タワ尾根と小川谷の間を降りたり登ったり
(七跳尾根末端部・不思議な撓みの空間)
なんかいきなり涼しくなったというかちょっと寒くないですか?と言いたくなるような気候になって、ようやく近場の低山も快適に歩ける季節になって、三ヶ月ぶりに日原に戻ってきました。(^^ゞ
ということで連休の中日である土曜(09/24)はタワ尾根を大ミズナラまで一旦上がってからそのまま九右衛門窪左岸尾根を下降して下段歩道を捉え、下段歩道を材木小屋尾根の先まで辿って犬麦谷の出合へ降りたら、七跳尾根を林道まで上がり、林道終点から三又へ。それから滝谷を遡り、今は廃道扱いの旧上段歩道を辿って下ッ滝を見物して、シオジ平にも寄り、北面を適当に登りつつ四軒小屋尾根の1388m峰に上がったら、なおもウトウノ頭まで登ってタワ尾根を下降する、というタワ尾根と小川谷の間を行ったり来たりするかなりややこしいルートで歩いてきました。
(九右衛門窪左岸尾根・植林が多い)
今現在、小川谷に日原川本谷、そして倉沢の林道までもが通行止めになっている状況の中、日原に入るのは初めてだったんですけど、行きしなのバスの車窓から見えた倉沢林道に厳重なゲートがされていたのには少々驚きました。本谷の方も同じような感じなのでしょうかねぇ。。。
それでも乾いた好天の許歩き出すのはやはり気持ちがよいです。この日は珍しく登りだったので身を清めてから一石山神社に参拝し、それからタワ尾根に取り付いてまずは大ミズナラを目指します。
(下段歩道・鈴坂窪の辺りはやはり・・・)
まだまだ緑の中をせっせと登って、朝の大ミズナラと対面したら今回はそのまま北へ行き九右衛門窪左岸尾根の下降に移ったのですが、降り始めて間もなくモノレールの軌道が横切っていたのにはビックリ。でもまだ先があるので軌道を気にしつつ植林の尾根をそのまま下降すると、なんと軌道は上段歩道に沿って延びている軌道から分かれていたのでした。
上段歩道を突っ切ってからはちょっと伏木窪寄りに降りていくとじきに下段歩道に着地。普段よりかなり多い伏木窪の水量に驚きつつさっそく下段歩道を辿り始めると、難所でお馴染みとなっている鈴坂窪の枝沢を渡る桟道が予想通り流されています(笑)。
(下段歩道のひとコマ)
コレは困ったなぁ・・・と思いつつ試しにそのまま渡ってみると、あれ?意外や地面が柔らかくてトラバースできてしまいました。ここは短いながらも流された斜面がいつもツルツルで桟道がない時は高捲いていた(これとて結構危険だった)のですが、これも台風のおかげ??ただ一歩間違えれば大ケガ以上は確実な箇所ですので通行は全くお勧めできないことに変わりない状態ですね。
その難所さえ越えればあとは時折自然林も交える下段歩道をスイスイ行き、材木小屋尾根をぐるりと横切ると、じきに古い道標のある分岐に到着します。そこから先は通行止で去年訪れた時にあったロープは台風のせいか?外れていますが、おそらくその先は今でも本当に通行不能と思われますので念のため。
(犬麦谷出合に架かる吊橋)
そしてその分岐から小川谷へ下ると間もなく吊橋に降り立ち、さっそく渡ってみると左手がもう犬麦谷の出合なんですね。両岸の迫った小川谷も犬麦谷も水量が多く見事な景観で、橋を渡り終えたらそのまま巡視路を辿っても林道に上がれるのですが、結構下手側に上がってしまうので、ここで犬麦谷を渡ってから斜面を這い上がり、上がりきったところが↑↑トップの写真の不思議な撓みの所でした。
正確に言うとそこは登ってきた斜面=七跳尾根枝尾根と主尾根の間の沢筋で、苔の生えた岩塊が転がっている様子はカツラの大木が立っていることもあってシオジ平ちょっと想起させますが、そこよりは暗くて湿度もある感じ。それにつけても小川谷には素敵な所がまだまだあるんですね~。ここに偶然導かれたことが今回一番の収穫だったかも知れません。
(三又・水量が平時よりかなり多い)
そんな撓みの中を散策してから向かいの七跳尾根の主尾根に取付いて10分ほど登ると林道に飛び出し、そこから10分弱で林道終点でした。そしてその林道終点から三又までの道のりも少々気がかりだったのですが、倒木が道をふさぐところが2、3箇所あった程度で想像よりは荒れていないなぁと言う印象。
道から見える小川谷の水量に改めて驚きつつ三又に降り立ったところで、頃合いも宜しくまた三又でランチ。小川谷林道が車どころか歩行者も歩けなくなったのは正直痛いのですが、それでもそのおかげで三又は本当に静かになって、のんびりできるのでこれはこれで悪くないですね。というかむしろ好ましいかも。
(滝谷に沿う旧上段歩道・道はか細く、通行はかなり危険)
さて三又からは酉谷の登山道の様子を見るつもりだったんですけど、ランチの間に完全に曇ってしまったので予定を変更、久しぶりに滝谷に入ってみました。
とはいえ丸腰ビブラムで水線を歩くのはしんどいので、左岸を高捲きつつに今は廃道扱いとなっている旧上段歩道を捉えて辿ったのですが、相変わらず軟弱な急斜面にか細い不明瞭な道形が延びている危険なシロモノで、こちらも通行は甚だお勧めできない状態です。
(下ッ滝/滝谷 F4)
そんなしんどいルートを小一時間程行くとようやく右岸へ移って、お馴染みの林界班標の所まで来ればもう安心で、折角ここまで来たのだから、まずは下ッ滝(滝谷 F4)に寄ってみるとこちらも水量が多くてなかなか見事でした。
それから上段歩道をちょっと登ってシオジ平(あくまでkomado呼称です)にも寄ってしばらく周囲を散策。東斜面ゆえ午後は日が入らないのが残念ですけど、それでも久しぶりだったのでいろいろと確認できたことも多く、面倒がらずに立ち寄っておいて良かったです。
(シオジ平も久しぶりです・^^)
(大カツラも相変わらず見事)
散策を終えたらあとはどうしようかと考えると、現状では上段歩道を下るのは無理というか、結局どこかでタワ尾根上へ上がらなければいけないので、面倒だけど今回の所はウトウノ頭まで登るしかないようです。
とはいえ四軒小屋尾根をそのまま登るのも何なので、先ずは尾根の北側斜面をトラバりつつ適当に上がって1388m峰を目指してみました。
(四間小屋尾根の北面を適当に・・・)
(1388m峰緩斜面のブナ林)
若めのブナが素敵な斜面を適当に登っていくと30分ほどで1388m峰の緩斜面に出て、周囲をまたまた散策したら、あとは一気にウトウノ頭を目指します。
四間小屋尾根もスズタケがなくなって久しいのですが、藪がないと登りは速いですねぇ。30分とかからずに山頂についてしまい、これなら諦めていた16時台のバスに間に合いそう。ということで休憩もそこそこに下山をはじめると、
(篶坂ノ丸山頂の一角)
あとはガスりかけたタワ尾根を下るだけかと思っていたら、朝に大ミズナラ附近で見かけたモノレールの軌道って篶坂ノ丸まで延びていたんですね。しかも孫惣谷側からも軌道が上がってきており、接合するポイントはなんとスイッチバックになっていて妙にヲタ心をくすぐりますねぇ(笑)。
よくよく考えてみると、ここのモノレールって水源林の中でもかなりの長大路線になる筈。通しで乗ると何分ぐらいかかるのでしょうね。5000円ぐらいまでなら喜んで出しますので一度乗せてもらえないでしょうか?(笑)
(そりゃないぜ、セニョリ~タ・・・)
まぁ軌道がタワ尾根上部のように尾根上を通っていないのが救いと言えば救いなのですが、それでもほぼ定点で撮っている箇所が↑↑こんなんなってしまいました。。。
タワ尾根のモノレールは残念ですけど、周囲の林道がああいう状態になってしまった以上、今回の山行きもそうですが創意工夫の結果として今まで歩かなかったところを歩く機会に恵まれたり、新たな発見があったり、日原でも歩かなければいけない所がまだまだあるなぁと心底思えた山行きになりました。この秋は今まで毛嫌いしていた所をちょこっと絡めて歩く計画も立ててみようと思っています。
・・・・・☆
◆ 2011.09.24 (Sat) 晴 後 曇
奥多摩駅 07:25→ 東日原 07:50- 一石山神社 08:15- 大ミズナラ 09:10- 下段歩道 09:40- 犬麦谷出合 10:20- 林道終点 11:00- 三又 11:25/12:10- 下ッ滝(F4・二ノ沢出合)13:00- シオジ平 13:10/13:20- 1388m峰 13:55- ウトウノ頭 14:20- 一石山神社 15:35- 東日原 15:55
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