林に分けられた尾根をひと登りするといきなり伐り残されたと思しき立派なブナが出てくるのはさすが!というかその直後にモミやケヤキ、イヌブナの同じような立派な木が続いて、それから本格的な登りになる感じです。

植林の方もふた登りぐらいで間もなく切れ、それからは極端な大木こそ無いもののブナの立派な木々が次々現れるのはやはり西尾根と同じような感じの、こちらもなかなか素敵な尾根ですね。

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(屏風岩山西尾根上部)

そんな様子に気分を良くしつつ登っていくと、いつしか尾根が広がって本当に広々とした920m圏のピークで西尾根と合流。あとはひたすらに屏風岩山を目指したのでした。
 
そうそう、帰りは17時台のバスだったのでガラガラだろうと思っていたらなんと満員の臨時が先にやってきたので驚いたんですけど、そおいえば西丹沢は檜洞のシロヤシオがあったんですね。偶然ですがこの週にして良かったです。次の週だったらエラい事になってましたわ。。。

・・・・・☆
 
◆ 2011.05.21 (Sat)   晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 中山 08:30- サガセ西沢ゲート 09:25- 菰釣山 10:20/10:35- 大栂 11:15/11:20- イデン沢1000m圏二俣 12:10/12:55- 忍橋 13:40- 地蔵平 14:20/14:30- 中間尾根取付 14:40- 西尾根合流(920m圏)15:20- 屏風岩山 15:45- 大滝橋 16:45
 

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2011.03.31

雑木林美しき楢山沢から高畑山へ

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(楢山沢上流部で見かけた炭焼跡)

しかし彼の大地震後の計画停電で山はしばらく無理かなぁ?と思っていたら、思いの外早く・・・休日のみですけど・・・公共交通機関もそれなりに動くようになって、こちらの心身も落ち着いてきてようやく山歩きをする気にもなってきました。

でも先週の降雪で世附の廃道探訪がまたXになってしまったので、ならばお花の様子見で前道志でも、ということでも今回(03/27)は秋山側の楢山沢を詰めて高畑山へ上がり、それから前道志の主稜を東へ舟山まで辿ったら、少し戻って北へ延びる大平沢 コゴマ沢右岸尾根を降りて梁川駅に戻るコースを組んで歩いてきました。

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(雛鶴神社)

さすがに大地震の後と言う事もあって電車もバスもハイカーは少ないですね。そうそう、行きがけに駅前の自転車置場で山の格好をしていたのが気に触ったのか職員さんにちょっと嫌味を言われましたが、同調圧力なんてクソ食らえ!ですよ。あほらし。

そんな訳でバスも終点の無生野まで乗ったのは私一人で、バスを降りたらさっそく歩き出したんですけど、去年(こちらでは未報告。楢山沢~楢峠~高畑山~倉岳山~トヤ山北尾根 <2010.03.22>)の無生野の辺りは梅が満開だったのに今回はまだ蕾。ちょっと嫌な予感をもちつつ雛鶴神社に参拝して、今回も奈良山林道に入ります。

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(フサザクラ・咲き始めた)

麓の梅が蕾だったので花は期待薄かなー、と思っていたら道中なんとか咲き始めのフサザクラに逢えました。もちろん今年お初です。(^^)

やがて林道の終点に着いたらそのまま楢山沢に降りるとすぐに二俣で、植林下の滝の掛かる左が去年歩いた楢峠へ繋がる枝沢。なので今回は右の本谷を歩いたんですけど、周囲の雑木林の素敵な雰囲気に去年訪れた時から次は本谷の方を歩こうと決めていたのでした。

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(楢山沢のひとコマ)

ということで落ち葉を踏みつつV字状の狭いながらも明るい沢をルンルン気分で詰めていくと、じきにトップの写真の炭焼跡を過ぎ、そこからひと登りで早くも水はなくなってしまいましたが、沢の両側にはこれまた素敵な雑木林が広がっています。

そして沢筋に灌木が茂りだした所で左岸側の斜面を捲き気味に登っていくと、ここでようやく黄色いダンコウバイのお出まし。この標高でもまだ咲き始めのものもあって花は「近年では遅め」ですね。

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(楢山沢のツメから左岸側へ避けた辺り)

なおも登っていき、前道志の主稜と雛鶴峠からの吊り尾根を結ぶショートカット道の辺りにも炭焼跡がありました。結局この辺りの雑木林は薪炭林の名残なのでしょうね。

もうここまで来ると高畑山は間近で、急なツメを登り切ると丁度吊り尾根の合流点に飛び出しました。すぐ隣が高畑山なのですが、朝見えていた富士はすでに消えかけていたので、すぐに踵を返して倉岳山へ向かいます。

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(白谷ノ丸~大峰の稜線は白い・天神山より)

前道志の稜線でダンコウバイが咲き始めでは野の花はまだまだで、今回はスミレすら見つかりません。でもこれは寒くて花が異常に遅れているというより近年の春が異常に暖かすぎるだけで、ひと昔前だったらこんなものだったと思います。

そして今回は倉岳山の山頂でランチをとったのですが、人出はもちろん普段よりは少ないけど、山頂には常時複数のハイカーがいる状態だったのは交通の便の良さもあるのかも知れません。これにはちょっと驚いたのと同時に、ホッともしました。

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(前道志主稜・細野山を過ぎた辺りか)

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(ダンコウバイは見頃)

のんびりランチを終えてから稜線をなおも東へ行くと、この先からは人の気配が一気に消えてあとは一人旅。雑木林を愛でつつ、花を探しつつ細野山、鳥屋山、そして舟山まで来たら再び踵を返して、今回の準メインでもある大平沢 コゴマ沢右岸尾根の下降に移ります。

下降に採るとこの右岸尾根との分岐が若干わかりづらいかも知れませんが、うまく北へ延びる尾根を捉えれば、まずは塩瀬沢の枝沢のツメでもある広い雑木の緩斜面のお出まし。

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(大平沢 コゴマ沢右岸尾根上部の緩斜面・バックは713m峰)

その緩斜面の様子に思わずこのまま塩瀬沢を下るもの良いかも、と思いかけましたが(はなねこもいるし)、それをこらえて713m峰に登り返すと、こちらの尾根もなかなかの雰囲気。

713m峰を過ぎると尾根は時折露岩を交える急な痩せ尾根に変わって、これも良いアクセントです。途中トラロープがフィックスされていたのには驚きましたけど、その先から尾根に西側が幼木の植林帯になったお陰で開けている感じなのも悪くないですね。

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(右岸尾根中部は西側の見晴らしが良い)

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(アブラチャン)

でも植林が少ないのがこの尾根の一番良い所で、514m峰から西と東どちらの尾根を降りるかかなり悩んで西の尾根を採ったんですけど、さすがにしばらく下ると植林に変わって、最後はアズマネザサの藪を突破して車道に降り立ちました。

ここまで来たらあとは車道を辿って梁川駅へ向かうだけ。秋山側では蕾が多かったフサザクラはアブラチャンは標高が低いせいかこちらでは満開。でもこの道中で一番の収穫だったのが沢に架かる橋でその沢の名前がわかった事でしょうか。

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(降りてきた右岸尾根を振り返る・梁川大橋より)

そして梁川大橋に着くと今さっき降りてきた右岸尾根を一望できるんですけど、あーっ!なんと514m峰からは東の尾根を採れば最後まで植林が縁なく降りられそうなのがわかったのはガッカリ。でしたけど、この尾根の枝尾根たちはみんなそれなりのスケールがあるので、また気の向いた時用にとっておく事にしました。(^^)
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.03.27 (Sun)   晴 時々 曇
上野原駅 08:28→ 無生野 09:20- 奈良山林道終点 09:45- 高畑山 10:50- 倉岳山 11:50/12:40- 舟山 14:10- 713m峰 14:30- 514m峰 14:55- 車道 15:20- 唐栗橋 15:50- 梁川駅 16:05
 

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2011.02.27

バケモノ沢を繞る濃密なブナの森へ、再び

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(大界木山南尾根<赤沢左岸尾根>中腹のブナの森)

ふう。いろいろあって山へ行けないうちに纏まった雪が降って世附(世附川流域の山山)の廃道探訪はできなくなっていたんですけど、ここのところ気温が急上昇して山の雪もかなり溶けてきたみたいですね。それでも奥世附歩道辺りは標高がそれなりにあるので、世附は世附でもこの日(02/26)は雪の状態の確認を兼ねての尾根歩き。

ということで今回は久しぶりとなるバケモノ沢(地蔵沢)の流域。先ずは城ヶ尾峠からさかせ古道を少し下った1090m圏のピークから赤沢へ延びている赤沢890m圏三俣左俣左岸尾根を下降。三俣に降りたら、東隣の890m圏三俣右俣右岸尾根を登り返して赤沢左岸尾根たる大界木山南尾根に上がり、今度は南隣の赤沢890m圏三俣右俣左岸尾根降りて再び三俣へ戻り、赤沢・バケモノ沢を水晶沢 戸沢出合まで行き、水晶沢右岸尾根たる畦ヶ丸南西尾根を再び登り返して畦ヶ丸に出るコースを歩いてきました。

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(下りしなから素敵なブナが・赤沢890m圏三俣左俣左岸尾根上部)

いやぁこの日なにが一番驚いたって下善の木でボク以外にも降りる人がいたことでした。まぁそれはともかく、バスを降りたら今回は東沢へ入り、まずは城ヶ尾峠へ向かいます。ちなみに水晶橋より先は林道や山道が凍っている箇所も多く、慣れていない人はしばらくは要アイゼンでしょう。

着いた城ヶ尾峠でも珍しくパーティさんがいてこれにも驚きましたけど、さっさと南のさかせ古道に入ればあとは一人旅は決定したもの。道が地蔵尾根と合流して少し降りると目的の尾根が延びている1090m圏のピークに到着します。

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(下るにつれスズタケが煩くなるが、自然林が素晴らしい)

のっけから素敵なブナの広がる尾根に入り込むと、いきなり元気なダニに大歓迎されて一瞬ゲンナリしかけたものの、周囲の自然林の様子はそんな気分も吹き飛んでしまう素晴らしさ。下るにつれてスズタケが煩くなり降りづらくなってくるのも、お構いなしにルンルン気分で下れます。

そして左手に小さい植林の一角を見るとまもなく奥野歩道(旧東海自然歩道)を突っ切るんですけど、奥野歩道にはこういう小規模な植林帯がぼちぼちあって良い目印になりますネ。

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(赤沢890m圏三俣 左・降りてきた尾根、右・登り返す尾根)

そして奥野歩道を突っ切るとスズが一層深くなりましたが、ここで幹周り4m弱を筆頭としたミズナラの大木たちが出現したりするから、そのたびにスズタケの海をあっちへのろのろこっちへのろのろ。赤沢の890m圏三俣に降り立った頃にはもう全身ホコリだらけでした。

というわけで沢に降り立ったら何はなくともまずは全身ダニチェック。それから手や顔を洗ってようやく休憩という段取りです(笑)。でもここまでホコリだらけになるとさすがに花粉もたっぷりで・・・。

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(赤沢890m圏三俣右俣右岸尾根・下部の様子)

くしゃみを連発しながらも休憩を終えたら、次は中央の赤沢を挟んだお隣の三俣右俣右岸尾根に取り付きます。とりあえずのっけはスズタケが薄いのが嬉しいですね。あとはいくら藪が濃くても、最初だけでもスムーズに入れると気分的に随分違うんですよねぇ。。。

とはいえ、こちらもスズが徐々に出てきますがさほどのことはなく、中間点辺りでは藪のない緩斜面もあったりして、ここはなかなか良い休憩ポイントだったんですけど、そこから先はさすがにスズが被ってきました。

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(尾根上部はスズタケが深いが、こちらも自然林が素晴らしい)

でも林相的にもここからがハイライトでスズタケの上から木々を愛でる感じはすでに大界木山南尾根と同じ雰囲気。南尾根と合流する辺りは気にしていないとおそらく判りづらいかも知れません。

そして南尾根と合流したら次は三俣右俣左岸尾根が分岐している1010m圏まで南尾根を降りるんですけど、この辺りはスズタケがやや深いものの、美しいブナの並木道ではなく尾根といった風情です。

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(大界木山南尾根から次に下る尾根を見下ろす)

そして尾根が広がり、じきにたどり着く1010m圏分岐の辺りは3mクラスの立派なブナが点在するまさに別天地。なんですけど、こちらも当然のごとくスズタケが茂っているのでそう易々と散策はさせてもらえません。

そして西へ分かれる↑↑三俣右俣左岸尾根も良い感じに延びていで、二年前の初訪の折りはこちらの尾根が非常に気になっていたのでした。

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(う~ん、もう言葉がでません・・・)

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(赤沢890m圏三俣右俣左岸尾根下部)

周囲の散策を終え、スズタケを分けつつのろのろと三俣右俣左岸尾根の方に向かえばあとは下るだけなので、スズタケがあっても気は楽です。下り始めは先ほどと同じような雰囲気のブナ林が続いて、やはりこちらの尾根も素晴らしかった。

こちらも奥野歩道が横切る辺りは小さい植林帯があって良い目印になったし、奥野歩道を越えるとスズが薄くなって歩きやすくなったのも嬉しいというかホッとしました。

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(赤沢で見かけた幹周り7m超のカツラの大木)

そして赤沢の水流が見えてきた所で右へ降りると、そこは先ほど休憩した890m圏三俣。頃合い的にはお昼なんでしょうけど、さすがに藪潜りが続くと時間がかかりますね。とりあえず時間の読める赤沢の出合まで下ることにして、赤沢を下ると、

途中で↑↑こんなカツラの大木に逢えたのはこの日最大の収穫でした。ボクの両腕広げた状態で四抱え以上、7mオーバーの立派なもので、周囲を植林に囲まれているのがちょっとかわいそうに見えるかも。でもボクが世附に入って一番不思議だったのが沢に立派なカツラが全く見当たらない事だったんですど、まさかこんな形でカツラの大木に出逢えるとは本当に意外でございました。

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(赤沢 バケモノ沢<地蔵沢>出合)

そんな想定外の出逢いもあったせいで赤沢出合に着いたのは13時ちょい前。これは帰りのバスのことを考えるとあまり宜しくない時間なので、ささっとダニチェックをしてから軽くランチをとり、再び歩き出します。

ここから先は二年前に歩いた時と同じルート。15分ほどで水晶谷出合に着いたら、そのまま中間の畦ヶ丸南西尾根に取り付きました。

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(畦ヶ丸南西尾根<水晶沢右岸尾根>下部西側の緩斜面)

南西尾根の方は二年の間にスズタケが薄くなったようで、初訪の折りはちょっとイヤだなぁと思っていた取付からしてスムーズだったのが少々意外でした。

そんな急登をこなして1000m圏の広尾根に這い上がれば、あとはテーブルリッジと呼びたくなるような緩やかな尾根歩きが続きます。

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(南西尾根・中部は緩やか)

でも尾根上は思ったよりはズスタケが残っていたものの、先ほどの赤沢周辺に比べればもうさして気にならない程度で、そんな中をゆるゆると自然林を愛でながら畦ヶ丸へ向かったのでした。

そうそう畦ヶ丸からは久しぶりに西丹沢へ下ったんですけど、訪れていなかった間にリニューアルした自然教室に寄るのがこの日の第二の目的だったのに・・・開いているのは16時半までなんですね。ざむねん。一度15時ぐらいまでに降りられるようなショートコースを考えないといけないですね。。。

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(南西尾根上部・畦ヶ丸をバックに)

しかし最後は残念でしたけど、再訪したバケモノ沢流域はやはり凄かった。はっきり言ってバケモノ沢流域やイデン沢(菰釣沢)流域などの世附の残されたブナ林を見ずして今や丹沢のブナは語れなくなっていると思います。ほんとうに。

甚だ自分勝手ないい方なのは承知の上ですが、個人的にはスズタケとマダニが「森の番人」となって訪問者を選んでいる状況が一番都合が良いと思っているんですけど(笑)、世附でもスズタケの枯死が徐々に進んでいるのを見ると、この状態もあと10年も保つか保たないかでしょうね。とにかくスズの残っているうちに赤沢や大界木山南尾根周辺は枝尾根の一本一本まで丁寧に歩いてみたい、というか歩かなければいけないなぁ。。。(^^) 
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.02.26 (Sat)   快晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- 水晶橋 09:00- 城ヶ尾峠 09:45- 赤沢890m圏三俣 10:45/11:00- 大界木山南尾根 11:50- 赤沢890m圏三俣 12:30- 赤沢出合 12:50/13:05- 水晶沢 戸沢出合 13:15- 畦ヶ丸 14:50/15:00- 善六ノタワ 15:30- 本棚沢出合 16:00- 西丹沢自然教室 16:30
 

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2011.01.25

奥世附歩道の探訪 その4・水ノ木沢と梅ノ木沢の間を繋ぐ

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(奥世附歩道・梅ノ木沢右岸尾根西手前の緩斜面)

「週刊」と名のつくからには今週ももちろん「週刊・世附の廃道」、刊行でございます。(^^)

今回は奥世附歩道の未踏部分をつなぐということで、先々週歩いたゼン棚沢1050m圏二俣右俣から東へ梅ノ木沢右岸尾根、梅ノ木沢まで奥世附歩道を辿り、それから梅ノ木沢右岸尾根に戻って尾根伝いに梅ノ木沢出合へ下降。あとは水ノ木歩道、菰釣山林道を降りて菰釣橋、馬印に出、大棚にも寄って、後は大棚沢林道、日蔭沢(日陰沢)右岸尾根を登り返して平野へ出るコースを歩いてきました。

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(今回も先ずはゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根の下降から)

今回は当然ながらお車ではなく、例のごとく相模湖から延々とバスを乗り継いで下善の木に出てからスタート。この週は寒い日が続いたせいか天気は良いのに三ヶ木からのバスからしてハイカーが少なかったです。

下善の木でバスを降りたら今回も先ずは菰釣山へ。バスの乗客の少なさとは裏腹に菰釣山の山頂には先客さんがいてビックリ。この日も展望は良好で休憩がてら展望を楽しんでから先々週と同様に西隣のピークへ向かい、これまた同じくゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根を下降。奥世附歩道が尾根を横切る箇所へ向かいました。

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(奥世附歩道・このゼン棚沢1050m圏二俣右俣より先を行く)

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(いいくに山<1192m峰>と富士山・奥世附歩道の道すがら)

じきに奥世附歩道に出たらここで薄い道形を追いつつ東へ行き、間もなく降り立ったゼン棚沢1050m圏二俣右俣までが先々週歩いた所で、今回はここから梅ノ木沢までの間を繋げるのが目的。

さっそく道形を追うと、その先も見た目と同様にそこそこ明瞭で、ちょっとしたザレ場を高捲いたりしながら延びています。

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(ちょっとした崩落地も通りがかる)

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(歩道が横切る尾根は自然林が美しい)

右手の沢側に見えるbさん呼称いいくに山(1192m峰)の見え方も新鮮ですけど、やはりこの辺りは山側の自然林が素敵です。先週のような飛び抜けた大木こそ見かけませんでしたけど、なかなか立派な木が揃っていて、この辺りは枝尾根の一本一本丹念に歩いてみなければいけませんね。

そんな周囲の素晴らしい雰囲気とは裏腹にこのあたりからスズタケが薄くなると同時に道形も薄くなってきて、トップの写真ような素敵な緩斜面に変わった辺りが今回のハイライト。ここはのんびりしたくなるような所でしたけど・・・今回の所は時間の都合もあって次の機会にまわすしかなく・・・なおも道形を追いますが、ここはスズタケがない故に道形が薄いのであとは施業図に近い形でそれらしき道形を追うようになってきます。

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(梅ノ木沢に降り立ちました)

やがてちょっと道形っぽくがなってきたなと思ったら梅ノ木沢右岸尾根に到着。このままスムーズに梅ノ木沢へ下れると思ったのはやはり甘くて、実際は奥世附歩道の初訪でもあった大ダルミ(大樽)から梅ノ木沢へ歩いた時と同じく、スズタケが茂って道形が薄くなっているので、結局ここも施業図に近い形でそれらしきのを追いながら降りる感じでした。

そして梅ノ木沢に降り立った所は、初訪の折りに降り立った所より少し下の1150m圏のちょっとしたテラスの辺りで、日当たりも良いし今回はここで軽くランチ。先のことを考えるとのんびりできないのが惜しかったけど、それはまた別の機会ですね。。。

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(梅ノ木沢右岸尾根のひとコマ)

さて奥世附歩道の方は短いながらも今回はこの梅ノ木沢まで。水ノ木歩道は去年の4月に通しで歩いたので、ここは再び右岸尾根に戻って右岸尾根を下降。梅ノ木沢出合に出てから水ノ木歩道に入りました。

水ノ木歩道は梅ノ木沢出合からひと下りした所ですぐに右岸へ移れば、あとは植林の中明瞭に延びているものとお気楽に思っていたら、やはり所々昨秋の台風の影響もあって道を捜索する箇所がありました。でもそれもトラバースする感じで行けばすぐに道は見つかる感じです。

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(水ノ木歩道・基本明瞭だが昨秋の台風の影響が所々で見られる)

それは1192m峰南東尾根を乗越し、右岸側の枝沢を渡ってからも同じ感じで、去年も言いましたけど水ノ木歩道自体が地形図の破線路とは全く違う箇所を通っているので、通行には注意が必要なことを付け加えておきます。(施業図は正確に記されている)

じきに再び水ノ木沢に降り立ち、直進するように沢を渡って左岸に戻ったらすぐ先が菰釣山林道で、ここからしばらくは林道歩き。菰釣橋周辺があまり荒れた感じでなかったのは意外でしたが、馬印の辺りはそれなり?で、ただ林道上に車のタイヤや重機のキャタビラの新しい跡があったことに驚きました。コレは台風で取り残されたのを動かしてるのか、それとも明神峠からの道が生きてるのか??

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(久しぶりに大棚にも寄りました・^^)

今回は今の時期の凍り具合を見てみたくて大棚にも寄りましたが、水量が多いせいかなのか、東向きのせいかのか、標高が低いせいなのか?思ったよりも凍っていませんでしたけど、やはりこの滝は見事ですね。

再び林道に戻ったらあとは林道をせっせと登っていき、日蔭沢橋へ。ここが日蔭沢右岸尾根の取付でもあるんですけど、昨秋の台風の影響でたもとの斜面が流されて取付くことができなかったので、林道を奥へ行った所から適当に取付いてみました。

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(大棚沢林道・日蔭沢橋まで来るとかなり荒れている)

右岸尾根は登りだしから植林と雑木林に分けられたスズタケの被る痩せ尾根で、これはお隣の高指山東尾根(バラシマ沢右岸尾根)と同じ雰囲気。

ただこちらはそれが上の送電塔まで続いて、その先は巡視路になっているので歩きやすくはなりましたが、お隣の尾根のようなブナの美林を楽しめる箇所が少なかったのが少々残念だったかも。

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(日蔭沢右岸尾根・尾根上部は送電塔の巡視路になっている)

それでも甲相国境稜線上の1086m峰に上がる手前はそんな素敵な自然林が広がっていて、ホッとしました。(^^)

とはいえ1086m峰に着いたのはすでに4時半過ぎ。平野の最終バスの事を考えると全く余裕のない時間で、あとは暮れなずむ富士を眺めつつ急ぎ足で平野へ向かったのでした。
 
 
奥世附歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。相変わらずしつこいぐらいに余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
 
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.01.22 (Sat)   晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- サガセ西沢ゲート 09:15- 菰釣山 10:15/10:25- 奥世附歩道横切る 10:45- ゼン棚沢1050m圏二俣右俣 10:55/11:00- 梅ノ木沢右岸尾根 11:45- 梅ノ木沢 12:25/12:45- 梅ノ木沢右岸尾根 12:55- 梅ノ木沢出合 13:15/13:25- 菰釣山林道 13:55- 菰釣橋 14:20- 馬印 14:35- 大棚 14:45/14:55- 日蔭沢橋 15:30- 1086m峰 16:35- 平野 17:10
 

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2011.01.19

城ヶ尾歩道の完全な完歩へ

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(まさに白水ノ沢右岸尾根の主、幹周り5mを優に超えるミズナラの大木)

はい今週ももちろん「週刊・世附の廃道」、刊行でございます。(^^)

今回(01/16)は一応完歩としていた城ヶ尾歩道の信玄平~白水ノ沢~白水ノ沢右岸尾根の間(この間は奥野歩道かも知れないし、白石歩道かも知れないけど)の不明部分を確認・トレースしてから、白水ノ沢右岸尾根を登って城ヶ尾山に上がり、鳥ノ胸山への尾根を北へ浦安峠、雑木ノ頭と辿って水晶橋に戻るコースを歩いてきました。

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(朝の城ヶ尾峠)

今回はかなり珍しくお車でサガセ東沢のゲートがある水晶橋に出てからのスタートだったんですけど、この日はとにかく寒くて、全てを着込んで歩いてもコレが寒くて寒くてなっかなか体が温まりません。

それでも城ヶ尾峠に着いた所で天気は快晴だし、これから南面かつ峠より低い所を歩くし、スズタケの藪歩きもあるので、ここで軽装になったんですけど、峠から信玄平へ下り始めても吹き付ける風は冷たく、体は温まるどころかなおも冷えてくるばかり。

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(信玄平への道すがらより)

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(城ヶ尾歩道・4つの林班界である「い・ぬ・り・ろ」地点)

本当は歩き出しの時点で帽子にシェルの手袋をつけて信玄平まで行けば良かったのでしょうけど、それもあとの祭り。信玄平で寒いながらも少し休憩してから奥野歩道と反対に密かに西へ延びている城ヶ尾歩道に入ります。

信玄平から涸沢を渡って↑↑の立木に「い・ぬ・り・ろ」と書いてある4つの林班界地点までは丁度1年前(本当に!)に歩いており、今回はここから白水ノ沢へ下り、白水ノ沢右岸尾根上までの城ヶ尾歩道の道形を確認するのが目的。

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(城ヶ尾歩道・白水ノ沢に降り立った所)

なのでさっそく西へ下り始めるとまもなく去年見つけた道形が見つかり、さっそく辿ってみたんですけど、「緩くトラバースするもの」と思い込んでいたその道形は結構急降下しながらもトラバース気味に延びていたのは意外で、じきに白水ノ沢が間近になる頃道形が突然途切れて、あれれ??と思っていたら、あとはザレを下って白水ノ沢に降りる段取りでした。

そして白水ノ沢に降りたち、沢の周囲を見渡してみて愕然・・・。そこは去年右岸尾根の方から白水ノ沢へ降りた時とまったく同じ場所(白水ノ沢930m圏二俣)で、今さっき降りてきたザレは去年見た様子から「ここから道が延びていることはないだろう」決めつけていた斜面だったのでした。

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(城ヶ尾歩道・白水ノ沢右岸側も道形が!)

ということはやはり去年の時点で城ヶ尾歩道をキッチリ辿っていたのかというと、さにあらず。とりあえず確認のために上流側の大滝を確認してから降り立った場所に戻り、そこから登り気味にトラバースしている踏跡を無視して、施業図通りに白水ノ沢に沿って緩く下ってみると、まもなく登り気味にトラバースしている明瞭な道形を発見!

これは・・・と思ってさっそく辿ってみると、スズタケが被るものの道形は明瞭に右岸斜面を登っていて、やはりこれが城ヶ尾歩道でした。やった!やった!

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(城ヶ尾歩道・白水ノ沢右岸尾根に近づくとこんな所も)

道形はしばらく行くと右岸尾根の素敵な緩斜面を交えつつ行くようになり、この辺りは長い城ヶ尾歩道のハイライトの一つに入るでしょう。

あと道中4m近い大ブナや、右岸尾根に上がる手前辺りでは丹沢ではかなり珍しいであろう5mを優に超えるミズナラの大木(トップの写真)に出逢えたのも大収穫でした。

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(白水ノ沢右岸尾根のひとコマ)

そして道形はまもなく右岸尾根の主尾根を乗り越し、主尾根を西の枝尾根との間の緩斜面に出た所で城ヶ尾歩道の「完全な完歩」達成!この主尾根と西の枝尾根の間も歩道の候補が3つほどあったのですが、それも今回歩いて解決しました。

この辺りから雲が少々出はじめたし、主尾根と枝尾根の間は広い緩斜面になっていてランチの適所だったので、時間は早めでしたが今回はここでランチ。去年は道を探しまくってこの辺りでのんびりできなかったので、この辺りでのんびりできたのも嬉しかったです。ちょっと寒かったけど(笑)。

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(白水ノ沢右岸尾根のひとコマ・Part2)

これから後は右岸尾根を白石沢出合へ下ってから、白石歩道~城ヶ尾歩道経由で「この場所」に戻り、それから右岸尾根を登って城ヶ尾山へ向かう八の字周回の予定だったんですけど、この時点でもうお昼だし、このペースでは帰りが遅くなってしまいそう。

なのであれこれ考えた末、ここから直接城ヶ尾山へ登ったら甲相国境稜線を西へ行き、鳥ノ胸山への尾根を浦安峠・雑木ノ頭まで辿って水晶橋へ戻る、というこれも八の字周回なルートに変更しました。

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(城ヶ尾山への登りはスズタケが健在だが、すでに落葉が始まっている)

白水ノ沢右岸尾根を歩くのは下りに採った3年前の初訪以来でしたが、改めて登りで歩いてみると意外に自然林も多く、緩斜面以外にもいろいろ見所がありますね。

ただご多分に漏れずこの辺りもスズタケが枯れ始めているようで、以前はスズタケがわしわし茂っていた尾根上部はまだ葉っぱこそ残ってはいるものの、落葉が徐々に始まっているようでさほどの労なく尾根上を歩けるようになっていました。

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(高原状の室久保川側より加入道山・大室山)

そして城ヶ尾山に上がったら、あとは基本的に登山道。鳥ノ胸山への尾根は初めて歩きましたが、こちらもなかなかいい雰囲気ですね。特に↑↑の室久保川側の様子が高原のようで、少々丹沢らしからぬ光景が印象的。

この尾根も一度通しで歩かなければいけないなぁと思いつつ、冷え切った手をさすりながらあとは一路水晶橋を目指したのでした。

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(雑木ノ頭への道すがら)

とりあえず城ヶ尾歩道完歩記念として過去のリンクをつけておきます。
新緑か紅葉の時期にでも城ヶ尾歩道を通しで一気に歩きたいな。(^^)

☆大栂南東尾根~大栂東尾根
【2010.04.03】
☆大栂東尾根~イデン沢(菰釣沢)~イデン沢940m圏二俣右俣右岸斜面
【2010.01.10】【2010.11.14】
☆イデン沢940m圏二俣右俣右岸斜面~菰釣山シキリ尾根~カワゴノ沢
【2010.03.20】
☆カワゴノ沢(フジモク沢790m圏二俣左俣)~カモオキ沢出合~中ノ丸南尾根~白石沢
【2010.03.27】
☆白石沢~白水ノ沢右岸尾根~信玄平
【2010.01.16】【2011.01.16】 
 
 
城ヶ尾歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。相変わらずしつこいぐらいに余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.01.16 (Sun)   晴 後 曇
水晶橋 07:45- 城ヶ尾峠 08:35/08:50- 信玄平 09:25- 白水ノ沢 09:55/10:20- 白水ノ沢右岸尾根 11:10/12:20- 城ヶ尾山 13:20/13:35- 浦安峠 14:20- 雑木ノ頭 15:00- 水晶橋 15:45
 

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2011.01.09

奥世附歩道の探訪 その3・水ノ木沢の源流部をめぐる

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(奥世附歩道・ゼン棚沢<水ノ木沢本谷>源流部を往く)

さぁて、暦も実際の気候もようやく真冬になってそろそろ「週刊・世附の廃道」の始まりでしょうか。(^^) 土曜日(1/08)は白石歩道から奥世附歩道の方に戻ってきましたよ。

ということで今回は水ノ木沢本谷であるゼン棚沢源流部辺りをぐるりと。菰釣山西隣の1370m圏峰に突き上げるゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根を下ってから奥世附歩道にアクセスして、先ずは東のゼン棚沢1050m圏二俣右俣まで辿ってから、来た道を引き返して中間尾根に戻り、今度は歩道を西へゼン棚沢(水ノ木沢本谷)、そして金山沢と水ノ木沢中間尾根上の1192m峰北鞍部まで辿って、甲相国境稜線に上がり、そこから西へ高指山まで縦走して平野へ出るコースを歩いてきました。

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(菰釣山より水ノ木沢を繞る山々を見下ろす)

今回はこの冬初めて相模湖から延々とバスを乗り継いで、お馴染みとなった道志の下善の木に出てからスタート。雪は西沢林道と、甲相国境稜線に上がるまでの道のりで少々見かけたぐらいでほとんど無い状態でした。

さすがに雲一つない快晴となれば菰釣山からの展望も超良好で海も富士も高山も見え見え状態。休憩がてらそんな展望を楽しんでから西隣のピークへ向かい、さっそくゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根の下降に移ります。

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(ゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根・自然林が美しい)

中間尾根は下り始めから踏跡がこれまでになく明瞭で藪も灌木が邪魔するぐらいで薄く、それがちょっと不自然にも感じたんですけど、周囲のブナが見事で自然とそれらを見ながら降りていく感じ。

やがて左に尾根が分かれると施業図で記されている奥世附歩道が通る箇所が近くなるので、周囲を見つつ慎重に降りていったら、あれれ??じきに尾根の右側にマーキングが複数ついた分岐に出てビックリ。でもその辺りは奥世附歩道の通っている箇所とほぼ同じなので周囲をよく見てみると、薄い道形が尾根を乗り越していたので確認がてら先ずはマークのない左(東)から辿ってみると、

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(先も気になるが、本日はゼン棚沢1050m圏二俣右俣まで)

薄いながらも道形を捉えられるので慎重に行き、涸沢を渡って狭い枝尾根の末端近くを横切った所でその位置からこれが奥世附歩道だとわかりました。そして少々トリッキーな感じでゼン棚沢1050m圏二俣右俣に降り立つと、そこから先にも薄い道筋が延びていて、思わずニンマリ。

その勢いからこのまま梅ノ木沢まで辿ってしまおうかっとも思いかけたんですけど、今回は水ノ木沢の本谷であるゼン棚沢の源流部の方を歩く予定だったので、この先は又の機会にして来た道を中間尾根まで戻り、今度はマーキングのついた右(西)へ辿り始めます。

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(奥世附歩道のひとコマ・Part1)

結果から言うとこの周辺に付いていたマーキングは水ノ木沢の遡行用だったんですね。なので先の中間尾根の踏跡がしっかりしていたのもおそらく同じ理由なのでしょう。ザレた斜面をトラバースして沢に近づいた所でマーキングはなくなり、ここからは普段通りに施業図を元に行きますが、この辺りは当然スズタケが被るものの藪は薄めで、道形がなくなってもトラバースしているウチに薄い道形が再び現れる、というをの繰り返す感じです。

そしてこの辺りは周囲の斜面が緩く、自然林も見事でなかなか良い雰囲気です。そんな光景を愛でつつ緩く下って行くと、まもなく水流のない水ノ木沢の本谷でもあるゼン棚沢に降り立ちました。

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(ゼン棚沢1100m圏二俣)

この辺りも日当たりが良く、変わらずいい雰囲気だったので周囲を散策。沢を少し下った↑↑の1100m圏二俣はサワグルミの立つ広い平地で、本当はここでランチにしたかったんですけど、奥世附歩道は今までスムーズに歩けた例しがなかったので・・・とにかく長い休憩をとれなかったのが心残り。

この辺りは緩斜面が故に道形がわかりづらかったんですけど、構わず施業図に近い形でトラバースしていくと、やがて薄い道形が現れるのが今までと違う所でこれは本当に助かりました。

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(奥世附歩道のひとコマ・Part2)

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(奥世附歩道のひとコマ・Part3)

そんな状態がこの先も続いてくれたので、今までより格段にスムーズに奥世附歩道を辿れたのが妙に気持ち悪かったりもしたんですけど(笑)、それでも歩道が枝沢へ降りる箇所は崩れたりして結構判りづらいですね。

でも藪をこいでもダニはほとんどつかないし、歩いていても今回は本当に楽しいですよ。(^^)

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(ゼン棚沢1060m圏二俣左俣・急なザレ場のトラバースを強いられる)

そんな訳で歩き始め当初はまず無理だろうと思っていた、bさん呼称いいくに山(1192m峰)北鞍部も気がついてみるともう目の前。

そんな様子に「これはもう楽勝だ~」と思い始めた途端、最後の沢でもあるゼン棚沢1060m圏二俣左俣が↑↑急斜面のザレ場になっていて、さすがにスムーズには行かせてもらえません。

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(朝降りた中間尾根と菰釣山が見えた)

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(1192m峰北鞍部)

それでもここはザレ場の上部をなんとかトラバース出来て一安心。凍った沢の写真を撮ってから斜面を這い上がると、そこから先は藪もなく今までより明瞭な道筋が延びていて、枝尾根を乗り越すとその先はもう見覚えのある1192m峰北鞍部の広い緩斜面でした。

北鞍部に着いた時点でまだ13時過ぎ。今回は今までの事を考えると本当にスムーズに行けてなんか夢のようなんですけど、こうもスムーズに行けてしまうと平野ではなく、菰釣山を越えて細川橋というプランも可能なだけに、シキリ尾根も歩きたいし・・・とちょっと悩んでしまいました。贅沢にも(笑)。

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(樅ノ木沢ノ頭)

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(富士岬平より)

それでも帰路の選択肢の多さを考慮するとやはり平野の方が無難だったので、今回の所はおとなしく平野へ向かうことにして、あとは霞みながらもクッキリ姿を見せてくれた富士を眺めつつルンルン気分で帰路に就きました。あっそうそう、この日は石保土山で平野発の最終高速バスを無事予約できました~♪
 
 
奥世附歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。相変わらずしつこいぐらいに余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
 
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.01.08 (Sat)   快晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- サガセ西沢ゲート 09:15- 菰釣山 10:10/10:20- 奥世附歩道横切る 10:55- ゼン棚沢1050m圏二俣右俣 11:20/11:30- ゼン棚沢 11:50/12:00- 1192m峰北鞍部 13:15/13:20- 油沢ノ頭 13:45/14:05- 石保土山 14:55- 山伏峠分岐 15:25- 高指山 16:05/16:15- 平野 16:50
 

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