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2011.11.25

紅葉求めて小川谷の中流域をぐるりと周回

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(中段歩道・ハンギョウ主尾根の辺り)

しかし勤労感謝の日(11/23)は怖ろしく良い天気でしたね。当初はいまいちな予報が出ていたので遅出短めのコースを組んでのんきに遅めの電車で奥多摩に出たらすでに空はどピーカン。悪いことではもちろんないけど天気良すぎ・・・(笑)。

とはいえもう遅出にしてしまったのでコースを変えるわけにもいきません。今回はタワ尾根を大ミズナラまで一旦上がってからそのまま九右衛門窪左岸尾根を下降して上段歩道を捉え、篶坂ノ丸東尾根(篶坂尾根)まで行ったところでおおよそ尾根伝いに下段歩道、小川谷に降り、橋を渡って小川谷林道に出る巡視路を辿って滝上谷橋へ。それからクラミクボ左岸の巡視路を中段歩道まで登り返して、あとは中段歩道をひたすらに辿って東日原に戻るという、小川谷の中流域を繞るコースを歩いてきました。

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(一石山への登りしな)

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(大みずなら)

ということであれだけ混んでいた東日原までの道のりも一石山神社へ向かえば毎度のごとく一人旅。神社に参拝してからタワ尾根に取り付くと、紅葉の盛りはもう一石山への登りしなまで降りてきていまして、短い箇所ながらもここは楽しめました。

そういう訳で一石山に上がるとこの辺りですでにほぼ落葉で、あとは名残の紅葉を愛でつつ、周囲の木々を愛でつつ大ミズナラまでゆるゆる登ったら、今回もそのまま北へ行って九右衛門窪左岸尾根を下降。今回は下道まで降りずに上段歩道までで、それから下降路の分かれている篶坂ノ丸東尾根を目指しました。

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(上段歩道・カエデを残してほぼ落葉)

途中、伏木窪の工事現場を久しぶりに通りがかったのですが、かなり大がかりにやっていますね。なので工事はまだしばらく続きそうな雰囲気です。そして上段歩道も雑木帯ではカエデを残してほぼ落葉していましたが、メグスリノキがなかなか綺麗でした。やっぱり晴れていると輝きが違いますネ。

伏木窪を過ぎると二頑張りぐらいで篶坂ノ丸東尾根上の下降路の分岐に到着。ここで下降路に入ると下段歩道まではほぼ植林の中で15分ぐらい(掛小屋のある885m峰北側の緩斜面)。今回は長らく気になっていた下道からなおも下る道を辿るのが一番の目的だったりします。

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(小川谷に降り立ちました)

さっそく下り始めると道は沢筋になっている緩斜面をジグザグに降りて、じきに小川谷に降り立ったんですけど、サワグルミなどの渓畔林が本当に見事でした。チドリノキの黄葉も盛りだし、ここに日差しが届いていたらどれだけ素晴らしかったことでしょう。でもここは谷底の上に周囲の尾根との関係上日差しの入る時間がかなり偏っていそうですね。

そんな訳で好ましい場所にもかかわらず休憩することもなく、ここで橋を渡って対岸へ移り、ゆるく登り返すとまもなく小川谷林道に出ました。

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(滝上谷橋)

そこはちょうど大栗尾根の突端付近だったので、とりあえず林道を下るとすぐに滝上谷橋で、お次は中段歩道へ登り返さなければいけないので、どの巡視路を拾おうかなぁ~となおも林道を下ると、クラミクボを横切ってハンギョウ尾根の枝尾根にさしかかった所で明瞭な巡視路が上がっていたので、今回はこの巡視路を追ってみることに。

予想ではそのまま尾根伝いに上がるのかな?と思っていたら、道はひと登りしたところで左手へトラバースを始めて、なんとクラミクボに出てこれにはビックリ。

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(巡視路はクラミクボに沿って延びている)

ここから道はクラミクボの左岸に沿って延びているようでしたが、沢沿いと言う事もあり、登につれ道はあやふやになったので歩きやすい箇所を選びながら登っていく感じ。

なので本当に道が沢に沿って延びているのか疑心暗鬼にもなりかけましたけど、両側の斜面をチェックしてもそれらしき道が別れている感じでもないので、ここは沢に沿って登るのが正解のようです。

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(途中で右岸側に外れ、右岸尾根の掛小屋で中段歩道と合流)

沢は二度ほど分かれますが本流と思しき方を選べば問題はなく、ずんずん登っていき、行く先がちょっと急になってきたなと思った途端、右岸側(左手)に石垣が見えたので近づいてみると、そこから明瞭な道が右岸斜面に延びていたのでした。

さっそく追ってみると、道は明瞭ながらも荒れ気味でヒヤヒヤする箇所があったものの、登るようにトラバースしていて、ふた登りぐらいでクラミクボ右岸尾根の主尾根に乗ったな、と思ったらそこから見覚えのある潰れた掛小屋が見えて中段歩道と合流しました。

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(中段歩道・ハンギョウ主尾根の辺り・Part2)

ここまで来れば後は中段歩道を延々と辿って日原に戻る段取り。しばらくは植林ですが、再びクラミクボを横切ってハンギョウ尾根をトラバースするようになると、周囲は自然林に変わってここからが中段歩道のハイライト。

主尾根(モノレール軌道の通る尾根ではなく、その先のカロー谷出合からの尾根)までは素敵な木々を愛でながらゆるゆる歩けて楽しい道のり。周囲を注視すればミズナラにブナなどの立派な木々も散見されて、ここはいつ訪れても本当に素敵な所だと思います。

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(中段歩道・ハンギョウ主尾根の辺り・Part3)

でもでも今回は主尾根を乗り越してからが本番で、しばらくいくと行く先がほぼ赤一色。オオモミジやイロハモミジ、コハウチワカエデも散見されますけど、なんといってもここのメインはメグスリノキ。かなり多い。しかも今年の傾向からすべてが綺麗に染まっているわけでないのにこの見事さですから、綺麗に染まった時はさぞかし壮観でしょう。

そんな様子が嬉しくて、心ゆくまで周囲を散策。立ち止まってボーッとしたり結構長居してしまいました。(^^ゞ

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(同じくPart4・メグスリノキが特に多い)

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(カロー谷に降り立ちました)

そんな事をしても今回は短めの行程だったので、それでもまだ余裕があります。バスの時間を調整するようにゆるく歩いても10分とかからずにカロー谷に到着。こちらは赤いのは少なく、チドリノキを残してほぼ落葉でこちらは思ったよりも進んでいました。

カロー谷で水遊びなんぞしてからなおも中段歩道を辿ると、ここから滝入ノ峰北西尾根の辺りまでは登り勾配が続きます。

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(中段歩道・カロー谷~日原小跡間は荒れてきている)

カロー谷と日原小跡の間は今年の5月以来でしたが、山抜けが二箇所ほどあって5月の時よりも荒れてきている印象。特に最初の崩落地は狭いながらも高捲き下捲きを強いられる箇所で、ここの通過はちょっと気を遣います。

それでも下りになって植林帯に入れば一安心、と思い込んでいたらこちらも倒木や大きな石が道を塞いでいたりと、台風大雨の影響がありあり。というかもしかすると奥多摩はさほど揺れていないとはいえ、かの二発の大地震の影響も少しはあるのかなぁ、と思ったりもしました。

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(中段歩道・カロー谷~日原小跡間のひとコマ)

のんびり歩いてもカロー谷から日原小跡までは1時間半ちょい。それでもバスの事を考えると程よい時間です。校舎脇の水場で着替えをしてから酒屋さんでビールを買い、転回場の脇で周囲を山山を眺めながら、この日の歩きを反芻しつつ帰りのバスを待ったのでした。
  
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.23 (Wed)   (快晴に近い)晴
奥多摩駅 08:35→ 東日原 09:05- 一石山神社 09:30- 大ミズナラ 10:40- 上段歩道に降り立つ 11:00- 上段・下段歩道連絡路分岐 11:30- 小川谷に架かる橋 11:55- 滝上谷橋 12:05- 巡視路取付 12:10- 中段歩道と合流 13:00- カロー谷 14:00- 日原小学校跡 15:35
 

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2011.11.22

川苔山から棒ノ嶺、岩茸石山へ、登り降りを交えつつ

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(黒山山頂)

ここへ来て「週末だけ天気イマイチ」の流れがちょこっと変わってきましたでしょうか。先の日曜(11/20)ももうダメかと思っていたら大雨さんが早く通り過ぎて、なんと山歩きが出来そうな天気になってくれましたね。

今回はウスバ尾根経由で川苔山へダイレクトに上がったら、曲ヶ谷沢右岸尾根たる曲り尾根を辿って一旦大丹波川に降り、都県界尾根へ登り返したらあとは尾根伝いに棒ノ嶺~黒山~岩茸石山と縦走して、沼沢尾根とも云われる沼沢川右岸尾根を降りて川井駅に出るコースを歩いてきました。

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(ウスバ尾根・中腹辺りはコアジサイの黄葉が見事だった)

天気が回復傾向とはいえ、予報があまり良くなかったせいか電車もバスも思いの他人出が少なく、二番バスで川乗橋に降りたのは5、6人程だったと思います。ウスバ尾根初訪の時は尾根の完全完歩の為に末端の延びる逆川出合から登りましたが、今回はおとなしく竜王橋から作業道を拾って尾根に取り付いてみました。

ウスバ尾根は植林が多いので紅葉の類はほとんど期待していなかったのですが、940m圏の緩斜面に上がるとカラマツ植林も混ざって明るくなるせいか、林床を埋めるコアジサイが綺麗に黄葉していたのは意外だっただけにかなり嬉しかったです。

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(川苔山直下はカラマツを残してほぼ落葉)

登っている最中は時折晴れ間も覗いてこのまま回復していくのかなぁと思い込んでいたら、ウスバ乗越を過ぎて最後の登りにさしかかる頃にはほとんどガスってしまいガックリ。山頂直下は僅かのカラマツとカエデの類を残してほとんど落葉していました。

しかし急いでもいないのに川乗橋から二時間で山頂に着いてしまうはさすがにダイレクト尾根ですね。少ないながらもこの時間にハイカーがいるのはこれまたはさすがに川苔山。休憩中も時々ガスが晴れて石尾根や都県界尾根が少し姿を見せてくれたものの、綺麗に晴れる気配が全くなかったので諦めて先を行くことにして、東へ下り始めます。

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(曲り尾根<曲ヶ谷沢右岸尾根>上部・ただただ濃霧 (^^;;;)

防火帯の快い尾根を下って真名井北稜に入り、これまた気持ちの良い雑木の広尾根を介して痩尾根に変わるとじきに曲り尾根との分岐点である1168m峰に着きますが、なぜか東へ行くにつれ周囲のガスは濃くなるばかり。

これは参ったなぁ・・・と思いつつそのまま曲り尾根に入ると(笑)とりあえず岩がちのせいか尾根が痩せている箇所もあって助かりました。ガスガスの中下って送電塔に出たところで間違えていないことにホッと一息。

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(曲り尾根下部・送電塔を過ぎて漸く霧が晴れた)

送電塔を過ぎるとまもなくガスが晴れて、ようやく周囲の紅葉を愛でつつ歩けるようになりました。(^^)

下るにつれ周囲の山肌や登り返す予定の都県界尾根が見えてくると、尾根は曲ヶ谷出合へ向け急降下。出合附近の様子からあそこへうまく降りられるのかなぁ、と気にしつつもそのまま降りると案外うまいこと出合に着地。下りで気を遣うのは対岸の左岸尾根の方だったんですね。忘れてたわ。

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(曲ヶ谷沢出合)

この辺りは紅葉の盛りなものの曇っていて寒々しかったので、パンを食べただけで登山口へ向かいます。

道中、赤はもうしょうがないけど、チドリノキの黄葉が沢を覆う様子は本当に見事で、晴れていればこの辺りの川原でランチにしたかったなぁ。。。

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(雑木の尾根を都県界尾根へ登り返した)

出合から20分ほどで登山口に着いたら、お次は都県界尾根へ登り返さなければいけないのですが、そのまま長尾ノ丸へ登る尾根は春先に歩いたので、どうしようかと林道を下っていくと、一本だけ良い具合に色づいた雑木の尾根(560m圏二俣中間尾根)を発見。

ということでその尾根の突端から取り付いてみたものの、グズグズかつかなりの急斜面で非常に宜しくない取り付き方をしてしまいました(汗)。

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(コハウチワカエデ)

それでも尾根上に上がれば、あとは植林と盛りの紅葉が美しい雑木林に分けられた尾根をそのまま詰めるだけ。カエデの類も良いのですが、地面を見るとコナラとミズナラの両方の葉が落ちていて、要は混淆しているんですけど、そんな辺りの箇所を長く歩くなんて言うのもちょっと久しぶりのような気がします。

そんな登りも意外や30分ほど都県界尾根に上がってしまい、ここからは尾根を東へ。棒ノ嶺は人が多いだろうし、この辺りから徐々に晴れてきたので、途中の良いところでランチをして、それから棒ノ嶺へ向かいました。

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(棒ノ嶺より・蕨山も武川岳も山頂附近が隠れている)

やはり天気のせいでしょうか、少し遅めとはいえ山頂は意外に淋しい人出。展望の方は都心や北側はそれなりに良好でしたが、西側はおそらく1000m辺りからガスで↑↑こんな感じ。

それでもハイカーはおしなべて若くて、しかも山歩きを始めたばかりの人が多いようで、ボクが慣れきってしまった様々な事象にいちいち感動している姿を見ると、正直反省させられることも多々ありましたです。

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(黒山直下の雑木林)

さて棒ノ嶺までは比較的定期的に訪れているのですが、ここから東は10年以上は歩いてなくて、黒山より南に至ってはおそらく15年以上は歩いてなかったので、実はこの先が今回のメーンイベントとも云える区間。

なのでちょっとワクワクしながら歩き出したんですけど、こちらも結構雑木林が多かったんですねぇ。この辺りから晴れが続いてきた上に紅葉が盛りな事もあったんでしょうけど、特に黒山の前後と山頂は素敵な所でした。

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(ツツジの紅葉が美しいところもあった)

黒山を過ぎても雑木林の多さは変わらず、盛りの紅葉と西日に当たって輝き、それは楽しい道のりです。

途中、岩場の辺りではサラサドウダンを始めとしたツツジの紅葉がこれまた見事で、短いながらもこの日はこの赤でちょっと救われました。葉裏を確認するアタマがなかったので未確認ですが、Hgさんの所を見るとアブラツツジもいるようですね。

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(岩茸石山直下)

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(歩いてきた尾根を振り返る・岩茸石山より)

名坂峠から黄金色に染まった中を岩茸石山へ登り返す所もこれまた佳かったですし、う~ん何で今まで食わず嫌いをしていたのでしょう。ここはツツジの時期に再訪してみたいと思いました。

それに登り着いた岩茸石山もこんなに広々としていたでしょうか?ここで曇りがちながらも今歩いて来た稜線をしばし眺めたら後は下山。とりあえず馬仏山へ向かいましたが、登山道はピークを捲いているんですね。

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(日没後の沼沢川右岸尾根<沼沢尾根>の送電塔より)

そんな訳でヘロヘロ馬仏山に上がり一つ南のピークへ緩く下ると、ここが沼沢川右岸尾根の分岐のピーク。もう日が暮れだしていたのでそのまま尾根の下降に移ったのですが、最初の670m圏峰へ向かう箇所が結構なギャップで登り返しがもうヘロヘロ。しかも下っている間に日も暮れてしまい(笑)、闇が迫る植林の中を川井駅目指して駆け下ったのでした。

さて、もうご存じの方も多いとは思いますが今月の15日から狩猟期に入りました。一般には2月15日まで。そして特別に延長しているところは概ね3月一杯でしょうか。この手の山歩きをされている方におかれましてはしばらくは気を遣う日が続きますね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.20 (Sun)   晴 後 時々 曇
奥多摩駅 07:25→ 川乗橋 07:40- 竜王橋 08:10- ウスバ乗越 09:10- 川苔山 09:40/09:50- 1168m峰 10:30- 曲ヶ谷出合 11:15/11:25- 登山口 11:45- 槇ノ尾山 12:40-(途中休憩40分)- 棒ノ嶺 13:35/13:40- 黒山 14:05/14:15- 名坂峠 15:20- 岩茸石山 15:30/15:40- 馬仏山(723m峰)15:55- 送電塔 16:25- 川井駅 16:40
 

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2011.11.17

石尾根の低い所を搦めつつ、ゆるゆると

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(日蔭指尾根・1080m峰への登りしな)

先週末は笹一ツアーの翌日も良い予報が出ていたので珍しく連荘してしまいました。(^^ゞ で、翌日曜(11/13)は奥多摩は石尾根の辺りへ。

今回は遅出用の尾根としてとっておいていた日蔭指尾根を登路にとって狩倉山、六ッ石山に上がり、それから石尾根縦走路の捲道を辿って榧ノ木尾根に出たら、榧ノ木山、倉戸山と尾根伝いに歩いて、大麦尾根経由で奥多摩湖に降りるコースを歩いてきました。

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(植林帯の開けた所から平石尾根と本仁田山)

この日は久しぶりの遅めの電車で奥多摩に出たんですけど、凄い人出もさることながら、ハイカーの年齢層も一気に若返りましたね。ホント一昨年ぐらいまでだったらボクなんて確実に若い方だったのに、今や確実におっさんですわ(笑)。

なのでバスも続行便がくっつく盛況ぶりも、大沢で逃げるようにバスから降りればしばらくは一人旅が保証されたもの。少し車道を歩いて日陰指尾根に取り付くと、植林の中急な登りが休みなしに続いてただひたすらに登っていく感じです。

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(この大岩は左へ捲き気味に登った)

途中、開けた露岩の肩があったりしたものの、登って登ってようやく植林を抜けたのは1080m峰への登りにさしかかった890m圏辺りから。ここから1080m峰までの登りが日蔭指尾根の核心とも言える箇所で、先ずは植林を抜けていきなり通せんぼした大岩は左から捲き気味に登ってみました。

そしてその大岩を捲き終えると急ながらも広々とした美しい雑木の尾根に変わり(トップの写真)、しかも紅葉が盛りという事もあって今度は色づいた木々を愛でつつゆるゆる歩けるという、この緩急ならぬ「急緩」な感じがなんかたまらないですね。

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(1080m峰直下はぐずぐず露岩の急斜面)

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(1080m峰を過ぎると概ね落葉完了に近い)

そして1080m峰への最後の登りにさしかかると今度はぐずぐず露岩の急斜面を登るというおまけもついて、漸く1080m峰に上がると、あれあれ高度感はあるもののあまり展望は利きませんね。しかもその先は半分植林だし(笑)。

1080m峰を過ぎると周囲の木々もほとんど落葉を終えていて、後はこんな感じで上まで行くのかな、と思いつつ登っていくと、行く先がなぜか明るいというか開けた感じに見えたので、これは・・・と思って急いで登り切ると、そこは南側が開けた露岩の尾根の肩(1250m圏)になっていて、どうみてもここは今回最大の休憩ポイントでしょう。

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(1250m圏尾根の肩より狩倉山・・・手前のピーク)

ということでまだ早めながらもここでランチにしたのは大正解で、休憩している間に前日と同様に曇ってしまったのでした。

そうなるとじっとしてるだけで寒くなってしまうので、腰を上げて狩倉山へ向かったのですが、所々植林帯が絡むのはもうしょうがないんだけど、日蔭指尾根はとにかく歩いて楽しい尾根だったので、上部だけでも植林がなかったら本当に推奨できる尾根だったのになんとも惜しいなぁ、と思いながら登っていた気がします。

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(六ッ石山山頂)

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(石尾根縦走路・捲道のひとコマ)

狩倉山に上がって六ッ石山へ向かう頃には完全に曇って手袋が欲しくなるような寒さになってしまい、↑↑六ッ石山の山頂もちょっと寒々しい感じ。山頂周辺を少し寄り道したら、ここで縦走路をなおも西へ行く事にしました。

将門馬場を過ぎてから水根沢林道分岐辺りまでの石尾根縦走路の捲道はその縦走路の中でも有数の美林地帯で、立派なブナやミズナラが続く道のりはいつ歩いても楽しいですね。所々スズタケが復活している箇所がありましたけど、スズが緑のままでいるのか・・・個人的にはその可能性は低そうな気がしています。

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(榧ノ木山の手前辺り)

石尾根縦走をを分けると再び植林の中に入り、水根沢林道を分けてじきに植林を抜けると榧ノ木尾根はもう間近。

榧ノ木尾根は相変わらず自然林の美しい素敵な尾根ですが、曇ってしまったのがあぁ惜しすぎる。。。

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(榧ノ木尾根・倉戸山が近づくと紅葉が見頃になってきた)

なぜかいつもしんどく感じる登り返しをこなして榧ノ木山に上がったら、お昼が早かったのでパンを食べつつまったり。そして再び歩き出すここからが榧ノ木尾根の楽しいところ。

大量に積もった落ち葉を分けつつ歩く道のりはいつ歩いても楽しいし、倉戸山が近づくと再び盛りの紅葉とも再会。しかもちょこちょこっと日差しが入るようになったのは幸運だったかも。

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(メグスリノキ)

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(倉戸山山頂周辺も紅葉は見事だったが。。。)

倉戸山もオオモミジやコハウチワカエデ、メグスリノキなどの紅葉が盛りで思いの外良い具合に色づいていましたが、日が傾いている時分の上に曇っていたのがここも惜しかった。もうちょっと日差しがあったらここは綺麗だっただろうなぁ。。。

そんな周囲の紅葉を楽しんだら、あとは大麦尾根をゆるゆる下って奥多摩湖へ向かったのでした。(^^)
  
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.13 (Sun)   晴 後 曇
奥多摩駅 08:35→ 大沢 08:50- 1080m峰 10:30/10:35- 1250m圏 11:00/11:45- 狩倉山 12:10- 六ッ石山 12:25/12:35- 水根沢林道分岐 13:30- 榧ノ木山 13:50/14:05- 倉戸山 14:40/14:45- 見はらしの丘ゲート 15:10- 奥多摩湖 15:25
 

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2011.11.15

本社ヶ丸と鶴ヶ鳥屋山の間を抜ける

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(本社川840m圏二俣中間尾根のひとコマ)

先月の三ツ峠~本社ヶ丸の時にも言いましたけど、個人的にこの辺りのめぼしい尾根はほとんど歩いてしまっていて、笹一酒造の新酒祭り用のルートも年々プランが立て辛くなっている今日この頃。それでも期間限定のあのお酒はぜひとも購入したいので、今年も新酒フェア後半の土曜(11/12)に行ってきました。

今回は3年ぶりに宝鉱山から角研山のすぐ西へ突き上げるへ本社川840m圏二俣中間尾根を登路にとって角研山、そして稜線をヤグラの鞍部まで辿って普通に船橋沢を降りて笹子に出るショートコースです。

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(オオモミジ)

紅葉のシーズンと言う事もあるんでしょうけど、今となってはハイカーもそうは降りない都留市駅に数多のハイカーが降り立ったのは驚いたと言うより、その人出を警戒して必死になってタクシーを確保したのに団体さん以外は皆さん道坂行きのバスに乗られたようです(笑)。

ということで一路宝鉱山へ向かったら(¥2870)、目の前に屏風のように聳える御巣鷹山や水雲山の姿が懐かしく眺めつついそいそ準備をしてスタート。先ずは本社川に沿って延びる林道を歩きます。

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(中間尾根の中腹辺りが紅葉の盛り)

紅葉はすでにこの辺りでも良い感じになっていて、のんびり歩いていくとやがて稜線上の222号送電塔へ上がる道と宝鉱山跡へ上がる道との分岐に出るのですが、この間の尾根が今回の登路である本社川840m圏中間尾根の末端。取り付けそうな箇所を見つけて、少々休憩してからさっそく取り付いてみると、

登りだしは雑木林/植林の許、灌木のやや煩い露岩の尾根で、そんな中をしばらく登ってちょっとしたアカマツ林を抜けると灌木なくなってようやく歩きやすくなってきました。

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(カラマツ)

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(中間尾根上部・尾根を通して露岩が多い)

すると赤い紅葉もぼちぼち目につくようになり、トップの写真の立派な木はオオモミジ。それとコハウチワカエデもぼちぼち綺麗に色づいたのがいたし、植林のカラマツも悪くなく、ミズナラだって意外に枯れてないし、まだ日差しがあったこともあって楽しめました。

それと尾根の右手は3年前に歩いた宝鉱山の広い鉱山跡があるので、もしかしたらどこからか見下ろせるかなと思ったもののそれはちょっと甘くて、結局開けた所はなく、鉱山跡があまり見えなかったのは残念。ただお猿さんはまだ住んでいるようでキーキー警戒している声が登っていると耳に入ってきます。

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(鶴ヶ鳥屋山・稜線上の岩峰より)

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(お坊山と滝子山・稜線上の岩峰より)

そんな紅葉も登につれ徐々に淋しくなってくると、傾斜が急になり再び露岩を交えた登りに変わりますが、それもさほど長くは続かず、いともあっけなく本社ヶ丸と鶴ヶ鳥屋山を結ぶ稜線に飛び出してしまいました。

稜線に上がる頃には早くも曇ってきていたのですが、展望は意外に良好で写真には撮れなかったものの、笹子雁からお坊山の稜線の奥に雲を纏った奥秩父の稜線がなかなか見事。これは目に焼きつけておきました。(^^)

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(稜線は落葉を終えていた)

あとはランチ場を探しつつ稜線を東へ向かうと、結局以前歩いた時とさほど変わらないヤグラの鞍部辺りでランチ。この頃には完全に曇ってしまい、時々日差しがあったもののちょっと寒かったかも。日差しがあれば暑いぐらいなのに、なくなると一気に暦通りな晩秋の感じになってしまいますね。

まだ晴れていれば鶴ヶ鳥屋まで足を延ばしたのでしょうけど、こうなってしまってはあとは笹一へ行っちゃいましょう、ということで下りは普通に船橋沢へ。ここは4.5年前の夏以来歩いてないと思います。

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(4mを超える見事な大ブナ・船橋沢への下りしな)

久しぶりとはいえ、こんな↑↑ブナや大ツガは見落としてなかったんでしょうけど、とくにここのブナは改めて抱きついてみると(笑)4mを超えてる大物なんですね。

船橋沢へ降りるまでは雨後のせいかかなり滑りやすかったけど、大半が雑木林で紅葉も綺麗だったし、とにかく曇ってしまったのがただただ惜しい。

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(船橋沢への下りしなのひとコマ)

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(今年も笹一へ向かったのだが・・・)

んで、林道の終点に出ればのんびり歩いても30分弱で笹一に着いてしまい、いそいそ着替えをしてさっそくお酒でも・・・と思っていたら、新酒フェアの後半はお酒の試飲はなく、もろみワインや甘酒だけだったのはちょっとガッカリ。

まぁ試飲代500円をとられずに+αを頂いて(翌日の山のおやつになりました)しまったのでお得ではあったし、そもそもお酒の強くないボクが500円分も飲めるかといったらかなり怪しいんですけど(笑)、それでもやっぱりあの雰囲気の中で飲むのはボクにとって楽しみだったんだなぁ、と改めて気づかされたのでした。来年は試飲代をキッチリ払ってでも飲みに行きたいものですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.12 (Sat)   晴 後 曇
宝鉱山BS 08:35- 中間尾根取付 09:15/09:25- 角研山 11:35- ヤグラ 12:05/13:05- 林道終点 14:20- 笹子駅 14:50
 

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2011.11.09

熊倉山から大血川へ下ってみる

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(勝ちゃん新道上部のひとコマ)

前の山行きが久しぶりの好天だったのでこれで少しは安定するかなと思っていたら、先週末はまたまた逆戻り??のようなお天気でしたね。それでも土曜(11/05)は下り坂ながらも晴れてくれたので、久しぶりに秩父方面へ。

今回は宗屋敷尾根経由で熊倉山に登ったら、去年からずっと気になっていた聖尾根の1307m峰にあった赤い道標の道である勝ちゃん新道を降りてみました。

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(宗屋敷尾根1003m峰の山ノ神)

そおいや秋に秩父の山を歩くなんておそらく10年以上なかったと思います。アカヤシオのお花見で通い慣れた宗屋敷尾根ももちろん紅葉の時期は初めて。今回はその辺りもちょっと楽しみで、毎度のごとく一番電車で武州日野駅に出たらさっそく取付までてくてく。

宗屋敷尾根末端附近はまだまだ緑が優勢で、さっそく尾根に取り付くと周囲はさすがに藪っぽいですね。それでも植林には手が入っていて、GWの時よりも歩きやすくなっていました。

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(宗屋敷尾根のひとコマ)

植林の中をせっせと登って山ノ神の祀られている1003m峰に上がると、ここから色づき始めた雑木林に自然林、カラマツ植林を交えるようになりますが、コハウチワカエデが一部綺麗に色づいている他は全般的にはあまり宜しくないかなぁ。

でも地面にはすでにほとんど落葉していたコミネカエデの真っ赤な落ち葉で敷き詰められて、これは見事でした。

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(蝉笹方面とアカヤシオ)

これまた1003m峰過ぎからぼちぼち見られるアカヤシオも大半が枯色で、赤く綺麗に色づいたのはごく一部。それでも1284m峰附近から撮った↑↑の木はボクのために準備してくれていたのかどうかはわかりませんが(笑)コレだけ綺麗に色づいていました。

そしてその先の1300m圏の先の鞍部から明瞭に延びている↓↓の道も初訪の折りから気になっているものですが、こちらは次回以降にまわしましょう。(^^)

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(この径路もず~っと気になってるんですよねぇ)

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(稜線のアカヤシオはほぼ枯色)

今回は鞍部から1370m圏のピークには上がらずに左の植林帯を捲いて先のギャップの鞍部に出てみましたが、こちらとて鞍部へ上がる箇所は結構急でさすがに楽はさせてもらえませんね。

ギャップの鞍部からは尾根を一気に詰めて蝉笹に上がり、そのまま南のシラカケ岩へ向かいます。

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(シラカケ岩より)

ランチは当然こちらでしたけど、やっぱり曇ってきちゃいました。それでも足下には錦に染まった山肌を見下ろせるのが良いし、展望も霞みながらもそこそこ利いて、両神山辺りの山稜はなんか墨絵のようで面白かったです。

ランチを終えて熊倉山へ向かうも稜線のアカヤシオもやはりほとんどが枯色。まぁ遠目で見れば赤に見えなくない・・・訳ないですよねぇ(笑)。

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(三門の広場)

さすが紅葉の時期、熊倉山の山頂には5名ほどのハイカーが思い思いにお休み中。そんな方達とちょこっとお話をしてからが、この日の本番?でまずは聖尾根の1307m峰へ向かいます。

熊倉山で一番林相の良い三門の広場の辺りも良い具合に色づいており、今回はこれからが良さそうかも??と少し期待を持ちつつ先を行くと、じきに1307m峰の赤い道標の分岐に出ますが、まずはそのまま通り過ぎてひと下りしたテラスへ。

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(1307m峰より聖尾根方面)

テラスからも展望は意外に良好で、休憩をかねて展望をしばらく楽しんだら来た道を戻り、さっそく勝ちゃん新道を下り始めます。

道はまず1307m峰西尾根というか横岩川の左岸尾根を降りていくのですが、下り始めから色づいた美しい雑木林の中を行く感じでのっけからなかなか良い雰囲気。

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(勝ちゃん新道上部のひとコマ・Part2)

そしてこの辺りはハウチワカエデやヤマボウシの赤が綺麗に色づいていて見事だったし、運良くこの辺りで再び日差しが入ってくれたのもラッキーでした。

当初の予想では道は少なくとも957m峰ぐらいまでは行くのかなぁと思っていたのですが、なんと下りだして10分ほどで再び赤い道標が現れ、ここから道は尾根を左に外れだしたのは意外というか単純に驚きました。もうかよ!って(笑)。

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(ヤマボウシ・綺麗に色づいていた)

このままこの尾根を辿りたかったなぁと後ろ髪ひかれる思いもあったことはあったんですけど、今回のところは勝ちゃん新道を辿るのが主たる目的。諦めて左の道を追うと、小尾根から斜面をつづら折れに下って行き、まもなく植林帯に突入。

それでも時折紅葉の美しい雑木林を交える箇所があって、道のりは決して悪くはないですね。枝沢源流部の緩斜面といった趣の「追分の平」を過ぎると、じきに掛小屋を通り過ぎて一旦開削中の林道に降り立ちましたが、ここはそのまま20mほど歩くと左手に道が延びていて、それを下りきるとあっけなく民家が見えて大血川の登山口に降り立ってしまいました。

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(勝ちゃん新道・中腹辺り)

熊倉山からボクの足でいろいろ寄り道しながら下って登山口まで一時間半なら、道標に記してある「登り二時間」というのは概ねあってそう、ということは勝ちゃん新道は熊倉山への最短ルートでもありますね。

大血川の集落は上流側と下流側と集落が二箇所に分かれていて、降り立ったのは上流側(2万5千分図「雲取山」の範囲)集落の井戸沢にほど近い最奥の民家の辺り。個人的には下流側の集落に降りるのでは?と予想していたのでコレも意外でした。

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(ここが大血川側の登山口)

ここまで来たら後はバスの通るR140までひたすらに車道を下る段取りだったのですが、さて・・・と歩き始めてすぐに出会った集落の方に軽く挨拶したら・・・

挨拶がてらいろいろ話しているうちにその方が今降りてきた勝ちゃん新道を造られた方という事がわかってビックリ。ということでお茶に呼ばれて(笑)いろいろ話をお聞きしてみると、新道はその方が個人で5年間掛けて通したとか。相当山慣れしている方ではありますが、女性ひとりでここまでやられるとはただただ驚くばかり。ちなみに道の名前は甲武信の徳ちゃん新道をもじっているそうです。

結局かなり長居してしまい、三峰口駅まで送ってもらうおまけまでついて、本当にお世話になりました。<(_ _)> <(_ _)> 熊倉山は標高の割にどこから登ってもタフな山ですけど、全くの初心者でなければ勝ちゃん新道も大血川へ下るという少し趣の変わったルートとして歩く価値は充分にあると思いました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.11.05 (Sat)   晴 後 曇
武州日野駅 06:50- 宗屋敷尾根取付 07:30- 1003m峰 08:40/08:50- 1284m峰 09:45- シラカケ岩 10:35/11:25- 熊倉山 11:45/12:00- 1307m峰 12:20/12:30- 尾根外れる 12:45- 追分の平 13:15- 大血川(登山口) 13:30
 

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2011.11.02

錦繍の日原・再び孫惣谷を繞る

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(1355m峰北東尾根のひとコマ)

しかしここへ来てようやく(本当に!)安定した晴天が続くようになりましたね。先の週末(10/29)はもちろん紅葉目当てで日原を歩いてきましたよ。(^^)

今回は天祖山表参道を一旦ハタゴヤまで登ってから、孫惣谷右岸の採石事務所~表参道へ上がる巡視路を辿って表参道に復帰。それから天祖山~水松山直下の分岐まで行き、板小屋窪を下降して孫惣谷の巡視路を水松谷出合、ウトウ沢、そして焼小屋尾根とも言われる焼小屋窪右岸尾根が乗り越す箇所まで辿ったら、その右岸尾根の登り返してタワ尾根に上がり、あとはタワ尾根をそのまま一石山神社まで下るルートを歩いてきました。

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(途中で見かけた4m超の大ブナ)

久しぶりの好天に気合も入って久しぶりに一番バスで日原に出てみるとまずはこいずみさんが同じバスで、それからそそくさと歩き出すと今度は車のいっきさんに拾われて八丁橋までひとっ飛び。これは本当にラッキーでした。<(_ _)> <(_ _)>

おかげでより気分も良く表参道に取り付き、急な斜面をせっせと登って尾根上に上がると、をを!ここで終わりかけながらも今年は諦めていたキッコウハグマの花に逢えたのはまたまたラッキー。なんか幸先良すぎてちょっと怖いですねぇ(笑)。

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(1355m峰北東尾根のひとコマ・Part2)

40分ほどでハタゴヤについたら、ここで6年半ぶりに採石事務所への巡視路へ入ります。しばらくは登り勾配で、登り切ったらあとは採石事務所へ下り出すのですが、その途中に明瞭な分岐があってそこから巡視路が上へも上がっており、今回はその巡視路を歩いてみるのが第一の目的。

実際に入ってみると道は1355m峰北東尾根を絡むように登っているのですが、道が尾根左側の植林帯ばかりに偏っており、かなりもどかしいですね。結局我慢出来ずに尾根の直登に切り替えたら、いきなり4mオーバーの大ブナに大モミが簡単に見つかったりするのはさすが天祖山といったところでしょう。

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(会所・ミズナラを残してほとんど落葉)

尾根上は紅葉も綺麗でなかなか素敵だったのですが、そんな自然林もじきにカラマツ植林に変わってしまい、するとここで先ほど放棄した巡視路に復帰できてしまいました(笑)。道はそれから植林帯の中を大きく横へトラバースして、折り返して再び戻るようにトラバースし終えるとちょうど表参道に飛び出しました。

合流点で少し休んだらようやく天祖山を目指す段取りで、ここからが紅葉の中を歩ける道のりなのですが、正直色づきはあまり宜しくないですね。ただ、これだけの好天ですので、そこはたっぷりの日差しがカバーしてくれます。

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(長沢谷方面・雲取、二軒小屋、ノーナギ尾根)

会所まで上がるとミズナラを残してほぼ落葉している状態で、天祖山に上がってなおも先を行くと、大ブナ尾根廻りのいっきさんに追いついたので梯子坂ノクビレまでご一緒して、クビレでお別れして休憩していたら今度は先に行っていたと思い込んでいた(足がお速いので)こいずみさんが後からやってきてビックリ(笑)。

長沢谷へ下るこいずみさんに先に行ってもらってから水松山方面へ登り返すと、第二の目当てであった途中のコハウチワの紅葉↓↓は盛りを過ぎていましたが、それでもここはこの日唯一の赤の綺麗なところ。見応えがありますね。

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(吊尾根のコハウチワカエデは盛りを過ぎていた)

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(天祖山分岐附近・カラマツ黄葉は盛り間近か)

稜線近くまで上がると広葉樹は落葉も近い感じですが、カラマツはまだ盛り間近。文化の日当たりが良いのでしょうけど、カラマツも近年は綺麗に色づいたのを見る機会がないので、この気候では難しいのかも。

そんな天祖山の分岐の辺りで少し休んだら、稜線は歩かずに板小屋窪の下降に移ります。

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(板小屋窪のひとコマ)

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(板小屋窪のひとコマ・Part2)

板小屋窪は初訪の折りにカエデの類が多かったので様子を見てみたかったのですが、目当ての源流部はすでにほとんど落葉しており、しばらくはそんな涸れ沢を降りる感じ。ただ真南を向いているせいか渓は明るく、雰囲気は悪くないです。

時折現れるちょっとした小滝を捲きつつゆるゆる下って行くと徐々に紅葉が見られるようになると、これからがこの沢のハイラト。赤はちょっと弱めなものの紅葉黄葉にシオジの緑が良い塩梅。台風の影響もほとんど無くて快適でした。

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(孫惣谷の巡視路よりウトウノ頭)

んで、あとは孫惣谷の巡視路と合流してワサビ沢の出合でランチのつもりだったんですけど、巡視路が合流する梯子坂窪の出合に降りるとそこはすでに日陰になっていて、ここは午後になると日陰になることをすっかり忘れていました。

当然その先のワサビ沢の出合も日陰だったので、う~んランチはしばらく先までお預けですねということで、ここから巡視路を辿り始めたのですが5月の時よりも荒れてますね。道中、崩落地は増えているし桟道の老朽化も気になるところです。

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(水松山中尾根末端部)

結局ランチは平坦地の多い、水松山中尾根(南東尾根)の末端部で頂きました。採石場は間近だけど、尾根上の紅葉も良い感じになっていてなかなか良かったなぁ。そおいえばこの日は採石の作業音があまり聞こえない気がしたのですが、お休みだったとか??

ランチを終えたらなおも巡視路を辿って今の水松谷出合に降り立つと、なぜか道にロープが張られて通せんぼされていて、今来た方向が通行止になっていました。まぁあの状態では致し方ないでしょう。歩く人は少ないと思われますけど、くれぐれもご注意の程を。

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(焼小屋窪右岸尾根<焼小屋尾根>のひとコマ)

水松谷の出合からは藪っぽい道を再び登り返し、そのまま孫惣谷左岸の道へ入ったら、まだまだ時間にも余裕があったのでここで下山せずになおも焼小屋窪右岸尾根を登り返すことにしました。

焼小屋窪右岸尾根は5年半ぶりで短いながらも初訪の折りは悪くない印象を持っていたのですが、久しぶりに歩いてみると紅葉の時期をいう事もあるのでしょうが、なかなか良いですね。

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(焼小屋窪右岸尾根のひとコマ・Part2)

途中で大岩を見かけたり、尾根上部ではなぜかカラマツ植林が絡むのはご愛敬。40分ほどの短い時間でしたけど、良いアクセントになりました。(^^)

んで、紅葉盛りのタワ尾根を下るとまもなく篶坂ノ丸に到着。時間が時間なので先客さんがいたのには驚きましたが、それでも周囲を散策したら、あとは紅葉を愛でつつゆるゆる一石山神社を目指したのでした。

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(篶坂ノ丸山頂の一角)

いやぁしかし、早朝から夕方までまっ晴れの日って今年どれだけあったでしょうか。とにかく近年は天候が不安定で、この秋もずっとスッキリしないというか、秋らしいスッキリした日が全くなかったので、もうそれだけで楽しいというか幸せでしたね。今まで不安定だったぶん、これからしばらくはこんな天気が続くと良いのですが。。。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.10.29 (Sat)   快晴
八丁橋 07:15- ハタゴヤ 07:50- 巡視路分岐 08:05- 表参道合流 08:55- 天祖山 09:55- 梯子坂ノクビレ 10:20/10:30- 天祖山分岐 10:55- ワサビ沢出合 12:00-(途中休憩40分)- 水松谷出合 13:20- 焼小屋窪右岸尾根乗越す 14:00- 篶坂ノ丸 14:45 一石山神社 16:00- 東日原 16:30
 

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