三ツ峠から本社ヶ丸へ・紅葉と展望の稜線
(開運山より・御坂主稜の奥に南ア全山が聳える)
いやぁ先週の連休は紅葉シーズンに入ったというのに風邪をひいてしまい、ようやく今週は歩けると思ったらこの天気。でも日曜(10/16)は天気が回復傾向だったので、遅い歩き出しでしかもすぐに稜線に上がれる山、ということで3年ぶりに三ツ峠から本社ヶ丸へ。そのあとは稜線を222号鉄塔まで辿ったあと、その直上ピークから北へ派生している穴沢840m圏二俣中間尾根を下降して笹子駅に出ました。
早朝は雨だったせいか河口湖駅から出る天下茶屋行きのバスはかなり余裕がある感じ。それでも登山口から歩き出せばすでにピーカンで、色づき始めた紅葉と三ツ峠にしてはかなり少ない人出と相まって歩き出しから気分は上々です。
(色づきがイマイチな中、サラサドウダンの赤が目立つ)
木無山までの道中はさすがにパーティが何組かいたものの、この時期の三ツ峠からすると閑散と言ったレベルで木無山も開運山までの道中もなんか別の山を登っているような印象すら受けました。
肝心の紅葉の方は台風に高温続きでは色づきは正直イマニイマサンな印象ですが、それでも御坂は岩の多い山。サラサドウダンとホツツジが頑張ってくれて??想像よりもかなり楽しめたのはこれまた正直意外でした。
(開運山より・府戸尾根の奥に富士山)
お花狙いの夏場だったら捲く事の多い開運山もこの好天ならもう上がるしかないでしょう (^^) と言う展望を見せてくれて、目前に聳える富士はもちろんのこと、ガスが徐々に晴れてきている御坂主稜の稜線もなかなか。そしてその奥には笊から甲斐駒までの南アの稜線もくっきり見えています。
そんな展望を楽しみつつしばらく山頂にいた方とお話をしたら、お次は御巣鷹山へ。鞍部の草原は終わりかけのシロヨメナやホソエノアザミにフジアザミ、オヤマボクチ辺りがポツポツ。このあたりもサラサドウダンの紅葉が一番目だっていました。
(タカノツメの黄葉)
(三ツ峠~清八山間も思いの外色づいていた)
御巣鷹山を越えて清八山へ向かうと一気に急降下し、鬱蒼とした自然林に変わると今度はヤマトリカブト。最低鞍部辺りでもすでに木々が色づいていて驚きましたが、これは台風の影響もあるでしょうね。
色づきはこちらもあまり宜しくなく、綺麗な黄色と言えば↑↑のタカノツメぐらい。赤はドウダンやホツツジが目立って、カエデの類は傷んでいてほんとうに宜しくないですね。たっぷりの日光とツツジの類がなかったらこの日の紅葉は満足できなかったかも。結果として選んだ山も正解でしたー。
(サラサドウダンと釈迦ヶ岳・清八山より)
そしてランチは展望の宜しい清八山のテラスで。本社ヶ丸ならともかく、こちらなら誰も来ないだろうと思い込んでいたら通りがかるハイカーがいたのには驚きましたけど、もしかしたら往復かも知れませんネ。
富士や南アもさることながら、眼下に甲府盆地を見下ろしながらランチをとるなんて随分久しぶりのような気がします。(^^)
(本社ヶ丸への道すがら)
(途中の岩峰より)
ランチを終えたら、今度は本社ヶ丸へ向かいます。こちらでもたっぷりの日差しとサラサドウダン、ホツツジのおかげでそれなりに見られるようになっていてなかなか楽しい道のり。
途中の岩峰に着くと、今まで隠れていた八ヶ岳がようやく姿を現してくれ、それも嬉しかったですね。お昼を過ぎるとかなり暑くなってきたものの、通り抜ける風が心地よ意外や快適に歩けます。
(本社ヶ丸東峰)
3年ぶりに訪れた本社ヶ丸山頂(西峰)は周囲の灌木が育ってきましたかね?山頂は狭い上に普段なら人出も多いだろうし、清八山でランチにしたのは正解だったようです。
そんな山頂でちょこっと休憩したら東峰へ向かったのですが、まぁ清八峠からの道すがらもちょこっと気になっていたんですけど、やはりこの辺りもブナハバチがぼちぼち出現しているようですね。数本ながら葉が再展開しているブナもいたし、ハバチでかなり弱っている大木もいたりして・・・
(222号鉄塔)
それでも1541m峰を通り222号鉄塔までの稜線は素敵な自然林が続いて、ここも紅葉こそイマイチなれど、豊富な日差しカバーしてくれて楽しめました。
そんな林が切れて周囲が開けると222号鉄塔で、この直上の小ピークから北へ派生しているのが下る予定の穴沢840m圏二俣中間尾根。この辺りのめぼしい尾根はほとんど歩いてしまっている今、ここは数少ない未踏の尾根で、個人的にはまさに虎の子だったりします(笑)。
(穴沢840m圏二俣中間尾根・下り出しは灌木が煩い)
休憩を終えてさっそく下り始めると最初は灌木が煩く、急な露岩の尾根といった感じですが、それもひとしばらく下っているとじき抜けて傾斜も緩んで歩きやすくなります。
するとこちらはブナこそ少ないものの、ツガが次々と現れて驚きました。大まかに見ると広葉樹の方が多いのですが、印象としてはまさに栂の尾根。4mクラスの大木もあって、これは西の枝尾根とは雰囲気が違うというか、この尾根が植林から逃れた故に残されていたのでしょうね。
(ツガの多い尾根、4m位の大物もいた)
1153m峰あたりからは尾根も広がって、あとは歩きやすいところを選びつつ尾根をゆるゆる下って行く感じ。林道が横切る所も末端附近から難なく右へ逃げられて、難なく着地できます。
普通ならまぁここでお終いなのでしょうけど、ここまで来たら末端まで降りるのがスジでしょう、ということで林道を越えてなおも尾根を下るとじきに尾根が大きく広がって、もうどこでも歩けるような緩斜面に変わってコレは気持ち良いなあ、と思い始めた途端、本当の尾根末端である穴沢の840m圏二俣に出てしまいました。
(中間尾根1153m峰)
ここで穴沢の左岸へ渡ると、すぐに通い慣れた穴沢沿いの林道に出る段取り。下りの尾根は短いながらも思わぬ掘り出し物だったなぁと気をよくしつつ、あとは林道をてくてく歩いて笹子駅へ向かったのでした。
・・・・・☆
◆ 2011.10.16 (Sun) 快晴
河口湖駅 08:50→ 三ツ峠登山口 09:30- 木無山 10:35- 開運山 10:50- 御巣鷹山 11:10- 清八山 12:30/13:20- 本社ヶ丸 13:45/14:00- 222号鉄塔 14:45/15:00- 1153m峰 15:30- 林道 15:45- 穴沢840m圏二俣 15:55- 笹子駅 16:25
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コメント
そうそう先週は確実に晴れそうだったのでああいう手を採りましたけど、結果としては紅葉も道のりも予想以上に楽しめました。
下りの尾根の下り出しはは確かに急でしたよね。でもあの灌木のおかげでスムーズに降りられたのです。(^^)
投稿: komado | 2011.10.23 23:13
うわ!その手があったかあ。天下茶屋行きなら歩き出しが晴れる計算だよなあ。いいね。
サラサドウダンの赤が鮮やかだ~。
やっぱ紅葉は晴天下だよね。
穴沢840m圏二俣中間尾根、上からちょっと覗いたことあるけど、入口は灌木の藪が激しかったので、行けそうにないなあと思ってました。
落ちる角度も急だったし。
でも、読んだら勇気が出てきました~。
なんかよさげな尾根だね。まさに掘り出し物!
投稿: かず | 2011.10.21 18:53
kbさん、
ほんと鶴ヶ鳥屋なんてジミ目のイメージですけど、実際は素敵な自然林/二次林の山で捨てがたいんですよね。
こちらの方もカエデは結構多いので高い所はともかく、低い所のはこれからですから、気温が美味く下がってくれることを期待しましょうか。
投稿: komado | 2011.10.20 23:30
本社ヶ丸も三ツ峠からだと静かでいいですね。
紅葉も始まり天候に恵まれて素晴らしい眺めですね。
9月の終わりに鶴ヶ鳥屋山に行って来ましたが
紅葉には早かったのですが広葉樹が多くて紅葉も
良いだろうなと思いながら歩いていました。
本社ヶ丸に比べて人気もイマイチなので静かで
良かったです。
投稿: kb | 2011.10.19 09:33