川苔山から棒ノ嶺、岩茸石山へ、登り降りを交えつつ
(黒山山頂)
ここへ来て「週末だけ天気イマイチ」の流れがちょこっと変わってきましたでしょうか。先の日曜(11/20)ももうダメかと思っていたら大雨さんが早く通り過ぎて、なんと山歩きが出来そうな天気になってくれましたね。
今回はウスバ尾根経由で川苔山へダイレクトに上がったら、曲ヶ谷沢右岸尾根たる曲り尾根を辿って一旦大丹波川に降り、都県界尾根へ登り返したらあとは尾根伝いに棒ノ嶺~黒山~岩茸石山と縦走して、沼沢尾根とも云われる沼沢川右岸尾根を降りて川井駅に出るコースを歩いてきました。
(ウスバ尾根・中腹辺りはコアジサイの黄葉が見事だった)
天気が回復傾向とはいえ、予報があまり良くなかったせいか電車もバスも思いの他人出が少なく、二番バスで川乗橋に降りたのは5、6人程だったと思います。ウスバ尾根初訪の時は尾根の完全完歩の為に末端の延びる逆川出合から登りましたが、今回はおとなしく竜王橋から作業道を拾って尾根に取り付いてみました。
ウスバ尾根は植林が多いので紅葉の類はほとんど期待していなかったのですが、940m圏の緩斜面に上がるとカラマツ植林も混ざって明るくなるせいか、林床を埋めるコアジサイが綺麗に黄葉していたのは意外だっただけにかなり嬉しかったです。
(川苔山直下はカラマツを残してほぼ落葉)
登っている最中は時折晴れ間も覗いてこのまま回復していくのかなぁと思い込んでいたら、ウスバ乗越を過ぎて最後の登りにさしかかる頃にはほとんどガスってしまいガックリ。山頂直下は僅かのカラマツとカエデの類を残してほとんど落葉していました。
しかし急いでもいないのに川乗橋から二時間で山頂に着いてしまうはさすがにダイレクト尾根ですね。少ないながらもこの時間にハイカーがいるのはこれまたはさすがに川苔山。休憩中も時々ガスが晴れて石尾根や都県界尾根が少し姿を見せてくれたものの、綺麗に晴れる気配が全くなかったので諦めて先を行くことにして、東へ下り始めます。
(曲り尾根<曲ヶ谷沢右岸尾根>上部・ただただ濃霧 (^^;;;)
防火帯の快い尾根を下って真名井北稜に入り、これまた気持ちの良い雑木の広尾根を介して痩尾根に変わるとじきに曲り尾根との分岐点である1168m峰に着きますが、なぜか東へ行くにつれ周囲のガスは濃くなるばかり。
これは参ったなぁ・・・と思いつつそのまま曲り尾根に入ると(笑)とりあえず岩がちのせいか尾根が痩せている箇所もあって助かりました。ガスガスの中下って送電塔に出たところで間違えていないことにホッと一息。
(曲り尾根下部・送電塔を過ぎて漸く霧が晴れた)
送電塔を過ぎるとまもなくガスが晴れて、ようやく周囲の紅葉を愛でつつ歩けるようになりました。(^^)
下るにつれ周囲の山肌や登り返す予定の都県界尾根が見えてくると、尾根は曲ヶ谷出合へ向け急降下。出合附近の様子からあそこへうまく降りられるのかなぁ、と気にしつつもそのまま降りると案外うまいこと出合に着地。下りで気を遣うのは対岸の左岸尾根の方だったんですね。忘れてたわ。
(曲ヶ谷沢出合)
この辺りは紅葉の盛りなものの曇っていて寒々しかったので、パンを食べただけで登山口へ向かいます。
道中、赤はもうしょうがないけど、チドリノキの黄葉が沢を覆う様子は本当に見事で、晴れていればこの辺りの川原でランチにしたかったなぁ。。。
(雑木の尾根を都県界尾根へ登り返した)
出合から20分ほどで登山口に着いたら、お次は都県界尾根へ登り返さなければいけないのですが、そのまま長尾ノ丸へ登る尾根は春先に歩いたので、どうしようかと林道を下っていくと、一本だけ良い具合に色づいた雑木の尾根(560m圏二俣中間尾根)を発見。
ということでその尾根の突端から取り付いてみたものの、グズグズかつかなりの急斜面で非常に宜しくない取り付き方をしてしまいました(汗)。
(コハウチワカエデ)
それでも尾根上に上がれば、あとは植林と盛りの紅葉が美しい雑木林に分けられた尾根をそのまま詰めるだけ。カエデの類も良いのですが、地面を見るとコナラとミズナラの両方の葉が落ちていて、要は混淆しているんですけど、そんな辺りの箇所を長く歩くなんて言うのもちょっと久しぶりのような気がします。
そんな登りも意外や30分ほど都県界尾根に上がってしまい、ここからは尾根を東へ。棒ノ嶺は人が多いだろうし、この辺りから徐々に晴れてきたので、途中の良いところでランチをして、それから棒ノ嶺へ向かいました。
(棒ノ嶺より・蕨山も武川岳も山頂附近が隠れている)
やはり天気のせいでしょうか、少し遅めとはいえ山頂は意外に淋しい人出。展望の方は都心や北側はそれなりに良好でしたが、西側はおそらく1000m辺りからガスで↑↑こんな感じ。
それでもハイカーはおしなべて若くて、しかも山歩きを始めたばかりの人が多いようで、ボクが慣れきってしまった様々な事象にいちいち感動している姿を見ると、正直反省させられることも多々ありましたです。
(黒山直下の雑木林)
さて棒ノ嶺までは比較的定期的に訪れているのですが、ここから東は10年以上は歩いてなくて、黒山より南に至ってはおそらく15年以上は歩いてなかったので、実はこの先が今回のメーンイベントとも云える区間。
なのでちょっとワクワクしながら歩き出したんですけど、こちらも結構雑木林が多かったんですねぇ。この辺りから晴れが続いてきた上に紅葉が盛りな事もあったんでしょうけど、特に黒山の前後と山頂は素敵な所でした。
(ツツジの紅葉が美しいところもあった)
黒山を過ぎても雑木林の多さは変わらず、盛りの紅葉と西日に当たって輝き、それは楽しい道のりです。
途中、岩場の辺りではサラサドウダンを始めとしたツツジの紅葉がこれまた見事で、短いながらもこの日はこの赤でちょっと救われました。葉裏を確認するアタマがなかったので未確認ですが、Hgさんの所を見るとアブラツツジもいるようですね。
(岩茸石山直下)
(歩いてきた尾根を振り返る・岩茸石山より)
名坂峠から黄金色に染まった中を岩茸石山へ登り返す所もこれまた佳かったですし、う~ん何で今まで食わず嫌いをしていたのでしょう。ここはツツジの時期に再訪してみたいと思いました。
それに登り着いた岩茸石山もこんなに広々としていたでしょうか?ここで曇りがちながらも今歩いて来た稜線をしばし眺めたら後は下山。とりあえず馬仏山へ向かいましたが、登山道はピークを捲いているんですね。
(日没後の沼沢川右岸尾根<沼沢尾根>の送電塔より)
そんな訳でヘロヘロ馬仏山に上がり一つ南のピークへ緩く下ると、ここが沼沢川右岸尾根の分岐のピーク。もう日が暮れだしていたのでそのまま尾根の下降に移ったのですが、最初の670m圏峰へ向かう箇所が結構なギャップで登り返しがもうヘロヘロ。しかも下っている間に日も暮れてしまい(笑)、闇が迫る植林の中を川井駅目指して駆け下ったのでした。
さて、もうご存じの方も多いとは思いますが今月の15日から狩猟期に入りました。一般には2月15日まで。そして特別に延長しているところは概ね3月一杯でしょうか。この手の山歩きをされている方におかれましてはしばらくは気を遣う日が続きますね。
・・・・・☆
◆ 2011.11.20 (Sun) 晴 後 時々 曇
奥多摩駅 07:25→ 川乗橋 07:40- 竜王橋 08:10- ウスバ乗越 09:10- 川苔山 09:40/09:50- 1168m峰 10:30- 曲ヶ谷出合 11:15/11:25- 登山口 11:45- 槇ノ尾山 12:40-(途中休憩40分)- 棒ノ嶺 13:35/13:40- 黒山 14:05/14:15- 名坂峠 15:20- 岩茸石山 15:30/15:40- 馬仏山(723m峰)15:55- 送電塔 16:25- 川井駅 16:40
| 固定リンク
「【奥多摩 2011】」カテゴリの記事
- 紅葉求めて小川谷の中流域をぐるりと周回(2011.11.25)
- 川苔山から棒ノ嶺、岩茸石山へ、登り降りを交えつつ(2011.11.22)
- 石尾根の低い所を搦めつつ、ゆるゆると(2011.11.17)
- 錦繍の日原・再び孫惣谷を繞る(2011.11.02)
- タワ尾根と小川谷の間を降りたり登ったり(2011.09.26)
コメント
kbさん、
そうそうあの辺りは低いですからね。
コース取りをいろいろ考えた末にこの辺りも加えちゃったんですけど、大正解でした。
あの辺りは決して悪くないですよ。Hgさんとこのリアルタイムを見るともっと興味が湧くかも。(^^)
投稿: komado | 2011.11.23 22:42
黒山から岩茸石山までの間は今頃が紅葉のピークなんですね。
2週間前に岩茸石山に登りましたが近くの山並みの紅葉は
これからという感じでしたがこのコースも良いですね。
奥多摩の紅葉情報色々載せていただき来年の参考にしたいと思います。
投稿: kb | 2011.11.23 09:45